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第3章 休暇編
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三人は一年ぶりとなる王宮へと戻ってきた。
そして前には大臣・儀円があいも変わらず仕事をしているのか、していないのかわからない態度で座っていた。
「おかえり。北楊村の話はここまでちゃんと届いている。ご苦労だった。
それで、お前らは明日から一週間の休暇だ。
次の仕事は休暇後に話す」
大臣の話はこれだけで、すぐに解散となった。
それを遠目で見ていた杜補佐が苦笑いを浮かべながら、解放された三人に近付いていく。
「三人とも本当にお疲れ様。大変だったろう?
せっかくの休みだから、しっかり体を休めるといいよ」
杜補佐の優しい言葉を受けるも、困ったような顔をする。それを杜補佐は理解できず、きょとんとする。
「いや、今まで休みなく村で働いていたから、いきなり休みと言われても何をしていいのか…」
「暇を持て余してしまうんです」
景雲が頭をぽりぽり掻き、晏寿が眉を下げる。
秀英はいつものすまし顔だった。
杜補佐は笑う場ではないのに、くすっと笑みをこぼした。
「ああ、ごめん。場違いなのはわかっているんだけど、三人が見事に仕事人間になって帰ってきたものだから、ついおかしくて…
でもね、休むことも仕事の一環だから。倒れたら元も子もないからね」
その言葉を聞いて、秀英と景雲は晏寿を指して、
「もう一度倒れている」
と同じことを言うのだった。
二人の姿に杜補佐が更に笑いだしたのは言うまでもない。
晏寿は帰省することにした。
久しぶりの我が家に、笑みがこぼれる。
兄の怜峯には連絡を入れていない。
だから、どういう反応をとるのかも楽しみだった。
「ただいまー、兄様ー?」
玄関先で怜峯を呼ぶ。
すると中からばたばたと音をたてて怜峯が現れた。
「晏寿、帰ってきてたのか?」
「ええ。一週間の休みをもらったから帰ってきた」
「まったく一年以上も音沙汰なしとは…こっちは心配してたんだからな。
でも、おかえり」
怜峯が困ったような笑みを浮かべながらも晏寿を迎え入れる。
晏寿は懐かしさを感じながら、微笑んだ。
「兄様、ただいま戻りました」
久しぶりの我が家は全く変わっていなかった。
兄一人では家の中が大変になるのでは…と心配していたものの、怜峯も慣れない家事を頑張ったらしい。
晏寿は早速茶の用意をして、二人で話すことになった。
怜峯の家事の苦戦・失敗談はよく家が火事にならなかったものだと、晏寿は肝を冷やした。
晏寿の北楊村での話をすれば、怜峯はだいぶ渋い顔をした。
「女の子なのに…
やっぱり官吏にしたのは失敗だったか…?」
などとぶつぶつ呟いていた。
夕食まで怜峯は残った仕事をするということだったので、晏寿は家のことをすることにした。
掃除、洗濯、その他溜まっていたことを片づけていくと、気付けばだいぶ時間が経っていた。
そろそろ夕食の準備をしなくてはいけない時間になっていて、晏寿は買い出しに出かけた。
これまた久しぶりの買い物だったので、大したことではなかったけれど晏寿はうきうきした気持ちになった。
顔なじみの八百屋のおばさんや、魚屋のおじさんには顔を出したことを喜ばれ、つい長話をしてしまった。
しかもどの店でも久しぶりだからとたくさんおまけをしてくれて、ほくほくした気持ちで晏寿は帰宅した。
しかし、晏寿はすぐに家の中には入れなかった。
玄関先に二人の男がいたのだ。
しかも、一人はうろうろして怪しい。
訝しげに晏寿は近付き、声をかけた。
「そこで、何をしてるんですか」
「!」
男はぱっと晏寿を振り返る。
だが、晏寿と男は互いに驚愕した。
「晏寿!」
「景雲!?秀英まで…!」
自宅前にいた不審者は今朝方別れたばかりの同僚達だった。
そして前には大臣・儀円があいも変わらず仕事をしているのか、していないのかわからない態度で座っていた。
「おかえり。北楊村の話はここまでちゃんと届いている。ご苦労だった。
それで、お前らは明日から一週間の休暇だ。
次の仕事は休暇後に話す」
大臣の話はこれだけで、すぐに解散となった。
それを遠目で見ていた杜補佐が苦笑いを浮かべながら、解放された三人に近付いていく。
「三人とも本当にお疲れ様。大変だったろう?
せっかくの休みだから、しっかり体を休めるといいよ」
杜補佐の優しい言葉を受けるも、困ったような顔をする。それを杜補佐は理解できず、きょとんとする。
「いや、今まで休みなく村で働いていたから、いきなり休みと言われても何をしていいのか…」
「暇を持て余してしまうんです」
景雲が頭をぽりぽり掻き、晏寿が眉を下げる。
秀英はいつものすまし顔だった。
杜補佐は笑う場ではないのに、くすっと笑みをこぼした。
「ああ、ごめん。場違いなのはわかっているんだけど、三人が見事に仕事人間になって帰ってきたものだから、ついおかしくて…
でもね、休むことも仕事の一環だから。倒れたら元も子もないからね」
その言葉を聞いて、秀英と景雲は晏寿を指して、
「もう一度倒れている」
と同じことを言うのだった。
二人の姿に杜補佐が更に笑いだしたのは言うまでもない。
晏寿は帰省することにした。
久しぶりの我が家に、笑みがこぼれる。
兄の怜峯には連絡を入れていない。
だから、どういう反応をとるのかも楽しみだった。
「ただいまー、兄様ー?」
玄関先で怜峯を呼ぶ。
すると中からばたばたと音をたてて怜峯が現れた。
「晏寿、帰ってきてたのか?」
「ええ。一週間の休みをもらったから帰ってきた」
「まったく一年以上も音沙汰なしとは…こっちは心配してたんだからな。
でも、おかえり」
怜峯が困ったような笑みを浮かべながらも晏寿を迎え入れる。
晏寿は懐かしさを感じながら、微笑んだ。
「兄様、ただいま戻りました」
久しぶりの我が家は全く変わっていなかった。
兄一人では家の中が大変になるのでは…と心配していたものの、怜峯も慣れない家事を頑張ったらしい。
晏寿は早速茶の用意をして、二人で話すことになった。
怜峯の家事の苦戦・失敗談はよく家が火事にならなかったものだと、晏寿は肝を冷やした。
晏寿の北楊村での話をすれば、怜峯はだいぶ渋い顔をした。
「女の子なのに…
やっぱり官吏にしたのは失敗だったか…?」
などとぶつぶつ呟いていた。
夕食まで怜峯は残った仕事をするということだったので、晏寿は家のことをすることにした。
掃除、洗濯、その他溜まっていたことを片づけていくと、気付けばだいぶ時間が経っていた。
そろそろ夕食の準備をしなくてはいけない時間になっていて、晏寿は買い出しに出かけた。
これまた久しぶりの買い物だったので、大したことではなかったけれど晏寿はうきうきした気持ちになった。
顔なじみの八百屋のおばさんや、魚屋のおじさんには顔を出したことを喜ばれ、つい長話をしてしまった。
しかもどの店でも久しぶりだからとたくさんおまけをしてくれて、ほくほくした気持ちで晏寿は帰宅した。
しかし、晏寿はすぐに家の中には入れなかった。
玄関先に二人の男がいたのだ。
しかも、一人はうろうろして怪しい。
訝しげに晏寿は近付き、声をかけた。
「そこで、何をしてるんですか」
「!」
男はぱっと晏寿を振り返る。
だが、晏寿と男は互いに驚愕した。
「晏寿!」
「景雲!?秀英まで…!」
自宅前にいた不審者は今朝方別れたばかりの同僚達だった。
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