彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。

文字の大きさ
77 / 232

雨降って地固まる

しおりを挟む
さて、対戦相手組み合わせは千鶴さんが抽選アプリで決め、遂に大会は始まった。

第一試合!

日奈美✕茉里愛VS美紀✕秋名たん組。
 
「実況は私絵美と!」

「解説件球拾いは俺アナがお送りするぞ!」

「大丈夫かなぁ...。」

絵美のやついきなり不安そうにしてんじゃねぇか...。

「ではでは!スタートですよぉ!」

千鶴さんのコールで試合開始。

まずはひなまりシスターズのサーブ。

「ここは私に任せ...ちょ!?」

日奈美が高く投げたボールを、茉里愛が勢い良く弾く。

「ズルい!私がやるつもりだったのに!」

「ふふん、早い者勝ちだよ!」

「秋名たん!行ったよ!」

「任セロリ!」

ボテボテと言う擬音が聞こえて来そうな歩き方でボールを追う秋名たん。

「おりゃ!」

「ふふん、これくら...「えいっ!」」

今度は茉里愛が狙ったボールを日奈美が打ち返す。

「むうっ!」

「あなたにばっかりいい格好させないんだから!」

「あらー...、お互いライバル同士と言うだけあってチームワークは得意ではなさそうですね...。

解説のアナさん!どう思われますか!?」

最初の不安そうな感じも吹き飛ばしてノリノリの絵美。

「駄目だよぉ秋名たん!

そこは自分から顔面レシーブしに行かなきゃ!」

「いやwいくらボールが柔らかくても普通に嫌だわw」

「何言ってんの!美少女からの顔面レシーブとかご褒美だろ!」

「いやそうだけど!」

「秋名たん……?」

「いや、待てハチちゃん、今のは言葉の綾、、」

言いくるめられてんじゃねぇよw

いや俺も千鶴さんからなら……いや!俺は騙されないぞ?本当だぞ?

「えっと、す、素晴らしい解説ありがとうございます!」

「いや...絵美、無理に合わせなくて良いぞ...?

むしろ思いっきり罵った方がアナさんは喜ぶまであるからな、、。」

「えぇ...? 」

戸惑う絵美...まぁ普通の反応である...。

それにしても...やっぱ仲悪いよなぁ...。

個人的には二人とも...まぁ片方は直接的な血の繋がりは無いけど...一応妹同士な訳で...。

二人とも大事で、だからこそお互いにとってお互いを大事に思ってほしいとも思う。

「よし!もらった!」

日奈美がボールを追う!

しかしそれをまた茉里愛が奪う!

「ふふん!まりが先!」

「駄目だ……。

仲間同士なのに助け合うどころかむしろ仲間内での競い合いになってしまってる...。」

「その点秋名たん、美紀さん組は普段から仲が良いだけあってナイスなチームワークですねぇ。」

千鶴さんの言う通りである。

現状、秋名たん美紀組は確かに日奈美茉里愛組と抜群のチームワークで戦ってる訳だが、日奈美茉里愛組は対戦相手への意識よりもお互いとの張り合いに夢中になっている。

「むぅ...!!」

しかもお互い意地になってるから引くに引けなくなってる...。

「貰い!」

そして茉里愛がまたボールを奪おうとして...。

「あ、ズルい私が!」

それを無理やり日奈美が奪おうとして、ボールは真横に落ちる。

「「あっ...。」」

「秋名たん美紀組一点先取ですね。」

と、千鶴さん。

「よっしゃ!ハチちゃん見たか!?俺の華麗なレシーブ!」

「アハハスゴイネー!」

「むっちゃカタコト!?」

「邪魔しないでよ!」

ムッとした表情で茉里愛が日奈美を責める。

「なっ...!私は別に...!」

それに少し怯む日奈美。

「ストップです。

さ、お二人のサーブですよぉ?」

「「はい...。」」

まさかここまでとは...な。

「じゃあまりが!」

「いや!私が!」

千鶴さんの言葉を受け、二人がそれぞれが我先にとボールを奪い合う。

うーん……これ埒が明かないな...。

「二人とも落ち着け!」

その様はまさに一触即発。

「大体さっきのだってあなたが邪魔しなければ!」

「な!?私はただ...!」

ヒートアップする諍い。

「二人とも…その辺に…」

「お兄ちゃんは黙ってて!」

見ていられなくなり、近付いて止めに入る。

そして日奈美の肩に手を置こうとして、振り払われる。

「うぉっ!?」

その拍子にバランスを崩して尻餅をつく。

「ってて…!」

「お兄ちゃん!?」

途端に日奈美の顔が真っ青になる。

「悠にぃ!?」

日奈美と茉里愛が喧嘩を止めて近寄ってくる。

「大丈夫、ちょっとバランス崩しただけだから。」

「でも…!手!」

「え、あぁ……。」

どうにも勢い良く転び過ぎたらしい。

地面に付いた手のひらが擦れて傷になっており、血が出ている。

「ご、ごめんなさい。」

相変わらず真っ青な顔で落ち込む日奈美。

「早く手当てしないと!」

自分のせいじゃないからと茉里愛は俺の手を掴む。

「俺の事は良い、こんなの唾付けときゃ治る。」

「え、それは普通に汚い……。」

それに茉里愛が顔を顰める。

あ、今令和か……俺が子供の頃はそれが普通だったんだけどなぁ..。

一応医学的根拠もあるんだぞ?本当だぞ?

「そっ、それよりもだ。

二人とも喧嘩しちゃダメだろ。」

「「だって!」」

「だってじゃない。

二人は今一応チームなんだ。

協力して戦わなきゃダメだろ。」

「「無理だもん。」」

一度お互いにお互いの顔を見合った後、すぐに二人共逸らして、そう返す。

本当……こう言う所だけは息ぴったりなんだよなぁ、、、

「頼むよ、二人の事大事に思ってるからこそ、そんな二人が諍い合うのを見るのは辛いんだ。」

そう言うと、二人は気まずそうにまた顔を見合わせる。

お互いに俺の事を大事に思ってくれているのは分かっている。

それゆえに、自分達のせいで俺が傷付き、胸を痛めるのを見るのは二人にとっても望むところでは無いのだろう。

「その……ごめん。

意地になっちゃてた……。」

そう、先に謝ったのは日奈美だ。

「うん……まりも……ごめんなさい...」

茉里愛も謝る。

「えーっと……一件落着……かな?」

「だけどどうすんだ?

試合続行? 」

対戦相手である美紀、秋名たんが聞いてくる。

「今回はどちらのチームにも属してない悠さんが割り込んだので美紀さん秋名たんの不戦勝と言う形で良いのではないでしょうか。」

「まぁ……審判の千鶴先生がそう言うなら仕方ないね……。」

少し残念そうに日奈美が言う。

「まぁ……またいつかやれば良いじゃん。」

それに茉里愛がそう返す。

「う、うん!その時は負けないから!」

それに一瞬呆けたような顔をした後、日奈美は嬉しそうにそう返す。

お、これはいい雰囲気か?

「今度は足引っ張らないようにね!」

「あ、あんたこそ!」

と思ったら……相変わらずだなぁ……。

でもまぁ……少しはマシになった気がする。

きっと次があるなら今日よりはマシになるんじゃなかろうか。

「何よ!」

「そっちこそ!」

火花を散らす二人。

うーん本当に大丈夫か……?

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

昔義妹だった女の子が通い妻になって矯正してくる件

マサタカ
青春
 俺には昔、義妹がいた。仲が良くて、目に入れても痛くないくらいのかわいい女の子だった。 あれから数年経って大学生になった俺は友人・先輩と楽しく過ごし、それなりに充実した日々を送ってる。   そんなある日、偶然元義妹と再会してしまう。 「久しぶりですね、兄さん」 義妹は見た目や性格、何より俺への態度。全てが変わってしまっていた。そして、俺の生活が爛れてるって言って押しかけて来るようになってしまい・・・・・・。  ただでさえ再会したことと変わってしまったこと、そして過去にあったことで接し方に困っているのに成長した元義妹にドギマギさせられてるのに。 「矯正します」 「それがなにか関係あります? 今のあなたと」  冷たい視線は俺の過去を思い出させて、罪悪感を募らせていく。それでも、義妹とまた会えて嬉しくて。    今の俺たちの関係って義兄弟? それとも元家族? 赤の他人? ノベルアッププラスでも公開。

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

【完結】かつて憧れた陰キャ美少女が、陽キャ美少女になって転校してきた。

エース皇命
青春
 高校でボッチ陰キャを極めているカズは、中学の頃、ある陰キャ少女に憧れていた。実は元々陽キャだったカズは、陰キャ少女の清衣(すい)の持つ、独特な雰囲気とボッチを楽しんでいる様子に感銘を受け、高校で陰キャデビューすることを決意したのだった。  そして高校2年の春。ひとりの美少女転校生がやってきた。  最初は雰囲気が違いすぎてわからなかったが、自己紹介でなんとその美少女は清衣であるということに気づく。  陽キャから陰キャになった主人公カズと、陰キャから陽キャになった清衣。  以前とはまったく違うキャラになってしまった2人の間に、どんなラブコメが待っているのだろうか。 ※小説家になろう、カクヨムでも公開しています。 ※表紙にはAI生成画像を使用しています。

静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について

おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。 なんと、彼女は学園のマドンナだった……! こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。 彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。 そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。 そして助けられた少女もまた……。 二人の青春、そして成長物語をご覧ください。 ※中盤から甘々にご注意を。 ※性描写ありは保険です。 他サイトにも掲載しております。

友達の妹が、入浴してる。

つきのはい
恋愛
 「交換してみない?」  冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。  それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。  鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。  冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。  そんなラブコメディです。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話

家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。 高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。 全く勝ち目がないこの恋。 潔く諦めることにした。

処理中です...