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第2章 北楊村編
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また最初に宴会で振る舞った景雲の友人達の耳にも入ったらしく、夜、数名の友人が景雲を訪れた。
初めに飛び込んできた友人の一人は景雲に怒りを抱き、殴りかかろうとしたが一緒に来ていた他の友人の手で止められた。
そして、景雲を殴ろうとした者に何故そんなことをするのか尋ねていた。
「当たり前だろう!?
あんな村で作られた酒なんぞを飲ませおって…!俺は次の日腹を壊したんだ!!」
それを聞いて景雲と他の友人達はきょとんとなった。
怒っている男は何故他の者達がそんな反応なのかわからず、更に怒鳴った。
「お前たちも景雲に文句を言いにきたんではないのか!?」
すると景雲の横にいた友人の一人がおずおずと口を開いた。
「いや…、俺はまた酒をもらえないだろうかと思って来たのだが」
この男の発言に黙っていた友人達も「自分もだ」と同意していく。
怒鳴っていた男は唖然としながらその様を見ていた。
更にある友人がふと思い出し、男に言った。
「そういえば、蟹を沢山食べていただろう。
あの蟹は食べすぎると腹を壊すぞ」
そう発言したのが薬師の息子だったため、とうとう何も言えなくなり、男は逃げるように出て行った。
そうして残った友人達に景雲は酒を再び振る舞ったのだった。
色々と事は起こったものの、こうして景雲は短期間で全ての酒を売り、村へと帰ってきたのだった。
「と、いうことだ」
どうだ、と自慢げに景雲は胸を反らす。
晏寿と秀英は何を言っていいのかわからなくなっていた。
「なんだよ、俺がすごすぎて言葉にならないか?」
「…そうよ」
「そうあっさり認めるなよ。こっちが恥ずかしいだろ」
冗談半分で言ったのに晏寿が簡単に認めてしまったので、流石の景雲も照れてしまった。
「それでしっかり宣伝できたんだな」
「ああ。完売した日には、多くの者から『もうないのか』と残念がられた」
にやりと笑う。
そうして足がかりを作ることができたので、本格的に酒造りを始めることとなったのだ。
酒造りも村人に任せられるようになったころ。
売りに街まで行くのに道が整備されていない。
そこで、三人は今度は道の整備に着手した。
酒造りに向いて無く、体を動かすのが得意な村人に手伝ってもらったり、丹良達を呼びつけて道の整備を行った。
丹良達には礼にできあがったばかりの酒を振る舞い、大変喜んでもらった。
そうして道ができ、酒を売りに行く支度も出来上がり、気付けば三人が北楊村に赴任して一年が経っていた。
所変わって王宮のとある大臣室。
「李大臣」
「あー?なんだ」
「北楊村の三人からの報告書です」
そう言って杜補佐は儀円に書類を渡し、儀円はふん、と鼻を鳴らしながら目を通した。
また杜補佐は儀円の机に湯呑を置く。
「これは?」
「実はこの酒は秀英君達が北楊村で作ったものだそうです。大臣が特産品を作るように命じたので、酒を作ったのでしょう。これが巷で有名になってるみたいです」
「ふぅん」
書類を置き、湯呑を取って一口酒を含んだ。
ゆっくりと香りが口の中で広がっていく。
「あの三人は頑張ってますよね。
前任の不正を明らかにしたり、村のために尽力して今では特産品まで作り上げて。三人に会うのが楽しみです」
「杜補佐」
「はい」
「任期満了ということで三人を呼び戻せ」
「…はい!」
杜補佐は嬉しそうにその準備をしにいった。
残った儀円は酒をぐいっと飲んで、空になった湯呑を眺める。
「ふん、まぁまぁだな。
しかしすぐに音をあげるかと思えば、一年でこれだけ成長するとはな」
鼻で笑いながら湯呑を机に置き、再び気だるそうに書類に目を通し始めた。
初めに飛び込んできた友人の一人は景雲に怒りを抱き、殴りかかろうとしたが一緒に来ていた他の友人の手で止められた。
そして、景雲を殴ろうとした者に何故そんなことをするのか尋ねていた。
「当たり前だろう!?
あんな村で作られた酒なんぞを飲ませおって…!俺は次の日腹を壊したんだ!!」
それを聞いて景雲と他の友人達はきょとんとなった。
怒っている男は何故他の者達がそんな反応なのかわからず、更に怒鳴った。
「お前たちも景雲に文句を言いにきたんではないのか!?」
すると景雲の横にいた友人の一人がおずおずと口を開いた。
「いや…、俺はまた酒をもらえないだろうかと思って来たのだが」
この男の発言に黙っていた友人達も「自分もだ」と同意していく。
怒鳴っていた男は唖然としながらその様を見ていた。
更にある友人がふと思い出し、男に言った。
「そういえば、蟹を沢山食べていただろう。
あの蟹は食べすぎると腹を壊すぞ」
そう発言したのが薬師の息子だったため、とうとう何も言えなくなり、男は逃げるように出て行った。
そうして残った友人達に景雲は酒を再び振る舞ったのだった。
色々と事は起こったものの、こうして景雲は短期間で全ての酒を売り、村へと帰ってきたのだった。
「と、いうことだ」
どうだ、と自慢げに景雲は胸を反らす。
晏寿と秀英は何を言っていいのかわからなくなっていた。
「なんだよ、俺がすごすぎて言葉にならないか?」
「…そうよ」
「そうあっさり認めるなよ。こっちが恥ずかしいだろ」
冗談半分で言ったのに晏寿が簡単に認めてしまったので、流石の景雲も照れてしまった。
「それでしっかり宣伝できたんだな」
「ああ。完売した日には、多くの者から『もうないのか』と残念がられた」
にやりと笑う。
そうして足がかりを作ることができたので、本格的に酒造りを始めることとなったのだ。
酒造りも村人に任せられるようになったころ。
売りに街まで行くのに道が整備されていない。
そこで、三人は今度は道の整備に着手した。
酒造りに向いて無く、体を動かすのが得意な村人に手伝ってもらったり、丹良達を呼びつけて道の整備を行った。
丹良達には礼にできあがったばかりの酒を振る舞い、大変喜んでもらった。
そうして道ができ、酒を売りに行く支度も出来上がり、気付けば三人が北楊村に赴任して一年が経っていた。
所変わって王宮のとある大臣室。
「李大臣」
「あー?なんだ」
「北楊村の三人からの報告書です」
そう言って杜補佐は儀円に書類を渡し、儀円はふん、と鼻を鳴らしながら目を通した。
また杜補佐は儀円の机に湯呑を置く。
「これは?」
「実はこの酒は秀英君達が北楊村で作ったものだそうです。大臣が特産品を作るように命じたので、酒を作ったのでしょう。これが巷で有名になってるみたいです」
「ふぅん」
書類を置き、湯呑を取って一口酒を含んだ。
ゆっくりと香りが口の中で広がっていく。
「あの三人は頑張ってますよね。
前任の不正を明らかにしたり、村のために尽力して今では特産品まで作り上げて。三人に会うのが楽しみです」
「杜補佐」
「はい」
「任期満了ということで三人を呼び戻せ」
「…はい!」
杜補佐は嬉しそうにその準備をしにいった。
残った儀円は酒をぐいっと飲んで、空になった湯呑を眺める。
「ふん、まぁまぁだな。
しかしすぐに音をあげるかと思えば、一年でこれだけ成長するとはな」
鼻で笑いながら湯呑を机に置き、再び気だるそうに書類に目を通し始めた。
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