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海と磯女と座敷童 ①
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日本海が、目の前に広がる。澄み渡る青空の下、朝のビーチでは、早くも場所取りをする人で混み始めていた。隼人は長時間の運転で重くなった腰に手を当てながら、体を反らして自分自身に気合を入れる。
学生にとって男女一緒に海へ行く事は、色々な期待に胸を躍らせる夏の一大イベントだ。今からが本番、アドレナリンが出ているのか隼人は、眠気や疲れをあまり感じない。それどころか海を見ていると、気持ちが高ぶる。
隼人と彼の友人達は、桜と彼女の友人達をレンタカーに乗せ夜明け前に京都を出発し若狭湾を目指した。最初の運転を任されたのは、隼人だった。
彼にとっての誤算は、道中みんな寝てしまった事。運転を交代してもらうタイミングを完全に失ってしまったのだ。寝ている人を無理に起こし運転させるのも怖かったので、途中で諦めた彼は運転に専念した。
車の横では、桜と雨宮朱鷺と新藤歩美の三人が集まり声を弾ませ会話をしている。笑みをこぼしながら談笑する女性達も、このイベントを楽しんでいる。隼人の友人の林と小川は、これから始まる海水浴の準備のために荷物を車から降ろしていた。
「隼人、運転ご苦労様。結局、一人で運転させてしまったな」と、林は伸びをしながら首をグルグル回す隼人の肩を叩いた。
「思ったより時間かかったな。結構、きつかったよ」
「帰りは、無理するなよ。全員車の免許は持っているのだから」
「そうだな。帰りの運転は、林と小川君に任せるよ」
話をする隼人と林の後ろから両肩にクーラーボックスを抱えた小川が、彼らに声を掛けた。
「重たい荷物は俺が持って行くから。場所は、海の家が近ければどこでも良いよな」
「ああ、お願いします」と、隼人と林は声を揃えた。
ターミネーターのアーノルド・シュワルツェネッガーを思わせるサングラスをかけた小川は、白いTシャツからたくましく太い腕を出す。その姿に、ギョッとした二人は、吹きだす様に声を出して笑った。
「凄いな。流石、北海道の農家出身だよ」
「そう言う隼人だって、筋肉付いているよな」
「体が資本のアルバイトだから、鍛えられているよ」と、少し誇らしげに上腕二頭筋を林に見せた。
「はあ、細身に見えるのに胸も腹も引き締まっていて良いよな」、ため息をついた林は、情けない表情で自分の柔らかい腕と腹回りを見つめた。肌の露出が多くなるこの季節は、男女ともに後悔の季節でもある。
男性達が、せっせと準備に取り掛かっていると、今から海の家の更衣室で着替えて来ると、少し離れた所から女性達が手を振った。
大きなパラソルを二つ砂浜に差して準備は完了した。絶妙なタイミングで、水着に着替えた女性達がやって来る。
桜は沖縄でお披露目してくれた水着を着ている。やはりピンク色と胸元のリボンが目立つ。彼女は、嬉しそうに隼人の隣にそそくさと座った。
長い黒髪を後ろに結った雨宮は、控えめだが鮮やかなブルーのワンピースビキニ姿だ。真っ先に林の前に立ち、ハニカミながら水着姿をアピールする。
くせ毛交じりのミディアムヘアー。前髪をヘアピンで留める新藤は、普段の地味な見た目に反して大胆な黒いビキニを着ている。思わず男性達は、大きな胸に釘付けになる。彼女は、着やせするタイプのようだ。
女性陣の水着姿は、男性達の目の保養になる。隼人達は、目尻を下げ無意識に口元が緩んだ。
「お待たせ。色々と準備してくれて、有り難う」と、桜は隼人の方を見た。
「色々と有り難うございます」と、照れくさそうに新藤は皆の前でお辞儀した。
女性に関心が有るのか無いのか、ただ単に無頓着なだけなのか、全員揃ったのを確認すると小川は浮き輪や水鉄砲を両手に持った。このシチュエーションは、彼の童心をくすぐるのだろう。
「せっかくだから、海に入って楽しもうぜ」、小川の提案に桜が目を輝かせた。
「俺と雨宮さんは、ここで荷物番をしているからみんな先に楽しんで来なよ」
「悪いな。じゃあ、お先に楽しませてもらうよ」と、隼人は小川の持つ水鉄砲を取り上げて海へと走って行った。
桜と新藤が隼人の後を追いかけて行くと、取り残されそうになった小川は慌てて二人を追いかけた。
学生にとって男女一緒に海へ行く事は、色々な期待に胸を躍らせる夏の一大イベントだ。今からが本番、アドレナリンが出ているのか隼人は、眠気や疲れをあまり感じない。それどころか海を見ていると、気持ちが高ぶる。
隼人と彼の友人達は、桜と彼女の友人達をレンタカーに乗せ夜明け前に京都を出発し若狭湾を目指した。最初の運転を任されたのは、隼人だった。
彼にとっての誤算は、道中みんな寝てしまった事。運転を交代してもらうタイミングを完全に失ってしまったのだ。寝ている人を無理に起こし運転させるのも怖かったので、途中で諦めた彼は運転に専念した。
車の横では、桜と雨宮朱鷺と新藤歩美の三人が集まり声を弾ませ会話をしている。笑みをこぼしながら談笑する女性達も、このイベントを楽しんでいる。隼人の友人の林と小川は、これから始まる海水浴の準備のために荷物を車から降ろしていた。
「隼人、運転ご苦労様。結局、一人で運転させてしまったな」と、林は伸びをしながら首をグルグル回す隼人の肩を叩いた。
「思ったより時間かかったな。結構、きつかったよ」
「帰りは、無理するなよ。全員車の免許は持っているのだから」
「そうだな。帰りの運転は、林と小川君に任せるよ」
話をする隼人と林の後ろから両肩にクーラーボックスを抱えた小川が、彼らに声を掛けた。
「重たい荷物は俺が持って行くから。場所は、海の家が近ければどこでも良いよな」
「ああ、お願いします」と、隼人と林は声を揃えた。
ターミネーターのアーノルド・シュワルツェネッガーを思わせるサングラスをかけた小川は、白いTシャツからたくましく太い腕を出す。その姿に、ギョッとした二人は、吹きだす様に声を出して笑った。
「凄いな。流石、北海道の農家出身だよ」
「そう言う隼人だって、筋肉付いているよな」
「体が資本のアルバイトだから、鍛えられているよ」と、少し誇らしげに上腕二頭筋を林に見せた。
「はあ、細身に見えるのに胸も腹も引き締まっていて良いよな」、ため息をついた林は、情けない表情で自分の柔らかい腕と腹回りを見つめた。肌の露出が多くなるこの季節は、男女ともに後悔の季節でもある。
男性達が、せっせと準備に取り掛かっていると、今から海の家の更衣室で着替えて来ると、少し離れた所から女性達が手を振った。
大きなパラソルを二つ砂浜に差して準備は完了した。絶妙なタイミングで、水着に着替えた女性達がやって来る。
桜は沖縄でお披露目してくれた水着を着ている。やはりピンク色と胸元のリボンが目立つ。彼女は、嬉しそうに隼人の隣にそそくさと座った。
長い黒髪を後ろに結った雨宮は、控えめだが鮮やかなブルーのワンピースビキニ姿だ。真っ先に林の前に立ち、ハニカミながら水着姿をアピールする。
くせ毛交じりのミディアムヘアー。前髪をヘアピンで留める新藤は、普段の地味な見た目に反して大胆な黒いビキニを着ている。思わず男性達は、大きな胸に釘付けになる。彼女は、着やせするタイプのようだ。
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「お待たせ。色々と準備してくれて、有り難う」と、桜は隼人の方を見た。
「色々と有り難うございます」と、照れくさそうに新藤は皆の前でお辞儀した。
女性に関心が有るのか無いのか、ただ単に無頓着なだけなのか、全員揃ったのを確認すると小川は浮き輪や水鉄砲を両手に持った。このシチュエーションは、彼の童心をくすぐるのだろう。
「せっかくだから、海に入って楽しもうぜ」、小川の提案に桜が目を輝かせた。
「俺と雨宮さんは、ここで荷物番をしているからみんな先に楽しんで来なよ」
「悪いな。じゃあ、お先に楽しませてもらうよ」と、隼人は小川の持つ水鉄砲を取り上げて海へと走って行った。
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