敵でも何でもない俺が毎回パーティから命を狙われている件

donguri

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第一章

冒険者殺し

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門を通った俺は、町の広場まで 案内してもらうことになった。
町の中は、不気味なコンクリートの壁に囲まれていることを疑う程、奥行がある広い自然、雲に届く程の大きな山そしてたくさんの建物があった。
まるで一つの国のようだった。

「すみません、助けてくれてありがとうございます。」

広場に行く途中、俺は、アリスに感謝言葉を伝えた。

「いいですわぁ、困っている人を私の権限で助けているだけですわ」

「権限?」

俺は、権限という言葉に少し引っかかる。

「この町は、ヒーラーの町と言われる場所
ですわ。
ここの住人たちは、ヒーラーになった
としても権限がなければ、人を助けることは愚か動物たちも助けることも
できません。」

ヒーラーという存在は、冒険するパーティには必要不可欠な役職だ。
仲間を回復させ、癒し、支える
そういうイメージが多いだろう。

だが実際ヒーラーという存在は、仲間を
回復するということは自分では出来ず、
仲間のリーダーに言われるがままに
行動しなければならない。

つまりリーダーが気に入らないから自害するよう指示をすれば、ヒーラーは、自害しなければならない。
そのため役職の中では、命を落とす者が
他の役職と比べて多い。

「権限がなければ、何もできないのかよ…」
俺は、ヒーラーという役職の現状に
強く絶望感を抱いた。

俺の様子を見向きもしない
アリスを黙々と説明を続ける。

「ヒーラーに自らなる者は、いないわぁ
わざわざぁ、死ぬような役職つきたく
ありませんもの、自分の意志があるうち
わね。
だからこそこの町の住人にヒーラーになるため教育し、洗脳させる。それがこの町の
風潮いや、文化ですわねぇ」

「アリス!この町の人たちはそれで幸せなのかよ!?俺は、無理だこんな文化には耐えられない。」

この町の文化に、幸せと思う人はいるのだろうか
町から逃げ出した人たちも少なからず
いるかもしれない。そう俺は、
思ってしまった。
 
「すべては、討伐隊で使えるヒーラーを
教育するため、討伐隊に入り任務を
全うするそれがヒーラーという者の幸せ、
生きれる全てですわぁ。
逃げる者は逃げられ無いように、容赦なく
仕留め、遺体を処分するそれが討伐隊の役目でもありますもの」

討伐隊とは、モンスターから町を守るそのような部隊とは裏腹に、実際は、町から逃げる者を
容赦なく、仕留め、遺体を処分する。
それが出来なければヒーラーの役職で生きる道などはない。
まさに、自由など許されない地獄そのものである。

———————-
俺は、町の広場まで、アリスの案内で着くことができた。
町自体は、自然もあり、お店もたくさん並んでいた。
しかし町には賑わいもなく
町の住民らしき人たちは見かけない。
コンクリートブロックで固められた道を
歩く音が町中に響き渡る。
武器を持った討伐隊らしき人たちが町中を慌ただしく、走っている様子を見かけたくらいだ。
きっと今日も誰かがこの町を逃げようと
しているのか。

「アリスさん、色々ありがとうございました。俺、ここで人と会う約束をして
まして」

「えぇ、こちらこそですわぁ
優しく、思いやりのある
あなたには、これを差し上げますわ」

アリスは、俺にクローバーを渡して来た。
とても綺麗な緑をした、四葉のクローバーだ。

「貴方が幸せであること
いつかまた、会えることを祈って
おります。」

そう言い、アリスは、ゆっくり歩き始め
広場を後にした。

数分後

「はぁ…はぁ…、少年!」

声が聞こえたので俺は、ふと後ろを振り向いた。

「ソノク、もうこの広場に来てたんだね」

ソノクは、息を切らした状態で俺に声をかけて来た。誰かを追いかけて来たのだろうか。

「さっきの女もしかしてアリスって言う
人?まさか、少年話してないよね?」

「話したけど、何かあるのか?」

ソノクは、慌てた様子で説明を続けた。

「まずい!、あのアリスって子
この町の権力者なのだけれど有名な冒険者殺しらしいのよ野放ししたら被害者が
出続けるわ」

ソノクは、誰かにアリスの情報を
聞いたのだろうか。
俺は、この町のことを丁寧に教えてくれた
アリスには、疑いも何もしなかった。

「えぇ!?そんなぁ…」

「とりあえず、少年!追いかけるわよ!
アリスの事を突き止めるためにね!」

アリスからもらったクローバーを
大事に手に持ち俺は、走り出したソノクの後を追った。

貰ったクローバーの意味を知らずに
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