3 / 6
天才となんちゃらは…!
しおりを挟む
若干いまさらな気もするけど、あたしが引き取られた家、つまりはクラウト子爵家について少しだけ話していこうと思う。
クラウト子爵家を一言でいうなら『天才となんちゃらは紙一重』なんだよね……
何をもって普通というかって結構人によって違うと思うよ?でもね?でもね?!
クラウト子爵家はナイと思うの……!
なんつーかね?クラウト子爵家はね、魔術師を多く輩出するいちようは名家なんだけどね?
数々の天才を世に送り出す傍らでヤバいやつも世に送り出しちゃってるんだよ……
褒美で爵位が上がったかと思えば不祥事で下がる。これの繰り返しをし続けて現在は子爵家なのだ。
引き取られたときにちょっと気になって調べてみたらこれだから本当にびっくりしたの、なんの。
……正直夜逃げしたろうかと思った瞬間あったよね………。
当代当主はあたしの父に当たる人。
例にもれず魔術師だけど、クラウト子爵家にしては比較的ましといわれているひとである。
詳しく調べてないんだけどさ、比較的って何だろうね……?怖すぎるよね……?
初対面がなあー……。もうこの時点で「だいじょうぶなんか?コイツ」ととっさに思ったくらいは、何というか……オブラートに包みこんで言うなら愉快な人だったんだよねえ。
「あっはは。はじめまして。私は君の”父親”です。君のお母さんはここにいるかな?」
何コイツ。
「いたらなにか?」
「んー?迎えに来ただけだよ?おとなしく一緒に出てきてほしいな?………じゃないと私が何をするのかわからないから、ね?」
何言ってんだこいつ。私は心から思った。
「お兄さん誰だか知らないんだけど。つーか今になって??おととい出直してから来い?」
私は思わずそう言ったあと、一昨日でもきて欲しくねーな…?とおもった。
まぁ、一昨日来るなんて無理の話だけど。
出来たら呪いかナニかだろうね。
呪いの力なんてものはないのであったらびっくりだけど。
「……うーん、流石に一昨日くるのはムリかなぁ」
「そーじゃねえよ……こういうのはそういう文句だろうが」
「なるほどねぇ…?」
こいついまいちわかってないなぁ…?
そして、それをどうでも良いと思っている。そんな風に思った。
いっそのこと面白い。
「うーん。やっぱり場所が変わると常識って変わるねぇ…」
こいつホントに大丈夫なんだろーか…?
「これでも一応天才って言われてるんだけど。まあいいや、君が最初に出てきてよかったよ」
そっちの方がずっとらくだからね。
自称父親はそういって微笑んだ。……うさんくさいな、ホントに!?
「いろいろあって君の状況を知りまして。引き取ることに決めたので、一緒にきて欲しいのですよ」
は…?
あたしはこいつホントに本気で言ってる…?と思ったのだった……
まあこれが初対面だったのだ……
──
今更ですが修正しました。9/19
クラウト子爵家を一言でいうなら『天才となんちゃらは紙一重』なんだよね……
何をもって普通というかって結構人によって違うと思うよ?でもね?でもね?!
クラウト子爵家はナイと思うの……!
なんつーかね?クラウト子爵家はね、魔術師を多く輩出するいちようは名家なんだけどね?
数々の天才を世に送り出す傍らでヤバいやつも世に送り出しちゃってるんだよ……
褒美で爵位が上がったかと思えば不祥事で下がる。これの繰り返しをし続けて現在は子爵家なのだ。
引き取られたときにちょっと気になって調べてみたらこれだから本当にびっくりしたの、なんの。
……正直夜逃げしたろうかと思った瞬間あったよね………。
当代当主はあたしの父に当たる人。
例にもれず魔術師だけど、クラウト子爵家にしては比較的ましといわれているひとである。
詳しく調べてないんだけどさ、比較的って何だろうね……?怖すぎるよね……?
初対面がなあー……。もうこの時点で「だいじょうぶなんか?コイツ」ととっさに思ったくらいは、何というか……オブラートに包みこんで言うなら愉快な人だったんだよねえ。
「あっはは。はじめまして。私は君の”父親”です。君のお母さんはここにいるかな?」
何コイツ。
「いたらなにか?」
「んー?迎えに来ただけだよ?おとなしく一緒に出てきてほしいな?………じゃないと私が何をするのかわからないから、ね?」
何言ってんだこいつ。私は心から思った。
「お兄さん誰だか知らないんだけど。つーか今になって??おととい出直してから来い?」
私は思わずそう言ったあと、一昨日でもきて欲しくねーな…?とおもった。
まぁ、一昨日来るなんて無理の話だけど。
出来たら呪いかナニかだろうね。
呪いの力なんてものはないのであったらびっくりだけど。
「……うーん、流石に一昨日くるのはムリかなぁ」
「そーじゃねえよ……こういうのはそういう文句だろうが」
「なるほどねぇ…?」
こいついまいちわかってないなぁ…?
そして、それをどうでも良いと思っている。そんな風に思った。
いっそのこと面白い。
「うーん。やっぱり場所が変わると常識って変わるねぇ…」
こいつホントに大丈夫なんだろーか…?
「これでも一応天才って言われてるんだけど。まあいいや、君が最初に出てきてよかったよ」
そっちの方がずっとらくだからね。
自称父親はそういって微笑んだ。……うさんくさいな、ホントに!?
「いろいろあって君の状況を知りまして。引き取ることに決めたので、一緒にきて欲しいのですよ」
は…?
あたしはこいつホントに本気で言ってる…?と思ったのだった……
まあこれが初対面だったのだ……
──
今更ですが修正しました。9/19
0
あなたにおすすめの小説
完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました
らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。
そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。
しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような…
完結決定済み
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
俺の妻になれと言われたので秒でお断りしてみた
ましろ
恋愛
「俺の妻になれ」
「嫌ですけど」
何かしら、今の台詞は。
思わず脊髄反射的にお断りしてしまいました。
ちなみに『俺』とは皇太子殿下で私は伯爵令嬢。立派に不敬罪なのかもしれません。
✻ゆるふわ設定です。
気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。
✻R-15は保険です。
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
彼は亡国の令嬢を愛せない
黒猫子猫
恋愛
セシリアの祖国が滅んだ。もはや妻としておく価値もないと、夫から離縁を言い渡されたセシリアは、五年ぶりに祖国の地を踏もうとしている。その先に待つのは、敵国による処刑だ。夫に愛されることも、子を産むことも、祖国で生きることもできなかったセシリアの願いはたった一つ。長年傍に仕えてくれていた人々を守る事だ。その願いは、一人の男の手によって叶えられた。
ただ、男が見返りに求めてきたものは、セシリアの想像をはるかに超えるものだった。
※同一世界観の関連作がありますが、これのみで読めます。本シリーズ初の長編作品です。
※ヒーローはスパダリ時々ポンコツです。口も悪いです。
※新作です。アルファポリス様が先行します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる