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第3話:わんこ騎士との出逢い★
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「はぁ、あ、あう……っ」
息を切らせて、昂った体を少しでも静めようと大きく深呼吸をする。
紗香が聖堂で儀式を行うようになってから、既に五日が経過していた。さすがにここまでくると、紗香も多少は役目に慣れていた。それは受け入れた、というより、諦めに近い。課せられた役目は逃れることができず、嘆いても悩んでもそれは心を苛むだけで、何も変わりはしないのだ。ならば流された方が、まだ気が楽だった。
「サヤカ様。次の者ですが」
「はい……どうぞ」
流れ作業のように答えた紗香だったが、ケイトの様子がそれまでと違う。
言いにくそうに眉を寄せるケイトに、紗香は内心首を傾げた。
「これまではサヤカ様に慣れていただくため、なるべく騎士団への在籍期間が長く、素行の良い者から選出しておりました。しかし、既に半数ほどお目通りが済んでおりますので、この先は少々礼儀作法に不安のある者や、年若い者がお相手となります。私の方でも注意して見ておりますが、もしご不快に感じることがあれば、遠慮なくおっしゃってください」
「あ……はい、わかりました」
了承の返答をしたものの、緊張から体が強張った。
確かに、これまで聖堂を訪れた騎士は皆紳士だった。だから紗香は儀式の内容そのものに抵抗があっても、騎士個人に対して嫌悪を持ったことはなかった。心身共に傷つけられることもなかった。
けれどこの先は、僅かながらその可能性が存在する、ということだろう。
ケイトが側にいるのだから大丈夫だと思いたいが、事前に告知されると身構えてしまうのは仕方のないことだった。
「し、失礼、します!」
大きな声ではっきりと告げ聖堂に入ってきたのは、まだ年若い騎士だった。
短く刈られた薄茶の髪に、くりくりとした丸い目。口元は、緊張からかきゅっと引き結ばれている。場所が場所なら、球児かと思ってしまうような素朴な青年だった。
「お、俺、いえ、わたくし、はっ! 騎士、アルフレッドです! 本日は、光栄なことに、聖女様から祝福をたわま……たま、ま、あれ……」
口が回らないのか焦り出したアルフレッドに、ケイトが頭を抱えた。
しかし紗香は逆に緊張がほぐれ、くすくすと笑みを零した。
自分より緊張した人間がいると冷静になる、というのは本当らしい。目の前であわあわとする青年は、まるで柴犬のように見えた。立派な騎士ばかりを目にしていたので、紗香はそんな姿に親近感を覚えていた。
「申し訳ありません……。本来ならもう少し成熟してから拝謁させたかったのですが、この者は明日の討伐が初陣となるのです。なので無事に帰還できるよう、ご加護をいただければと」
「え……」
討伐。初陣。ケイトから告げられた言葉に、紗香は目を丸くしてアルフレッドを見た。
騎士団が何をしているのか。聖女が何のために呼ばれたのか。それはケイトからも聞いていたし、午前の勉強でも学んだ。頭ではわかっていたのだが、紗香は城から出たことがない。それどころか、城の中ですら、自室と聖堂の往復がほとんどだった。だから、紗香にとって魔物討伐はどこか現実感のない、知識でしかなかった。
目の前で固くなっているこの青年は。明日の討伐で、命を落とすかもしれないのだ。そう思うと、急に胸が痛くなった。紗香にも、良心というものはある。
「アルフレッドさん」
「は、はいっ!」
「……遠慮せずに、どうぞ」
紗香は軽く微笑んで、自ら足を開いた。このように積極的に自分を差し出すのは、初めてのことだった。
することはこれまでの騎士達と変わらない。それでも、この若い騎士の必死さは、紗香の心を少しだけ解いた。
この騎士だって。本来なら、こんなことがしたくて騎士になったのではないはずだ。国のために戦おうと騎士団に入ったはずだ。それがいきなり聖女なんてものが現れて、力が得られるから奉仕してこい、などと。彼にだって、易々と受け入れられることではないだろう。
それでも戦うために無理を吞み込んで来ている。彼の勇気に報いる方法は、蜜を与えることだけだ。
「……っ失礼、します!」
自ら足を開く女を目の前に、顔を真っ赤にしながらも、アルフレッドは匂い立つ場所へと顔を寄せた。
そしておそるおそるといった様子で舌を伸ばす。そうっと触れたそれに、紗香の体がぴくりと動く。
「だ、大丈夫ですか!?」
「だいじょうぶ、です。あの、気にせずに」
「すみません、慣れてなくて……なんか変だったら、すぐ言ってください」
「はい」
焦ったように眉を下げるアルフレッドに、紗香は苦笑した。自分が少し反応しただけで止まってしまうとは。少々時間がかかるかもしれない。紗香を十分に気遣ってくれていることはわかるが、加減がわからない印象を受ける。もしかすると、女性経験がないのだろうか。
その後も慎重に慎重に秘部を舐めるアルフレッドに、紗香はもどかしさを感じていた。舌の感触はあるのだが、その動きには淫靡さがなく、マニュアルを丁寧に再現しているようだった。先輩に教わってきたのかもしれない。
どうしよう。何か言った方がいいのだろうか。けれど、紗香とて事細かにこうしてほしい、と欲求を言えるほど、羞恥心を捨てきれない。
「サヤカ様、失礼します」
「え? っきゃ!」
声がかかったかと思うと、肩を引かれ、紗香はころんと祭壇に上半身を倒した。
「え? えっと?」
目を白黒させる紗香を、転がした張本人――ケイトがにっこりと見下ろした。
「申し訳ありません。本来、護衛の騎士は一切の手出しを禁じられているのですが。このままアルフレッドだけに任せているとサヤカ様のご負担になりますので、団長権限で少々手を貸させていただきます」
「へ……え?」
護衛の役割はストッパーだ。護衛が儀式に加わってしまうと、二人がかりで危害を加える恐れがある。なので、護衛の騎士は基本的に後方に控えて、儀式に関して一切の手出しをしない。稀に少し手を貸す時は、衣服を押さえたり、紗香の体を支えたり、といった具合だ。性的に触れることは絶対にしなかった。
今日、この時までは。
「ひゃぁぁ!?」
するりと、ケイトの手が胸元に差し込まれた。そしてそのまま、ドレスの胸元をはだけさせる。下着は当然上も着けていないので、柔らかな双丘が空気に晒された。
紗香は混乱した。今まで、胸を触る者はいなかった。それは通常性行為の時には触れる箇所かもしれないが、騎士達の目的は紗香の蜜だ。秘所を刺激して溢れた蜜を口にすれば、それで事足りる。それ以上のことをするのは、目的のための手段ではなく、手段が目的になってしまう。それはつまり、聖なる儀式などではなく、紗香を犯すことが目的になってしまう、ということだ。
まさか騎士団長に限って、そんなことはないだろうが。
いったい何を、と思っていると、ケイトの大きな手が紗香の両胸を包んだ。
「んぅっ」
そのまま、強すぎない力で、やわやわと揉んでいく。豊かな肉が形を変えていく様を、アルフレッドも息を漏らして見ていた。
「アルフレッド。ぼうっとしていないで、貴方はそちらに集中しなさい」
「っ! すみません」
「指で、そこを左右にしっかりと広げて……よく観察しなさい」
「は、はい」
「サヤカ様は、芯のところがお好きですから。最初は、皮の上から丁寧に舐めて差し上げて」
ケイトに言われるままに、アルフレッドが左右にしっかりと広げると、僅かに存在を主張している秘芯を、包皮の上からちろちろと舐める。
ぴくん、と体を跳ねさせた紗香の体を上から押えるように、ケイトが両の胸をきゅっと掴み、それから中心を避けて周りをすりすりと指の腹で擦った。
祭壇の下側からアルフレッドが秘部に舌を這わせ。
祭壇の上側からケイトが胸をいじり。
二人の人物に、それぞれ違った箇所を刺激され、紗香は眩暈がする思いだった。
「きゃうん!」
急に胸の頂に快感が走って、紗香は子犬のような声を上げた。
「ここを刺激されるのは、初めてでしょうか?」
「は、はい……んんっ」
両の胸の頂を、いっぺんに撫でられる。触れるか触れないかのもどかしい刺激に、腰が揺れてしまう。
しかしその動く腰はアルフレッドに押さえられ、彼は彼で秘芯を一生懸命こりこりと舌で刺激する。
「硬くなってきましたね。このまま、指の腹で撫でるのがよろしいですか? それとも、こうやって……摘まんで擦るのがよろしいですか?」
「あっ! あん、それ、あ、きもちいっ」
親指と人差し指で摘まむようにして、しゅりしゅりと擦られる。
初めて触れられる場所なのに、快感が下腹部と繋がって、時折きゅうと摘まみ上げられると、蜜口もきゅうと締まるのがわかった。
「こっちも、硬くなってきましたね」
胸の飾りがぴんと立ち上がる頃には、秘芯もすっかり顔を出していた。
大きくなっていじりやすくなったのか、アルフレッドはそれを口に含むと、口の中で飴玉を転がすように、丁寧に舐め転がした。
「ひぁ、あ、やぁ、そんな、いっぺんにしちゃ、あぅっ」
いやいやというように首を振るが、紗香の蜜口からはとろとろと蜜が溢れており、言葉よりも雄弁に紗香の快楽を語っていた。
止まらぬ蜜にほっとしたように、じゅるじゅるとアルフレッドが音を立てて啜り上げる。
「ああっ!?」
夢中で舐め取っていたアルフレッドだったが、彼の歯が僅かに秘芯を掠め、紗香が高い声を上げた。
「す、すみません! 痛かったですか!?」
「っい、え……いた、くは」
焦って顔を上げるアルフレッドに、紗香は息も絶え絶えに答えた。
痛かったというより、むしろ。
「アルフレッド、大丈夫ですよ。サヤカ様は、今のがお気に召したようです」
「え?」
どきりと、サヤカの心臓が跳ねた。どうして、わかったのだろう。何も言っていないのに。
「ごく軽く、歯を立てて差し上げなさい。決して傷はつけないように」
「はい」
「え、ちょっあ、あああ!?」
こり、こり、とあくまでやわく、甘く、歯が立てられる。びりびりと刺激が走って、声が止まらない。
「そちらがお好きなら……こちらも、噛まれるのがお好きかもしれませんね」
「ま、待って、待ってくださ、きゃあ!」
上から覆いかぶさるようにして、ケイトが胸の頂に舌を這わせる。何度か丁寧に舐めて濡らした後に、しごき上げるようにして、歯で挟む。
ごくごく軽いそれに痛みはなく、強い刺激に紗香は身悶えした。
「あう、あんっ! だめ、も、むりぃ、んあ、ああっああああ!」
大きな声を上げて、紗香の体がびくびくと跳ねた。体を祭壇に打ちつけないように、ケイトとアルフレッドがそれを押さえる。
波が引いて、ぐったりとした紗香の髪を、ケイトが優しく梳いた。
「お疲れ様でした、サヤカ様」
蕩けるような琥珀の瞳に、紗香はぼうっとする頭で、反射のように頷いた。
「ありがとうございました、聖女様」
丁寧に後処理をしながら、アルフレッドが紗香に声をかける。
「いえ、そんな。わたしは、これしかできませんから」
「これしか、なんて言わないでください。そしたら、俺は戦うことしかできません」
そう言って、アルフレッドは軽く笑った。歳相応の笑みに、紗香も笑みを零す。
「私」
「あっ! すみません、団長!」
「もう、ケイトさん。いいじゃないですか、言葉遣いくらい。少し砕けてもらった方が、わたしも話しやすいです」
「しかし、体裁というものがありますので」
「なら、他の騎士さんがいる場所では気をつけてください。でも、ここでは、わたしが許します。それじゃダメですか?」
「……サヤカ様が、おっしゃるなら……」
ケイトは不服そうだが、紗香の決定に否とは言えないのだろう。
渋々了承した。
「アルフレッドさん。そういうわけですから、今後あまり堅苦しくしないでくださいね。ここの騎士さんは皆さん立派すぎて、なんだかわたしも気後れしてしまって」
「わかります。ああいえ、それじゃ、駄目なんですけど。俺も、その立派な騎士にならないといけないので」
「あ……っそ、そうですよね」
もしかして、彼を侮辱してしまったのでは、と紗香は慌てた。しかし、アルフレッドは気を悪くした様子はなく、明るい笑顔で言った。
「でも、聖女様にそう言っていただけると、なんだか嬉しいです。優しい人で良かった。俺、明日の討伐、頑張ってきますね!」
優しい人。その言葉に、紗香は目を瞠った。
優しくなんかない。自分は、この役目からは逃げられないから。仕方なく、応じているだけだ。けれども。
「はい。応援しています。必ず、また会いに来てくださいね」
彼らが、聖女として扱ってくれるのなら。それを期待しているのなら。そう振る舞うことで、彼らに希望を与えられるのなら。
仮初の偶像に、なってやろうじゃないか。
微笑みながら差し出された紗香の手をそっと下から受けて、アルフレッドは手の甲に口づけた。
握手のつもりで手を出した紗香はそれにちょっと慌てて、やはり彼も騎士なのだな、と思った。
どうか彼が、無事に戻ってきますように。
聖女だというのなら。この祈りに、力がありますように。
息を切らせて、昂った体を少しでも静めようと大きく深呼吸をする。
紗香が聖堂で儀式を行うようになってから、既に五日が経過していた。さすがにここまでくると、紗香も多少は役目に慣れていた。それは受け入れた、というより、諦めに近い。課せられた役目は逃れることができず、嘆いても悩んでもそれは心を苛むだけで、何も変わりはしないのだ。ならば流された方が、まだ気が楽だった。
「サヤカ様。次の者ですが」
「はい……どうぞ」
流れ作業のように答えた紗香だったが、ケイトの様子がそれまでと違う。
言いにくそうに眉を寄せるケイトに、紗香は内心首を傾げた。
「これまではサヤカ様に慣れていただくため、なるべく騎士団への在籍期間が長く、素行の良い者から選出しておりました。しかし、既に半数ほどお目通りが済んでおりますので、この先は少々礼儀作法に不安のある者や、年若い者がお相手となります。私の方でも注意して見ておりますが、もしご不快に感じることがあれば、遠慮なくおっしゃってください」
「あ……はい、わかりました」
了承の返答をしたものの、緊張から体が強張った。
確かに、これまで聖堂を訪れた騎士は皆紳士だった。だから紗香は儀式の内容そのものに抵抗があっても、騎士個人に対して嫌悪を持ったことはなかった。心身共に傷つけられることもなかった。
けれどこの先は、僅かながらその可能性が存在する、ということだろう。
ケイトが側にいるのだから大丈夫だと思いたいが、事前に告知されると身構えてしまうのは仕方のないことだった。
「し、失礼、します!」
大きな声ではっきりと告げ聖堂に入ってきたのは、まだ年若い騎士だった。
短く刈られた薄茶の髪に、くりくりとした丸い目。口元は、緊張からかきゅっと引き結ばれている。場所が場所なら、球児かと思ってしまうような素朴な青年だった。
「お、俺、いえ、わたくし、はっ! 騎士、アルフレッドです! 本日は、光栄なことに、聖女様から祝福をたわま……たま、ま、あれ……」
口が回らないのか焦り出したアルフレッドに、ケイトが頭を抱えた。
しかし紗香は逆に緊張がほぐれ、くすくすと笑みを零した。
自分より緊張した人間がいると冷静になる、というのは本当らしい。目の前であわあわとする青年は、まるで柴犬のように見えた。立派な騎士ばかりを目にしていたので、紗香はそんな姿に親近感を覚えていた。
「申し訳ありません……。本来ならもう少し成熟してから拝謁させたかったのですが、この者は明日の討伐が初陣となるのです。なので無事に帰還できるよう、ご加護をいただければと」
「え……」
討伐。初陣。ケイトから告げられた言葉に、紗香は目を丸くしてアルフレッドを見た。
騎士団が何をしているのか。聖女が何のために呼ばれたのか。それはケイトからも聞いていたし、午前の勉強でも学んだ。頭ではわかっていたのだが、紗香は城から出たことがない。それどころか、城の中ですら、自室と聖堂の往復がほとんどだった。だから、紗香にとって魔物討伐はどこか現実感のない、知識でしかなかった。
目の前で固くなっているこの青年は。明日の討伐で、命を落とすかもしれないのだ。そう思うと、急に胸が痛くなった。紗香にも、良心というものはある。
「アルフレッドさん」
「は、はいっ!」
「……遠慮せずに、どうぞ」
紗香は軽く微笑んで、自ら足を開いた。このように積極的に自分を差し出すのは、初めてのことだった。
することはこれまでの騎士達と変わらない。それでも、この若い騎士の必死さは、紗香の心を少しだけ解いた。
この騎士だって。本来なら、こんなことがしたくて騎士になったのではないはずだ。国のために戦おうと騎士団に入ったはずだ。それがいきなり聖女なんてものが現れて、力が得られるから奉仕してこい、などと。彼にだって、易々と受け入れられることではないだろう。
それでも戦うために無理を吞み込んで来ている。彼の勇気に報いる方法は、蜜を与えることだけだ。
「……っ失礼、します!」
自ら足を開く女を目の前に、顔を真っ赤にしながらも、アルフレッドは匂い立つ場所へと顔を寄せた。
そしておそるおそるといった様子で舌を伸ばす。そうっと触れたそれに、紗香の体がぴくりと動く。
「だ、大丈夫ですか!?」
「だいじょうぶ、です。あの、気にせずに」
「すみません、慣れてなくて……なんか変だったら、すぐ言ってください」
「はい」
焦ったように眉を下げるアルフレッドに、紗香は苦笑した。自分が少し反応しただけで止まってしまうとは。少々時間がかかるかもしれない。紗香を十分に気遣ってくれていることはわかるが、加減がわからない印象を受ける。もしかすると、女性経験がないのだろうか。
その後も慎重に慎重に秘部を舐めるアルフレッドに、紗香はもどかしさを感じていた。舌の感触はあるのだが、その動きには淫靡さがなく、マニュアルを丁寧に再現しているようだった。先輩に教わってきたのかもしれない。
どうしよう。何か言った方がいいのだろうか。けれど、紗香とて事細かにこうしてほしい、と欲求を言えるほど、羞恥心を捨てきれない。
「サヤカ様、失礼します」
「え? っきゃ!」
声がかかったかと思うと、肩を引かれ、紗香はころんと祭壇に上半身を倒した。
「え? えっと?」
目を白黒させる紗香を、転がした張本人――ケイトがにっこりと見下ろした。
「申し訳ありません。本来、護衛の騎士は一切の手出しを禁じられているのですが。このままアルフレッドだけに任せているとサヤカ様のご負担になりますので、団長権限で少々手を貸させていただきます」
「へ……え?」
護衛の役割はストッパーだ。護衛が儀式に加わってしまうと、二人がかりで危害を加える恐れがある。なので、護衛の騎士は基本的に後方に控えて、儀式に関して一切の手出しをしない。稀に少し手を貸す時は、衣服を押さえたり、紗香の体を支えたり、といった具合だ。性的に触れることは絶対にしなかった。
今日、この時までは。
「ひゃぁぁ!?」
するりと、ケイトの手が胸元に差し込まれた。そしてそのまま、ドレスの胸元をはだけさせる。下着は当然上も着けていないので、柔らかな双丘が空気に晒された。
紗香は混乱した。今まで、胸を触る者はいなかった。それは通常性行為の時には触れる箇所かもしれないが、騎士達の目的は紗香の蜜だ。秘所を刺激して溢れた蜜を口にすれば、それで事足りる。それ以上のことをするのは、目的のための手段ではなく、手段が目的になってしまう。それはつまり、聖なる儀式などではなく、紗香を犯すことが目的になってしまう、ということだ。
まさか騎士団長に限って、そんなことはないだろうが。
いったい何を、と思っていると、ケイトの大きな手が紗香の両胸を包んだ。
「んぅっ」
そのまま、強すぎない力で、やわやわと揉んでいく。豊かな肉が形を変えていく様を、アルフレッドも息を漏らして見ていた。
「アルフレッド。ぼうっとしていないで、貴方はそちらに集中しなさい」
「っ! すみません」
「指で、そこを左右にしっかりと広げて……よく観察しなさい」
「は、はい」
「サヤカ様は、芯のところがお好きですから。最初は、皮の上から丁寧に舐めて差し上げて」
ケイトに言われるままに、アルフレッドが左右にしっかりと広げると、僅かに存在を主張している秘芯を、包皮の上からちろちろと舐める。
ぴくん、と体を跳ねさせた紗香の体を上から押えるように、ケイトが両の胸をきゅっと掴み、それから中心を避けて周りをすりすりと指の腹で擦った。
祭壇の下側からアルフレッドが秘部に舌を這わせ。
祭壇の上側からケイトが胸をいじり。
二人の人物に、それぞれ違った箇所を刺激され、紗香は眩暈がする思いだった。
「きゃうん!」
急に胸の頂に快感が走って、紗香は子犬のような声を上げた。
「ここを刺激されるのは、初めてでしょうか?」
「は、はい……んんっ」
両の胸の頂を、いっぺんに撫でられる。触れるか触れないかのもどかしい刺激に、腰が揺れてしまう。
しかしその動く腰はアルフレッドに押さえられ、彼は彼で秘芯を一生懸命こりこりと舌で刺激する。
「硬くなってきましたね。このまま、指の腹で撫でるのがよろしいですか? それとも、こうやって……摘まんで擦るのがよろしいですか?」
「あっ! あん、それ、あ、きもちいっ」
親指と人差し指で摘まむようにして、しゅりしゅりと擦られる。
初めて触れられる場所なのに、快感が下腹部と繋がって、時折きゅうと摘まみ上げられると、蜜口もきゅうと締まるのがわかった。
「こっちも、硬くなってきましたね」
胸の飾りがぴんと立ち上がる頃には、秘芯もすっかり顔を出していた。
大きくなっていじりやすくなったのか、アルフレッドはそれを口に含むと、口の中で飴玉を転がすように、丁寧に舐め転がした。
「ひぁ、あ、やぁ、そんな、いっぺんにしちゃ、あぅっ」
いやいやというように首を振るが、紗香の蜜口からはとろとろと蜜が溢れており、言葉よりも雄弁に紗香の快楽を語っていた。
止まらぬ蜜にほっとしたように、じゅるじゅるとアルフレッドが音を立てて啜り上げる。
「ああっ!?」
夢中で舐め取っていたアルフレッドだったが、彼の歯が僅かに秘芯を掠め、紗香が高い声を上げた。
「す、すみません! 痛かったですか!?」
「っい、え……いた、くは」
焦って顔を上げるアルフレッドに、紗香は息も絶え絶えに答えた。
痛かったというより、むしろ。
「アルフレッド、大丈夫ですよ。サヤカ様は、今のがお気に召したようです」
「え?」
どきりと、サヤカの心臓が跳ねた。どうして、わかったのだろう。何も言っていないのに。
「ごく軽く、歯を立てて差し上げなさい。決して傷はつけないように」
「はい」
「え、ちょっあ、あああ!?」
こり、こり、とあくまでやわく、甘く、歯が立てられる。びりびりと刺激が走って、声が止まらない。
「そちらがお好きなら……こちらも、噛まれるのがお好きかもしれませんね」
「ま、待って、待ってくださ、きゃあ!」
上から覆いかぶさるようにして、ケイトが胸の頂に舌を這わせる。何度か丁寧に舐めて濡らした後に、しごき上げるようにして、歯で挟む。
ごくごく軽いそれに痛みはなく、強い刺激に紗香は身悶えした。
「あう、あんっ! だめ、も、むりぃ、んあ、ああっああああ!」
大きな声を上げて、紗香の体がびくびくと跳ねた。体を祭壇に打ちつけないように、ケイトとアルフレッドがそれを押さえる。
波が引いて、ぐったりとした紗香の髪を、ケイトが優しく梳いた。
「お疲れ様でした、サヤカ様」
蕩けるような琥珀の瞳に、紗香はぼうっとする頭で、反射のように頷いた。
「ありがとうございました、聖女様」
丁寧に後処理をしながら、アルフレッドが紗香に声をかける。
「いえ、そんな。わたしは、これしかできませんから」
「これしか、なんて言わないでください。そしたら、俺は戦うことしかできません」
そう言って、アルフレッドは軽く笑った。歳相応の笑みに、紗香も笑みを零す。
「私」
「あっ! すみません、団長!」
「もう、ケイトさん。いいじゃないですか、言葉遣いくらい。少し砕けてもらった方が、わたしも話しやすいです」
「しかし、体裁というものがありますので」
「なら、他の騎士さんがいる場所では気をつけてください。でも、ここでは、わたしが許します。それじゃダメですか?」
「……サヤカ様が、おっしゃるなら……」
ケイトは不服そうだが、紗香の決定に否とは言えないのだろう。
渋々了承した。
「アルフレッドさん。そういうわけですから、今後あまり堅苦しくしないでくださいね。ここの騎士さんは皆さん立派すぎて、なんだかわたしも気後れしてしまって」
「わかります。ああいえ、それじゃ、駄目なんですけど。俺も、その立派な騎士にならないといけないので」
「あ……っそ、そうですよね」
もしかして、彼を侮辱してしまったのでは、と紗香は慌てた。しかし、アルフレッドは気を悪くした様子はなく、明るい笑顔で言った。
「でも、聖女様にそう言っていただけると、なんだか嬉しいです。優しい人で良かった。俺、明日の討伐、頑張ってきますね!」
優しい人。その言葉に、紗香は目を瞠った。
優しくなんかない。自分は、この役目からは逃げられないから。仕方なく、応じているだけだ。けれども。
「はい。応援しています。必ず、また会いに来てくださいね」
彼らが、聖女として扱ってくれるのなら。それを期待しているのなら。そう振る舞うことで、彼らに希望を与えられるのなら。
仮初の偶像に、なってやろうじゃないか。
微笑みながら差し出された紗香の手をそっと下から受けて、アルフレッドは手の甲に口づけた。
握手のつもりで手を出した紗香はそれにちょっと慌てて、やはり彼も騎士なのだな、と思った。
どうか彼が、無事に戻ってきますように。
聖女だというのなら。この祈りに、力がありますように。
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