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ストーカー編
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カイル君、リチャード、フルラ、アンディ、四人とも僕の近くで眠らされていた。一人ずつ呼吸の確認をする。皆無事だ。
僕のように夢を見せられているのだろう。この寒さで長時間眠り続けていたら凍死しているところだ。早く目覚めることが出来て良かった。
この空間、確かにドラゴンの住処だ。
洞窟内を照らした事で分かるが、キラキラと輝くうろこが複数落ちている。
非情にもドラゴンは、ここに来た冒険者を強制的に眠らせる呪いをこの洞窟にかけたのだ。ドラゴンが自分の財宝を簡単に明け渡すわけがなかった。
「くくく。魔術師が呪いをかけられるとはね。なかなかウケるじゃないか」
この僕が呪いに気づかないとは。魔術師としてまだまだだ。
普通の人間なら、この呪いを解く事は困難だろう。だが、僕は別だ。地面に大きく複雑な魔術陣を描いていく。
魔術を複雑に構成する。そして、魔術陣の中に何でも飲み込めるブラックホールを形成した。
「これで、よし」
洞窟内の呪い全てを魔法陣の中に封じ込める。魔術を唱え術を発動すると、スゥっと凍てつく冷気がマシになり、先ほどより空気が深く吸える。
呪いが消えたのだろう。
僕はカイル君達の元に駆け寄り様子を見る。呪いは解いたが、すぐには目を覚まさない様子だ。
「カイル君、起きて」
ゆさゆさとカイル君の身体を揺さぶる。他の三人も早く起こしたいがまずはカイル君だ。カイル君を起こせば、例え三人が起きなくとも持ち上げて移動が出来るだろう。
「うぅ……うぅ……」
カイル君が眉間にシワを寄せて口から苦しそうな声をあげた。僕のように悪夢を見せられているのだろうか。
僕はカイル君の手を握った。もう、あまり使えない魔力を彼に注ぐ。目を覚ます手助けとなるはずだ。
「う……」
カイル君の瞼がピクピクと動いた。起きる前兆だ。僕は手をそうっと離した。
「……っ!!」
「うわわっ!!」
カイル君が目を開けると同時に勢いよく起き上がった。彼のドアップが目の前に現れた。
「あっ、……あれ? なんだ……リン…?」
「っ…ひぅっ!」
カイル君と至近距離に接近してしまった為、一瞬呼吸を忘れそうになった。眩しい。
これは、呪いとは違う意味で死んでしまう。この空間が闇なら君は圧倒的な光だ。
「うっ……、僕しっかりぃ。理性を総動員させるんだよぉ。暗闇になれた僕の目には毒だから早く離れないと目が潰れてしまう」
「……」
僕は目を閉じながら、ズリズリと尻を動かしカイル君の身体から離れる。
カイル君は立ち上がり周りを見て状況を確認しようとする。他の三人はまだ寝ている。
少し考えた後、僕を見た。
「……もしかして、強制的に誰かに眠らされていた? そして、リンが助けてくれた?」
さすが、飲み込みが早い。
「ドラゴンの呪いだよ。呪いは除去済みさ」
非情なドラゴンが自分の宝を奪われないように呪いをかけた。欲につられた冒険者の亡骸が物語っている。
すると、横でうわぁっとリチャードが叫んだ。自力で目覚めたのか。
「ぎゃっ! ガイコツいっぱいぃ~!! ひぃ!! ガイコツが動いてるぅ!!」
「は?」
「うわっ! しゃべった!!」
リチャードが周りを見て震えあがっている。
まだ寝ぼけているのか、僕を動くガイコツだと……失礼な。もう二度と目覚めない呪いをかけてやろうか。
そんな僕を横目にカイルくんは寝ている二人の足元に立った。
「他の2人は寝たままだな。よし。起こすぞ」
ゴン! ゴン! と二人の頭にゲンコツをくらわせるカイル君。ドS……?
それでも二人はなかなか眠りから覚めない。大きないびきをかいている。
「——早くこの場所から離れようぜ。俺、呪いとか怨霊とか一番苦手なんだよぉ」
リチャードが両手を擦りながら帰り支度をする。
「待て。折角のドラゴンの巣。この二人は寝かして奥まで探索しよう。来た意味がないだろう」
「カイルゥ~まだ何かトラップあるかもしれないんだぞ?」
アンディとフルラの二人を端で寝かせて、洞窟内を探索することにした。
怖いモノ知らずのカイル君はリチャードの言う事など聞かず奥へと進む。時折落ちているドラゴンのうろこがキラキラと輝いている。
狭くなる洞窟のさらに先を歩くと急に空間が広がった。
「……うわぉ!」
そこには煌びやかな金銀財宝が積みあがっていた。アンディが起きていれば喜んで飛び上がるだろう。どこで盗んだのか派手な装飾品の王冠や雑貨、七色に輝く宝石、水晶、売れば大儲けできそうだ。
「すごい。こんな財宝初めてみた」
それまで震えていたリチャードも嬉しそうに煌びやかな金品を物色し始める。「あの二人の荷物に入れておくか~♪」と二人の分の財宝を手にとった。
カイル君はその中で魔石と剣をとった。
「その剣……」
カイル君の持った剣だけ、煌びやかな装飾は施されていなかった。
その剣にはかなりの魔力が封じ込められていた。
魔剣か。魔剣は持ち主を選ぶ。
カイル君がすんなりと鞘から剣を抜く。きらりと刃が怪しく光った。
「剣が君を適合者だと選んだようだね」
「剣が?」
「それは、魔剣だよ。カイル君の力になるだろう。大事に持っていたまえ」
それをカイル君が手に入れたという事に、僕としてもここまで来た甲斐があった。
ここまで強い力の剣は滅多にないだろう。これで、カイル君はまた強くなる。
アンディとフルラの元に戻ると二人はまだ目を覚ましていなかった。目覚めるのに個人差があるようだ。
何が起こるか分からない洞窟からは早く出た方がいい。フルラをカイル君が、アンディをリチャードが担いだ。
洞窟から出て二人の身体を下ろせる場所まで歩く。ここ一帯は足場が悪い。すぐ横は崖だ。
暫く歩いた先、少し平坦な場所に寝ている二人の身体を下ろした。
「はぁ。ようやく深呼吸できるよ」
「まぁな。地獄と天国両方あるような洞窟だったな」
上手い話には裏がある。そんな言葉がつい頭によぎってしまう。
「ふあぁ! よく寝たぁ。なんかいい夢だった」
気の抜けるような欠伸つきで二人が起きた。
いい夢を見ていたのか。呪いが解けないままなら、確実に眠ったままだっただろう…。
起きた二人に洞窟内で起きた事情を話した。
ごくりと生唾をフルラは飲み込む。
「じゃ、洞窟内で呪いが解けずに眠りこけちゃっていたら死んでいたの?」
二人はぞぞぞっと鳥肌を立てた。
「でもさ、俺の荷物、もう少~し入れようと思えば財宝入るんだよなぁ。命払って鞄一つ分の宝じゃ割に合わないっていうか。身体に縛ってもいいしぃ」
アンディが引き返したいような声をあげる。
「馬鹿かい」
あまりの馬鹿さ加減につい口が出てしまった。僕の言葉にムカついて言い返そうとしたアンディだったけど、他の三人に止められる。
「リンが正しい」
「そうだぜ。ドラゴンの呪いを解いてくれたのもリン君なんだぞ。リン君がいなければ俺らあのまま亡骸になっていたんだぞ!!」
「アイツが呪いを?そうなの?!……でも、アンディ、アンタがそんなに馬鹿だとは思わなかったわ!!」
やいのやいのと三人に攻められて、さすがにアンディも口を閉じた。
「……」
しかし、山は僕にはあまり向いていない事が分かった。引きこもりには山道は厳しい。
回復をかけながら歩く事、呪いを解くために使った魔力、また夢で起きたことも僕の魔力を消費していたようだ。
今、僕自身が使える魔力はほとんどない。
何とか山のふもとまでは自力で帰らなければ。横になって休めば少しは魔力は回復する。それで何とか……。
皆が出発する為、立ち上がった。
「?おい。リン、大丈夫か。ふらついているぞ」
カイル君が僕の異変に気が付いて手を差し伸べた。僕はその手を遠慮した。
「いい」
「良くないだろ。おい。なんか血の匂いがする。ケガしていないか?」
僕は顔を振った。魔力さえ戻れば……
だが、やはり体力の限界であり、僕は立っていられなくなった。
しかし、ここは森林限界の山の上。倒れるにはあまりに場所が悪かった。
「おい。リンッ!!」
僕の身体は地面のない………崖に落ちていった。
「くそ。」
カイル君の声がする。
僕は薄く目を開けた。ブラブラと自分の細い足が見える。そして離れた所に地面が見える。
僕はふらついて……? 崖に落ちた……。
見上げるとカイル君が僕の身体を片手で抱きしめた。もう片方の手は崖に魔剣を突き刺していた。
一緒に落ちてくれたのか……?
「す、まない。迷惑を……」
「あぁ。全くだ。体調悪いなら自己申告をちゃんとしろよ」
「……」
カイル君らしい一言を聞いた時、意識を再び失った。
僕のように夢を見せられているのだろう。この寒さで長時間眠り続けていたら凍死しているところだ。早く目覚めることが出来て良かった。
この空間、確かにドラゴンの住処だ。
洞窟内を照らした事で分かるが、キラキラと輝くうろこが複数落ちている。
非情にもドラゴンは、ここに来た冒険者を強制的に眠らせる呪いをこの洞窟にかけたのだ。ドラゴンが自分の財宝を簡単に明け渡すわけがなかった。
「くくく。魔術師が呪いをかけられるとはね。なかなかウケるじゃないか」
この僕が呪いに気づかないとは。魔術師としてまだまだだ。
普通の人間なら、この呪いを解く事は困難だろう。だが、僕は別だ。地面に大きく複雑な魔術陣を描いていく。
魔術を複雑に構成する。そして、魔術陣の中に何でも飲み込めるブラックホールを形成した。
「これで、よし」
洞窟内の呪い全てを魔法陣の中に封じ込める。魔術を唱え術を発動すると、スゥっと凍てつく冷気がマシになり、先ほどより空気が深く吸える。
呪いが消えたのだろう。
僕はカイル君達の元に駆け寄り様子を見る。呪いは解いたが、すぐには目を覚まさない様子だ。
「カイル君、起きて」
ゆさゆさとカイル君の身体を揺さぶる。他の三人も早く起こしたいがまずはカイル君だ。カイル君を起こせば、例え三人が起きなくとも持ち上げて移動が出来るだろう。
「うぅ……うぅ……」
カイル君が眉間にシワを寄せて口から苦しそうな声をあげた。僕のように悪夢を見せられているのだろうか。
僕はカイル君の手を握った。もう、あまり使えない魔力を彼に注ぐ。目を覚ます手助けとなるはずだ。
「う……」
カイル君の瞼がピクピクと動いた。起きる前兆だ。僕は手をそうっと離した。
「……っ!!」
「うわわっ!!」
カイル君が目を開けると同時に勢いよく起き上がった。彼のドアップが目の前に現れた。
「あっ、……あれ? なんだ……リン…?」
「っ…ひぅっ!」
カイル君と至近距離に接近してしまった為、一瞬呼吸を忘れそうになった。眩しい。
これは、呪いとは違う意味で死んでしまう。この空間が闇なら君は圧倒的な光だ。
「うっ……、僕しっかりぃ。理性を総動員させるんだよぉ。暗闇になれた僕の目には毒だから早く離れないと目が潰れてしまう」
「……」
僕は目を閉じながら、ズリズリと尻を動かしカイル君の身体から離れる。
カイル君は立ち上がり周りを見て状況を確認しようとする。他の三人はまだ寝ている。
少し考えた後、僕を見た。
「……もしかして、強制的に誰かに眠らされていた? そして、リンが助けてくれた?」
さすが、飲み込みが早い。
「ドラゴンの呪いだよ。呪いは除去済みさ」
非情なドラゴンが自分の宝を奪われないように呪いをかけた。欲につられた冒険者の亡骸が物語っている。
すると、横でうわぁっとリチャードが叫んだ。自力で目覚めたのか。
「ぎゃっ! ガイコツいっぱいぃ~!! ひぃ!! ガイコツが動いてるぅ!!」
「は?」
「うわっ! しゃべった!!」
リチャードが周りを見て震えあがっている。
まだ寝ぼけているのか、僕を動くガイコツだと……失礼な。もう二度と目覚めない呪いをかけてやろうか。
そんな僕を横目にカイルくんは寝ている二人の足元に立った。
「他の2人は寝たままだな。よし。起こすぞ」
ゴン! ゴン! と二人の頭にゲンコツをくらわせるカイル君。ドS……?
それでも二人はなかなか眠りから覚めない。大きないびきをかいている。
「——早くこの場所から離れようぜ。俺、呪いとか怨霊とか一番苦手なんだよぉ」
リチャードが両手を擦りながら帰り支度をする。
「待て。折角のドラゴンの巣。この二人は寝かして奥まで探索しよう。来た意味がないだろう」
「カイルゥ~まだ何かトラップあるかもしれないんだぞ?」
アンディとフルラの二人を端で寝かせて、洞窟内を探索することにした。
怖いモノ知らずのカイル君はリチャードの言う事など聞かず奥へと進む。時折落ちているドラゴンのうろこがキラキラと輝いている。
狭くなる洞窟のさらに先を歩くと急に空間が広がった。
「……うわぉ!」
そこには煌びやかな金銀財宝が積みあがっていた。アンディが起きていれば喜んで飛び上がるだろう。どこで盗んだのか派手な装飾品の王冠や雑貨、七色に輝く宝石、水晶、売れば大儲けできそうだ。
「すごい。こんな財宝初めてみた」
それまで震えていたリチャードも嬉しそうに煌びやかな金品を物色し始める。「あの二人の荷物に入れておくか~♪」と二人の分の財宝を手にとった。
カイル君はその中で魔石と剣をとった。
「その剣……」
カイル君の持った剣だけ、煌びやかな装飾は施されていなかった。
その剣にはかなりの魔力が封じ込められていた。
魔剣か。魔剣は持ち主を選ぶ。
カイル君がすんなりと鞘から剣を抜く。きらりと刃が怪しく光った。
「剣が君を適合者だと選んだようだね」
「剣が?」
「それは、魔剣だよ。カイル君の力になるだろう。大事に持っていたまえ」
それをカイル君が手に入れたという事に、僕としてもここまで来た甲斐があった。
ここまで強い力の剣は滅多にないだろう。これで、カイル君はまた強くなる。
アンディとフルラの元に戻ると二人はまだ目を覚ましていなかった。目覚めるのに個人差があるようだ。
何が起こるか分からない洞窟からは早く出た方がいい。フルラをカイル君が、アンディをリチャードが担いだ。
洞窟から出て二人の身体を下ろせる場所まで歩く。ここ一帯は足場が悪い。すぐ横は崖だ。
暫く歩いた先、少し平坦な場所に寝ている二人の身体を下ろした。
「はぁ。ようやく深呼吸できるよ」
「まぁな。地獄と天国両方あるような洞窟だったな」
上手い話には裏がある。そんな言葉がつい頭によぎってしまう。
「ふあぁ! よく寝たぁ。なんかいい夢だった」
気の抜けるような欠伸つきで二人が起きた。
いい夢を見ていたのか。呪いが解けないままなら、確実に眠ったままだっただろう…。
起きた二人に洞窟内で起きた事情を話した。
ごくりと生唾をフルラは飲み込む。
「じゃ、洞窟内で呪いが解けずに眠りこけちゃっていたら死んでいたの?」
二人はぞぞぞっと鳥肌を立てた。
「でもさ、俺の荷物、もう少~し入れようと思えば財宝入るんだよなぁ。命払って鞄一つ分の宝じゃ割に合わないっていうか。身体に縛ってもいいしぃ」
アンディが引き返したいような声をあげる。
「馬鹿かい」
あまりの馬鹿さ加減につい口が出てしまった。僕の言葉にムカついて言い返そうとしたアンディだったけど、他の三人に止められる。
「リンが正しい」
「そうだぜ。ドラゴンの呪いを解いてくれたのもリン君なんだぞ。リン君がいなければ俺らあのまま亡骸になっていたんだぞ!!」
「アイツが呪いを?そうなの?!……でも、アンディ、アンタがそんなに馬鹿だとは思わなかったわ!!」
やいのやいのと三人に攻められて、さすがにアンディも口を閉じた。
「……」
しかし、山は僕にはあまり向いていない事が分かった。引きこもりには山道は厳しい。
回復をかけながら歩く事、呪いを解くために使った魔力、また夢で起きたことも僕の魔力を消費していたようだ。
今、僕自身が使える魔力はほとんどない。
何とか山のふもとまでは自力で帰らなければ。横になって休めば少しは魔力は回復する。それで何とか……。
皆が出発する為、立ち上がった。
「?おい。リン、大丈夫か。ふらついているぞ」
カイル君が僕の異変に気が付いて手を差し伸べた。僕はその手を遠慮した。
「いい」
「良くないだろ。おい。なんか血の匂いがする。ケガしていないか?」
僕は顔を振った。魔力さえ戻れば……
だが、やはり体力の限界であり、僕は立っていられなくなった。
しかし、ここは森林限界の山の上。倒れるにはあまりに場所が悪かった。
「おい。リンッ!!」
僕の身体は地面のない………崖に落ちていった。
「くそ。」
カイル君の声がする。
僕は薄く目を開けた。ブラブラと自分の細い足が見える。そして離れた所に地面が見える。
僕はふらついて……? 崖に落ちた……。
見上げるとカイル君が僕の身体を片手で抱きしめた。もう片方の手は崖に魔剣を突き刺していた。
一緒に落ちてくれたのか……?
「す、まない。迷惑を……」
「あぁ。全くだ。体調悪いなら自己申告をちゃんとしろよ」
「……」
カイル君らしい一言を聞いた時、意識を再び失った。
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