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16. 父と子、それぞれの幸せとは
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幸いというか、ギリギリというか。
もう夏休みに入っていたので、帰還した翌日には、義父さんから先生に連絡してもらい、すぐに予定していた補講を開始してもらう事になった。
そこに、まさかの星野さんと昴が加わるとは、あの頃は夢にも思わなかったけどね。
そして、無事に二学期も始まり、人気者だった二人は休んでいたことが嘘だったかのように、変わらない日々を過ごしていた。
いや、二人の間に俺が加わり、クラスの皆は驚いていたが。俺と昴は星野さんに振り回されつつも、残り少ない学校生活を楽しんでいた。
◇◇◇
十一月五日。俺は十八歳になった。
「蓮、誕生日おめでとう」
「……ありがとう。覚えていてくれたんだ」
驚きに目を見張る。
朝はすれ違ってしまったが、学校から帰ると義父さんはもう居て、いつもより豪華な夕飯が出来ていた。
俺の好物ばかりで、二人で食べるのにちょうどよさそうな、可愛らしいケーキまで用意されている。
「息子の誕生日くらい、当たり前だろう。今までは…… もう小さな子じゃないし、こんな事したらウザがられてしまうかと遠慮していたんだが……」
照れ隠しなのか、ぽりぽりと頬をかきながら言う。
日向がいなくなってから、俺自身も変わったが、義父さんも随分と変わった。いや、俺の居なかった三カ月でさらにだ。
「ケーキ好きだし、祝ってもらえて凄く嬉しい」
「そうか……これで蓮も成人だな」
「うん。高校の卒業はまだだけど、成人したら義父さんに話したいことがあったんだ」
「なんだい?」
静かなリビングで、二人で語らう時間に慣れてきたところだが、さすがに今日は緊張する。
義父さんに、ライノアのことを話すと決めていた。
「あのさ。俺、向こうの世界に、好きな人がいるんだ。とても大切で、俺がその人を幸せにしたいんだ」
「うん」と義父さんはうなずく。
「それでっ! 無事に卒業して、母さんがもう少し良くなったら……また向こうに行きたいんだ」
「それはちょっと困ったな」
「……っ」
昔からよく見ていた、義父さんの眉を顰めた表情に、言葉が詰まってしまう。反対されるかも、とは思っていたが。ライノアの名前を出す前に、否定的な反応をされ、次が続かない。
だが――。
「母さんのことは、父さんに任せてほしい。良くなるのを待つ必要はないよ。蓮は蓮の好きなように生きていいんだ。ノートに書いてあったが……日向の気持ちも嬉しいが、父さんは大丈夫だよ。こんなだけど、頼りにしてほしい」
「でも、それじゃあ……」
「蓮も、幸せにしたい相手が出来たのなら、父さんの気持ちも分かるんじゃないかな? 母さんを幸せにするのが、父さんの幸せなんだ。まだまだ時間はかかりそうだけどね。罪も一緒に背負っていく。これは誰にも譲れないよ」
そんな風に言われたら…… もう何も言えないじゃないか。じんと熱くなった目に涙が浮かぶ。
「蓮が好きなのは、ライノア君かな?」
「――へ!? な、なんでそれを?」
「うん? だって蓮は、彼の話をする時は凄く幸せそうな笑顔を見せるから。違ったかな?」
「ち……違わない。ライノアは男だけど、俺たちのこと認めてほしいんだ」
俺は膝の上でぎゅっと拳を握り、義父さんの言葉を待つ。
「うん、いいんじゃないかな」
「え……いいの?」
「二人が愛し合っているなら反対しないよ。今は様々な夫婦の在り方があるからね。山中君だけじゃなく、星野さんにも、色々な世界があるって教えてもらったよ」
何を、とは聞けなかった。聞いたらいけない気がする……星野さんのお母さんは、まさかのweb作家さんだった。星野さんの腐属性は、もしかしたら星野家全般なのかもしれない。
「そ、そうなんだ。認めてくれて、ありがとう」
予想を遥かに超えた、義父さんの柔軟な考え方を知り、何かがストンと落ちた。
ああ、そうか。
こういう人だから、訳ありの母さんや俺、両親を亡くした日向を、無条件に受け入れてくれたんだ。
俺たちのことを何も知らない世間の評価なんて、どうでもいい。
義父さんは、俺にとっての最高の父親だ!
◇◇◇
無事に卒業式を終えたが、しばらくは足りなかった日数分、補講に通った。
そして、卒業証書を受け取った数日後――。
俺は必要最低限の荷物をリュックに入れ、キーランから受け取った魔道具と本を腕に抱え庭へ向かう。
望月家の庭は、俺を見送りに来た人たちで賑わっていた。
義父さんと昴、星野さんと彼女のお母さん、それから山中君も来てくれた。山中君とは、三人でお礼を言いに行って仲良くなったんだ。
一人一人と挨拶を交わしていく。
「向こうに行ったら、みんなによろしくな」
「うん、伝えるよ。そういえば、小学校の頃の約束って結局何だったの?」
「あー! もう、それはいいから! ライノアに譲るから忘れろ」
「そうか……大丈夫、心配いらないよ。一番の親友はこれからもずっと昴だから!」
「だぁぁぁ、そういうところな! 無自覚野郎さっさと次行けっ」
そういうところって?
気になったけど、昴は照れているのか俺の背中を押して、星野さん親子の方を向かせた。なぜか、こっちの二人はニヤニヤしている。
「勇者と聖女が必要になったら、またいつでも呼んでね! あ、でも先触れはちゃんと出してよね。報連相は大事よっ」
「はは、わかったよ」
「蓮君、何か困ったことがあったら、いつでも栞経由でおばさんに相談してねっ」
「あ、ありがとうございます」
圧が凄い。だけど、やっぱり俺にはその『何か』を訊く勇気はない。
「あの、先輩……お元気で」
「山中君、ありがとう。君のおかげで、俺たちの家族は苦しまなくて済んだんだ」
「だけど、おれには先輩たちが絶対に戻れるとは言えなくて」
「それでも、山中君が必死に希望を探してくれたからだよ」
三人の親に、絶対に帰って来ると信じる道をくれた。
「おれ、日向には何もしてやれなかったから……そんな風に言ってもらえて嬉しいです」
彼が必死で動いてくれたのは、日向への思いがあったからだ。きっと、ずっと胸に抱えていたのだろう。申し訳ない気持ちと同時に、感謝でいっぱいになった。
「日向にも山中君のことを伝えるよ。本当にありがとう」
最後に義父さんの前に行く。
「蓮、くれぐれも身体には気をつけるんだぞ。ライノア君によろしく伝えてくれ。日向にも、幸せを祈っていると」
「はい。義父さん、今までずっと……ありがとうございました。母さんをよろしくお願いします。それと、この本は義父さんが持っていてください。日向の大切な物で、向こうの世界との唯一の繋がりだから」
キーランから渡された、向こうに行くための魔道具は、この本が近くにありさえすれば発動する。だから、本は俺が持っていなくてもいい。
「日向の……。父さんが持っていて、本当にいいのか?」
「うん。義父さんに持っていてほしい」
「わかった。ありがとう、蓮」
「じゃあ、そろそろ行きます!」
俺は大きな声で言ってから、キーランに言われた通りに魔道具を発動させた。
すぐに、足元に転移陣が現れて幾つもの光の柱が俺を囲んだ。
初めて見る魔法に、昴と星野さん以外は驚きに目を見開く。
「みなさん、お元気で」
最後に一言伝える。
光の粒子が舞うと、みんなの姿は見えなくなった。
もう夏休みに入っていたので、帰還した翌日には、義父さんから先生に連絡してもらい、すぐに予定していた補講を開始してもらう事になった。
そこに、まさかの星野さんと昴が加わるとは、あの頃は夢にも思わなかったけどね。
そして、無事に二学期も始まり、人気者だった二人は休んでいたことが嘘だったかのように、変わらない日々を過ごしていた。
いや、二人の間に俺が加わり、クラスの皆は驚いていたが。俺と昴は星野さんに振り回されつつも、残り少ない学校生活を楽しんでいた。
◇◇◇
十一月五日。俺は十八歳になった。
「蓮、誕生日おめでとう」
「……ありがとう。覚えていてくれたんだ」
驚きに目を見張る。
朝はすれ違ってしまったが、学校から帰ると義父さんはもう居て、いつもより豪華な夕飯が出来ていた。
俺の好物ばかりで、二人で食べるのにちょうどよさそうな、可愛らしいケーキまで用意されている。
「息子の誕生日くらい、当たり前だろう。今までは…… もう小さな子じゃないし、こんな事したらウザがられてしまうかと遠慮していたんだが……」
照れ隠しなのか、ぽりぽりと頬をかきながら言う。
日向がいなくなってから、俺自身も変わったが、義父さんも随分と変わった。いや、俺の居なかった三カ月でさらにだ。
「ケーキ好きだし、祝ってもらえて凄く嬉しい」
「そうか……これで蓮も成人だな」
「うん。高校の卒業はまだだけど、成人したら義父さんに話したいことがあったんだ」
「なんだい?」
静かなリビングで、二人で語らう時間に慣れてきたところだが、さすがに今日は緊張する。
義父さんに、ライノアのことを話すと決めていた。
「あのさ。俺、向こうの世界に、好きな人がいるんだ。とても大切で、俺がその人を幸せにしたいんだ」
「うん」と義父さんはうなずく。
「それでっ! 無事に卒業して、母さんがもう少し良くなったら……また向こうに行きたいんだ」
「それはちょっと困ったな」
「……っ」
昔からよく見ていた、義父さんの眉を顰めた表情に、言葉が詰まってしまう。反対されるかも、とは思っていたが。ライノアの名前を出す前に、否定的な反応をされ、次が続かない。
だが――。
「母さんのことは、父さんに任せてほしい。良くなるのを待つ必要はないよ。蓮は蓮の好きなように生きていいんだ。ノートに書いてあったが……日向の気持ちも嬉しいが、父さんは大丈夫だよ。こんなだけど、頼りにしてほしい」
「でも、それじゃあ……」
「蓮も、幸せにしたい相手が出来たのなら、父さんの気持ちも分かるんじゃないかな? 母さんを幸せにするのが、父さんの幸せなんだ。まだまだ時間はかかりそうだけどね。罪も一緒に背負っていく。これは誰にも譲れないよ」
そんな風に言われたら…… もう何も言えないじゃないか。じんと熱くなった目に涙が浮かぶ。
「蓮が好きなのは、ライノア君かな?」
「――へ!? な、なんでそれを?」
「うん? だって蓮は、彼の話をする時は凄く幸せそうな笑顔を見せるから。違ったかな?」
「ち……違わない。ライノアは男だけど、俺たちのこと認めてほしいんだ」
俺は膝の上でぎゅっと拳を握り、義父さんの言葉を待つ。
「うん、いいんじゃないかな」
「え……いいの?」
「二人が愛し合っているなら反対しないよ。今は様々な夫婦の在り方があるからね。山中君だけじゃなく、星野さんにも、色々な世界があるって教えてもらったよ」
何を、とは聞けなかった。聞いたらいけない気がする……星野さんのお母さんは、まさかのweb作家さんだった。星野さんの腐属性は、もしかしたら星野家全般なのかもしれない。
「そ、そうなんだ。認めてくれて、ありがとう」
予想を遥かに超えた、義父さんの柔軟な考え方を知り、何かがストンと落ちた。
ああ、そうか。
こういう人だから、訳ありの母さんや俺、両親を亡くした日向を、無条件に受け入れてくれたんだ。
俺たちのことを何も知らない世間の評価なんて、どうでもいい。
義父さんは、俺にとっての最高の父親だ!
◇◇◇
無事に卒業式を終えたが、しばらくは足りなかった日数分、補講に通った。
そして、卒業証書を受け取った数日後――。
俺は必要最低限の荷物をリュックに入れ、キーランから受け取った魔道具と本を腕に抱え庭へ向かう。
望月家の庭は、俺を見送りに来た人たちで賑わっていた。
義父さんと昴、星野さんと彼女のお母さん、それから山中君も来てくれた。山中君とは、三人でお礼を言いに行って仲良くなったんだ。
一人一人と挨拶を交わしていく。
「向こうに行ったら、みんなによろしくな」
「うん、伝えるよ。そういえば、小学校の頃の約束って結局何だったの?」
「あー! もう、それはいいから! ライノアに譲るから忘れろ」
「そうか……大丈夫、心配いらないよ。一番の親友はこれからもずっと昴だから!」
「だぁぁぁ、そういうところな! 無自覚野郎さっさと次行けっ」
そういうところって?
気になったけど、昴は照れているのか俺の背中を押して、星野さん親子の方を向かせた。なぜか、こっちの二人はニヤニヤしている。
「勇者と聖女が必要になったら、またいつでも呼んでね! あ、でも先触れはちゃんと出してよね。報連相は大事よっ」
「はは、わかったよ」
「蓮君、何か困ったことがあったら、いつでも栞経由でおばさんに相談してねっ」
「あ、ありがとうございます」
圧が凄い。だけど、やっぱり俺にはその『何か』を訊く勇気はない。
「あの、先輩……お元気で」
「山中君、ありがとう。君のおかげで、俺たちの家族は苦しまなくて済んだんだ」
「だけど、おれには先輩たちが絶対に戻れるとは言えなくて」
「それでも、山中君が必死に希望を探してくれたからだよ」
三人の親に、絶対に帰って来ると信じる道をくれた。
「おれ、日向には何もしてやれなかったから……そんな風に言ってもらえて嬉しいです」
彼が必死で動いてくれたのは、日向への思いがあったからだ。きっと、ずっと胸に抱えていたのだろう。申し訳ない気持ちと同時に、感謝でいっぱいになった。
「日向にも山中君のことを伝えるよ。本当にありがとう」
最後に義父さんの前に行く。
「蓮、くれぐれも身体には気をつけるんだぞ。ライノア君によろしく伝えてくれ。日向にも、幸せを祈っていると」
「はい。義父さん、今までずっと……ありがとうございました。母さんをよろしくお願いします。それと、この本は義父さんが持っていてください。日向の大切な物で、向こうの世界との唯一の繋がりだから」
キーランから渡された、向こうに行くための魔道具は、この本が近くにありさえすれば発動する。だから、本は俺が持っていなくてもいい。
「日向の……。父さんが持っていて、本当にいいのか?」
「うん。義父さんに持っていてほしい」
「わかった。ありがとう、蓮」
「じゃあ、そろそろ行きます!」
俺は大きな声で言ってから、キーランに言われた通りに魔道具を発動させた。
すぐに、足元に転移陣が現れて幾つもの光の柱が俺を囲んだ。
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