彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。

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学園のマドンナって都市伝説ですよね?

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「悠さん?この短期間にこんなに何度も怪我をしてたら私も流石に心配になるのですよ?」

「はっ……はひ!」

顔は笑顔なのにこれめっちゃ怒ってるやつっ!?

「悠たん、いくらドMになったからってステラたんに心配かける程怪我するのは駄目だって。」

「なってませんが!?」

川崎騒動が一応の解決を迎えたのは良かったものの、その為に傷付き過ぎてしまった。

と、言う訳でまた保健室のお世話になった訳だが……。

千鶴さんが怒るのも無理はない……よな。

それを思うと申し訳ない気持ちにもなる。

本当心配かけ過ぎだよな……。

今度千鶴さんに何かお詫びの菓子折りでも持って行こうかしらん……。

そんな事を考えながら教室に戻ると、再びクラスメイトがギョッとした顔をしてこちらを見てくる。

「ゆ、悠さん。

もしイジメとかなら私も一緒に職員室行ってあげようか……?」

そのまま自分の席に向かっていると、見かねた八重音が声をかけてきた。

「ははは、大丈夫大丈夫。

ちょっとサンドバッグの気分を体験しただけだから。」

「どこに大丈夫な要素があるの!?」

爽やかな笑顔でサムズアップしてみせると、盛大にツッコまれた。

「いや、案外楽しいぞ?

跳ね返って体当たりとかも出来るし。」

「それは楽しい事なの……?」

「まぁ、他の人にオススメはしないがな。

良い子は真似しちゃダメだぜ?」

「そりゃそうだよね!?

て言うか誰もマネしないからね!?」

そう、誰もしない事にあえて挑戦する男、それがこの俺三澄悠太である。

「なんかかっこ良く聞こえそうな感じにしても駄目ですよ……。」

リオにも呆れられた。

そして宏美には露骨に顔を顰められた。

「やっぱなんかあったんじゃん。」

「ほら見ろ、ちゃんと今度は右頬にしてもらったぞ?」

「は?馬鹿なの?死ぬの? 」

「えぇ……。」

自分でどうせなら右頬にしろって言った癖にこの対応である。

理不尽オブ理不尽。

皆さぁんこれが理不尽でぇす!

「あれはその……本当にそうしろって意味じゃないし、ちょっとムカついて言っただけだし……。

あれ、なら良いのかな……?あれ……?」

「ちょっと?そこで迷わないで?

冗談って言って?俺が悪かったから。」

「ま、一応お大事に。」

そう言ってそっぽを向く宏美。

一応かぁ……。

「あちゃー派手にやられたな、悠ちゃん。」

「おう、秋名たん。

今から俺とサッカーでもするか?」

「別に良いけどなんでサッカー?」

「あ、ちなみにお前ボールな。 」

「絶対嫌だが!?」

ボールは友達!秋名たんも友達!

「悠太さん、それ普通に友達無くすやつですよ……。

と言うか友達だと思ってます……?」

リオに呆れられた。

「だろうな。

ただの八つ当たりだし。」

「わざとだし開き直ってる!?」

「悠ちゃん正直が過ぎんだろww

いや、そんな事よりさ!」

「ん?」

「学園のマドンナって知ってるか?」

「なんだ藪から棒に。

秋名たんのマドンナはサクだろ?」

「いやそうだけどそうじゃないと言うか。」

秋名たんの最推し、サクと言うのは隣のクラスの水瀬咲夜みなせさくやの事である。

金髪ロングヘアでギャルのような容姿だが、性格はとても明るく人懐っこいクラスの人気者である。

彼女もUthtuber繋がりで、一応秋名たんより先に知り合った。

俺の枠で知った彼女の事を、秋名たんは他の嫁以上に愛でている。

「秋たん呼んだ?」

「おぉ!サクちゃん結婚して!」

流れるようなプロポーズも平常運行。

「ありがとう!気持ちは嬉しいけど私達高校生だよ?」

本当さっさと結婚すれば……あ、結婚するなら三澄結婚相談事務所まで!いや、廃業したんだったわ……。

「あ、悠たんもやっほ!ってうわ!?

どしたの、その傷!」

俺に気付いたサクもギョッとした目で俺を見る。

「お魚加えたドラ猫を追っかけて裸足で駆けてたら同じ事してる変な髪型のご婦人とぶつかってさ。」

「2秒でバレる嘘やめよ!?

それに変な髪型とか言ったら怒られるよ!?」

「なんだ、2秒か、俺が逆の立場なら1秒で分かるぞ。」

「そこ張り合うとこ!?」

見た目がギャルっぽいだけに第一印象で一部の人には敬遠されがちではある物の、実際話してみるとノリも良く何より持ち前の明るさでとても親しみやすい。

「あ!ハチたん!今日も可愛いね!

抱き締めていい?」

「ウチは可愛いくない!」

なぜだか(強調)俺と秋名の様子を廊下から観察していた美紀の元に歩みより、咲夜が美紀の頭を撫でる。

ちなみに咲夜は本人曰く男より女が好きらしい……。 

ハッチーグッジョブ……。

「で、学園のマドンナがなんだって? 」

二人のじゃれあい(?)はさておき……。

「いや、この学校にも居るんだよ。

学園のマドンナが。」

「は?マジで言ってんの?」

「そんな反応する!?」

思わずコイツ頭大丈夫か?みたいな反応をしてしまった。

「いやいや、学園のマドンナとかアニメとか漫画の中だけの話だろ?

あんなもん都市伝説だよ。」

「いやいや、どこの学校にも一人や二人くらいいるだろ?

頭一つ抜けた才色兼備な学園のマドンナが。」

「いなかったが?」

「は?」

「いや、だからいなかったが。」

前世で小、中、高と通った訳だが、それらしい物が存在していたと言う噂を聞いた事が無い。

え、待って?もしかして俺がぼっちだったからそんな噂が伝わって来なかっただけ?

え、そんな事ある?つらっ。

「え、なんで泣いてんの……?」

「いや……世の中の理不尽さに打ちのめされてただけだよ……。」

「学園のマドンナの話で!?」

「そもそもお前にはサクが居るだろ。

そんな学園のマドンナとか気にする必要があるか?」

「ちっちっちっ、分かってないなぁ悠ちゃんは。

そこに学園のマドンナと言う肩書きを持った存在がいる。

男が憧れを抱くのにそれ以上の理由がいるか?

いやいらない!」

まぁ、言われて興味が全く無いって訳でもないが。

そもそもそんな学園のマドンナなんてのは言わば学園内のアイドル的な存在な訳で、俺と秋名たんみたいな陰キャ勢が関わるなんて逆立ちしたって無理なくらいの高嶺の花だろう。

「お、なんだ?急に黙り込んで。

やっぱり気になるか?」

「いや、逆立ち出来る人って凄いなって。」

「いやだから何の話だよ!?」

テレビで体操選手とかが逆立ちをしてるのを見た事はあるが、実際問題現実で逆立ちしてる人を見る機会なんてそうない。

あっても新体操部とかの部活を放課後に見かける時くらいだ。

「あーやだやだ。

男子ってほんと美人とか可愛い子に弱いよね。」

隣の宏美が顰めっ面でそんな事を言ってくる。

「いやいや、それを言うなら女子だってイケメン大好きだろ?」

それに秋名たんも負けじと反論する。

「まぁ、確かにイケメンは好きだし顔が良ければ良いって女子も少なからずいるけど……。

でも私はイケメンでも性格悪かったら普通にやだし。」

「うん、まぁ2次元なら間違いないだろうな。」

「何が言いたいのかな?」

ひぃっ!笑顔で怒ってる!

元彼だから知ってるが、こいついわゆる乙女ゲーマーだからな……。

ゲームに出てくるイケメンは創作だから基本顔だけじゃなくて性格までイケメンだもんなぁ。

それこそ智君みたいな奴がうじゃうじゃ…なにそれ1周まわって俺まで興味湧いてきたぞ…。

なんだかそんな事考えてたらはっちーがまた喜びそうだからやめとこ…。

「コホン…秋名たんなら多少性格悪くても可愛い子なら普通に嫁にしそうだよな。」

「そんな事!なくもないが、、。」

「やっぱりじゃねぇか……。」

「まぁ、私もその学園のマドンナの事は知ってるけどね。

生徒会長の事でしょ?」

ため息を吐きながら宏美が言う。

「そうそう!

とんでもない美人で成績優秀、品行方正。

本当生徒会長って肩書きがこれ程までにピッタリな人材は居ないってぐらいの完璧超人だって噂だ。」

「ふーん。」

ラブコメとかではよく聞く在り来たりな設定だけど本当にいるんだなぁ。

あれ、そもそも俺学生時代の生徒会長どんな奴だったか全然覚えてないわ、、

こうやって考えたらあの頃の自分がどれだけそう言う事柄に無関心だったのかがよく分かる。

「おいおい、本当に興味無さそうだな。」

「まぁな。」

そんな完璧超人学園のマドンナが居るっての自体ラブコメの中だけの話だと思ってたし、繰り返し言うがそんな相手とこんなド陰キャオブド陰キャの俺が関わるだなんてそれこそラブコメの世界の話だ。

現実ではそんな雲の上どころか宇宙の果ての存在となんて逆立ちしたって釣り合えない。

逆立ち出来ないけど。

あれ、逆立ち出来たら釣り合えるのかしらん……。

「失礼するわ。」

と、そこで教室のドアが勢い良く開かれる。

その瞬間、クラス中から歓声やら黄色い声やらが男女問わずで色んな所から飛び交い始める。

「皆、おはよう。

ちょっと道を空けて貰えるかしら。」

「う、うわ!ま、マジかよ!悠ちゃん!あれ!」

「あん?」

言われてその女性に目を向ける。

艶やかで寝癖なんてどこにも見当たらない肩くらいのストレートな黒髪。

そしてセーラー服の上からでも分かる実にスラッとした体躯。

それでいて出るとこはしっかり出ていて……。

目鼻、顔立ちまで隙なく整えられていて本当に見た目だけでここまで完璧超人と呼べる人間なんて居るのかと思えてしまう。

制服もバッチリ規定のスカート丈、シャツのボタンもピッタリ上まで止められている。

まさに品行方正を体現してる様な身なりと雰囲気。

オマケに成績優秀、運動神経も抜群と来たもんだ。

そりゃ生徒会長って肩書きもピッタリである。

それにしても……この声どこかで……。

などと思っていたら、その生徒会長様がどういう訳だか俺の目の前に来ていた。

「あなたが三澄悠太君ね。」

しかもナチュラルに話しかけてきた、だと。

「えっと人違いじゃないですかね……?」

古来より生徒会の人間、風紀委員の人間、並びに教師陣と関わるとロクな事が無いと言う話をよく聞く。

ここは知らないふりをするのが得策!

三澄悠太、座右の銘は三十六計逃げるに如かず!

「私、先にあなたの名前を言ってから声をかけた筈だけど。」

「分かってて聞いたって事か……。」

にげられない!ゆうたのめのまえはまっくらになった。

「単刀直入に言うけど。

三澄悠太君、生徒会に入らない?」

「は?」

は?
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