彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。

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メイドインジャパン

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「わぁ!」

「おぉう……。」

「おかえりなさいませ!ご主人様♡」

そんなこんなで俺達がやって来たのは市内にある知る人ぞ知るメイド喫茶。

その名も冥土HEAVEN。

多分だがメイドと冥土をかけてるんだろうし、天国の様な場所を提供したいと言う願いからそんな名前が付いたのだろうと想像出来る。

ついでに冥土の文字の下にmade heavenと印字されている。

本来ならメイドは英語でmaidだが、そう言った意図からだろう。

名前にこだわり強過ぎんだろ……。

お店のイメージカラーは空を意識してか水色。

机や椅子は白で椅子には羽なんか生えちゃってるし。

よく見るとメイドさんの背後には羽の装飾がある。

頭には天使の輪っか……(光輪って言うらしい)が付いてるし……。

なるほどメイドが天使って事らしい。

はっ!?ここにもしも日奈美と千鶴さんが居たら……!何それ最高、そんな天国なら喜んで行く!……いや俺もう1回死んでるんだった……。

さて、メイドさんに案内された俺と志麻。

雲を意識した白くモコモコとした形のテーブルに向かい合って座る。

「ここがメイド喫茶なんだ!凄いね!悠太!」

入ってからずっとテンション高めな志麻。

「お、おう。

お前メイド喫茶とか興味あったのか?」

「うん!可愛いよね!」

「ご主人様はお屋敷にお越しになるのは初めてですか?」

「はい!」

「ありがとうございます。

では簡単にルールを説明させて頂きますね!」

説明によるとこの屋敷、ことこの店の料金形態は時間制だ。

入ったらワンドリンク付き30分のスタート。

そこから追加注文したり、延長したり、一緒にチェキを撮ったりと言ったサービス等々があるらしい。

さて、メニューはと言うと。

うっ、やっぱ結構高めだな……。

王道(?)の愛情たっぷりオムライスは勿論。

天にも登る美味しさのふわふわパンケーキや、神聖なるホワイトパッフェ等々、店の雰囲気を意識したオリジナルメニューもある。

中にはまさかの地獄落ち!?極辛カレー(甘口もあるよ!)とか純白だけじゃいられない!? 真っ黒パスタ!みたいなネタ枠まで……ラインナップが中々に充実している。

とりあえず俺と志麻はメイド喫茶初めてと言うのもあって王道のオムライスにする事にした。

「ご注文ありがとうございます!

少々お待ちください!」

可愛いらしいメイドさんがそう言ってバックヤードに戻って行く。

あ、この天使の羽根つきプリン美味しそう……。

でも高いしなぁ……。

なんてメニュー表を睨みつける。

「今日は私の奢りだからどんどん頼んで良いよ!!」

そんな俺の心情を読み取ったのか、志麻がそう言ってサムズアップする。

「マジで!?プリンも!?」

「勿論!!」

マジかよ、志麻が天使に見える……。

おっと、いかんいかん……順調にヒモになって来てる、、

「悠太はプリンね、なら私はパフェにしよっと!

すいません!食後にパフェとプリンをお願いします!

あ、あと!」

やって来た店員さんに小声で何か言うと、店員さんはすぐにその意図を察したようで。

「では後ほどまた声をかけてくださいね。」

と、こちらもまた小声で答える。

なんだぁ……?

そこから少しして。

「お待たせ致しました!

愛情たっぷりオムライスです!」

「おぉ…。」

見た感じは何の変哲もない、小さ過ぎず大き過ぎもしない普通のオムライス。

「こちらケチャップをかけさせて頂きますね。

リクエストが無ければハートマークを書かせて頂きますがどうしますか?」

「あ、そのままハートマークでお願いします。」

俺がそう言うと志麻に一瞬睨まれた。

えぇ……駄目……?

「……まぁ、私もハートマークでお願いします……。」

でもすぐに目を逸らしてため息を吐いてからそう注文する。

た、耐えたのか!大人になったな、、志麻……。

ちょっと母性……いや父性の様な物を感じてしまった……。

「では、お二人のオムライスに美味しくなる魔法をかけますね!」

そう言ってケチャップを構える店員さん。

「美味しくなーれ♡美味しくなーれ♡

萌え萌えきゅーん♡」

それぞれのオムライスにハートマークが描かれていく。

やがてはみ出したり形が乱れたりもしてない綺麗なハートが出来上がる。

その様子を志麻はじっくり見ていた。

時折メモなんかも取りながら。

実物を見て勉強するって言ってたしなぁ。

本当変なとこで真面目だよなぁ……。

「では、ごゆっくりお過ごしくださいませ。 」

そしてメイドさんは一礼。

そのまま戻っていくメイドさんの背中をじっと見つめる志麻。

つられて俺もその背中を見送る。

「悠太もやっぱりあぁ言う人が好きなの?」

視線はそのままでそんな事を聞いてくる。

「うーん、こう言うのも良いかもな。」

特別メイド服が好きという訳じゃないが、やっぱりこう言う場所で見ると魅力的に見えてくる。

「そうなんだ。」

そう言って志麻は少し考え込む。

うーん……?またなんか良からぬ事考えてなきゃ良いけど……。

さて、そんな事を考えながらオムライスを食べていく。

物自体は普通のオムライスだが……。

「んっ!美味しい!」

「だな。」

魔法のおかげかどうかは分からないがこの場の雰囲気がスパイスになっていつもより美味しく感じるって言うのは確かにある。

そうだ、メイド喫茶は雰囲気を楽しむ物である。

と、言う訳で。

そんな雰囲気に当てられた俺はある衝動に駆られていた。

それは……。

メイドさんとチェキが撮りたい……!

これは恐らく普通の反応だと思うの。

いや、決してメイドさんがめちゃくちゃ好みのタイプだからとかじゃない。

あれだ、街中でたまたま見かけた別にファンでもない有名人でも記念に写真を撮りたくなる衝動みたいな。

でもなぁ…。

正面に座る志麻にチラリと目を向ける。

ハートマークをお願いするだけで睨んで来た志麻である。

そんな志麻にメイドさんとチェキを撮りたい、なんて言ってみろ……。

手が出るどころか下手したら刺されるまである、、

でも撮りたい、そこはかとなく撮りたい!

兎に角、何かいい方法を考えなければ。

「い、良い雰囲気の店だよな。

オムライスも美味しいしな。」

「そうだね、来てよかった。」

「こ、こう言うとこ来たら写真とか撮りたくならない?」

「は?悠太、盗撮は犯罪なんだよ?」

お前が言うな!

この言葉を飲み込んだ俺を褒めて欲しい……。

目的を完遂する為には無闇に志麻の機嫌を損ねるべきじゃない。

「悠太ならお前が言うなって言うと思ってたのに。」

まさかの確信犯で草。

「分かってて言ったのかよ……。」

「え?だって今更じゃない?」

「いや今更て、、」

だめだこいつ……やっぱり志麻は志麻だわ、、

「それにお店のルールにも書いてあるよ。

スタッフの許可が無い撮影は一切禁止とさせていただきますって。」

「なら俺もその権利を行使していいか……?」

「え?ダメだよ、だって私はスタッフだし。」

いつの間にかストーカーが俺専属のスタッフになってました。

あ、またラノベのタイトルっぽい……事ないな、なんだそれ、、
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