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はじめてのてんせい
むずかしかった?
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家へと帰る最中、今日の出来事を振り返る。
結局今日は勉強だけで一日が終わってしまったが、ララに学ばせる前に俺が学ばなくてはならなかったのは確かだ。
勉強をしたのは久々だったが……なんというか内容がゲームみたいだったから全然苦じゃなかった。
以前読んだ"てんせいのおきて"に書いてあったのはざっくりとした概要であったが、参考書にはその中でもさらに細分化された情報だった。
例えば、3つの種族の中にも多彩すぎるほどの種族が枝分かれしている。
魔法生物はいわずもがな。これはほぼ全ての人間と天使以外の生物があてはまる。ジュダストロにはもう魔力を持っていない生物はほとんどいないらしく例え魔力を持っていない生物でも魔法生物と呼ばれてしまっているという。
だから俺がもといた世界でいうところの"どうぶつ"という言葉の代わりになっている。
人間という区切りも、二足歩行をして共通の言語を解するものであれば基本的にその区分に入る。
長命種だったり身長差があったり、身体の一部が多かったり少なかったりする種族もいるがそれら全てが人間と呼ばれる。
そして天使。これは本当ならば"人間"の項に入るはずなのだが……おそらくこの区分を作ったのは他ならない天使なのだろう。自分たちと別の種族は決定的に違うと言わんばかりだ。
なので基本的に転生者が天使になることはほぼないらしい。つまり俺は相当特別な例だということだ。
そんな天使の中にもさらに階級がある。
一般階級の天使たちは街中に普通に暮らしている者たち。一般階級の生まれでも出世することはできる。あの風紀委員の子たちなんかはその道を辿るかもしれないし、或いはもう既になんらかの使命を持っている可能性もある。
使命を持った天使は階級が上がる。
それはララのような役職を持ったりジュダストロに赴き転生者たちとともに戦ったり、或いは外敵から天界を護ったりといった特別な使命を持つということだ。
特命階級と呼ばれるそれらの天使はその存在だけでも一般とは別格らしい。故にララはあれだけ他者から敬われていた。
ちなみに特命階級は頭上に光の輪が浮かぶらしい。
ララの頭の上にも確かにその輪っかはあった。
ただまだ小さく、俺はそのことを知るまで気が付かなかった。これは実績や経験で大きくなるらしい。
そしてその特命階級よりさらに上の次元の天使もいる。
それは大天使と呼ばれる存在で、他の天使とは一線を画す膨大な魔力を扱うことのできる天使だ。
悠久の時を生き、世界の均衡を保つ役割を担うという。
稀有な存在であるためこの世界にも数人いるかいないからしい。天界はその大天使に治められており、大天使からの勅命を受けた特命階級の天使はより珍重されるという。
……まぁ簡素な理解ではあると思うが基本的にはこんな感じだった。
ララには荷が重いなっていうのは改めて思う。
癇癪持ちのわがまま娘が特命階級の天使で、ジュダストロの命運を左右する転生者の選別を行わなければならないというのだ。
……正直わからないことはたくさんある。
ジュダストロってのがまずどういう状況にあるのか……転生者たちはそこで何を為すのか……そして天界はなぜそれを特命としているのか……ひとまずは俺に出来ることをするだけだが、やはり不安は残る。
「どったの?」
難しい顔で考え込んでいると、ララが声をかけてくる。
「あぁいや……今日の勉強の整理をだな……」
「むずかしかった?」
「それはな……」
「だいじょぶだよ!」
ララがにぱりと笑いかける。
「……ふ、そうだな」
自信なんてないけど、当の本人がこの調子なんだ。俺がやってもいない仕事のことを考え続けても参ってしまいそうだ。
この楽観的な笑顔を見習って、肩の力を抜くことにした。
結局今日は勉強だけで一日が終わってしまったが、ララに学ばせる前に俺が学ばなくてはならなかったのは確かだ。
勉強をしたのは久々だったが……なんというか内容がゲームみたいだったから全然苦じゃなかった。
以前読んだ"てんせいのおきて"に書いてあったのはざっくりとした概要であったが、参考書にはその中でもさらに細分化された情報だった。
例えば、3つの種族の中にも多彩すぎるほどの種族が枝分かれしている。
魔法生物はいわずもがな。これはほぼ全ての人間と天使以外の生物があてはまる。ジュダストロにはもう魔力を持っていない生物はほとんどいないらしく例え魔力を持っていない生物でも魔法生物と呼ばれてしまっているという。
だから俺がもといた世界でいうところの"どうぶつ"という言葉の代わりになっている。
人間という区切りも、二足歩行をして共通の言語を解するものであれば基本的にその区分に入る。
長命種だったり身長差があったり、身体の一部が多かったり少なかったりする種族もいるがそれら全てが人間と呼ばれる。
そして天使。これは本当ならば"人間"の項に入るはずなのだが……おそらくこの区分を作ったのは他ならない天使なのだろう。自分たちと別の種族は決定的に違うと言わんばかりだ。
なので基本的に転生者が天使になることはほぼないらしい。つまり俺は相当特別な例だということだ。
そんな天使の中にもさらに階級がある。
一般階級の天使たちは街中に普通に暮らしている者たち。一般階級の生まれでも出世することはできる。あの風紀委員の子たちなんかはその道を辿るかもしれないし、或いはもう既になんらかの使命を持っている可能性もある。
使命を持った天使は階級が上がる。
それはララのような役職を持ったりジュダストロに赴き転生者たちとともに戦ったり、或いは外敵から天界を護ったりといった特別な使命を持つということだ。
特命階級と呼ばれるそれらの天使はその存在だけでも一般とは別格らしい。故にララはあれだけ他者から敬われていた。
ちなみに特命階級は頭上に光の輪が浮かぶらしい。
ララの頭の上にも確かにその輪っかはあった。
ただまだ小さく、俺はそのことを知るまで気が付かなかった。これは実績や経験で大きくなるらしい。
そしてその特命階級よりさらに上の次元の天使もいる。
それは大天使と呼ばれる存在で、他の天使とは一線を画す膨大な魔力を扱うことのできる天使だ。
悠久の時を生き、世界の均衡を保つ役割を担うという。
稀有な存在であるためこの世界にも数人いるかいないからしい。天界はその大天使に治められており、大天使からの勅命を受けた特命階級の天使はより珍重されるという。
……まぁ簡素な理解ではあると思うが基本的にはこんな感じだった。
ララには荷が重いなっていうのは改めて思う。
癇癪持ちのわがまま娘が特命階級の天使で、ジュダストロの命運を左右する転生者の選別を行わなければならないというのだ。
……正直わからないことはたくさんある。
ジュダストロってのがまずどういう状況にあるのか……転生者たちはそこで何を為すのか……そして天界はなぜそれを特命としているのか……ひとまずは俺に出来ることをするだけだが、やはり不安は残る。
「どったの?」
難しい顔で考え込んでいると、ララが声をかけてくる。
「あぁいや……今日の勉強の整理をだな……」
「むずかしかった?」
「それはな……」
「だいじょぶだよ!」
ララがにぱりと笑いかける。
「……ふ、そうだな」
自信なんてないけど、当の本人がこの調子なんだ。俺がやってもいない仕事のことを考え続けても参ってしまいそうだ。
この楽観的な笑顔を見習って、肩の力を抜くことにした。
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