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ダンディルグ王国 2
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村に入ると、家々は破壊され壊滅的な状況になっていた。
村人は避難して誰も居なかったが、負傷した騎士達や冒険者達が手当てを受けていた。
前線から逃げて来た冒険者達が、集まり何やら話し合いをしていた。
彼らは以前、村の中でワイルドボアと戦い、旅の途中のクリスにこっぴどく怒られた冒険者達だった。
「俺達は戦力にならない、どうする? このまま、逃げるか?」と、グラスが仲間に聞いた。
「一緒に戦う仲間を見捨てる訳には、いかないだろう」、ジャックが悔しそうな顔を見せた。
「・・・、・・・」、ロックは身の丈程ある盾を地面に付き刺し黙っていた。
「とりあえず、私は死にたくない! あんな化け物を相手できるだけの実力は無いから」
ララが話し終わると、後ろから馬に乗るクリスが話しかけて来た。
「お前達は、山の麓の村で会った冒険者達じゃないか。ここで待機しているのか?」
「うぉ、く、クリスさんですか。その節は、ご迷惑をお掛けしました」と、グラスは伏し目がちに答えた。
「逃げて来たのか?」
クリスの問いかけに気まずそうにジャックは、「俺達は・・・、かなわない相手に恐れをなして逃げ出しました」
「情けないと思っているよ。俺達の実力では、攻撃も防御も何も出来なかった。一緒に戦う仲間を残し、怖くなって逃げ出してしまった」、グラスは唇を噛みしめながら話した。
「そうか、逃げて来たか」
「馬鹿にしても良い、だから何も言わずに見逃して欲しい」と、ララは泣き出してしまった。
「お前達の事は、非難しないよ。むしろ賢明な判断だ。死ぬのが分かっていて敵に立ち向かうのは、無謀なだけだからな。命があれば、作戦を練って何度でも戦える」
クリスの言葉に彼らは、救われるような気持になる。そんな彼らを見つめて出来ることをやらないかと、クリスは問いかけた。
「だけど、無理にとは言わないが、前線で怪我をしている者や身動きが出来ない者を助けてやれないか?」
「俺達が、助ける?」、グラス達は声を揃えた。
「ああ、仲間を安全な場所に連れて来るんだよ。もし、お前達が怪我をした仲間を前線から救い出せたら皆から感謝され、称賛される。冒険者同士、助け合うと言う事は、戦闘をするだけじゃないよ」
グラス、ジャック、ロック、ララは、お互いの顔を見合わせると、それなら自分達でも出来ると答えた。
「クリスさんは、今から前線に行くのですか? シルバーの俺達でも歯が立たなかったのに、もしかして伝説のゴールドホルダーですか?」、引き締まった表情になったグラスが聞く。
「ふっ、ははは。俺はゴールドじゃないよ。ブロンズの三ツ星だよ」
「嘘でしょ? ブロンズが、ワイルドボアを瞬殺できるはずが無い」
「見た目やカードの色に惑わされるな。この世界には、冒険者以外でも強い奴はゴロゴロいるんだよ。騎士は、どうだ。彼らはカードを持っていないが、もしギルドに登録したら何色になる。最低でもシルバークラスだよな。そうなると、団長や隊長、英雄と呼ばれる彼らの色は一体何色になるんだろう。考えると恐ろしくならないか?」と、クリスは思いついた言葉で彼らを言いくるめてしまった。
グラスとジャックは目を見開いて、「その通りですよね。俺達の考えが間違っていましたよ」
何て素直な冒険者達だと、簡単に納得してくれた彼らをクリスは褒めたくなった。
「じゃあ、後ろは任せるから頼んだぞ」
クリスは、激しい戦いを繰り広げている前線へと向かった。
魔獣と戦う前線に到着したクリスは、馬上から降り戦況を確認する。
人型の魔獣は、全身が赤黒い色をしており、異常に長い首をうねうねと揺らしながら地面に付くほど長い腕を持つ異様な姿をしている。
時折、口を開くと聞いた事も無い言葉を発し、遠方で支援する魔法使いたちに向けて雷撃を放っていた。
前衛で重装備の騎士達は、魔獣の前で盾を構えて壁を作り攻撃を防ぐ。
壁の後ろには、攻撃を担う騎士達と勇者カレンがボロボロになりながら機会を伺い待機する。
彼らは、交代で前に出て来ると魔獣を攻撃していた。
攻防一体となって攻撃するカレンの両脇では、明らかに他の騎士達と実力がかけ離れた真っ赤な鎧の騎士が、二人で連携攻撃を繰り広げていた。
前衛から距離を取り離れた場所からは、後方支援としての魔法攻撃が断続的に放たれる。
魔法攻撃を受けた魔獣は、グッオオオオと吠えると、怒り狂いながら鞭の様にしならせた腕を振り回し、前衛の騎士達を攻撃した。
赤鎧の騎士二人を残し、他の騎士達は次々に吹き飛ばされていく。
取り残されたカレンは、よろめきながら頭上から振り下ろされる魔獣の腕を剣で受け止めた。しかし、限界を通り越していたのか、彼女は崩れる様に片膝を地面に付けた。
体勢が崩れる勇者に魔獣は、容赦なく拳を叩きつけようとする。
赤鎧の騎士が、左右に分かれ魔獣の足を同時に切りつけると、魔獣の動きが鈍った。
この機会を逃すまいと、前線に歩みを進めていたクリスは、身を屈め猛ダッシュする。
息を切らすカレンをお姫様抱っこすると、ジャンプしてその場から離れた。
「何があったの? あなたは・・・、クリス?」
「久しぶり、カレン。また会えるとは、夢にも思わなかったよ」
「私は、必ず会えると信じていたわよ」
「しかし、ボロボロになるまで、よく頑張ったな」
「あなたから貰った指輪が何度も助けてくれたし、魔獣から国と民衆を守るのは勇者の役目だから」、カレンはクリスから貰った護りの指輪に触れた。
「確かにそうだが、勇者の責務を果たすために死んでしまったら話にならないよ」
「・・・? 私・・・、間違っているのかしら」
「ここで君が倒されたら、新しい誰かが新たな脅威に立ち向かう。君の代わりに、その役割を果たそうとするだろうね」
「そうか、死んでしまうのは無謀なだけか」、彼女は腕で顔の泥を拭った。
「勇者の立場の君には、難しいと思うけど。それでも自分の命は、大事にしないとな」
カレンはうんと軽く頷いた、「あなたは、どうしてここに来たの?」
「仕事でこっちに来ていたら、ギルドの館長に援護に行ってくれと頼まれた。勇者を助けるのも一興かなと思ってね、引き受けたんだよ」
「勇者の私を助けに? それこそ、無謀な行動じゃないの」
「無謀じゃないよ、勇者の前に君は女性だろ。女性を守るのは、男の使命さ」と、白い歯を見せながらクリスは笑顔で親指を立てた。
「女性扱いしてくれて、有り難う。誰も私を女性として見てくれなかったから・・・嬉しい」
「ふっ、綺麗なお嬢さんは、ここで休んでいて。直ぐに片付けるから」と、クリスは壁を作る騎士達を飛び越し魔獣の前に立ちはだかった。
魔獣との戦いで緊張と不安に押しつぶされそうだったカレンは、クリスと話している内に落ち着きを取り戻し、安心感に満たされた。そんな不思議な感覚に、彼女の心は熱くなる。
魔獣の前に立つクリスは、間合いを取り攻撃するタイミングを見計らっていると、赤鎧の騎士二人が大声を上げながら左右から飛び出して行った。
「そんな装備で戦うのか、無茶だぞ」
「度胸は認めてやるが、後ろで見物していた方が良いんじゃないか」
騎士二人は、クリスを追い抜き魔獣に攻撃を仕掛ける。うまい具合に魔獣の注意が、二人の騎士に注がれた。
「あんたらが、囮になってくれて助かるよ」と、クリスは、神剣を抜き前を行く赤鎧の一人の肩を踏み台にすると、大きくジャンプして魔獣の左腕を肩から切り落とした。
ドスンと腕が地面に落ちると、驚いた騎士達や後衛の魔法使い達の動きが止まった。
「後は、任せてくれていいぜ」と、宙を舞うクリスは、魔獣の右腕も切り落としてしまった。
両腕を無くした魔獣は、首を大きく振りながら苦しみの怒号を漏らした。
人型の魔獣は、口を大きく開けると聞いた事も無い言葉を発した、「ウンゲ イル ガラセス ウ スジャル ヒュルガー」
魔獣の口から雷撃が、クリス目がけて放つ。
危ないなと、クリスは雷撃を神剣で受け流した。
彼は空で神剣を一振りすると、大きく深呼吸をした。
息を止めたクリスは、下段で神剣を構えながら走り出すと、魔獣の足元で立ち止まった。
刃先を上に向けると、そのまま魔獣の股下から上に神剣を振り上げた。
「グッ、グッ、グッ・・・」、声も満足に上げる事も出来ず、魔獣は真っ二つになり左右に体が分かれ絶命した。
魔獣との死闘は終わったが、戦場は静寂に包まれる。
戦闘に参加していた全員が、これは現実なのか、それとも夢でも見ているのかと、あっという間に決着がついた事に自分達の目を疑った。
「みんなのおかげで、無事魔獣は倒せた! さあ、帰ろう」と、静かな戦場にクリスの声が響きわたった。
「うぉぉぉぉぉ、やったぞー。俺達は、魔獣を倒したぞ」と、騎士達と冒険者達が一斉に声を上げた。
赤鎧の騎士二人の肩に手を置いたクリスは、「重い鎧を着ていたら、俊敏な動きが出来ないだろ。でも、助かったよ。有り難う」
「おっ、おう」と、二人の騎士は呆気にとられる。
町や村を襲っていた人型の魔獣の討伐を終えた一行は、意気揚々にダンディルグへと戻って行く。突然現れたクリスが、いとも容易く魔獣を倒してしまった事を忘れるほど、全員興奮冷めやらぬ状態だった。
村人は避難して誰も居なかったが、負傷した騎士達や冒険者達が手当てを受けていた。
前線から逃げて来た冒険者達が、集まり何やら話し合いをしていた。
彼らは以前、村の中でワイルドボアと戦い、旅の途中のクリスにこっぴどく怒られた冒険者達だった。
「俺達は戦力にならない、どうする? このまま、逃げるか?」と、グラスが仲間に聞いた。
「一緒に戦う仲間を見捨てる訳には、いかないだろう」、ジャックが悔しそうな顔を見せた。
「・・・、・・・」、ロックは身の丈程ある盾を地面に付き刺し黙っていた。
「とりあえず、私は死にたくない! あんな化け物を相手できるだけの実力は無いから」
ララが話し終わると、後ろから馬に乗るクリスが話しかけて来た。
「お前達は、山の麓の村で会った冒険者達じゃないか。ここで待機しているのか?」
「うぉ、く、クリスさんですか。その節は、ご迷惑をお掛けしました」と、グラスは伏し目がちに答えた。
「逃げて来たのか?」
クリスの問いかけに気まずそうにジャックは、「俺達は・・・、かなわない相手に恐れをなして逃げ出しました」
「情けないと思っているよ。俺達の実力では、攻撃も防御も何も出来なかった。一緒に戦う仲間を残し、怖くなって逃げ出してしまった」、グラスは唇を噛みしめながら話した。
「そうか、逃げて来たか」
「馬鹿にしても良い、だから何も言わずに見逃して欲しい」と、ララは泣き出してしまった。
「お前達の事は、非難しないよ。むしろ賢明な判断だ。死ぬのが分かっていて敵に立ち向かうのは、無謀なだけだからな。命があれば、作戦を練って何度でも戦える」
クリスの言葉に彼らは、救われるような気持になる。そんな彼らを見つめて出来ることをやらないかと、クリスは問いかけた。
「だけど、無理にとは言わないが、前線で怪我をしている者や身動きが出来ない者を助けてやれないか?」
「俺達が、助ける?」、グラス達は声を揃えた。
「ああ、仲間を安全な場所に連れて来るんだよ。もし、お前達が怪我をした仲間を前線から救い出せたら皆から感謝され、称賛される。冒険者同士、助け合うと言う事は、戦闘をするだけじゃないよ」
グラス、ジャック、ロック、ララは、お互いの顔を見合わせると、それなら自分達でも出来ると答えた。
「クリスさんは、今から前線に行くのですか? シルバーの俺達でも歯が立たなかったのに、もしかして伝説のゴールドホルダーですか?」、引き締まった表情になったグラスが聞く。
「ふっ、ははは。俺はゴールドじゃないよ。ブロンズの三ツ星だよ」
「嘘でしょ? ブロンズが、ワイルドボアを瞬殺できるはずが無い」
「見た目やカードの色に惑わされるな。この世界には、冒険者以外でも強い奴はゴロゴロいるんだよ。騎士は、どうだ。彼らはカードを持っていないが、もしギルドに登録したら何色になる。最低でもシルバークラスだよな。そうなると、団長や隊長、英雄と呼ばれる彼らの色は一体何色になるんだろう。考えると恐ろしくならないか?」と、クリスは思いついた言葉で彼らを言いくるめてしまった。
グラスとジャックは目を見開いて、「その通りですよね。俺達の考えが間違っていましたよ」
何て素直な冒険者達だと、簡単に納得してくれた彼らをクリスは褒めたくなった。
「じゃあ、後ろは任せるから頼んだぞ」
クリスは、激しい戦いを繰り広げている前線へと向かった。
魔獣と戦う前線に到着したクリスは、馬上から降り戦況を確認する。
人型の魔獣は、全身が赤黒い色をしており、異常に長い首をうねうねと揺らしながら地面に付くほど長い腕を持つ異様な姿をしている。
時折、口を開くと聞いた事も無い言葉を発し、遠方で支援する魔法使いたちに向けて雷撃を放っていた。
前衛で重装備の騎士達は、魔獣の前で盾を構えて壁を作り攻撃を防ぐ。
壁の後ろには、攻撃を担う騎士達と勇者カレンがボロボロになりながら機会を伺い待機する。
彼らは、交代で前に出て来ると魔獣を攻撃していた。
攻防一体となって攻撃するカレンの両脇では、明らかに他の騎士達と実力がかけ離れた真っ赤な鎧の騎士が、二人で連携攻撃を繰り広げていた。
前衛から距離を取り離れた場所からは、後方支援としての魔法攻撃が断続的に放たれる。
魔法攻撃を受けた魔獣は、グッオオオオと吠えると、怒り狂いながら鞭の様にしならせた腕を振り回し、前衛の騎士達を攻撃した。
赤鎧の騎士二人を残し、他の騎士達は次々に吹き飛ばされていく。
取り残されたカレンは、よろめきながら頭上から振り下ろされる魔獣の腕を剣で受け止めた。しかし、限界を通り越していたのか、彼女は崩れる様に片膝を地面に付けた。
体勢が崩れる勇者に魔獣は、容赦なく拳を叩きつけようとする。
赤鎧の騎士が、左右に分かれ魔獣の足を同時に切りつけると、魔獣の動きが鈍った。
この機会を逃すまいと、前線に歩みを進めていたクリスは、身を屈め猛ダッシュする。
息を切らすカレンをお姫様抱っこすると、ジャンプしてその場から離れた。
「何があったの? あなたは・・・、クリス?」
「久しぶり、カレン。また会えるとは、夢にも思わなかったよ」
「私は、必ず会えると信じていたわよ」
「しかし、ボロボロになるまで、よく頑張ったな」
「あなたから貰った指輪が何度も助けてくれたし、魔獣から国と民衆を守るのは勇者の役目だから」、カレンはクリスから貰った護りの指輪に触れた。
「確かにそうだが、勇者の責務を果たすために死んでしまったら話にならないよ」
「・・・? 私・・・、間違っているのかしら」
「ここで君が倒されたら、新しい誰かが新たな脅威に立ち向かう。君の代わりに、その役割を果たそうとするだろうね」
「そうか、死んでしまうのは無謀なだけか」、彼女は腕で顔の泥を拭った。
「勇者の立場の君には、難しいと思うけど。それでも自分の命は、大事にしないとな」
カレンはうんと軽く頷いた、「あなたは、どうしてここに来たの?」
「仕事でこっちに来ていたら、ギルドの館長に援護に行ってくれと頼まれた。勇者を助けるのも一興かなと思ってね、引き受けたんだよ」
「勇者の私を助けに? それこそ、無謀な行動じゃないの」
「無謀じゃないよ、勇者の前に君は女性だろ。女性を守るのは、男の使命さ」と、白い歯を見せながらクリスは笑顔で親指を立てた。
「女性扱いしてくれて、有り難う。誰も私を女性として見てくれなかったから・・・嬉しい」
「ふっ、綺麗なお嬢さんは、ここで休んでいて。直ぐに片付けるから」と、クリスは壁を作る騎士達を飛び越し魔獣の前に立ちはだかった。
魔獣との戦いで緊張と不安に押しつぶされそうだったカレンは、クリスと話している内に落ち着きを取り戻し、安心感に満たされた。そんな不思議な感覚に、彼女の心は熱くなる。
魔獣の前に立つクリスは、間合いを取り攻撃するタイミングを見計らっていると、赤鎧の騎士二人が大声を上げながら左右から飛び出して行った。
「そんな装備で戦うのか、無茶だぞ」
「度胸は認めてやるが、後ろで見物していた方が良いんじゃないか」
騎士二人は、クリスを追い抜き魔獣に攻撃を仕掛ける。うまい具合に魔獣の注意が、二人の騎士に注がれた。
「あんたらが、囮になってくれて助かるよ」と、クリスは、神剣を抜き前を行く赤鎧の一人の肩を踏み台にすると、大きくジャンプして魔獣の左腕を肩から切り落とした。
ドスンと腕が地面に落ちると、驚いた騎士達や後衛の魔法使い達の動きが止まった。
「後は、任せてくれていいぜ」と、宙を舞うクリスは、魔獣の右腕も切り落としてしまった。
両腕を無くした魔獣は、首を大きく振りながら苦しみの怒号を漏らした。
人型の魔獣は、口を大きく開けると聞いた事も無い言葉を発した、「ウンゲ イル ガラセス ウ スジャル ヒュルガー」
魔獣の口から雷撃が、クリス目がけて放つ。
危ないなと、クリスは雷撃を神剣で受け流した。
彼は空で神剣を一振りすると、大きく深呼吸をした。
息を止めたクリスは、下段で神剣を構えながら走り出すと、魔獣の足元で立ち止まった。
刃先を上に向けると、そのまま魔獣の股下から上に神剣を振り上げた。
「グッ、グッ、グッ・・・」、声も満足に上げる事も出来ず、魔獣は真っ二つになり左右に体が分かれ絶命した。
魔獣との死闘は終わったが、戦場は静寂に包まれる。
戦闘に参加していた全員が、これは現実なのか、それとも夢でも見ているのかと、あっという間に決着がついた事に自分達の目を疑った。
「みんなのおかげで、無事魔獣は倒せた! さあ、帰ろう」と、静かな戦場にクリスの声が響きわたった。
「うぉぉぉぉぉ、やったぞー。俺達は、魔獣を倒したぞ」と、騎士達と冒険者達が一斉に声を上げた。
赤鎧の騎士二人の肩に手を置いたクリスは、「重い鎧を着ていたら、俊敏な動きが出来ないだろ。でも、助かったよ。有り難う」
「おっ、おう」と、二人の騎士は呆気にとられる。
町や村を襲っていた人型の魔獣の討伐を終えた一行は、意気揚々にダンディルグへと戻って行く。突然現れたクリスが、いとも容易く魔獣を倒してしまった事を忘れるほど、全員興奮冷めやらぬ状態だった。
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