六道プリンセス!~世界一民度の低い町で、人類を守るために闘う魔法少女たち~

XX

文字の大きさ
24 / 105
第3章 餓鬼道と阿修羅道の戦士! グラトニープリンセス&バーサーカープリンセス!

第24話 ノロジー登場

しおりを挟む
 私たちが病院の玄関のあるエントランスまで駆け戻ると、そこでは手足の無い貧相なおじさんが高速で病院の床を這いまわり。

 シャッと

 口からカッターナイフを吐き出して、周囲の人を攻撃していた。

「キャーッ! 警備員呼んでー!」

「誰かあの達磨をなんとかして!」

 逃げ惑う人々。

 えっと

「あの人が問題の人ですか?」

 手足が無いあたり、おそらくそうなんだろうけど。
 ストーカー

 私が咲さんに訊ねると

「いや、顔なんて覚えてないし。でも」

 状況的にそうじゃないかな。
 ここで暴れる理由のある達磨さんはあの男性しかいないでしょ。

 ……そっか。
 咲さんの言葉に、私は

「あれ、何で動けているんでしょうか?」

 次の疑問を口にした。
 手足も無いのにあのスピードで這うなんて。

 理屈が分からない。
 すると

「多分腹筋を動かすことで這ってるんだと思う。手足の無い人間がそこに辿り着く場合、たまにあるから」

 その場合、セットで喉に仕込んだ凶器を吐き出すのもあるあるよ。

 ……そっか(2回目)

「あの看護師と刀を持った女子高生を出せーっ!」

 手足も無いのに大暴れするおじさん。
 私は

「おじさん! 求婚したいほど好きになった相手が既婚者だったことで激怒するなんて本当の愛じゃないと思う! 気持ち悪いよ!」

 おじさんを諭すためにそう言い放った。
 けれど

「ウルサイメスガキ! 何で俺は女にありつけない!? 世の中間違ってる! 間違ってるーっ!」

 訊く耳持たずに暴れまわる。

 そして私はおじさんの「女にありつけない」って言い方にゾッとする。
 巡り合えない、じゃないんだ。

 このおじさんにとって、女性は獲得物……アイテムか何かなんだ。
 ご飯とかオヤツと一緒。

 ……この人、サイテーだ……。

 なので私は「おじさんなんか女の人は誰も好きにならないよ!」って言おうとした。

 そのときだった。

「……ククク。良い暴れっぷりだ」

 その場の空間が歪み。

 ……金髪短髪の、ボディビルダーみたいな男性が現れたんだ。

 その場に現れた金髪男性。
 すごい筋肉の人。マッチョマン。
 その肉体を、白いタンクトップ衣装と、同色のブーメランパンツで見せつけている。

 この出現方法は……

「あなた……妖魔神の手の者ね?」

 私の問いに

「いかにも。俺様はノロジー……」

 そう言って視線を手足の無いおじさんに向ける。
 そしてこう言ったんだ。

「あの男は俺様がすでに妖魔獣に変えている。説得は無駄だぞ」

 ……そうだったんだ。
 だからいきなり、手足の無い人間が辿り着く境地にいきなり開眼してたんだ……!

 だったら、六道シックスプリンセスに変身しなきゃ。
 そう思った。

 けれど……

 服のポケットにしまっている六道ホンに手を伸ばしたとき、気づいた。

(監視カメラ……!)

 そう。
 監視カメラの存在に。

 あるかもしれないよ。
 暴漢対策で。

 どうしよう……?
 ここで変身したら正体がバレるかもしれない……!

 そう思ったとき。

 いつの間にか咲さんと萬田くんの姿が消えていた。

 え? と思ったとき。

「変身! 六道シックスプリンセス!」

「変身! 六道シックスプリンセス!」

 ……女子トイレの方から、咲さんの声が聞こえて来たんだ……!
 そして男子トイレからは萬田くんの声……!

 え、これって……?

 驚きのあまり、私は動けなかった。
 咲さんも六道シックスプリンセスだったの……?
 あと、萬田くんも……?

 オトコノコだよね……?

 国生さんの顔を見ると、国生さんも同じみたいで。
 メチャクチャ驚いている。

「ザギ、ドモ、スバナイ、オグレドゥア」

 そしてそこに、どこからともなく蝶の羽根と狼犬の顔を持つ妖精が現れた。
 ただ、活舌がすごく悪くて何を言ってるのか分からなかったけど。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記

ノン・タロー
ファンタジー
 ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。  これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。 設定 この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。 その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。

【完結】無能と婚約破棄された令嬢、辺境で最強魔導士として覚醒しました

東野あさひ
ファンタジー
無能の烙印、婚約破棄、そして辺境追放――。でもそれ、全部“勘違い”でした。 王国随一の名門貴族令嬢ノクティア・エルヴァーンは、魔力がないと断定され、婚約を破棄されて辺境へと追放された。 だが、誰も知らなかった――彼女が「古代魔術」の適性を持つ唯一の魔導士であることを。 行き着いた先は魔物の脅威に晒されるグランツ砦。 冷徹な司令官カイラスとの出会いをきっかけに、彼女の眠っていた力が次第に目を覚まし始める。 無能令嬢と嘲笑された少女が、辺境で覚醒し、最強へと駆け上がる――! 王都の者たちよ、見ていなさい。今度は私が、あなたたちを見下ろす番です。 これは、“追放令嬢”が辺境から世界を変える、痛快ざまぁ×覚醒ファンタジー。

人見知りと悪役令嬢がフェードアウトしたら

渡里あずま
恋愛
転生先は、乙女ゲーの「悪役」ポジション!? このまま、謀殺とか絶対に嫌なので、絶望中のルームメイト(魂)連れて、修道院へ遁走!! 前世(現代)の智慧で、快適生活目指します♡ 「この娘は、私が幸せにしなくちゃ!!」 ※※※ 現代の知識を持つ主人公と、異世界の幼女がルームシェア状態で生きていく話です。ざまぁなし。 今年、ダウンロード販売を考えているのでタイトル変更しました!(旧題:人見知りな私が、悪役令嬢? しかも気づかずフェードアウトしたら、今度は聖女と呼ばれています!)そして、第三章開始しました! ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
 女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!  HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。  跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。 「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」  最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

再会した幼馴染は××オタクになっていました。

星空永遠
恋愛
小さい頃から幼なじみの黒炎(こくえん)くんのことが好きな朱里(あかり)。そんな彼は引っ越してしまい、気持ちは伝えられず。しかし、高校で再会することができ、それを喜ぶ朱里だったが、彼は以前とは変わっていて……。 だけど、黒炎くんのお家にお泊りしたり、遊園地では朱里にとっては驚くハプニングが!?二人の距離はどんどん近づいて……。イケメンの幼なじみにドキドキが止まらない!じれったい二人の恋の行方は……? この恋は本気なんです……! 表紙絵=友人作。

我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。

たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。 しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。 そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。 ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。 というか、甘やかされてません? これって、どういうことでしょう? ※後日談は激甘です。  激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。 ※小説家になろう様にも公開させて頂いております。  ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。  タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~

処理中です...