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大人ってなんだろう?
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「なぁ、これどこに向かってんだ?」
流れで普通について歩いてる訳だが、そう言えば今日の予定をちゃんと聞いてなかった。
「知りたい?」
ものっそムカつくニヤケ顔をする瑞穂。
これ絶対ろくでもない事考えてそうだよな...。
「悪いようにはしないんだろ...?」
「しないよ?
ただ大人がよく行く場所で悠太も好きそうな場所に行こうと思っただけ~。」
「な、なんだよ?それ。」
「え?あたしに言わせるの?一応あたしも女の子なんだけどなぁ?」
「な、何考えてんだよ!?」
こいつが大人のデートに行こうなんて言い出した時から何かあるとは思ってたけども!
まさか本当に!?
ほら!後ろからついてきてるハルたん会長がバツ印のプラカードだしてるから!
「あはは!めちゃくちゃ動揺してんじゃん!」
お腹を抱えて大爆笑の瑞穂。
こいつ...!からかってやがったのか...!
いや...騙されないぞ俺は!
確かに今日の彼女を見て、いつもと違う雰囲気の彼女に見惚れそうになったのは認める。
でも、だ。
そんな魅力的な見た目と可愛らしい笑顔を俺に向けておきながら、白昼堂々ランジェリーショップに連行するような女なのである。
今からホテルね?とか言われても全然納得出来てしまうから反応に困るんだよぉぉ…!
そんな俺の苦悩など知った事かとでも言いたげに鼻歌なんか歌いながら先々歩いていく瑞穂。
そんな瑞穂を険しい表情で睨むハルたん会長……。
俺は俺でそんな瑞穂に続いて歩くこの状況がまるで連行される死刑囚のよう…。
そんな警戒全開のまま俺が瑞穂に連れてこられたのは、そんな俺の予想とは全く異なる場所だった。
まさかの市立美術館。
「あれ?悠太こう言うの好きじゃなかった?」
ニヤニヤしやがって…!
分かってて言ってんだろ!
「いや、別に嫌いって訳でもないが…。」
「じゃあ良いじゃん。
入ろ。」
そう言って瑞穂は自然な流れで手を引いてくる。
「お、おう。」
「あ、でもあんまりヌードの絵とかをジロジロ見過ぎないようにね?」
「ぶふっ!?み、見るか馬鹿!」
ほら!!ハルたん会長もなんかちょっと引いちゃってるじゃないか!?
「動揺しちゃってー。
美術館では静かにーだよ。」
くそぅ……誰のせいだと思って…!!
なんて苦悩も届くはずなく…。
中に入り、受付を済ませてから並んでゆっくりと展示を見て回る。
自分で言ったのもあってか、隣を歩く瑞穂は静かに手近な絵画に目を向けている。
真面目な表情でじっと絵を見る姿は確かに何だか大人びて見えて、それこそ絵になる感じがする。
美術館だしな。
俺もそれに習い黙って絵画に目を通していく。
「お前、結構こう言うとこ来んのか?」
「ううん?全然。
でもなんか大人のデートっぽくない?」
「なんだよそれ…。」
でもまぁ確かに美術館に興味を持ち始めたり、実際に足を運ぶようになったのは大人になってからだ。
中学生時代なんかは瑞穂が言ったような目的で美術館に行く奴らも居ただろうが。
けして俺じゃないぞ?本当だぞ?
いや…それにしても。
確かにヌードデッサンなる絵はいくつか展示されていた。
「やっぱ気になるんだ?」
「べ、別に気になってねぇし!?」
これはあくまで芸術!
そんな邪な心で見て良い訳が無い!
「最初にヌードデッサンなんて描こうと思った人って何考えて描いてたんだろうね。」
「そ、そりゃお前!神聖な芸術としてだな。」
「そうかなぁ。
ただ女性の裸が見たかっただけなんじゃない?」
「お、おま…なんて事を…!?」
ほら!?変な事言うからチラチラ見られてるじゃないか!?
ハルたん会長もバツ印のプラカードを両手で1個ずつ持ってアピールしてるし……。
「ただ見たいだけならともかく絵にまでしようなんて普通考えないよね。」
「い、いやそれはそうだけど……だからってお前……。」
「何?この絵を見て思い出しちゃった?」
「ブフッ!?ゲフンゲフン!」
な、なんて事言いやがるんだ!?
ほら!?周りの人達に思いっ切り睨まれたじゃないかw!
そんな事言われたらこの名画まであの日の瑞穂と重なって見えてくるだろうが!?
あぁ!俺がそんな反応だからハルたん会長がうわぁって顔してる……。
「あたしは何の事かまで言ってなかった筈なんだけど悠太は何を想像したのかな?」
ニヤニヤしやがって!
「あの……お客様……他のお客様にご迷惑ですのでお静かにお願いします……。」
遂にはスタッフのお姉さんに注意された。
「「あ、はい。」」
怒られたジャマイカww
さて、美術館内にあるカフェ。
瑞穂の容姿はやっぱり目立つようで、店内の客の何人かの男がこちらに目を向けてくる。
うーん……やっぱ隣の男全然釣り合ってねぇじゃんwとか思われてんのかしら……。
やだなぁ……。
ちなみにハルたん会長はお隣の黒スーツのおじ様のおかげで誰も目を合わせない。
ボディーガード色んな意味でチート過ぎんだろ……。
そのせいで同じくレベルの高い容姿を持つ瑞穂に視線が集まってると言うのはあるのかもしれない。
でもこいつ堂々と美術館で下ネタ言ったり俺を辱める為とか言ってランジェリーショップに連行するような奴だぞ……。
「お前……大人のデートとか言って思いっ切り俺をからかう気満々だろ……?」
お互い対面の席につき、俺は早速そう言って瑞穂を睨む。
「うーん、半分そうだけど。」
いや、そうなんかい……。
「あたしさ、普通のデートってあんまりした事ないんだよね。」
あ、察し。
「大体はホ「言わなくて言い!」えー?」
全く……ただでさえ注目を集めてるってのになんて事を言おうとするんだこの清楚系ビッチは……!
「ねぇ、悠太。
大人になるってどう言う事なのかな?」
「急になんだよ?」
「今日こうして大人のデートって言ってみたけどさ、あたしも実はよく分からないんだよね。」
「なんだそれ……発案者がそれじゃ企画倒れじゃないか……。」
「あたしが今までしてきたデートって多分世間的には子供がするような物じゃないんでしょ?」
「ま、まぁそう……かもな。」
「でもそれをしたって大人になれる訳じゃないじゃん?
そう言う事何度してもあたしはあたしだし、親離れするのが大人だって言うならとっくに親離れしてるし。」
瑞穂の場合は極端な親離れだけどな……。
端的に言えば父親がクズで、警察に捕まったから引き離されたってだけだ。
「なら子供が出来たら大人になるの?」
「いやそれは……一概にそうとは言えないかもな。
実際子供が出来たからって真面目に親になろうとする人達は大人だなって思うけどそう言う人ばかりでもないだろうし……。」
「あたしさ、1回中絶してんだよね。」
「 「ゴホッ!?」」
またいきなりなんて事を!?
思わずハルたん会長と同時に噎せる。
「しかも父親との子供。」
おぉう……。
元々クズなのは分かってたけどそこまでとは……。
初めてを奪われ、妊娠までさせられていたなんて……。
「あたし、全然実感なかった。
まだ子供なのに、お腹の中には自分の父親との間に出来た子供がいるなんてさ。
なんなら今もあんまり実感ないんだよね。
だって今はいないし、直ぐに手術したからそんなに痛みとかもなかったしね。」
「そ、そうか……。」
反応に困るんが!
さっきまで見てた野郎共もみんな目を逸らしてるジャマイカ。
あ、ハルたん会長も何とも言えない表情だ……。
「流石にタバコとかお酒とかはまだだけど、普通にバイトだけど仕事とかもしたし大人になってからする事を大体はしちゃってるからさ。」
「それを言うなら俺もバイトはしてるな。」
どうしたら大人になるのか、大人ってなんなのか。
一度年齢的に大人になってる俺だが、思えば前世の自分もその意味を正しく知らないままただ年を重ねていつの間にかオッサンなんて言われる年になっていた。
こう言う時にバシッとそれっぽい言葉が出てくるのが大人なのかなぁ……。
「前に話したかもだけどさ、悠太とのデートって他の人と違うから。
もしかしたら何か分かるかもって思って。」
「なる……ほど?」
うーん期待されても困るが……。
でも彼女がクズ親父のせいで踏み外しかけた道を自分から変えていこうと思う一歩になるならそれはそれで良いのかもな。
でもさっきまでの流れだとその内ハルたん会長が怒って乱入してきそうだけど……。
そんな俺の懸念など知るかとばかりに瑞穂はケラケラと笑いながらこう言うのだった。
「だからさ、今日一日付き合ってね?」
やれやれ……。
不安しかないが、不思議と悪い気はしない。
ドMになったからじゃないぞ!?断じて!
流れで普通について歩いてる訳だが、そう言えば今日の予定をちゃんと聞いてなかった。
「知りたい?」
ものっそムカつくニヤケ顔をする瑞穂。
これ絶対ろくでもない事考えてそうだよな...。
「悪いようにはしないんだろ...?」
「しないよ?
ただ大人がよく行く場所で悠太も好きそうな場所に行こうと思っただけ~。」
「な、なんだよ?それ。」
「え?あたしに言わせるの?一応あたしも女の子なんだけどなぁ?」
「な、何考えてんだよ!?」
こいつが大人のデートに行こうなんて言い出した時から何かあるとは思ってたけども!
まさか本当に!?
ほら!後ろからついてきてるハルたん会長がバツ印のプラカードだしてるから!
「あはは!めちゃくちゃ動揺してんじゃん!」
お腹を抱えて大爆笑の瑞穂。
こいつ...!からかってやがったのか...!
いや...騙されないぞ俺は!
確かに今日の彼女を見て、いつもと違う雰囲気の彼女に見惚れそうになったのは認める。
でも、だ。
そんな魅力的な見た目と可愛らしい笑顔を俺に向けておきながら、白昼堂々ランジェリーショップに連行するような女なのである。
今からホテルね?とか言われても全然納得出来てしまうから反応に困るんだよぉぉ…!
そんな俺の苦悩など知った事かとでも言いたげに鼻歌なんか歌いながら先々歩いていく瑞穂。
そんな瑞穂を険しい表情で睨むハルたん会長……。
俺は俺でそんな瑞穂に続いて歩くこの状況がまるで連行される死刑囚のよう…。
そんな警戒全開のまま俺が瑞穂に連れてこられたのは、そんな俺の予想とは全く異なる場所だった。
まさかの市立美術館。
「あれ?悠太こう言うの好きじゃなかった?」
ニヤニヤしやがって…!
分かってて言ってんだろ!
「いや、別に嫌いって訳でもないが…。」
「じゃあ良いじゃん。
入ろ。」
そう言って瑞穂は自然な流れで手を引いてくる。
「お、おう。」
「あ、でもあんまりヌードの絵とかをジロジロ見過ぎないようにね?」
「ぶふっ!?み、見るか馬鹿!」
ほら!!ハルたん会長もなんかちょっと引いちゃってるじゃないか!?
「動揺しちゃってー。
美術館では静かにーだよ。」
くそぅ……誰のせいだと思って…!!
なんて苦悩も届くはずなく…。
中に入り、受付を済ませてから並んでゆっくりと展示を見て回る。
自分で言ったのもあってか、隣を歩く瑞穂は静かに手近な絵画に目を向けている。
真面目な表情でじっと絵を見る姿は確かに何だか大人びて見えて、それこそ絵になる感じがする。
美術館だしな。
俺もそれに習い黙って絵画に目を通していく。
「お前、結構こう言うとこ来んのか?」
「ううん?全然。
でもなんか大人のデートっぽくない?」
「なんだよそれ…。」
でもまぁ確かに美術館に興味を持ち始めたり、実際に足を運ぶようになったのは大人になってからだ。
中学生時代なんかは瑞穂が言ったような目的で美術館に行く奴らも居ただろうが。
けして俺じゃないぞ?本当だぞ?
いや…それにしても。
確かにヌードデッサンなる絵はいくつか展示されていた。
「やっぱ気になるんだ?」
「べ、別に気になってねぇし!?」
これはあくまで芸術!
そんな邪な心で見て良い訳が無い!
「最初にヌードデッサンなんて描こうと思った人って何考えて描いてたんだろうね。」
「そ、そりゃお前!神聖な芸術としてだな。」
「そうかなぁ。
ただ女性の裸が見たかっただけなんじゃない?」
「お、おま…なんて事を…!?」
ほら!?変な事言うからチラチラ見られてるじゃないか!?
ハルたん会長もバツ印のプラカードを両手で1個ずつ持ってアピールしてるし……。
「ただ見たいだけならともかく絵にまでしようなんて普通考えないよね。」
「い、いやそれはそうだけど……だからってお前……。」
「何?この絵を見て思い出しちゃった?」
「ブフッ!?ゲフンゲフン!」
な、なんて事言いやがるんだ!?
ほら!?周りの人達に思いっ切り睨まれたじゃないかw!
そんな事言われたらこの名画まであの日の瑞穂と重なって見えてくるだろうが!?
あぁ!俺がそんな反応だからハルたん会長がうわぁって顔してる……。
「あたしは何の事かまで言ってなかった筈なんだけど悠太は何を想像したのかな?」
ニヤニヤしやがって!
「あの……お客様……他のお客様にご迷惑ですのでお静かにお願いします……。」
遂にはスタッフのお姉さんに注意された。
「「あ、はい。」」
怒られたジャマイカww
さて、美術館内にあるカフェ。
瑞穂の容姿はやっぱり目立つようで、店内の客の何人かの男がこちらに目を向けてくる。
うーん……やっぱ隣の男全然釣り合ってねぇじゃんwとか思われてんのかしら……。
やだなぁ……。
ちなみにハルたん会長はお隣の黒スーツのおじ様のおかげで誰も目を合わせない。
ボディーガード色んな意味でチート過ぎんだろ……。
そのせいで同じくレベルの高い容姿を持つ瑞穂に視線が集まってると言うのはあるのかもしれない。
でもこいつ堂々と美術館で下ネタ言ったり俺を辱める為とか言ってランジェリーショップに連行するような奴だぞ……。
「お前……大人のデートとか言って思いっ切り俺をからかう気満々だろ……?」
お互い対面の席につき、俺は早速そう言って瑞穂を睨む。
「うーん、半分そうだけど。」
いや、そうなんかい……。
「あたしさ、普通のデートってあんまりした事ないんだよね。」
あ、察し。
「大体はホ「言わなくて言い!」えー?」
全く……ただでさえ注目を集めてるってのになんて事を言おうとするんだこの清楚系ビッチは……!
「ねぇ、悠太。
大人になるってどう言う事なのかな?」
「急になんだよ?」
「今日こうして大人のデートって言ってみたけどさ、あたしも実はよく分からないんだよね。」
「なんだそれ……発案者がそれじゃ企画倒れじゃないか……。」
「あたしが今までしてきたデートって多分世間的には子供がするような物じゃないんでしょ?」
「ま、まぁそう……かもな。」
「でもそれをしたって大人になれる訳じゃないじゃん?
そう言う事何度してもあたしはあたしだし、親離れするのが大人だって言うならとっくに親離れしてるし。」
瑞穂の場合は極端な親離れだけどな……。
端的に言えば父親がクズで、警察に捕まったから引き離されたってだけだ。
「なら子供が出来たら大人になるの?」
「いやそれは……一概にそうとは言えないかもな。
実際子供が出来たからって真面目に親になろうとする人達は大人だなって思うけどそう言う人ばかりでもないだろうし……。」
「あたしさ、1回中絶してんだよね。」
「 「ゴホッ!?」」
またいきなりなんて事を!?
思わずハルたん会長と同時に噎せる。
「しかも父親との子供。」
おぉう……。
元々クズなのは分かってたけどそこまでとは……。
初めてを奪われ、妊娠までさせられていたなんて……。
「あたし、全然実感なかった。
まだ子供なのに、お腹の中には自分の父親との間に出来た子供がいるなんてさ。
なんなら今もあんまり実感ないんだよね。
だって今はいないし、直ぐに手術したからそんなに痛みとかもなかったしね。」
「そ、そうか……。」
反応に困るんが!
さっきまで見てた野郎共もみんな目を逸らしてるジャマイカ。
あ、ハルたん会長も何とも言えない表情だ……。
「流石にタバコとかお酒とかはまだだけど、普通にバイトだけど仕事とかもしたし大人になってからする事を大体はしちゃってるからさ。」
「それを言うなら俺もバイトはしてるな。」
どうしたら大人になるのか、大人ってなんなのか。
一度年齢的に大人になってる俺だが、思えば前世の自分もその意味を正しく知らないままただ年を重ねていつの間にかオッサンなんて言われる年になっていた。
こう言う時にバシッとそれっぽい言葉が出てくるのが大人なのかなぁ……。
「前に話したかもだけどさ、悠太とのデートって他の人と違うから。
もしかしたら何か分かるかもって思って。」
「なる……ほど?」
うーん期待されても困るが……。
でも彼女がクズ親父のせいで踏み外しかけた道を自分から変えていこうと思う一歩になるならそれはそれで良いのかもな。
でもさっきまでの流れだとその内ハルたん会長が怒って乱入してきそうだけど……。
そんな俺の懸念など知るかとばかりに瑞穂はケラケラと笑いながらこう言うのだった。
「だからさ、今日一日付き合ってね?」
やれやれ……。
不安しかないが、不思議と悪い気はしない。
ドMになったからじゃないぞ!?断じて!
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