六道プリンセス!~世界一民度の低い町で、人類を守るために闘う魔法少女たち~

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第5章 卑劣な妖魔神界の作戦

第43話 花壇のお世話をやってみた

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 学校の花壇の整備を私はやっていた。

 私だけではない。

 天野先輩と、飛馬先輩。
 そして国生さん。

 阿比須中学のメンツが勢ぞろい。

 花壇の周囲の雑草を、草刈り鎌で除草していく。
 草刈り鎌って、除草のために都合よく作られているんだね。

 使ってみるとよく分かる。
 非常にやりやすい。
 素手でやるより何倍も進む。

「閻魔さん、そっちの草取り終わった?」

 国生さんが私にパンパンになったビニール袋を持って話し掛けて来た。
 
「私の方も大体終わったかな」

 パンパンになったビニール袋を3つ、完成させた私。
 それでお手玉をしながら、思う。

 ……これ、どうすんの?

 焼却炉じゃないよね。
 生の雑草だし。

「藤上さん」

 傍で作業継続中の生徒会書記の藤上さん……髪の毛を黒いリボンで後ろでくくってるのがチャームポイントの、カワイイDカップ女子。私たちと同い年……に訊ねる。

「この雑草、どこに持って行けば良いの?」

 すると彼女は厳しい目で私たちを振り返って

「雑草という草は無い!」

 ……お約束で一喝された。

 いやまあ、それは雑草という言葉に対して絶対に言っとかないといけない言葉だけど。
 いろんな人が言ってる言葉だし。

 昭和天皇も言ってるし、牧野博士も言ってるし、葉隠覚悟も言ってるし、プリキュアも言ってるし。

「うん。それはとてもとても大事な言葉だけど、どうすればいい?」

 改めて訊ねる。

 すると申し訳なさそうに

「えーとね……ゴメン、ちょっとわかんない」

 そっか、知らないんだ……

 まあ、これは本来、用務員さんがやってた仕事だしね。
 生徒会の人でも知らなくても仕方ないよね。

 申し訳なさそうにしている藤上さんに

「分かった。ちょっと関谷様に訊いてくるよ」

 そう、断って。
 国生さんと一緒に、旧用務員室……現・関谷様部屋に向かう。

 私たちの背中に

「うん。お願いね。あと、花壇に肥料を撒くようなことはしなくていいのかどうかも確かめてもらえないかな?」

 そんな言葉が投げかけられた。



 校舎に入り、関谷様部屋に向かう。
 関谷様部屋。

 そこは、元用務員さんが一日中ゴロゴロしている部屋だ。
 漫画読んでても良いし、おやつを食べても良い。
 お酒を呑んでも良いし、ゲームしてても良い。

 だって関谷様だから。

 そんな部屋の前に私たちは立ち

「関谷様ー」

 呼びかけながらノックする。
 すると

「入れ」

 なんかおどおどした口調で、尊大な台詞が返って来た。



「失礼しまーす」

 ドアを開くと、関谷様になったおじさんが、ニコニコと私たちを迎えてくれる。
 6畳くらいの和室。

「で、何が分からんの?」

 親身になって聞いてきてくれた。

 ……関谷様って、何もしなくていいから。
 これが結構しんどいらしいんだよね。

 おじさんは勤務中に資格取得の勉強をしてるみたい。
 可哀想。

 これも、妖魔神が攻めてきて六道プリンセスが出張らないといけなくなったせいだよね。
 一刻も早く妖魔神を倒して、おじさんに用務員の仕事を返してあげたい。

「この雑草、どこに持って行けば良いんでしょうか?」

 私の代わりに国生さんが関谷様に訊ねる。
 すると関谷様は厳しい顔で

「雑草という草は無い!」

 ……まずはそこからかー。



 聞くところによると。
 雑草は草木のゴミに出すそうな。

 普段、燃えるゴミ燃えないゴミくらいでしか分別してないから、知らなかった。
 そんな種別のゴミがあるんだね。

 ゴミ置き場に行くと。
 確かに「草木」という種別のゴミがある。

 そこに5袋ほどのパンパンのゴミ袋を置く。

 よし。

「戻ろう」

「うん」

 国生さんに話し掛け、頷き合い。
 花壇に戻ると

 ……藤上さんが、関谷様に指導を受けつつ、肥料を土に埋めていた。

「肥料を沢山入れればいいってわけじゃないんですね」

「ああそうだ。肥料を入れすぎると、土が壊れるんだよ。pHが変わってしまうからね」

 その姿は真面目で。
 藤上さんという人間が理解できる光景のような気がした。
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