僕だけに見える彼女

マスクメロン

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僕にだけ見える彼女

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僕には僕だけに見える彼女がいる。これは彼女と僕の大切な思い出の物語だ。


僕は小さな頃から仲のいい女の子がいた。小学生になり何度も何度も遊んでいるうちに僕のその子に対する感情が友情から恋心へと変わったことに気づき、告白しようと決意したのは小学二年生の時だった。
幼いなりに一生懸命告白の方法や場所などを考え、僕はその子へ思いを伝えようと小さいなりに努力した。
夏休みが始まって二週間が立った時、僕は話があるから来て欲しいと時刻と場所を女の子に伝え、約束の場所で待っていた。
だけどその子は昼を過ぎても夕方になっても、夜になっても来ることはなかった。遠回しにフラれたのかと僕は重い足を動かし家に帰ると母から彼女が遊びに行く途中事故に巻き込まれ病院に運ばれたと聞かされた。
病院に着くと彼女は眠っていた。幸い命は助かったものの植物状態で目が覚めないと彼女の両親に聞かされた。
僕は絶望し自分の愚かさに酷く絶望した。
「僕が呼び出さなければ。」
「僕が告白なんてしようとしなければ。」
「僕なんていなければ。」
朝から晩まで泣いた。
悔やま、嘆き、悲しみなんども自分を呪った。
そんなことが毎日続き5ヶ月くらいたった頃のこと、僕が目を覚ますとなぜか目の前には彼女が立っていた。

「みーくん私のこと..みえる?」

僕はなぜ彼女が自分の目の前にいるのか驚いたがそれよりも彼女への罪悪感で涙が溢れて止まらなかった。ごめん、ごめんねとなんども呟くとその子は優しく微笑み「みーくんのせいじゃないよ、あれは私のふちゅーいのせいだったの」と、必死に慰めてくれた。
気持ちも落ち着き、涙も止まった頃女の子にいつ元気になったの?と聞くと女の子は少し暗い顔を浮かべ

「私ね、ゆーれいになったの」

と涙を浮かべながらも彼女は僕に泣き顔を見せぬよう下を向きながらそう伝えた。そして僕に事故にあってからのことを教えてくれた。
目が覚めると自分は見知らぬ場所に居てそこには知らない男の人が釣りをしていたこと。
その男の人に話しかけるときみはまだ来るべきじゃないと言われ怒られたこと。
気がつくと自分の部屋にいたこと。
彼女は僕以外の誰にも見えなかったこと。
人や物に触れたりはできるが何かを食べたりすることはできないということ。
まだ自分は死んでなくて体は今も病院で眠り続けていること。
そして僕に生き返る方法を一緒に探して欲しいと頭を下げた。僕は彼女をぎゅっと抱きしめ絶対に助けると誓った。

それから8年が経ち僕は高校生となり、体も心も成長した。

だけど、彼女はまだあの事故に遭った時のままだ。
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