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ジョンの昔話
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「すまないが、今はこの書類を見たいんだ」
ジョンが眉毛を下げ、申し訳なさそうな顔で言った。エヴァはその顔にきゅんとしつつ、彼の手をとった。
「私のことは気にしないでください、ジョン。これはあなたとキングレイにとって、とても大事なことだってわかりますもの」
「ありがとう、エヴァ。それでは、また夕食の時に」
ジョンはエヴァとつないでいだ手をギュッと握り離す。そして彼は早足で肖像の間から出て行った。
その後ろ姿を見送ったエヴァは、これからどうしようかと悩んだ。ジョンのことをもっと知りたい。そう思ったエヴァは図書室に行くことに決めた。
図書室では、クリスの叔父であり司書であるサム・コールウェイが働いていた。彼は小柄で、老齢ゆえの白髪を綺麗に整えた、品の良い老人だった。
「おや、どうかされましたか?」
「すみません、私、もっとキングレイ一族について知りたいのですが、一族の歴史を詳しく書いてある本はありますか?」
サムはすまなさそうな顔で謝罪した。
「お嬢様、申し訳ありませんが、そのような御本はございません」
エヴァは肩を落として、がっかりした。サムはその姿を哀れに思い、別の案を提案した。
「私が知っていることでよければ、お話できますよ。我々、コールウェイは昔から一族でキングレイ家にお仕えしていますから」
「ぜひ教えてください! この家の歴史のこと……特にジョンのことを」
エヴァは瞳を煌めかせた。サムはその煌きに思わず笑ってしまった。そして椅子を持ってくると、エヴァに座るように促した。
「では、ジョン様のお小さい頃のお話をしましょう」
輝くような笑顔のエヴァは頷き、話を聞いた。
「ジョン様は、それはもうやんちゃでした。お兄様のチャールズ様とあっちで騒ぎを起こしたと思ったら、こっちで騒ぎを起こしている、そんな男の子でした。兄弟仲がとてもよかったんですよ。そして王都にある名門の学校を卒業されてから、軍人におなりになられました」
軍? エヴァはジョンの子供の頃を想像しつつ、話を聞いていた。
「軍では結構優秀であられたようで、この本邸にお帰りになられることは少なっていきました。三年前にあった、チャールズ様の結婚式にお帰りになられたぐらいで、もう全く……」
軍は結構大変だものね、帰れなくても無理はないわ……軍? エヴァは自分の休暇がどうなっているのか、急に気になりだした。
「お帰りにならない代わりに、ジョン様は筆まめで、手紙をよく送ってくださっていました」
サムは昔に思いを馳せながら、ジョンの昔を話す。
「ジョン様はお兄様が大好きだったんですね」
サムは頷いた。そして手紙と共に贈られていた本を指さした。
「ここにある最近の本の大半は、ジョン様が王都から贈ってくださったものなんですよ」
エヴァは、サムが差している本棚を見た。話題になったものや、まだ見たことがないものがあり、興味が湧くものだった。
「たくさんありますね。ぜひあとで読ませてください」
「ええ、お部屋にお持ちくださってもよろしいですよ。どんな本がお好きですか?」
エヴァとサムは、本について様々なことを話した。そしてエヴァはミュルディスについて書かれている本を見つけた。
「ああ、それはミュルディスの方について書かれた本ですね。チャールズ様がよく書かれていると評価していましたよ」
エヴァは本を自室で読むことにし、サムに別れを告げ、部屋に帰った。
ジョンが眉毛を下げ、申し訳なさそうな顔で言った。エヴァはその顔にきゅんとしつつ、彼の手をとった。
「私のことは気にしないでください、ジョン。これはあなたとキングレイにとって、とても大事なことだってわかりますもの」
「ありがとう、エヴァ。それでは、また夕食の時に」
ジョンはエヴァとつないでいだ手をギュッと握り離す。そして彼は早足で肖像の間から出て行った。
その後ろ姿を見送ったエヴァは、これからどうしようかと悩んだ。ジョンのことをもっと知りたい。そう思ったエヴァは図書室に行くことに決めた。
図書室では、クリスの叔父であり司書であるサム・コールウェイが働いていた。彼は小柄で、老齢ゆえの白髪を綺麗に整えた、品の良い老人だった。
「おや、どうかされましたか?」
「すみません、私、もっとキングレイ一族について知りたいのですが、一族の歴史を詳しく書いてある本はありますか?」
サムはすまなさそうな顔で謝罪した。
「お嬢様、申し訳ありませんが、そのような御本はございません」
エヴァは肩を落として、がっかりした。サムはその姿を哀れに思い、別の案を提案した。
「私が知っていることでよければ、お話できますよ。我々、コールウェイは昔から一族でキングレイ家にお仕えしていますから」
「ぜひ教えてください! この家の歴史のこと……特にジョンのことを」
エヴァは瞳を煌めかせた。サムはその煌きに思わず笑ってしまった。そして椅子を持ってくると、エヴァに座るように促した。
「では、ジョン様のお小さい頃のお話をしましょう」
輝くような笑顔のエヴァは頷き、話を聞いた。
「ジョン様は、それはもうやんちゃでした。お兄様のチャールズ様とあっちで騒ぎを起こしたと思ったら、こっちで騒ぎを起こしている、そんな男の子でした。兄弟仲がとてもよかったんですよ。そして王都にある名門の学校を卒業されてから、軍人におなりになられました」
軍? エヴァはジョンの子供の頃を想像しつつ、話を聞いていた。
「軍では結構優秀であられたようで、この本邸にお帰りになられることは少なっていきました。三年前にあった、チャールズ様の結婚式にお帰りになられたぐらいで、もう全く……」
軍は結構大変だものね、帰れなくても無理はないわ……軍? エヴァは自分の休暇がどうなっているのか、急に気になりだした。
「お帰りにならない代わりに、ジョン様は筆まめで、手紙をよく送ってくださっていました」
サムは昔に思いを馳せながら、ジョンの昔を話す。
「ジョン様はお兄様が大好きだったんですね」
サムは頷いた。そして手紙と共に贈られていた本を指さした。
「ここにある最近の本の大半は、ジョン様が王都から贈ってくださったものなんですよ」
エヴァは、サムが差している本棚を見た。話題になったものや、まだ見たことがないものがあり、興味が湧くものだった。
「たくさんありますね。ぜひあとで読ませてください」
「ええ、お部屋にお持ちくださってもよろしいですよ。どんな本がお好きですか?」
エヴァとサムは、本について様々なことを話した。そしてエヴァはミュルディスについて書かれている本を見つけた。
「ああ、それはミュルディスの方について書かれた本ですね。チャールズ様がよく書かれていると評価していましたよ」
エヴァは本を自室で読むことにし、サムに別れを告げ、部屋に帰った。
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