彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。

文字の大きさ
152 / 258

清楚系ビッチVS堅物眼鏡

しおりを挟む
「そんな事があったんだ。」

片杉真進が生徒会室に乗り込んできた日の夜。

部屋で寝転がって今日あった事を思い返していると、当然のように日奈美が部屋に入ってきて横に座った。

そう言えばあの女子は自分が1年だと言っていたなと思い出し、とりあえず身近にいる1年女子の日奈美に話を聞いてもらう事にした。

「片杉さんを知ってんのか?」

「うん、一応クラスメイトだし。」

まさかのクラスメイトだった…。

「日奈美から見たら片杉ってどう言う印象なんだ?」

「え?うーん。

凄く真面目で、クラス委員をやってて…成績も学年一位で…。」

「優等生って感じか。」

「うん。

でもちょっとクラスでは浮いてる感じなんだよね。」

「浮いてる?」

「うん…。

その、あんまり人のこと悪く言いたくないんだけど、片杉さんって結構思った事ズバズバ言っちゃう人だから…。」

「あぁ…それは確かに…。」

それに関してはもう既に認知済みである…。

あの後…。

「おうおう、黙って聞いてたら好き勝手言ってくれんじゃん?後輩の癖してさ。」

「私は敬うに値すると評価した人間以外は敬わない事にしているので。

あなたが先輩であろうとそれは関係ありません。」

「カッチーン…。」

あ、瑞穂の堪忍袋の緒が…ってかそれを実際に口に出してるやつ初めて見たんだが…。

「繰り返し言いますが今日私がここに来た目的は一つです。

今すぐこの二人をクビにして生徒会副会長の座を私に渡してください。」

わたしにわたし…多分無自覚なんだろうけど…。

無自覚だからこそツボに…。

「なんですかニヤニヤと気味が悪い。

ニヤニヤしてればどんな女子でも落とせると思わないでください。」

くぅ…!

「はん、あなたの目的は分かったけどさ。

そんな事を決める権限があなたにあるとでも?」

言いながら鼻で笑う瑞穂。

「確かに、私個人にはありませんね。」

「なら…「あくまで私個人にはです。」何が言いたいの?」

「私は新聞部に所属しています。

あなた達の噂について私が描いて掲示すれば、どうなるか分かりますよね?」

そう来たか…。

うちの学校には学校新聞と言う物があり、それは1週間に一度新聞部が制作、完成した物は校門近くの掲示板に貼り出される事になっている。

そしてそれは校門近くだからこそ、登下校中多くの生徒の目に触れる事となる。

当然噂についてある事ない事描かれたら、それが多くの人間の目に晒されて事実として認知されてしまう。

「もしそうなれば綾瀬会長、あなたも無傷では済まないのでは?」

「…確かにそうね。」

これにはハルたん会長も頭を抱える。

「でもどちらにしろ、生徒会に入る事は出来ないと思うぞ?」

「どう言う意味ですか…?」

流石に黙ってばかりもいられず、俺も口を挟む。

「生徒会のメンバーはさ、うちの学校では基本会長になった人の指名制なんだよ。

まぁ最初は希望者を募ってやろうとしてたみたいなんだけど思いの外希望者の人数が多すぎて抽選になったりもしたがな。」

「でもそれだとロクな人材が集まらなかったのよ…。」

「ウチと絵美も抽選で選ばれた口やけどウチらぐらいやで、マトモに仕事しとったん。」

二人もだったのか…。

それは初耳だな…。

「それです。

私もそれは納得出来ません!

綾瀬会長程の人材なら慕って共に働きたいと思う人間が多数いるのも頷けます。

ですが抽選と言うのは納得がいきませんし、綾瀬会長ともあろうお方が直々に指名した人材がこんなビッチとゲス野郎だなんて!

綾瀬会長ならもっと素晴らしい人材を選べた筈です!

きっと素晴らしい人望と人脈、そしてその中から瞬時に才能を見抜く目で!」

それにその綾瀬会長ことハルたん会長は冷や汗ダラダラ垂らしながら渋い顔をしてらっしゃる。

分かる、分かるぞ…!

ハルたん会長の今の気持ちが…!

そもそも自分で指名出来ないからこその希望者を募る、抽選と言う流れなのだ。

最初からそんな人を見抜く目があるのならそもそもそんな段階なんて必要ない。

そして何より指名するような相手がいないから身近に居た俺たちに指名が回って来ていると言う地点でもはやお察し…。

「いやいやハルたんには無理っしょ。

だってハルたん友達…「うぇっほん!」」

瑞穂の発言を遮る大きめな咳払い。

「これでも二人は私の目で選んで採用した人材だから。」

うんうん…そこをぼやかすならそう言うしかないよね…。

「綾瀬会長、本気で仰っているのですか?」

片杉さんの目が鋭くなる。

「どう言う意味かしら…? 」

「親は一流企業の社長。

それを引き継ぐかのように成績は常に全ての科目で一位。

そんな優秀な能力を当時の会長に買われて1年次には生徒会副会長。

2年で生徒会長に上り詰めた貴方が、こんなどこの馬の骨とも知れないビッチとゲス野郎を選ぶだなんて…。」 

おぅ…清楚系すら付けない…。

「だから、それは…。」

「悠太はそんなゲス野郎じゃないもん!」

これには絵美も反論する。

「え、絵美。」

「なんですか…?」

「それに悠太を会長に教えたのは私だから!会長は悪くないもん!」

「絵美…。」

それにハルたん会長も思わず名前を呼ぶ。

「津川さんやってウチらの仕事でミスした時とかはカバーしてくれたり手伝いに来た人に適切に仕事割り振ったり生徒会の為に動いてくれとったで。」

これに蘭ちゃんも参戦。

「ふ、藤沢さん…。

あ、ありがと。」

それに瑞穂が一瞬驚いた顔をしたが、すぐに嬉しそうに返す。

「え、えっと!悠太はちょっとアレだけど!

その!居るだけで癒されるから!」

うん、ちゃんとフォローして?

俺庶務じゃなくて実は生徒会のマスコットだった?

ミスミン頑張っちゃう!

応援してね!

「癒しを求めるだけならハムスターでも飼えば良いと思いますが。」

「うぅっ!?」

そしてそこで言い負かされないで!?

「は、ハムスターは可愛いけど悠太の可愛いさはまた別ジャンルと言うか…。

お腹とか柔らかくてずっと撫でてられると言うか…!おやつを見せたら喜んで来たりとか!」

ちょっと!?悠太と悠太が混同してない!?

と言うか片杉さんにもゴミを見るような目で見られてるし!?

かと思ったら露骨にため息吐かれた。

「そんなのハムスターで良いじゃないですか。

うちのハムスターはいつでもさせてくれます。」

急にハムスターを出してきたと思ったら飼ってるのかで。

「それは…その…だから…。」

「絵美…もう良いから…。

お前はよく頑張ったから…。」

流石に見るに堪えなくなって絵美を止めた……。

「あう…違うもん…。

悠太じゃなきゃダメなんだもん…。」

あ、なんかいじけちゃった…。

なんだか可愛いらしい発言が聞こえた気がするが多分犬の事だろうなぁ…。

「こほん…兎に角、二人は快く引き受けて精一杯やってくれているわ。

あまり悪く言わないでもらえるかしら。」

快く引き受ける前に採用されてたどうも僕です。

いや、言わないけど…。

「何故ですか…!?

何故私では駄目なのですか!?」

それに片杉さんはまだ納得いかないとばかりに食いさがってくる。

「そうは言ってももう決まった事だから…。」

これにはハルたん会長も困り顔。

「話は聞かせてもらった!ガウ!」

と、急に生徒会室のドアを開いたのは我らがリュウたん校長。

「校長先生…入室の際はノックを…。」

「ガウッ!」

「えっと…私がノックしたらドアが壊れるから駄目だって言ってるな。」

「いや今のでなんで悠は分かっとん!?」

蘭ちゃんに盛大にツッコまれた。

なんでだろう…作者補正…は駄目だな……。

絵美のペット設定がここで役に立った。

うし、これだ。

「いや…それでも分かるわけないでしょ…。」

瑞穂に呆れられた…。

「ガウガウ!」

「何々…え!?」

「え?何!?」

「それなら副会長を改めて選挙で決めれば良いって言ってる…。」

「しかもほとんど同じ鳴き声なのにめちゃくちゃ細かい内容で言い当てるやん…。」

蘭ちゃんがげんなりした表情でツッコんでくる。

「ちょ、ちょっと待ってください!

会長選挙は兎も角副会長を選挙で決めるなんて…そんなの前代未聞ですよ!?」

これにはハルたん会長も驚いて口を挟む。

「ガウガウガウ!」

「ふむ。」

「な、なんて言うとるんや!?」

「変化無くして成長はならず。

決まりきったルールに縛られていては大きな成長は生まれない、と言ってるな。」

「あの鳴き声にそんな深い意味が!?」

「いや…でも…。」

まだ納得がいかない様子のハルたん会長。

「まぁまぁ、良いじゃん。

ようは勝てば良いんじゃん?」

対して瑞穂はそんな風に余裕の笑みを浮かべる。

「あなたと意見が合うのは誠に遺憾ですが私も同意見です。

それに負けるつもりもありません。」

「ふ、ふん、その生意気な態度、そのプライドごとへし折ってあげるから。」

「逆にへし折られないと良いですがね。」

「何おぅ!?」

バチバチと火花を散らす両者。

「ガウガウガウ。」

「詳細は追って連絡する。

次の連絡までに応援演説をする相手を探して準備をしておくように、との事だ。」

「もはやツッコまんわ…。」

あ、蘭ちゃんが遂に諦めた…。

と、まぁそんな感じで急遽副会長を選挙で決め直すって話が出た訳だが。

「悠太は勿論あたしに付くよね?」

「まぁ…片杉さんは俺らを名指しで外そうとしてる訳だしな。」

そんな訳で瑞穂の相方は早々に俺に決定。

後は片杉さん側がどうなるか、だが…。

「うーん…片杉さん誰にお願いするんだろ。」

そんなこんなで話は現在に戻る。

ここまで話を聞いていた日奈美が、言いながら可愛いらしく小首を傾げる。

可愛い。

「心当たりとかないのか?」

「うん。

だってさっきも言ったと思うけど片杉さんクラスで浮いてるから…。

誰かと親しそうに話してる所とか見ないし。」

おぉっとぉ…?これは雲行きが怪しくなってきたぞぅ…?

でもなんか瑞穂に対しては余裕ぶっこいて煽ってたしなぁ…。

何か考えがある…んだよな?

「とりあえず日奈美、ちょっと様子を見といてもらえるか?

俺は俺で他の方面から彼女の情報を探ってみるから。」

「うん、分かった。

でもあんまり期待はしないでね……。」

「おう。」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件

暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!

学年一可愛いS級の美少女の令嬢三姉妹が、何故かやたらと俺の部屋に入り浸ってくる件について

沢田美
恋愛
名門・雄幸高校で目立たず生きる一年生、神谷悠真。 クラスでは影が薄く、青春とは無縁の平凡な日々を送っていた。だがある放課後、街で不良に絡まれていた女子生徒を助けたことで、その日常は一変する。救った相手は、学年一の美少女三姉妹として知られる西園寺家の次女・優里だった。さらに家に帰れば、三姉妹の長女・龍華がなぜか当然のように悠真の部屋に入り浸っている。名門令嬢三姉妹に振り回されながら、静かだったはずの悠真の青春は少しずつ騒がしく揺れ始める。

俺は陰キャだったはずなのに……なぜか学園内でモテ期が到来した件

こうたろ
青春
友人も恋人も居ないボッチ学生だった山田拓海が何故かモテだしてしまう。 ・学園一の美人で、男女問わず憧れの的。 ・陸上部のエースで、明るく活発なスポーツ女子。 ・物静かで儚げな美術部員。 ・アメリカから来た金髪碧眼でハイテンションな留学生。 ・幼稚園から中学まで毎朝一緒に登校していた幼馴染。 拓海の生活はどうなるのか!?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

『専属メイド全員が重すぎる愛で迫ってくる!~大学生の僕、11人?の美女に24時間甘やかされ尽くす生活~』

まさき
青春
僕は、ちょっと普通じゃない日常を送ることになった――それは、専属メイドが全員僕のことを溺愛してくれる暮らしだ。 朝は髪を整えてくれるリナ、朝食で笑顔を見せてくれるミユ、どの瞬間も全力で僕を甘やかす。掃除、料理、悩み相談まで、僕のためだけに動くメイドたち。 「ご主人様の笑顔が見たいんです」 その一言で、僕の毎日はちょっとドキドキ、ちょっと幸せ。 全員が僕を独占したいと競い合う日常の中、僕はどうやってこの溺愛地獄(?)を生き抜けばいいのか――!? 甘々、至れり尽くせりの日常ラブコメ、開幕。 ​「作品への感想代わりの『いいね❤️』や『エール📣』、心よりお待ちしております。」 ​「【応援のお願い】『いいね❤️』や『エール📣』をいただけると、作者のモチベーションが爆上がりします!」 ​「最後までお読みいただきありがとうございます。温かい『いいね❤️』が更新の支えです。」

クラスで1番の美少女のことが好きなのに、なぜかクラスで3番目に可愛い子に絡まれる

グミ食べたい
恋愛
高校一年生の高居宙は、クラスで一番の美少女・一ノ瀬雫に一目惚れし、片想い中。 彼女と仲良くなりたい一心で高校生活を送っていた……はずだった。 だが、なぜか隣の席の女子、三間坂雪が頻繁に絡んでくる。 容姿は良いが、距離感が近く、からかってくる厄介な存在――のはずだった。 「一ノ瀬さんのこと、好きなんでしょ? 手伝ってあげる」 そう言って始まったのは、恋の応援か、それとも別の何かか。 これは、一ノ瀬雫への恋をきっかけに始まる、 高居宙と三間坂雪の、少し騒がしくて少し甘い学園ラブコメディ。

処理中です...