彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。

文字の大きさ
26 / 258

コンビニに行きまっしょい!

しおりを挟む
「わぁ、空が綺麗ですね!」

リオと並んで夜道を歩く。

言われて空を見上げると、確かに今日は星がよく見えていた。

「凄いなぁ!あんなに輝いてる!」

大はしゃぎのリオ。

実年齢は転生前の俺よりも遥かに年上な訳だが、こうして見ると普通に見た目通り年相応の子供って感じがする。

それにしても楽しそうだな。

確かに俺も星を見るのは好きな方だが、ここまでテンションを上げるものなのかと思いもする。

「天界に居ると、星をこんなに綺麗に見れないんですよ。」

「そうなのか。」

「私は生まれた時から天使見習いとして生きてましたから、星がこんなにも綺麗だって人間界に来て初めて知りました。」

まぁ、確かに俺達からすれば当たり前にある景色な訳だが、リオにとってはそうじゃないのだろう。

これは新しい世界に足を踏み入れたからこそ見れた景色。

今の俺の状況にしたってそうだ。

最初は戸惑いもしたが、今はなんだかんだこの世界での日常が楽しめている。

実際、現世の俺はこれからの人生が憂鬱になるばかりで、希望なんてどこにも無かった。

そりゃ、確かにそれなりの幸せは現世でも生きていたらあっただろう。

でもあんな風に美江に謝ったり、宏美にノートを借りたり、志麻に付きまとわれ……うん、これは別にしなくて良かった体験だわ……。

現世とはまた違った関わり方でこれまでの知り合いと関われたりもした。

「良かったですね、悠太さん。

ちゃんと美江さんとお話できて。」

「まぁな。

でも結局許してもらえなかったよ。」

「でも悠太さん、図書室を出た時よりスッキリした顔してますよ。」

そう言ってリオは優しく微笑む。

「あぁ、今度はちゃんと本当に言いたかった事が言えたからな。」

「それなら良かったです。」

そう返してまたリオが微笑む。

結局それで満足している内は、ただの自己満足でしかないのかもしれない。

彼女は俺を許さないと言ったし、俺だってすぐに許して貰えるなんて思っていない。

実際そんなにすぐに許される事ならば、きっと別れる事だってなかったのだろうから。

いつか許してもらえる時は来るのだろうか?

その時俺たちはどうなっているのだろうか?

今こうして過ごした時間を笑い合っていたりするのだろうか。

「あっ、着きましたよ!悠太さん。」

リオが指差した先にあるのは大手コンビニチェーン店デイリーマート。

豊富な品揃えや、人気のチキン、パングルメ等を売りにしている。

「わぁ!どれも美味しそうですね!!」

早速お弁当やらスイーツやらのコーナーをに駆け寄るリオ。

あ、ヨダレ垂らしてる……。

「なぁヨダレ天使。」

「ヨダ……!?」

言われて慌ててハンカチでヨダレを拭くリオ。

「何、お前未だに一ヶ月目刺し生活やってんの?」

言っといてあれだがなんだその黄〇伝説みたいな企画。

「うっ……それは...だって仕方ないじゃないですか……。」

瞬間、リオの目のハイライトが消える。

あ、これ地雷踏んだっぽい……。

「朝食べて、昼食べて、夜食べて、あぁ食べきったって浴場の朝を迎えたらまた目刺しが届いてて……。

そんな事がここ数日間ずっと、そしてそれがあと数週間続くんですよ……。」

うわぁ……。

実際言葉にされるとなんだその状況...。

絶対嫌だわ...。

「ははは……明日はどうしようかな。

素揚げは昼にやったしなぁ……。」

既に味変に走ってらっしゃる……!

「おーい、俺が悪かったから...!帰ってこーい。」

「あはは……本当に1ヶ月で終わるのかなー……あはは……。」

あ、これ重症だわ...。

ひとまず買う予定だった物を適当に揃え、俺はリオを引きずってコンビニを後にする。

「ほれ。」

未だに目のハイライトが消えたままのリオの頬に、二つに割ったパ〇コの片方を突きつける。

「ひゅわぁ!?」

実に可愛らしい声を出して飛び跳ねるリオ。

不覚にもちょっと可愛いと思ってしまった。

「何するんですか!?」

「それやるから食え。」

「ま、まぁ貰いますけど。」

「チョロリ天使。  」

「変な肩書き付けないで貰えませんかね!?」

えぇ……結構良いと思ったのになぁ……。

「怒りますよ……?」

「ごめんなさい...。」

「まぁ……良いですけど。」

「それでチョロリ天使、パ〇コはどうだ?」

「良いってそう言う意味じゃないですからね!?」

ダメかぁ。

ブーブー言いながらもリオはパピコに口を付ける。  

「ん、美味しいですね。

初めて食べました。」

「そうだろう。」

今しか出来ない事がある。

ここでしか出来ない、ここだけの思い出や時間もある。

なら今は今しか出来無い事を精一杯やってみようと思う。

「おっ、恋愛する気になりました?」

「それは無い。」

「頑固だなぁ……。」

しばしそのまま歩いていた所で。

「ん?」

視線の先で、一人の女子が男数人に言い寄られているのが見えた。

本当、なんでこう転生してから立て続けにトラブルに巻き込まれるのか……。

とは言え一度見たからにはほっとけないよなぁ……。

いかにもチャラそうな男三人組に近づき声をかける。

「すいません、その子迷惑してますよ?」

「あぁん?なんだてめぇ。」

一日に二回もあぁんを聞かされる羽目になるとは思わなんだ、、

それにしてもこいつどっかで……。

「あぁっ!?お前あの時の横取り野郎じゃねぇか!?」

うわぁ、まさかの再登場……。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件

暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!

学年一可愛いS級の美少女の令嬢三姉妹が、何故かやたらと俺の部屋に入り浸ってくる件について

沢田美
恋愛
名門・雄幸高校で目立たず生きる一年生、神谷悠真。 クラスでは影が薄く、青春とは無縁の平凡な日々を送っていた。だがある放課後、街で不良に絡まれていた女子生徒を助けたことで、その日常は一変する。救った相手は、学年一の美少女三姉妹として知られる西園寺家の次女・優里だった。さらに家に帰れば、三姉妹の長女・龍華がなぜか当然のように悠真の部屋に入り浸っている。名門令嬢三姉妹に振り回されながら、静かだったはずの悠真の青春は少しずつ騒がしく揺れ始める。

俺は陰キャだったはずなのに……なぜか学園内でモテ期が到来した件

こうたろ
青春
友人も恋人も居ないボッチ学生だった山田拓海が何故かモテだしてしまう。 ・学園一の美人で、男女問わず憧れの的。 ・陸上部のエースで、明るく活発なスポーツ女子。 ・物静かで儚げな美術部員。 ・アメリカから来た金髪碧眼でハイテンションな留学生。 ・幼稚園から中学まで毎朝一緒に登校していた幼馴染。 拓海の生活はどうなるのか!?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

『専属メイド全員が重すぎる愛で迫ってくる!~大学生の僕、11人?の美女に24時間甘やかされ尽くす生活~』

まさき
青春
僕は、ちょっと普通じゃない日常を送ることになった――それは、専属メイドが全員僕のことを溺愛してくれる暮らしだ。 朝は髪を整えてくれるリナ、朝食で笑顔を見せてくれるミユ、どの瞬間も全力で僕を甘やかす。掃除、料理、悩み相談まで、僕のためだけに動くメイドたち。 「ご主人様の笑顔が見たいんです」 その一言で、僕の毎日はちょっとドキドキ、ちょっと幸せ。 全員が僕を独占したいと競い合う日常の中、僕はどうやってこの溺愛地獄(?)を生き抜けばいいのか――!? 甘々、至れり尽くせりの日常ラブコメ、開幕。 ​「作品への感想代わりの『いいね❤️』や『エール📣』、心よりお待ちしております。」 ​「【応援のお願い】『いいね❤️』や『エール📣』をいただけると、作者のモチベーションが爆上がりします!」 ​「最後までお読みいただきありがとうございます。温かい『いいね❤️』が更新の支えです。」

クラスで1番の美少女のことが好きなのに、なぜかクラスで3番目に可愛い子に絡まれる

グミ食べたい
恋愛
高校一年生の高居宙は、クラスで一番の美少女・一ノ瀬雫に一目惚れし、片想い中。 彼女と仲良くなりたい一心で高校生活を送っていた……はずだった。 だが、なぜか隣の席の女子、三間坂雪が頻繁に絡んでくる。 容姿は良いが、距離感が近く、からかってくる厄介な存在――のはずだった。 「一ノ瀬さんのこと、好きなんでしょ? 手伝ってあげる」 そう言って始まったのは、恋の応援か、それとも別の何かか。 これは、一ノ瀬雫への恋をきっかけに始まる、 高居宙と三間坂雪の、少し騒がしくて少し甘い学園ラブコメディ。

処理中です...