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第5章 自宅謹慎編
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「反応が素直だな。ま、完結に話をまとめてしまえば、晏寿はまだまだ嫁ぐ気はないし、俺は友人であるその男を裏切りたくないから晏寿を嫁にはもらえない。互いの母親にはそれとなく話してこの話は破談だ」
そうして二人は母親を呼び、その場はお開きとなった。
帰り道。
瑚蘭は納得がいかず、晏寿に対して不満げな視線を送っていた。それをひしひしと感じながらも、晏寿は黙っていた。
「…晏寿は行き遅れるつもりなの?」
いきなり瑚蘭からそのような言葉を投げかけられ、驚いてそちらを見た。
「どうしてそうなるの?景雲だって私のことをもらえないって言ってたじゃない」
「それはそうだけど…」
言葉を濁す母に晏寿は苦笑いしかできなかった。
そしてそのまま夕飯の食材でも買って帰ろうと城下を歩いていると、本屋の軒下に秀英を発見した。
「秀英、久しぶり」
「晏寿…と母君か?」
「ええ」
秀英は振り向くといつもと感じの違う晏寿と初めて会う女人に目を見開く。
瑚蘭はというと、娘が先程の見合い相手とは違う異性と親しい様子に「あら?」と思っていた。
「晏寿の母です。娘がお世話になってますわ」
「いえ、こちらこそ。怜峯殿にも仕事でお世話になっております」
「まぁ、怜峯のことも知ってるのね。そう…ふふふ」
何かを含んだように笑う瑚蘭に晏寿と秀英は首を傾げるも、そっとしておいた。
「それで、親子で何を?晏寿はいつもと雰囲気が違うが…」
「実はお見合いだったの」
「見合い?」
秀英は晏寿から出てきた「見合い」という言葉に過剰に反応する。表情も心なしか固くなる。
その変化に晏寿は気付かず、続ける。
「そう。それでね、行ってびっくりだったのが相手が景雲で」
「景雲と見合いをしたのか!?」
いきなり大きな声を出した晏寿は驚いて肩を揺らす。何故秀英がそんなに反応するのかわかっていなかった。瑚蘭はというと、一歩引いた所で二人の成り行きをにこにこしながら眺めていた。
がしっと秀英は晏寿の肩を掴む。
「それで、晏寿はその縁談を受けるのか」
「いや、あの、秀英」
「確かに晏寿の人生だ。それで幸せになるのなら俺は祝福したい。相手が景雲なら他の見知らぬ男よりは幾分ましなはず…だが、景雲だから許せないという気持ちも無きにしも非ずだ」
「ちょ、落ち着いて。めちゃくちゃなこと言ってるよ」
「ああ、やっぱり納得がいかない。晏寿の母君」
「あらあら、何かしら?」
暴走する秀英を止められず、晏寿はあたふたする。対照的に瑚蘭はいきなり呼ばれたにも関わらず、それをのほほんと受ける。
そしてなおも秀英は暴走を続ける。
「晏寿を娶りたいのだが、先の縁談を破談にはしてもらえないだろうか」
「秀英!?自分が何を言ってるのかわかってる!?」
本屋の軒下だということをすっかり忘れて、晏寿は叫んでしまった。
そうして二人は母親を呼び、その場はお開きとなった。
帰り道。
瑚蘭は納得がいかず、晏寿に対して不満げな視線を送っていた。それをひしひしと感じながらも、晏寿は黙っていた。
「…晏寿は行き遅れるつもりなの?」
いきなり瑚蘭からそのような言葉を投げかけられ、驚いてそちらを見た。
「どうしてそうなるの?景雲だって私のことをもらえないって言ってたじゃない」
「それはそうだけど…」
言葉を濁す母に晏寿は苦笑いしかできなかった。
そしてそのまま夕飯の食材でも買って帰ろうと城下を歩いていると、本屋の軒下に秀英を発見した。
「秀英、久しぶり」
「晏寿…と母君か?」
「ええ」
秀英は振り向くといつもと感じの違う晏寿と初めて会う女人に目を見開く。
瑚蘭はというと、娘が先程の見合い相手とは違う異性と親しい様子に「あら?」と思っていた。
「晏寿の母です。娘がお世話になってますわ」
「いえ、こちらこそ。怜峯殿にも仕事でお世話になっております」
「まぁ、怜峯のことも知ってるのね。そう…ふふふ」
何かを含んだように笑う瑚蘭に晏寿と秀英は首を傾げるも、そっとしておいた。
「それで、親子で何を?晏寿はいつもと雰囲気が違うが…」
「実はお見合いだったの」
「見合い?」
秀英は晏寿から出てきた「見合い」という言葉に過剰に反応する。表情も心なしか固くなる。
その変化に晏寿は気付かず、続ける。
「そう。それでね、行ってびっくりだったのが相手が景雲で」
「景雲と見合いをしたのか!?」
いきなり大きな声を出した晏寿は驚いて肩を揺らす。何故秀英がそんなに反応するのかわかっていなかった。瑚蘭はというと、一歩引いた所で二人の成り行きをにこにこしながら眺めていた。
がしっと秀英は晏寿の肩を掴む。
「それで、晏寿はその縁談を受けるのか」
「いや、あの、秀英」
「確かに晏寿の人生だ。それで幸せになるのなら俺は祝福したい。相手が景雲なら他の見知らぬ男よりは幾分ましなはず…だが、景雲だから許せないという気持ちも無きにしも非ずだ」
「ちょ、落ち着いて。めちゃくちゃなこと言ってるよ」
「ああ、やっぱり納得がいかない。晏寿の母君」
「あらあら、何かしら?」
暴走する秀英を止められず、晏寿はあたふたする。対照的に瑚蘭はいきなり呼ばれたにも関わらず、それをのほほんと受ける。
そしてなおも秀英は暴走を続ける。
「晏寿を娶りたいのだが、先の縁談を破談にはしてもらえないだろうか」
「秀英!?自分が何を言ってるのかわかってる!?」
本屋の軒下だということをすっかり忘れて、晏寿は叫んでしまった。
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