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指令!担任を変装させよ!
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翌日のホームルームにて。
「よし、私からは以上だ。
ここからは体育祭実行委員から話があるようだから引き継ぐぞー。」
担任の綱岡先生がそう言ってホームルームの連絡事項を終わらせる。
そして黒板横の座椅子に腰掛けると、入れ替わるように教卓に宏美と秋名たんが並ぶ。
「ほーい!そんじゃ実行委員からの伝達だぜー!」
どうやら秋名たんが話す側で宏美が黒板に書く側らしい。
まぁ宏美は大勢の前で話すとか無理だろうし秋名たんは字が汚いしなぁ……。
「悠太さんもあんまり人の事言えないですよ……。」
「うっせ……。」
リオのツッコミを軽くあしらいつつ、目はチョークを持って出番を待つ宏美に向く。
結局あれから宏美とは全く話せていない。
なんなら、俺が見ている事に気づくと一瞬で気まずそうに目を逸らしやがる。
「っても今回の連絡は自分が選んだ個人種目を忘れるなって言うのがまず一つ。
あれ、俺何にしたっけ。」
と、同時にクラスが笑いに包まれる。
「言ってるお前が忘れてんじゃねぇか!」
「全然説得力ねぇー!」
「やっぱ近藤は近藤だよなw」
「もぉ、秋名たんはパン食い競走でしょ?」
「あ、そうだったそうだった。
悪い悪い。 」
呆れた宏美に教えられ、秋名たんは笑いながら頭を搔く。
なんだかんだ良いコンビだな……。
前まではそんなに関わってなかったと思うが案外相性が良かった、と言う事なのだろうか。
やっぱり少しモヤモヤする。
「今日決めたいのは、この学校の目玉競技!」
「目玉競技……?そんなのあるのか?」
話している秋名たんを横目に、隣の八重音に声をかける。
「え?悠さん知らないの?……ってそれもそうか……。
会長を知らなかったぐらいだもんね……。」
あぁ、そんな事もあったっけ……。
あの時から昭和コントノリがちょっと流行ったんだよなぁ……。
「ほら、毎年体育祭前にクラス毎に違うテーマを決めてやる……「勿論皆は知ってると思うが悠ちゃんはどうせ知らないだろうから改めて言うぞ!その名も!指令!担任を変装させよ!だ。」あ、そうそうこれこれ。」
「マジかよ……。」
「え!?そんな反応!?」
指令!担任を変装させよ。
俺が転生前の世界でもあったネタ枠の競技だ。
ルールはと言うと、クラスメイトが5組のチームに分かれて持ち場に待機する。
チーム毎にコスチュームのパーツをそれぞれ持っていて、前のチームが着替えさせたら持ち場に戻り、次のチームが着替えさせる。
それを順番に行うリレー形式、と言うのをとってはいるものの、実際の勝敗はコスチュームの完成度やユニークさ等の観点からの審査員の判断に委ねられる形である。
リレー形式にしているのはクラス全員に出番を作ろうと言う考案者なりの配慮だ。
「今日はそのコスチュームを決めるぞー!」
「おぉ!」
「その、まぁ……なんだ……お手柔ら「綱ちゃん結構美人だし変装させ甲斐ありそうだよね!」えっと、あの……「分かる!ガッツリメイクとかしたら絶対バケるよね!」いや……その……。「ミニスカートとか似合いそうだよな!あ、ミニスカポリスとかどうだ!?」え、いやいや……そう言うのはちょっと……「うわ最低!綱ちゃん大丈夫だよー。」お、おう……。「あ、チャイナ服とかも良いんじゃね!?」いやいや!流石にそれは!?「男子変なのばっかりじゃん!まぁ見たいし着せたい気もするけどさ。」一瞬の手のひら返し!?」
元ヤンの綱岡先生だが、その目つきの悪さは鳴りを潜めて今は生徒に詰め寄られながらたじたじになっている。
前世の世界ではそもそも中学の担任だったからこの競技でコスプレさせられる姿を見た記憶は当然無い。
……と言うかこんな風に生徒に詰め寄られてたじたじの姿を見た事は無かった。
そもそも……1年、3年と担任だったこの綱岡先生。
俺が初めて担任として顔を合わせた時の印象は怖くて近付き難い……と言う感じだった。
身長こそ小さいものの目付きが悪く、腰ほどある黒髪のポニーテールは染めが甘かったのか所々に金髪が混じっていて当時は金髪だったと言う事実を証明しているようだった。
オマケに、怒らせたら本当に怖い。
ヤクザ時代を思わせるドスの効いた声とその目付きの悪さで睨まれた時の怖さは今でもよく覚えてる。
それがまさか……。
こんな感じになるなんてなぁ……。
「ね!家にコスプレ衣装色々あるんだけど明日試しに色々持って来て良い!?」
「えー?でも綱ちゃん小さいしサイズ合うかな?」
「多少袖まくったりとかしたらいけないかな!?」
「まぁ試してみるのもありかもね!」
「なら俺バニーガールの衣装持って来るわ!」
「なんでそんなの持ってんのよ!?」
それは本当にそう思う……。
まぁ誰だか知らないしどうでもいいや、
「ま!待て待て!私はそんな物着な……「とりあえず綱ちゃん、サイズ測ろっか?」ちょ!?なんでメジャーなんて持って!?って!?どこ触って!?」
「はーい、じゃ、男子は一旦廊下に出てねー。」
「話を聞けぇぇぇぇえ!」
綱ちゃんの悲痛な叫びは結局生徒には届かず……。
俺達男子はその悲鳴に耳を塞ぎながら廊下に出るのだった、、。
最終的に綱ちゃんはティ〇カー〇ルになりましたとさ。
めでたしめでたし……。
「ちっともめでたくないわボケぇぇぇぇえ!」
めでたしめでたし……。
「よし、私からは以上だ。
ここからは体育祭実行委員から話があるようだから引き継ぐぞー。」
担任の綱岡先生がそう言ってホームルームの連絡事項を終わらせる。
そして黒板横の座椅子に腰掛けると、入れ替わるように教卓に宏美と秋名たんが並ぶ。
「ほーい!そんじゃ実行委員からの伝達だぜー!」
どうやら秋名たんが話す側で宏美が黒板に書く側らしい。
まぁ宏美は大勢の前で話すとか無理だろうし秋名たんは字が汚いしなぁ……。
「悠太さんもあんまり人の事言えないですよ……。」
「うっせ……。」
リオのツッコミを軽くあしらいつつ、目はチョークを持って出番を待つ宏美に向く。
結局あれから宏美とは全く話せていない。
なんなら、俺が見ている事に気づくと一瞬で気まずそうに目を逸らしやがる。
「っても今回の連絡は自分が選んだ個人種目を忘れるなって言うのがまず一つ。
あれ、俺何にしたっけ。」
と、同時にクラスが笑いに包まれる。
「言ってるお前が忘れてんじゃねぇか!」
「全然説得力ねぇー!」
「やっぱ近藤は近藤だよなw」
「もぉ、秋名たんはパン食い競走でしょ?」
「あ、そうだったそうだった。
悪い悪い。 」
呆れた宏美に教えられ、秋名たんは笑いながら頭を搔く。
なんだかんだ良いコンビだな……。
前まではそんなに関わってなかったと思うが案外相性が良かった、と言う事なのだろうか。
やっぱり少しモヤモヤする。
「今日決めたいのは、この学校の目玉競技!」
「目玉競技……?そんなのあるのか?」
話している秋名たんを横目に、隣の八重音に声をかける。
「え?悠さん知らないの?……ってそれもそうか……。
会長を知らなかったぐらいだもんね……。」
あぁ、そんな事もあったっけ……。
あの時から昭和コントノリがちょっと流行ったんだよなぁ……。
「ほら、毎年体育祭前にクラス毎に違うテーマを決めてやる……「勿論皆は知ってると思うが悠ちゃんはどうせ知らないだろうから改めて言うぞ!その名も!指令!担任を変装させよ!だ。」あ、そうそうこれこれ。」
「マジかよ……。」
「え!?そんな反応!?」
指令!担任を変装させよ。
俺が転生前の世界でもあったネタ枠の競技だ。
ルールはと言うと、クラスメイトが5組のチームに分かれて持ち場に待機する。
チーム毎にコスチュームのパーツをそれぞれ持っていて、前のチームが着替えさせたら持ち場に戻り、次のチームが着替えさせる。
それを順番に行うリレー形式、と言うのをとってはいるものの、実際の勝敗はコスチュームの完成度やユニークさ等の観点からの審査員の判断に委ねられる形である。
リレー形式にしているのはクラス全員に出番を作ろうと言う考案者なりの配慮だ。
「今日はそのコスチュームを決めるぞー!」
「おぉ!」
「その、まぁ……なんだ……お手柔ら「綱ちゃん結構美人だし変装させ甲斐ありそうだよね!」えっと、あの……「分かる!ガッツリメイクとかしたら絶対バケるよね!」いや……その……。「ミニスカートとか似合いそうだよな!あ、ミニスカポリスとかどうだ!?」え、いやいや……そう言うのはちょっと……「うわ最低!綱ちゃん大丈夫だよー。」お、おう……。「あ、チャイナ服とかも良いんじゃね!?」いやいや!流石にそれは!?「男子変なのばっかりじゃん!まぁ見たいし着せたい気もするけどさ。」一瞬の手のひら返し!?」
元ヤンの綱岡先生だが、その目つきの悪さは鳴りを潜めて今は生徒に詰め寄られながらたじたじになっている。
前世の世界ではそもそも中学の担任だったからこの競技でコスプレさせられる姿を見た記憶は当然無い。
……と言うかこんな風に生徒に詰め寄られてたじたじの姿を見た事は無かった。
そもそも……1年、3年と担任だったこの綱岡先生。
俺が初めて担任として顔を合わせた時の印象は怖くて近付き難い……と言う感じだった。
身長こそ小さいものの目付きが悪く、腰ほどある黒髪のポニーテールは染めが甘かったのか所々に金髪が混じっていて当時は金髪だったと言う事実を証明しているようだった。
オマケに、怒らせたら本当に怖い。
ヤクザ時代を思わせるドスの効いた声とその目付きの悪さで睨まれた時の怖さは今でもよく覚えてる。
それがまさか……。
こんな感じになるなんてなぁ……。
「ね!家にコスプレ衣装色々あるんだけど明日試しに色々持って来て良い!?」
「えー?でも綱ちゃん小さいしサイズ合うかな?」
「多少袖まくったりとかしたらいけないかな!?」
「まぁ試してみるのもありかもね!」
「なら俺バニーガールの衣装持って来るわ!」
「なんでそんなの持ってんのよ!?」
それは本当にそう思う……。
まぁ誰だか知らないしどうでもいいや、
「ま!待て待て!私はそんな物着な……「とりあえず綱ちゃん、サイズ測ろっか?」ちょ!?なんでメジャーなんて持って!?って!?どこ触って!?」
「はーい、じゃ、男子は一旦廊下に出てねー。」
「話を聞けぇぇぇぇえ!」
綱ちゃんの悲痛な叫びは結局生徒には届かず……。
俺達男子はその悲鳴に耳を塞ぎながら廊下に出るのだった、、。
最終的に綱ちゃんはティ〇カー〇ルになりましたとさ。
めでたしめでたし……。
「ちっともめでたくないわボケぇぇぇぇえ!」
めでたしめでたし……。
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