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善は急げ
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放課後の生徒会室。
それぞれが自分の席に着席している中、書記席、蘭ちゃんの席だけが無人の状態になっている。
「藤沢先輩、やっぱり休んだんですね。」
片杉がそう言ってため息を吐く。
「まぁ…昨日のあの感じだとねぇ…。」
そう言うのは瑞穂だ。
思えば瑞穂とも今日はこうして放課後になるまで全然顔を合わせてなかった。
昨日の事もあるしこっちもこっちで心配だったのだが…。
「蘭ちゃん…大丈夫かな…。」
一番仲のいい絵美は終始心配そうにしていていつもの明るさが全く無い。
「あれから連絡とかは無いのか?」
「うん…。
今朝すぐに返事したけど既読にもならない…。」
「私もさっきしてみたけど駄目ね…。」
「それにしても……しばらく、ですか。」
片杉がため息を吐く。
「そうね、何があったのかしら……。」
「うーん、駄目だね。
電話にも出ないや。」
瑞穂がそう言って電話を切る。
「ま、まぁ、たまたま体調が悪かっただけの可能性もあるしもしかしたら明日までには連絡が来るかもだろ?ちょっと様子を見ようぜ。」
「そうね…。」
俺が言うと、ハルたん会長も渋々と言った感じで同意する。
しかしそれから3日経っても、蘭ちゃんは来ず。
連絡への返事もなければメッセージには既読すら付かなかった。
「これは……困った事になったわね……。」
言いながらハルたん会長が頭を抱える。
「そうだね……。」
瑞穂がそう返す。
「仕事の方はなんとかなってますけど文化祭までそう日にちも無いですしそろそろ練習も本格的に進めないとですよ。」
そう口を挟んだのは片杉だ。
「そうね…。
なんとか連絡が取れればいいんだけど…。」
「それなんだけどさ…。」
と、ここで瑞穂が口を挟む。
「何?」
怪訝な表情でハルたん会長が聞く。
「あたし、これから練習参加出来ないかもしれない。」
「「「え。」」」
これには俺もハルたん会長も絵美も驚いて瑞穂に目を向ける。
「ごめん……。
こんな時に何考えてんだって思われるのは分かってる。
でも……あれからばあちゃんが入院する事になってゆっくり面会も出来てないし一人で家事だってしなくちゃいけない。
だからなるべく早く帰らないといけなくなる。」
「そ、そう……。」
これにはハルたん会長も瑞穂の今の状況を理解しているが為に何も言えない。
仁さんの話を聞いてる俺からすれば、こうなる事は何となく想像出来ていた事ではある。
何より最近の瑞穂が練習中に集中出来ていない事は見ていたらすぐ分かったし、きっと我慢していたのだろう。
「そっかぁ……それなら仕方ないね……。」
絵美が言う。
「事情は分かりましたけどそうしなくとも藤沢先輩が来ていない状況ですよ。
練習はともかく仕事まで出来ないとなると以前のように人員不足で生徒会が回らなくなるかもしれません。」
事情が事情なだけに言辛い事ではあるが、確かに片杉の言う事も一理ある。
今瑞穂まで居なくなれば、生徒会は4人で回す事となる。
頭数としては以前の生徒会より多いのは間違いないが……。
そうしなくとも二つの意味で初期の生徒会メンバーである蘭ちゃんの仕事を自分の仕事と並行してやるとなると瑞穂の様に色んな仕事を器用にこなせる手腕が無いと中々難しい話だ。
そこに瑞穂の仕事も加わるとなると、マトモに回る気がしない。
「勿論仕事はちゃんとやる。
そこまで迷惑はかけられないし。 」
「そうですか。
なら私からは何もありません。」
そう言って視線をパソコンの画面に戻す片杉。
そこからは重苦しい雰囲気の中で各々自分の仕事をこなしていく。
そんな中、一際元気が無さそうなのは絵美だ。
「大丈夫か、絵美。」
「え、あ……うん。」
心配になって声をかけると、絵美は小さくそう返す。
そして再び資料に目を通しながらパソコンに数字を打ち込んでいく。
「やっぱ大丈夫じゃないだろ。
こことここ、間違ってるぞ?」
「え!あ、本当だ!ありがとう……。」
どうにも顔色が悪い絵美。
よっぽど蘭ちゃんが続けて休んでいる事がショックだったのだろう。
ハルたん会長もハルたん会長でテキパキと仕事をこなしてはいるものの、顔色にどこか疲れを感じる。
瑞穂は瑞穂で、負い目があるからか真面目に仕事に打ち込んでいる。
俺も真面目に働きますかねぇ……。
そこからは終始無言。
誰も何も言わずただキーボードを叩く音だけが虚しく響く。
そして最終的にその沈黙を破ったのは瑞穂だった。
「あ、もうこんな時間……。
ごめん、じゃああたし今日はもう行くね。
あとはハルたんが確認して印鑑押すだけだから!」
「あ、うん……。」
ハルたん会長の返事を聞く間も惜しいとばかりに、さっさと荷物を纏めて生徒会室を慌ただしく出ていく瑞穂。
「まぁ……頃合かしらね。
それぞれ仕事が落ち着いたら練習の方に移りましょうか。」
「私も帰ります。
帰って勉強もしたいですし。
それに今のこの状態で練習してもあまり意味はないと思うので。」
「そ、そう……。」
片杉の言葉に、黙り込むハルたん会長。
「そんな……。」
絵美もショックでそれ以上の言葉を失っているようだった。
そうしてこの場には俺とハルたん会長、そして絵美だけが残る。
「あー……えっと……俺らだけでやるか……?」
重苦しい沈黙に耐えきれずに俺が口を開くと、それにハルたん会長は首を横に振った。
「っ……!」
それを見て今にも泣きそうな表情になる絵美。
そして。
勢い良く生徒会室を飛び出してしまう。
「あ!絵美!」
それを見て本当に心苦しそうな顔のハルたん会長。
「ごめん、俺絵美を追いかけます。」
「え、えぇ……お願い……。」
その返事を受けて、俺も生徒会室を出る。
さて、どっちに行ったんだ……?
単純に帰るつもりなら、下駄箱の方に向かった筈だ。
でもまだ校内のどこかに残っている可能性もある。
クソっ、迷ってる間に逃げられたら元も子も無い……。
ひとまず下駄箱に向かって走る。
絵美のクラスの下駄箱からその名前を探し、中を確認すると、まだスニーカーが入っていた。
と、言う事はまだ中にいるって事か……。
うーん……絵美の行きそうな場所……。
アイツの教室とかか……?
でも今向かったら入れ違いになる可能性は0じゃない。
かと言って離れなければ探せないし……。
どうする……?
この場で待ち伏せしているのがバレればアイツは下駄箱を通らずに帰ろうとするかもしれない。
長く探せばバレるリスクも増えてより探し辛くなる。
出来れば確実な当たりを付けて1発で彼女を見付けられるのが理想だ。
でもそんなギャンブルめいた事簡単に出来るわけ…………いや、出来るぞ……?
違うな、正確には出来る方法が俺にはある、だ。
そう思い至り、俺はその場で繰り返し手を叩く。
「悠太!呼んだ!?」
「相変わらず信じられないくらい反応が早いな……。」
「そりゃ勿論!私の最優先は悠太だもん!」
最終兵器彼じ……いや最終兵器志麻投入。
「早速で悪いんだが時間が無いんだ。」
「うん、玉井さんの居場所だよね?
今ドローンでこっそり追跡させてるよ。」
おぉう……ほんと開幕から飛ばしっぱなしの志麻えもんである……。
「場所は2階の空き教室!
そこで座って泣いてる。」
「サンキュ志麻、愛してる!」
それだけ言って足早にその場を走り去る。
「私も!大好き!結婚して!」
背後からそんな声が聞こえてきたがとりあえずスルー。
さて急いで言われた教室に向かうと、志麻の言う通り、絵美が端っこの席に座り込んで泣いていた。
「悠太っ……!?」
慌てて涙を拭って逃げようとする絵美の肩を掴む。
「待てって……。」
「離して!私……私……!」
まだグズり声で弱々しく呟く絵美。
「バンドの事……か?」
俺が聞くと、絵美は首を横に振る。
「じゃあ蘭ちゃん?」
「どっちもそうだけど……でも違うの。」
「え……。」
「私ね、あの生徒会室の場が好きなの。」
観念したのか、また席に座り込んでそう呟く絵美。
「会長と蘭ちゃんでやってた時も、悠太とか瑞穂ちゃん、片杉ちゃんが来てからの今も。
悠太達はまだ入ってから数ヶ月だけどこれを機にもっとメンバー同士で仲良くなれたらなって思ってバンドしたいって言ったの。
ちょっと強引だったかもしれないけど、でもみんなで協力して何かをしたらもっとメンバー同士の交流が深まるんじゃないかって思って。
でも……このままじゃみんなバラバラになっちゃう……!
そんなの嫌だ……!」
そう言いながら絵美はポロポロと涙をこぼす。
「っ……!?」
「ねぇ悠太……私があんな事言い出したからなのかな……?」
「な、何言って……。」
「私があんな事言ったから……「そんな訳ないだろ!」えっ……。」
「いや……確かに最初は唐突にバンドやろうって言い出してマジかよ無理だろって思ったけどさ……。」
「そんな……!」
「いや、最後まで聞けって……。
でも案外続けてみて思ったんだよ。
確かにギターは難しいし正直まだ自信ないけどさ、でも頑張りたいって思えたんだよ。
俺もなんだかんだこのメンバーで何かをする時間が好きだからさ。」
「悠太……。」
「だからありがとう。」
「うん……でも……。」
そう言って俯く絵美。
「だからさ、絶対成功させたいんだよ。」
そう言って絵美の肩を掴む。
「でも……どうするの?」
「蘭ちゃんの家に行ってみよう。」
「え、今から?」
拍子抜けする絵美。
「善は急げ、だろ?」
対して俺はそう言って笑ってみせる。
「うん!」
それぞれが自分の席に着席している中、書記席、蘭ちゃんの席だけが無人の状態になっている。
「藤沢先輩、やっぱり休んだんですね。」
片杉がそう言ってため息を吐く。
「まぁ…昨日のあの感じだとねぇ…。」
そう言うのは瑞穂だ。
思えば瑞穂とも今日はこうして放課後になるまで全然顔を合わせてなかった。
昨日の事もあるしこっちもこっちで心配だったのだが…。
「蘭ちゃん…大丈夫かな…。」
一番仲のいい絵美は終始心配そうにしていていつもの明るさが全く無い。
「あれから連絡とかは無いのか?」
「うん…。
今朝すぐに返事したけど既読にもならない…。」
「私もさっきしてみたけど駄目ね…。」
「それにしても……しばらく、ですか。」
片杉がため息を吐く。
「そうね、何があったのかしら……。」
「うーん、駄目だね。
電話にも出ないや。」
瑞穂がそう言って電話を切る。
「ま、まぁ、たまたま体調が悪かっただけの可能性もあるしもしかしたら明日までには連絡が来るかもだろ?ちょっと様子を見ようぜ。」
「そうね…。」
俺が言うと、ハルたん会長も渋々と言った感じで同意する。
しかしそれから3日経っても、蘭ちゃんは来ず。
連絡への返事もなければメッセージには既読すら付かなかった。
「これは……困った事になったわね……。」
言いながらハルたん会長が頭を抱える。
「そうだね……。」
瑞穂がそう返す。
「仕事の方はなんとかなってますけど文化祭までそう日にちも無いですしそろそろ練習も本格的に進めないとですよ。」
そう口を挟んだのは片杉だ。
「そうね…。
なんとか連絡が取れればいいんだけど…。」
「それなんだけどさ…。」
と、ここで瑞穂が口を挟む。
「何?」
怪訝な表情でハルたん会長が聞く。
「あたし、これから練習参加出来ないかもしれない。」
「「「え。」」」
これには俺もハルたん会長も絵美も驚いて瑞穂に目を向ける。
「ごめん……。
こんな時に何考えてんだって思われるのは分かってる。
でも……あれからばあちゃんが入院する事になってゆっくり面会も出来てないし一人で家事だってしなくちゃいけない。
だからなるべく早く帰らないといけなくなる。」
「そ、そう……。」
これにはハルたん会長も瑞穂の今の状況を理解しているが為に何も言えない。
仁さんの話を聞いてる俺からすれば、こうなる事は何となく想像出来ていた事ではある。
何より最近の瑞穂が練習中に集中出来ていない事は見ていたらすぐ分かったし、きっと我慢していたのだろう。
「そっかぁ……それなら仕方ないね……。」
絵美が言う。
「事情は分かりましたけどそうしなくとも藤沢先輩が来ていない状況ですよ。
練習はともかく仕事まで出来ないとなると以前のように人員不足で生徒会が回らなくなるかもしれません。」
事情が事情なだけに言辛い事ではあるが、確かに片杉の言う事も一理ある。
今瑞穂まで居なくなれば、生徒会は4人で回す事となる。
頭数としては以前の生徒会より多いのは間違いないが……。
そうしなくとも二つの意味で初期の生徒会メンバーである蘭ちゃんの仕事を自分の仕事と並行してやるとなると瑞穂の様に色んな仕事を器用にこなせる手腕が無いと中々難しい話だ。
そこに瑞穂の仕事も加わるとなると、マトモに回る気がしない。
「勿論仕事はちゃんとやる。
そこまで迷惑はかけられないし。 」
「そうですか。
なら私からは何もありません。」
そう言って視線をパソコンの画面に戻す片杉。
そこからは重苦しい雰囲気の中で各々自分の仕事をこなしていく。
そんな中、一際元気が無さそうなのは絵美だ。
「大丈夫か、絵美。」
「え、あ……うん。」
心配になって声をかけると、絵美は小さくそう返す。
そして再び資料に目を通しながらパソコンに数字を打ち込んでいく。
「やっぱ大丈夫じゃないだろ。
こことここ、間違ってるぞ?」
「え!あ、本当だ!ありがとう……。」
どうにも顔色が悪い絵美。
よっぽど蘭ちゃんが続けて休んでいる事がショックだったのだろう。
ハルたん会長もハルたん会長でテキパキと仕事をこなしてはいるものの、顔色にどこか疲れを感じる。
瑞穂は瑞穂で、負い目があるからか真面目に仕事に打ち込んでいる。
俺も真面目に働きますかねぇ……。
そこからは終始無言。
誰も何も言わずただキーボードを叩く音だけが虚しく響く。
そして最終的にその沈黙を破ったのは瑞穂だった。
「あ、もうこんな時間……。
ごめん、じゃああたし今日はもう行くね。
あとはハルたんが確認して印鑑押すだけだから!」
「あ、うん……。」
ハルたん会長の返事を聞く間も惜しいとばかりに、さっさと荷物を纏めて生徒会室を慌ただしく出ていく瑞穂。
「まぁ……頃合かしらね。
それぞれ仕事が落ち着いたら練習の方に移りましょうか。」
「私も帰ります。
帰って勉強もしたいですし。
それに今のこの状態で練習してもあまり意味はないと思うので。」
「そ、そう……。」
片杉の言葉に、黙り込むハルたん会長。
「そんな……。」
絵美もショックでそれ以上の言葉を失っているようだった。
そうしてこの場には俺とハルたん会長、そして絵美だけが残る。
「あー……えっと……俺らだけでやるか……?」
重苦しい沈黙に耐えきれずに俺が口を開くと、それにハルたん会長は首を横に振った。
「っ……!」
それを見て今にも泣きそうな表情になる絵美。
そして。
勢い良く生徒会室を飛び出してしまう。
「あ!絵美!」
それを見て本当に心苦しそうな顔のハルたん会長。
「ごめん、俺絵美を追いかけます。」
「え、えぇ……お願い……。」
その返事を受けて、俺も生徒会室を出る。
さて、どっちに行ったんだ……?
単純に帰るつもりなら、下駄箱の方に向かった筈だ。
でもまだ校内のどこかに残っている可能性もある。
クソっ、迷ってる間に逃げられたら元も子も無い……。
ひとまず下駄箱に向かって走る。
絵美のクラスの下駄箱からその名前を探し、中を確認すると、まだスニーカーが入っていた。
と、言う事はまだ中にいるって事か……。
うーん……絵美の行きそうな場所……。
アイツの教室とかか……?
でも今向かったら入れ違いになる可能性は0じゃない。
かと言って離れなければ探せないし……。
どうする……?
この場で待ち伏せしているのがバレればアイツは下駄箱を通らずに帰ろうとするかもしれない。
長く探せばバレるリスクも増えてより探し辛くなる。
出来れば確実な当たりを付けて1発で彼女を見付けられるのが理想だ。
でもそんなギャンブルめいた事簡単に出来るわけ…………いや、出来るぞ……?
違うな、正確には出来る方法が俺にはある、だ。
そう思い至り、俺はその場で繰り返し手を叩く。
「悠太!呼んだ!?」
「相変わらず信じられないくらい反応が早いな……。」
「そりゃ勿論!私の最優先は悠太だもん!」
最終兵器彼じ……いや最終兵器志麻投入。
「早速で悪いんだが時間が無いんだ。」
「うん、玉井さんの居場所だよね?
今ドローンでこっそり追跡させてるよ。」
おぉう……ほんと開幕から飛ばしっぱなしの志麻えもんである……。
「場所は2階の空き教室!
そこで座って泣いてる。」
「サンキュ志麻、愛してる!」
それだけ言って足早にその場を走り去る。
「私も!大好き!結婚して!」
背後からそんな声が聞こえてきたがとりあえずスルー。
さて急いで言われた教室に向かうと、志麻の言う通り、絵美が端っこの席に座り込んで泣いていた。
「悠太っ……!?」
慌てて涙を拭って逃げようとする絵美の肩を掴む。
「待てって……。」
「離して!私……私……!」
まだグズり声で弱々しく呟く絵美。
「バンドの事……か?」
俺が聞くと、絵美は首を横に振る。
「じゃあ蘭ちゃん?」
「どっちもそうだけど……でも違うの。」
「え……。」
「私ね、あの生徒会室の場が好きなの。」
観念したのか、また席に座り込んでそう呟く絵美。
「会長と蘭ちゃんでやってた時も、悠太とか瑞穂ちゃん、片杉ちゃんが来てからの今も。
悠太達はまだ入ってから数ヶ月だけどこれを機にもっとメンバー同士で仲良くなれたらなって思ってバンドしたいって言ったの。
ちょっと強引だったかもしれないけど、でもみんなで協力して何かをしたらもっとメンバー同士の交流が深まるんじゃないかって思って。
でも……このままじゃみんなバラバラになっちゃう……!
そんなの嫌だ……!」
そう言いながら絵美はポロポロと涙をこぼす。
「っ……!?」
「ねぇ悠太……私があんな事言い出したからなのかな……?」
「な、何言って……。」
「私があんな事言ったから……「そんな訳ないだろ!」えっ……。」
「いや……確かに最初は唐突にバンドやろうって言い出してマジかよ無理だろって思ったけどさ……。」
「そんな……!」
「いや、最後まで聞けって……。
でも案外続けてみて思ったんだよ。
確かにギターは難しいし正直まだ自信ないけどさ、でも頑張りたいって思えたんだよ。
俺もなんだかんだこのメンバーで何かをする時間が好きだからさ。」
「悠太……。」
「だからありがとう。」
「うん……でも……。」
そう言って俯く絵美。
「だからさ、絶対成功させたいんだよ。」
そう言って絵美の肩を掴む。
「でも……どうするの?」
「蘭ちゃんの家に行ってみよう。」
「え、今から?」
拍子抜けする絵美。
「善は急げ、だろ?」
対して俺はそう言って笑ってみせる。
「うん!」
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