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別れ
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廉 「なぁ、柚月。抱きしめてもいい?」
柚月「ダメな理由が見当たらないよ。」
廉 「・・・ごめん。」
「ごめん」
たった三文字に込められた廉の苦しみ。その苦しみの全てを、全て受け止めてあげれない事など百も承知。
でも、こうして側にいる事で廉の心が少しでも楽になってくれたら。
気休め程度でもいいから、あたしを求めてくれるのであれば・・・。
真剣に応え、向き合っていきたいと思った。
廉 「俺さ、父さんが大好きだったんだ。」
柚月「うん、小学校の卒業アルバムの将来なりたいものに、「松澤拓」って書いてたもんね。」
廉 「いつも前向きでさ。家の中はいつも明るくて、母さんとよく喧嘩もしてたけど、お互い笑ってて。休みの日は必ず何処かに連れてってくれて。「何事も経験なんだ」って・・・。毎日が本当に楽しかったんだ。」
柚月「凄く素敵なお父さんだったんだね。」
廉 「・・・そして、誰よりも一番に母さんを想ってた。」
どんなにもがいても過去には戻れない。巻き戻せない。
今のこの状況を、廉のお父さんなら・・・、拓さんなら今の廉にどんな言葉を掛けてくれただろう?
今の廉に、あたしはどんな言葉を掛けてあげたらいいのだろう・・・。
廉 「父さんがいなくっなって、楽しかった毎日や目標が全て失われて。この悲しさを乗り越えれば、いつかきっとその先の未来が見えて来るって信じてた。」
柚月「うん。」
廉「でも、乗り越えようとすればする程、どんどん感情の行き場を見失うばかりで、父さんにしてやれなかった後悔ばかりが頭の中を支配して・・・怖かった。」
柚月「うん。」
廉 「無理矢理忘れようともした。思い出も何もかも。でも、意地を張っては勝手に苛立って・・・。気が付けば、大切な人との隙間が広がるばかりだった。」
「過去と向き合うのが怖かったんだ。」
廉は、今にも消えてしまいそうな声でそう言った。
俯いている廉の肩が震えている。
きっと、心が泣いている。
廉は今、「過去のトラウマ」と必死に闘っているんだ・・・。
柚月「あたしじゃぁ、廉の支えにはなれないかな?一緒に過去のトラウマを・・・」
廉 「柚月の毎日に、俺は似合わないって分かったよ。」
そう言い、廉はあたしの身体から離れた。
柚月「どうして?」
廉 「柚月、俺はお前が好きだ。でも、父さんが母さんを愛し抜いた様に、俺はお前の事を幸せにする自信がない。・・・ごめん。柚月に俺の過去は埋められない。トラウマや後悔も消えない。そんな苦労を柚月に掛けさせたくない。」
「俺は最初から柚月の隣にいる資格なんて無かったんだ。」
あたしの頬から流れ落ちる一粒の涙と共に、廉の目からも零れ落ちた一粒の雫・・・。
廉はこの言葉を言い残し、立ち尽くすあたしの前から姿を消した。
そして、この日を境にあたしと廉は「幼馴染み」でもなく「友達」もなく。
「他人」となった。
柚月「ダメな理由が見当たらないよ。」
廉 「・・・ごめん。」
「ごめん」
たった三文字に込められた廉の苦しみ。その苦しみの全てを、全て受け止めてあげれない事など百も承知。
でも、こうして側にいる事で廉の心が少しでも楽になってくれたら。
気休め程度でもいいから、あたしを求めてくれるのであれば・・・。
真剣に応え、向き合っていきたいと思った。
廉 「俺さ、父さんが大好きだったんだ。」
柚月「うん、小学校の卒業アルバムの将来なりたいものに、「松澤拓」って書いてたもんね。」
廉 「いつも前向きでさ。家の中はいつも明るくて、母さんとよく喧嘩もしてたけど、お互い笑ってて。休みの日は必ず何処かに連れてってくれて。「何事も経験なんだ」って・・・。毎日が本当に楽しかったんだ。」
柚月「凄く素敵なお父さんだったんだね。」
廉 「・・・そして、誰よりも一番に母さんを想ってた。」
どんなにもがいても過去には戻れない。巻き戻せない。
今のこの状況を、廉のお父さんなら・・・、拓さんなら今の廉にどんな言葉を掛けてくれただろう?
今の廉に、あたしはどんな言葉を掛けてあげたらいいのだろう・・・。
廉 「父さんがいなくっなって、楽しかった毎日や目標が全て失われて。この悲しさを乗り越えれば、いつかきっとその先の未来が見えて来るって信じてた。」
柚月「うん。」
廉「でも、乗り越えようとすればする程、どんどん感情の行き場を見失うばかりで、父さんにしてやれなかった後悔ばかりが頭の中を支配して・・・怖かった。」
柚月「うん。」
廉 「無理矢理忘れようともした。思い出も何もかも。でも、意地を張っては勝手に苛立って・・・。気が付けば、大切な人との隙間が広がるばかりだった。」
「過去と向き合うのが怖かったんだ。」
廉は、今にも消えてしまいそうな声でそう言った。
俯いている廉の肩が震えている。
きっと、心が泣いている。
廉は今、「過去のトラウマ」と必死に闘っているんだ・・・。
柚月「あたしじゃぁ、廉の支えにはなれないかな?一緒に過去のトラウマを・・・」
廉 「柚月の毎日に、俺は似合わないって分かったよ。」
そう言い、廉はあたしの身体から離れた。
柚月「どうして?」
廉 「柚月、俺はお前が好きだ。でも、父さんが母さんを愛し抜いた様に、俺はお前の事を幸せにする自信がない。・・・ごめん。柚月に俺の過去は埋められない。トラウマや後悔も消えない。そんな苦労を柚月に掛けさせたくない。」
「俺は最初から柚月の隣にいる資格なんて無かったんだ。」
あたしの頬から流れ落ちる一粒の涙と共に、廉の目からも零れ落ちた一粒の雫・・・。
廉はこの言葉を言い残し、立ち尽くすあたしの前から姿を消した。
そして、この日を境にあたしと廉は「幼馴染み」でもなく「友達」もなく。
「他人」となった。
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