ニートの俺がサイボーグに改造されたと思ったら異世界転移させられたンゴwwwwwwwww

刺狼(しろ)

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File.11

緊急事態

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そんなやり取りをしていると、さっきまでだんまりを決め込んでいたスッキーが俺達の方へやってきて、テーブルに地図を広げながら口を開く。

「クククッ、大変な事になっているようですねぇ。転移の座標を皆さんでバラバラにして各自対応するというのは如何でしょうか?」

「それは効率が良いだろうねしかし、戦力の分散か……」

「じゃあどうすんのさwwwwどどどどwwwwどーすんのwwwwどーすんのwwwwレッツゴーwwwwwwww」

「トレセン音頭やめろ」

「転移にかかる魔力は気にする事はねェ。だから一度ギルドと騎士団とで連携を取ったほうが良いだろうなァ。それから各自バラで送る方が確実だろ」

何だか真面目な話になってきたおwwwwそれにしても一月もしない内にまた侵攻とか忙しすぎんだろwwwwwwww

「はかせ、どーしたの?」

「イヴ、残りの人数を至急呼んできてくれたまえ。緊急事態という奴だ」

「らじゃ!きんきゅーじたい!」

状況にそぐわない可愛い仕草で敬礼をすると、間もなくして全員が集まった。

「……と、まずはこの動き方で各自対処に当たるようにしてくれ」

「オーケーwwww我が命に変えてもwwwww」

「ホント緊張感の欠片もない奴です……」

「リリィ、気にしたら負けだ。んじゃァ転移するぞ」

全員が床に広がった魔法陣の上に立つと視界が一瞬白く塗り潰され、次の瞬間には王都エルダーに到着していた。

「ギルドと騎士団、分けて行くんだよなwwww皆死ぬなよwwwww」

「俺が送ってやるから、お前らは行き先が決まったら城に来い」

「ん、了解」

「タカトさん、いきましょう!」

「承知した。さあ、行くぞルキ」

「分かったよ、お姉ちゃん!」

「私も後ほど合流させてもらうよ」

俺達が城に着くと、兵士の皆さんが忙しそうに各方面に列を成していくのが見えた。その後ろから、騎士団長の……何だっけ名前忘れた。ナントカさんがフル装備で残りの人間に指示を出している。

「おお、勇者殿に闇帝殿……皆、無事なようで何よりだ」

「団長さんやwwww今どうなってんのか三行でよろwwwwwwww」

「戦力が足りないところがあれば、私達が出向きます!」

「イヴも!」

「クックックッ、他の帝の方たちも既に出払っているようですねぇ。マリーさん、前回の襲撃に引き続きこれも修行としましょうか」

「は、はいっ」

騎士団長のナントカさんから状況を聴くと、エルダーの領地内へ帝を含む騎士団を分散して進軍させ、近隣国の軍と国境付近で合流して対処にあたるという流れらしい。
三行じゃ収まらなかったおwwwwwwww

西大陸全域を巻き込む魔族の大侵攻を受け、俺達は各地にヴァンの転移で向かうことにした。
ギルドに向かった面々と合流し、現在は配置の相談をしておりますwwwww

「俺は王都の付近の平原でひたすら迎撃でいいんすかwwwwww」

「シャルもご主人様をサポートするよ♡」

「王都内はおじさんの選りすぐりギルメン集団で固めるから、多少の撃ち漏らしは気にするな。とにかく数を減らせ。その代わり全方位丸投げだから頑張れ」

バビさんはエルダー領地の地図に名前を書いてそう言うと、煙草に火を着けた。

市街戦ならば、騎士団よりも各々の個性が突出している冒険者のほうに分がある。その代わりに大規模な軍隊とのぶつかり合いは騎士団に回せるのだ、とは騎士団長談である。

「私とオルガくん、ルキくんは別荘に戻って籠城させてもらうよ。侵入者が来ないとも限らないし、機材やサンプルを荒らされては困るからね」

そして残りのメンバーは、魔族が出現する地点で迎撃する流れとなった。偵察部隊の情報によれば、エルダー周辺を囲むように現れた特殊な魔法陣から魔族が湧き出ており、大陸での被害はエルダーが一番酷いらしい。

「じゃあ、早速行きましょ。転移お願い、ヴァン」

「あァ。七刃将が出てくる可能性が高いから、お前ら気を付けろよ」

「イヴもがんばる」

次々と転移で出発していく皆を他所に、リンドウがイヴっちに歩み寄った。

「前回の活性剤の改良品だ、困ったら使うといい。だが、無理は禁物だ」

「ありがと、はかせ。がんばる」

「イヴっち、ホントに無理すんなよ。危なかったら帰っていいんだからなwwww」

こくり、と頷いたイヴっちも転移で移動していく。
それを見送ったリンドウは、突然思い出したように俺に向き直った。

「そうだカルラくん。ランバットくんのところへ寄ってみるといい。彼の作業スピードを考えれば恐らく、外付けデバイスの弐号機が完成している頃だろう」

「ホントかよwwwwまぁ心配だしちょっと顔見てくるべwwwwシャルは街の防衛をメインによろしく頼むぞよwwwww」

「りょーかい♡」

これで全員が出発したので、まずは急いでデミウルゲインへ向かった。
内部に紛れ込んだ魔物を処理しながら到着すると、大槌を担いだランバット氏が仁王立ちしておられた。何事もなくっていうか絶対防御感すげぇwwwwww

「お?カルラか。何しに来た」

「ランバット氏wwww戦えるの凄くねwwww」

「テメェで造った武器が使えねぇなんてマヌケな鍛冶師が、何処に居るかってんだ。で?何だ?」

「カッケェwwwwwwww
いや、もしかしたら俺が頼んだヤツ出来てたりしないかなってwwww」

とはいえ、普段から戦闘に勤しんでいる訳では無いランバット氏は、魔族の対処に疲弊しているのは間違いなく、若干機嫌悪そうにしてるので恐る恐るそう聞いてみた。

「おう、アレか。待ってろ」

のしのしと店の中へ引っ込んで、すぐに戻ってきた。手には赤いベースカラーに銀の彫金が施された円盤型の外付けデバイスが握られていた。
コイツなら今の俺の役割にうってつけなのであるwwwwwwwwテンション上がってきたwwwwwwww

「さすがランバット氏だぜwwwwwwこれで街の周囲に押し寄せてる奴ら一掃してくるおwwwwwwww」

「おう、しっかり働いてこい。勇者」

俺は跳躍しながら魔装具を装着すると同時に、デバイスに魔力を流して上空に躍り出た。

「お掃除ですのwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

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