彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。

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雨降って地固まる

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さて、対戦相手組み合わせは千鶴さんが抽選アプリで決め、遂に大会は始まった。

第一試合!

日奈美✕茉里愛VS美紀✕秋名たん組。
 
「実況は私絵美と!」

「解説件球拾いは俺アナがお送りするぞ!」

「大丈夫かなぁ...。」

絵美のやついきなり不安そうにしてんじゃねぇか...。

「ではでは!スタートですよぉ!」

千鶴さんのコールで試合開始。

まずはひなまりシスターズのサーブ。

「ここは私に任せ...ちょ!?」

日奈美が高く投げたボールを、茉里愛が勢い良く弾く。

「ズルい!私がやるつもりだったのに!」

「ふふん、早い者勝ちだよ!」

「秋名たん!行ったよ!」

「任セロリ!」

ボテボテと言う擬音が聞こえて来そうな歩き方でボールを追う秋名たん。

「おりゃ!」

「ふふん、これくら...「えいっ!」」

今度は茉里愛が狙ったボールを日奈美が打ち返す。

「むうっ!」

「あなたにばっかりいい格好させないんだから!」

「あらー...、お互いライバル同士と言うだけあってチームワークは得意ではなさそうですね...。

解説のアナさん!どう思われますか!?」

最初の不安そうな感じも吹き飛ばしてノリノリの絵美。

「駄目だよぉ秋名たん!

そこは自分から顔面レシーブしに行かなきゃ!」

「いやwいくらボールが柔らかくても普通に嫌だわw」

「何言ってんの!美少女からの顔面レシーブとかご褒美だろ!」

「いやそうだけど!」

「秋名たん……?」

「いや、待てハチちゃん、今のは言葉の綾、、」

言いくるめられてんじゃねぇよw

いや俺も千鶴さんからなら……いや!俺は騙されないぞ?本当だぞ?

「えっと、す、素晴らしい解説ありがとうございます!」

「いや...絵美、無理に合わせなくて良いぞ...?

むしろ思いっきり罵った方がアナさんは喜ぶまであるからな、、。」

「えぇ...? 」

戸惑う絵美...まぁ普通の反応である...。

それにしても...やっぱ仲悪いよなぁ...。

個人的には二人とも...まぁ片方は直接的な血の繋がりは無いけど...一応妹同士な訳で...。

二人とも大事で、だからこそお互いにとってお互いを大事に思ってほしいとも思う。

「よし!もらった!」

日奈美がボールを追う!

しかしそれをまた茉里愛が奪う!

「ふふん!まりが先!」

「駄目だ……。

仲間同士なのに助け合うどころかむしろ仲間内での競い合いになってしまってる...。」

「その点秋名たん、美紀さん組は普段から仲が良いだけあってナイスなチームワークですねぇ。」

千鶴さんの言う通りである。

現状、秋名たん美紀組は確かに日奈美茉里愛組と抜群のチームワークで戦ってる訳だが、日奈美茉里愛組は対戦相手への意識よりもお互いとの張り合いに夢中になっている。

「むぅ...!!」

しかもお互い意地になってるから引くに引けなくなってる...。

「貰い!」

そして茉里愛がまたボールを奪おうとして...。

「あ、ズルい私が!」

それを無理やり日奈美が奪おうとして、ボールは真横に落ちる。

「「あっ...。」」

「秋名たん美紀組一点先取ですね。」

と、千鶴さん。

「よっしゃ!ハチちゃん見たか!?俺の華麗なレシーブ!」

「アハハスゴイネー!」

「むっちゃカタコト!?」

「邪魔しないでよ!」

ムッとした表情で茉里愛が日奈美を責める。

「なっ...!私は別に...!」

それに少し怯む日奈美。

「ストップです。

さ、お二人のサーブですよぉ?」

「「はい...。」」

まさかここまでとは...な。

「じゃあまりが!」

「いや!私が!」

千鶴さんの言葉を受け、二人がそれぞれが我先にとボールを奪い合う。

うーん……これ埒が明かないな...。

「二人とも落ち着け!」

その様はまさに一触即発。

「大体さっきのだってあなたが邪魔しなければ!」

「な!?私はただ...!」

ヒートアップする諍い。

「二人とも…その辺に…」

「お兄ちゃんは黙ってて!」

見ていられなくなり、近付いて止めに入る。

そして日奈美の肩に手を置こうとして、振り払われる。

「うぉっ!?」

その拍子にバランスを崩して尻餅をつく。

「ってて…!」

「お兄ちゃん!?」

途端に日奈美の顔が真っ青になる。

「悠にぃ!?」

日奈美と茉里愛が喧嘩を止めて近寄ってくる。

「大丈夫、ちょっとバランス崩しただけだから。」

「でも…!手!」

「え、あぁ……。」

どうにも勢い良く転び過ぎたらしい。

地面に付いた手のひらが擦れて傷になっており、血が出ている。

「ご、ごめんなさい。」

相変わらず真っ青な顔で落ち込む日奈美。

「早く手当てしないと!」

自分のせいじゃないからと茉里愛は俺の手を掴む。

「俺の事は良い、こんなの唾付けときゃ治る。」

「え、それは普通に汚い……。」

それに茉里愛が顔を顰める。

あ、今令和か……俺が子供の頃はそれが普通だったんだけどなぁ..。

一応医学的根拠もあるんだぞ?本当だぞ?

「そっ、それよりもだ。

二人とも喧嘩しちゃダメだろ。」

「「だって!」」

「だってじゃない。

二人は今一応チームなんだ。

協力して戦わなきゃダメだろ。」

「「無理だもん。」」

一度お互いにお互いの顔を見合った後、すぐに二人共逸らして、そう返す。

本当……こう言う所だけは息ぴったりなんだよなぁ、、、

「頼むよ、二人の事大事に思ってるからこそ、そんな二人が諍い合うのを見るのは辛いんだ。」

そう言うと、二人は気まずそうにまた顔を見合わせる。

お互いに俺の事を大事に思ってくれているのは分かっている。

それゆえに、自分達のせいで俺が傷付き、胸を痛めるのを見るのは二人にとっても望むところでは無いのだろう。

「その……ごめん。

意地になっちゃてた……。」

そう、先に謝ったのは日奈美だ。

「うん……まりも……ごめんなさい...」

茉里愛も謝る。

「えーっと……一件落着……かな?」

「だけどどうすんだ?

試合続行? 」

対戦相手である美紀、秋名たんが聞いてくる。

「今回はどちらのチームにも属してない悠さんが割り込んだので美紀さん秋名たんの不戦勝と言う形で良いのではないでしょうか。」

「まぁ……審判の千鶴先生がそう言うなら仕方ないね……。」

少し残念そうに日奈美が言う。

「まぁ……またいつかやれば良いじゃん。」

それに茉里愛がそう返す。

「う、うん!その時は負けないから!」

それに一瞬呆けたような顔をした後、日奈美は嬉しそうにそう返す。

お、これはいい雰囲気か?

「今度は足引っ張らないようにね!」

「あ、あんたこそ!」

と思ったら……相変わらずだなぁ……。

でもまぁ……少しはマシになった気がする。

きっと次があるなら今日よりはマシになるんじゃなかろうか。

「何よ!」

「そっちこそ!」

火花を散らす二人。

うーん本当に大丈夫か……?

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