君が好き

如月由美

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後編

十話 イモウト

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私の返事は。

「い、いいよ」
上目遣いで、そう言う。
と優翔は、そっぽを向いて、
「あ、そう」
顔を赤くした。
「あ、俺、行くわ」
と早々に、行ってしまった。
私は、そんな優翔の後ろ姿を見送った。
それと同時に、下校のチャイムが鳴った。

そのあとの帰り道。
私は、とぼとぼと帰っていた。
「優翔、顔真っ赤にしてた」
と思い返すと、体が熱を持つ。
「あぁ、ダメダメ!もう忘れてやる!」
なぜか怒っていると、ある人の声が。
「どうしたん?顔、真っ赤よ?」
驚いて、顔をあげた。
「さよ!なんで!」


目の前には、妹がいた。
「そないに、驚くことー?まぁ、ええけどなー。合宿から、帰ってきたんよ。もう極楽やわー」
妹のなまりは、おばあちゃん譲り。どうやら、気に入っているみたい。
さよは、ニコッと笑った。
久しぶりに見た笑顔は、どこか懐かしく感じた。
「あ、そっか」
妹が合宿に行っていたことは、今の今まで、すっかり忘れていた。
「え?でも、なんでここに?」
「なんでって。帰ってきて、早々におつかい頼まれたんよ?おかしない?な、おかしない?」
と圧を出しながら、近づいてくる。
「まぁまぁ。お母さんも、疲れてるんだよ。しょうがないんじゃないの?」
「そうだけどさー」
「いいから。いいから。ほら、帰ろ」
私はゆみの手を掴み、家に向かった。


翌日の昼休み。
私は、松野君を呼び出した。
「こんなところまで。話ってなに?」
気まずいなと思いながら、私は話し始める。
「あのさ、松野君」
「うん」
「私と。別れてください!」
そう言ったとたん、沈黙が流れた。
松野君は、一瞬驚いてから、
「分かった。いいよ」
それを聞いた瞬間、私の胸の中で、嬉しさが込み上げた。
やっと地獄から、抜け出せるんだ!
「あ、ありがと!じゃーね♪」
私はニコニコしながら、優翔の元へと行った。

その後ろでは、松野君が恐ろしい顔をしていた。
「やってくれるなー。静香のやつ」
声色を変えて、そう言う。
「まー、いいや。取り返せば、良い話」
松野君は、フッと笑った。
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