213 / 258
パティシエ志麻の気まぐれクッキング
しおりを挟む
日奈美と並んでお参りした後、呼びに来た親父と続いてリビングに戻る。
すると明らかに高級感のある香りが、湯気と共に立ち上って来ていた。
そしてその出処はダイニングテーブルに並べられたティーカップから出ている物だった。
でもそんな物気にならないぐらい俺の視線は中央に鎮座している物に向けられていた。
「あ、準備出来たよ!」
そう言って志麻が俺達に着席を促す。
「なんだこれ……。」
「え、すごっ……。」
それは……ケーキタワーだった……。
ケーキタワーと言っても単にケーキを重ねているタイプのものでは無くいわゆるアフタヌーンティースタンドと言うやつ。
4段重ねの棚にはそれぞれ種類の違うスイーツが食べやすいサイズに綺麗に切り分けられた状態で並べてある。
「あ、やっぱりそれ気になる?
えへへ、全部手作りなんだ~。」
そう言ってさも気付いてもらえて嬉しいと言わんばかりに微笑む志麻。
本当志麻ってなんて言うか……。
凄いんだか凄くないんだか……いや実際凄いんだが普段の素行がアレだから……その……何ともアレだから……ただ凄い奴って感じでまとめられないんだよな……。
本当どうしてこうなった……。
「今回はね!季節を意識してみたの!
上から春夏秋冬、1番上は春だからさくらんぼのタルトにしてみたんだ~。
ちゃんと種はとってあるから安心してね!」
三角形に切られたタルト生地にカスタードクリーム。
その上には溢れんばかりのさくらんぼが丁寧に並べられている。
「で、2段目は夏だからスイカ!
スイカの実も入った果汁入りゼリーだよー!」
こちらは小さなカップに赤いゼリー。
上にはペースト状になったスイカの果肉がかかっており、さっきまで冷やされていたのかカップには水滴が垂れている。
何とも夏にありがたい食べ易く涼し気なスイーツである。
「そして3段目は秋だから柿!
和を意識した感じにしたくて柿羊羹にしてみたの!」
1口大に切られた羊羹。
横には爪楊枝もしっかり準備されている。
色は暗めのオレンジ。
丁寧に並べられたそれはなるほど確かに日本の秋を思わせる。
「そして最後は冬!冬と言えばコタツでみかん!みかんたっぷりパウンドケーキだよ!」
切り分けられた断面は焦げ1つなく、確かにみかんがたっぷり入っているように見える。
切り分け方も実に丁寧で型崩れが一切ない……。
いや……どれも普通にハイレベル過ぎて草。
しかも季節のフルーツを全部違うスイーツにしている辺りも志麻のセンスの良さを物語っている!
そしてそんなアフタヌーンティータワーのてっぺん。
尖った先端に突き刺してあるハート型のチョコ!
そこにはホイップクリームでi ♡yuuの文字が!
なんでそこyouじゃなくてyuuにしちゃったかなぁ、、
本当全体のクオリティに関してはパティシエもびっくりなレベルなだけにミスマッチ感が半端ない……。
ほんと毎回毎回凄いけどただ凄いだけじゃ締まらないのが志麻である……志麻だけに。
「さ!食べて食べて!」
「そうだな、まずはあのハート型のチョコを割って良いか?」
「ダメだよ!?」
ダメかぁ……。
いやでもあのサイズだと普通に割らなきゃ食べれなさそうだけど……。
そう言えばなんか小学生くらいの時にキャラクターの形のお菓子の首の部分を食べて首無しにする遊びが流行ってた時期あったなぁ……。
今思えばなんであんなの流行ったんだか……。
「あ、でもそっか!半分にして分け合えば私達の間に更に深い繋がりが!「出来ません。」即答!?ぴえん……。」
うん……やっぱり志麻は志麻である……。
「と言うかこれどうやって持って……いや、良いわ……。」
大方お手伝いさんにでも運んでもらったのだろう……。
「えへへ、流石悠太!私の事よく分かってる!好き!」
やっぱり志麻は志麻である……。
思わず頭を抱えてため息。
「ま、まぁまぁ……。
折角だし頂きましょうよ。」
そう言って口を挟んできたのはリオだ。
「お前ただ自分が食べたいだけだろ……?」
「うっ……良いじゃないですか。
どれも美味しそうだし。」
「まぁ……確かにな。」
と、言う訳で……。
現在アフタヌーンにはまだ早い昼前の時間だが、もはやツッコむまい……。
それぞれ1段ずつ順番に季節の味を楽しんだ。
ちなみにどれも見た目だけじゃなく味も一級品だった。
「うっ……悔しいけどどれも凄く美味しい……。」
日奈美が何とも微妙な表情で言う。
「そりゃそうだよ!果物の品質にもこだわったからね!」
志麻の場合技術だけじゃなくて財力もあるからなぁ……。
あとロリ天使……お前は食べ過ぎだ……。
やっぱり自分が食べたかっただけジャマイカ……。
「大丈夫だよ、悠太!おかわりも沢山あるから!」
いや、用意周到過ぎて草。
「いや、凄いな。
これを一人で作ったのかい?」
そう聞く親父。
「はい!昨日の夜から気合いを入れて用意しました!」
ここぞとばかりに食い気味に首肯し、アピールする志麻。
本当にいつ外堀埋められてもおかしくなくて草。
お菓子だけに……。
志麻、恐ろしい子!
いや、知ってたけども……。
それからしばらく雑談を交わしながら、志麻お手製スイーツに全員で舌鼓を打つのだった。
すると明らかに高級感のある香りが、湯気と共に立ち上って来ていた。
そしてその出処はダイニングテーブルに並べられたティーカップから出ている物だった。
でもそんな物気にならないぐらい俺の視線は中央に鎮座している物に向けられていた。
「あ、準備出来たよ!」
そう言って志麻が俺達に着席を促す。
「なんだこれ……。」
「え、すごっ……。」
それは……ケーキタワーだった……。
ケーキタワーと言っても単にケーキを重ねているタイプのものでは無くいわゆるアフタヌーンティースタンドと言うやつ。
4段重ねの棚にはそれぞれ種類の違うスイーツが食べやすいサイズに綺麗に切り分けられた状態で並べてある。
「あ、やっぱりそれ気になる?
えへへ、全部手作りなんだ~。」
そう言ってさも気付いてもらえて嬉しいと言わんばかりに微笑む志麻。
本当志麻ってなんて言うか……。
凄いんだか凄くないんだか……いや実際凄いんだが普段の素行がアレだから……その……何ともアレだから……ただ凄い奴って感じでまとめられないんだよな……。
本当どうしてこうなった……。
「今回はね!季節を意識してみたの!
上から春夏秋冬、1番上は春だからさくらんぼのタルトにしてみたんだ~。
ちゃんと種はとってあるから安心してね!」
三角形に切られたタルト生地にカスタードクリーム。
その上には溢れんばかりのさくらんぼが丁寧に並べられている。
「で、2段目は夏だからスイカ!
スイカの実も入った果汁入りゼリーだよー!」
こちらは小さなカップに赤いゼリー。
上にはペースト状になったスイカの果肉がかかっており、さっきまで冷やされていたのかカップには水滴が垂れている。
何とも夏にありがたい食べ易く涼し気なスイーツである。
「そして3段目は秋だから柿!
和を意識した感じにしたくて柿羊羹にしてみたの!」
1口大に切られた羊羹。
横には爪楊枝もしっかり準備されている。
色は暗めのオレンジ。
丁寧に並べられたそれはなるほど確かに日本の秋を思わせる。
「そして最後は冬!冬と言えばコタツでみかん!みかんたっぷりパウンドケーキだよ!」
切り分けられた断面は焦げ1つなく、確かにみかんがたっぷり入っているように見える。
切り分け方も実に丁寧で型崩れが一切ない……。
いや……どれも普通にハイレベル過ぎて草。
しかも季節のフルーツを全部違うスイーツにしている辺りも志麻のセンスの良さを物語っている!
そしてそんなアフタヌーンティータワーのてっぺん。
尖った先端に突き刺してあるハート型のチョコ!
そこにはホイップクリームでi ♡yuuの文字が!
なんでそこyouじゃなくてyuuにしちゃったかなぁ、、
本当全体のクオリティに関してはパティシエもびっくりなレベルなだけにミスマッチ感が半端ない……。
ほんと毎回毎回凄いけどただ凄いだけじゃ締まらないのが志麻である……志麻だけに。
「さ!食べて食べて!」
「そうだな、まずはあのハート型のチョコを割って良いか?」
「ダメだよ!?」
ダメかぁ……。
いやでもあのサイズだと普通に割らなきゃ食べれなさそうだけど……。
そう言えばなんか小学生くらいの時にキャラクターの形のお菓子の首の部分を食べて首無しにする遊びが流行ってた時期あったなぁ……。
今思えばなんであんなの流行ったんだか……。
「あ、でもそっか!半分にして分け合えば私達の間に更に深い繋がりが!「出来ません。」即答!?ぴえん……。」
うん……やっぱり志麻は志麻である……。
「と言うかこれどうやって持って……いや、良いわ……。」
大方お手伝いさんにでも運んでもらったのだろう……。
「えへへ、流石悠太!私の事よく分かってる!好き!」
やっぱり志麻は志麻である……。
思わず頭を抱えてため息。
「ま、まぁまぁ……。
折角だし頂きましょうよ。」
そう言って口を挟んできたのはリオだ。
「お前ただ自分が食べたいだけだろ……?」
「うっ……良いじゃないですか。
どれも美味しそうだし。」
「まぁ……確かにな。」
と、言う訳で……。
現在アフタヌーンにはまだ早い昼前の時間だが、もはやツッコむまい……。
それぞれ1段ずつ順番に季節の味を楽しんだ。
ちなみにどれも見た目だけじゃなく味も一級品だった。
「うっ……悔しいけどどれも凄く美味しい……。」
日奈美が何とも微妙な表情で言う。
「そりゃそうだよ!果物の品質にもこだわったからね!」
志麻の場合技術だけじゃなくて財力もあるからなぁ……。
あとロリ天使……お前は食べ過ぎだ……。
やっぱり自分が食べたかっただけジャマイカ……。
「大丈夫だよ、悠太!おかわりも沢山あるから!」
いや、用意周到過ぎて草。
「いや、凄いな。
これを一人で作ったのかい?」
そう聞く親父。
「はい!昨日の夜から気合いを入れて用意しました!」
ここぞとばかりに食い気味に首肯し、アピールする志麻。
本当にいつ外堀埋められてもおかしくなくて草。
お菓子だけに……。
志麻、恐ろしい子!
いや、知ってたけども……。
それからしばらく雑談を交わしながら、志麻お手製スイーツに全員で舌鼓を打つのだった。
0
あなたにおすすめの小説
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件
暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!
学年一可愛いS級の美少女の令嬢三姉妹が、何故かやたらと俺の部屋に入り浸ってくる件について
沢田美
恋愛
名門・雄幸高校で目立たず生きる一年生、神谷悠真。
クラスでは影が薄く、青春とは無縁の平凡な日々を送っていた。だがある放課後、街で不良に絡まれていた女子生徒を助けたことで、その日常は一変する。救った相手は、学年一の美少女三姉妹として知られる西園寺家の次女・優里だった。さらに家に帰れば、三姉妹の長女・龍華がなぜか当然のように悠真の部屋に入り浸っている。名門令嬢三姉妹に振り回されながら、静かだったはずの悠真の青春は少しずつ騒がしく揺れ始める。
俺は陰キャだったはずなのに……なぜか学園内でモテ期が到来した件
こうたろ
青春
友人も恋人も居ないボッチ学生だった山田拓海が何故かモテだしてしまう。
・学園一の美人で、男女問わず憧れの的。
・陸上部のエースで、明るく活発なスポーツ女子。
・物静かで儚げな美術部員。
・アメリカから来た金髪碧眼でハイテンションな留学生。
・幼稚園から中学まで毎朝一緒に登校していた幼馴染。
拓海の生活はどうなるのか!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『専属メイド全員が重すぎる愛で迫ってくる!~大学生の僕、11人?の美女に24時間甘やかされ尽くす生活~』
まさき
青春
僕は、ちょっと普通じゃない日常を送ることになった――それは、専属メイドが全員僕のことを溺愛してくれる暮らしだ。
朝は髪を整えてくれるリナ、朝食で笑顔を見せてくれるミユ、どの瞬間も全力で僕を甘やかす。掃除、料理、悩み相談まで、僕のためだけに動くメイドたち。
「ご主人様の笑顔が見たいんです」
その一言で、僕の毎日はちょっとドキドキ、ちょっと幸せ。
全員が僕を独占したいと競い合う日常の中、僕はどうやってこの溺愛地獄(?)を生き抜けばいいのか――!?
甘々、至れり尽くせりの日常ラブコメ、開幕。
「作品への感想代わりの『いいね❤️』や『エール📣』、心よりお待ちしております。」
「【応援のお願い】『いいね❤️』や『エール📣』をいただけると、作者のモチベーションが爆上がりします!」
「最後までお読みいただきありがとうございます。温かい『いいね❤️』が更新の支えです。」
クラスで1番の美少女のことが好きなのに、なぜかクラスで3番目に可愛い子に絡まれる
グミ食べたい
恋愛
高校一年生の高居宙は、クラスで一番の美少女・一ノ瀬雫に一目惚れし、片想い中。
彼女と仲良くなりたい一心で高校生活を送っていた……はずだった。
だが、なぜか隣の席の女子、三間坂雪が頻繁に絡んでくる。
容姿は良いが、距離感が近く、からかってくる厄介な存在――のはずだった。
「一ノ瀬さんのこと、好きなんでしょ? 手伝ってあげる」
そう言って始まったのは、恋の応援か、それとも別の何かか。
これは、一ノ瀬雫への恋をきっかけに始まる、
高居宙と三間坂雪の、少し騒がしくて少し甘い学園ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる