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俺達の日常
「シバ…何をそんなに拗ねてるんですか。」
「…原因は分かっているだろう。」
(拗ねてることに関しては否定しないのか…。)
夕方の文官棟執務室。
本来であれば2人でお茶を飲んで和やかなムードで過ごす時間だが、最近それもままならない。
お茶を淹れようと準備をしていた俺だったが、何か言いたげな視線に気づいてその手を止めた。
コンコン…
「…入れ。」
急に響く音が聞こえ、シバは眉間に皺をよせた不機嫌な顔で扉へ声を掛ける。そして、扉を開けて急ぎ足で入ってきたのは、黒騎士アックスだった。
「セラ!やっぱりここに居たのか。アインラス殿、セラを独り占めするな。」
「…何の用だ。」
相変わらず仲睦まじい…とは程遠いが、最近では友人のように言い合いをしている姿をよく見る。
(喧嘩するほど仲が良い…って思う事にしよう。)
「セラに用事があってな。」
「君もか…。」
シバは眉間の皺をさらに深くして、溜息をついた。
今日は友人である騎士棟事務員オリアが、そして珍しく王の側近であるウォルも用事ついでにと俺の様子を見に来た。
それがシバの耳に入りムスッとしていたのが、さらに先ほど届いた依頼書の中に、第2王子エヴァンから『セラ・マニエラを貸して欲しい』という内容が書かれていたのだ。
(いつも1人ずつって感じだったのに、今日は重なっちゃった…。)
「セラに会いに来る者が多くて…気に食わん。」
「仕方ないですよ。俺、仕事が増えましたし。」
俺は今、文官になる為に日々勉強中である。
それはふと文官長であるダライン様がシバに「秘書を付けたらどうか。」と提案しているのを盗み聞いたからだった。
手伝いの俺では、文官棟で2番目に偉いシバの秘書にはなれない。忙しい彼の手助けを出来るようになれば、シバももっと楽出来るはずだ。そう思い、「文官になりたい!」と告げると、それはそれは嬉しそうな顔で頷かれた。そして俺が文官になるというならば「側でサポートして欲しい」と頼まれた。
『セラと一時も離れたくないからな。』
『えっと……俺もです。』
俺はただ純粋にシバの役に立ちたいと思っただけだったが、結局、秘書になってずっと一緒に居られることを考えると顔がにやけてくる。シバの言葉に照れつつも、同じ気持ちであると返事をした。
そして来たる試験に向け、今はシバの指導の元、仕事に勉強にと大忙しの毎日だ。試験では幅広い分野の仕事のスキルが求められるため、財政班以外の様々な仕事を順番に請け負い、それにより騎士棟や城の人達と関わる機会が増えた。
見た目が幼いせいか好意的に接してくれる人が多く、俺の元には毎日のように誰かが訪ねてくる。
(そのせいでシバの機嫌が…。)
今もムスッとした顔で座っているシバだが、アックスはそんな様子の彼にお構いなしに俺に近づいた。
「大浴場利用に関する変更内容だが…これで合っているか?」
「…えっと、今から確認しますね。」
俺が執務室の大きなテーブルに書類を乗せて、どれどれ…と目を通そうとすると、シバが低い声でアックスの名前を呼んだ。
「トロント殿、その件に関しての最終確認は私の仕事だ。ここまで来たのなら直接渡せ。」
「いや、セラが文官になりたいって聞いてな。できるだけ任せてるんだ。」
「…セラのことは私が決める。明日の朝取りに来い。……あと、近すぎだ。」
「これくらいで嫉妬しないでくれ。」
アックスはシバの様子を楽しんでいたようだが、スッと俺から離れると笑顔で「セラ、また明日な。」と言って手を振った。
「あ、はい。また明日。」
「明日は直接執務室へ来い。」
シバは不機嫌なままそう言うと、扉がバタンと閉まってからまた溜息をついた。
「今日はたまたま皆、俺に用があっただけですよ。」
フォローを入れつつシバの様子を見ると、まだ拗ねた顔のままだ。
「セラは他の者の前で無防備すぎる。」
「そんなこと…。だって友人ですし。」
「…分かっている。……来てくれ。」
シバは自分の発言に呆れたのか、気持ちを切り替えた様子で俺を手招きした。
ダライン様も騎士棟へ出向いており帰ってくる気配はない。時計の針は17時を指し、就業時間にこの部屋をノックする者はいないだろう。
俺は少し考えた後シバの方へ向かい、机の側に立った。
「こっちだ。」
「わッ、」
手を引かれてそのまま膝の上に向かい合う形で乗せられる。
「あ、あの…ここは執務室ですっ」
「セラは、抱きしめるのは良いと言った。」
「そ、そうなんですが、膝に乗るのは…」
「セラは注文が多い。」
口を突き出して文句を言うシバの表情が可愛く、何でも許してしまいそうになる。
(本当、いろんな表情を見せてくれるようになったな…。)
最初に出会った頃は、常に無表情で怖いとすら感じた。しかし今俺を抱えて見上げてくる彼の表情は、何を伝えたいのか一目で分かる程に分かりやすい。
(『キスしたい』って顔に書いてある…。)
「私がどうしたら機嫌が直るか分かっているだろう。」
「で、でも、職場では抱き合う以上はしない約束です。」
「私は今日、君と一度も触れ合っていない。」
「朝、一緒に起きたでしょう…。」
「……あれは数に入らない。」
このまま見つめ合って話をしていると絆されてしまいそうで、シバを見ないように顔を背ける。そして、ぎゅっと目を瞑っていると諦めた声で名前を呼ばれた。
「セラ、冗談だ。こっちを向いてくれ。」
「…本当ですか?」
「ああ。抱き合っているだけでいい。」
基本的に優しいシバだ。俺が駄目と言ったことを無理やりするような人間ではないことは分かっている。
(良かった、諦めてくれた。)
安心して顔を彼に向けると…
「セラ」と名前を呼ばれて唇に柔らかい物が触れる。
「えッ、シバ?」
「油断したな。」
ははっと笑って、抵抗できないように俺を抱きしめるシバ。
いたずらが成功した子どものように無邪気に笑顔を見せる彼に、俺もなんだか笑えてくる。
「あの…今日はいいですけど、次したら怒ります。」
「『今日』はいいのか。」
(あ、言葉を間違えたかも…。)
シバは意地悪く笑うと、自分の言葉に後悔している俺の顎を優しく指で支える。
「こうやって、私に甘いセラも好きだ。」
時も場所も関係なく、毎日愛の言葉を欠かさない恋人の台詞にはいつ慣れるのだろうか。ドキドキと高鳴る胸を押さえつつ目の前の黒がかった青い瞳を見つめると、顔がゆっくり近づいてくる。
(職場での過度なスキンシップは今後許さないけど、今は拗ねてるシバをどうにかしないと。)
この行為を正当化しようと、自分に言い訳をしていることに気付き、思わず笑いが零れる。
「俺もシバが大好きです。」
俺は諦めた顔でそう言うと、シバの甘いキスを受け入れた。
END
「…原因は分かっているだろう。」
(拗ねてることに関しては否定しないのか…。)
夕方の文官棟執務室。
本来であれば2人でお茶を飲んで和やかなムードで過ごす時間だが、最近それもままならない。
お茶を淹れようと準備をしていた俺だったが、何か言いたげな視線に気づいてその手を止めた。
コンコン…
「…入れ。」
急に響く音が聞こえ、シバは眉間に皺をよせた不機嫌な顔で扉へ声を掛ける。そして、扉を開けて急ぎ足で入ってきたのは、黒騎士アックスだった。
「セラ!やっぱりここに居たのか。アインラス殿、セラを独り占めするな。」
「…何の用だ。」
相変わらず仲睦まじい…とは程遠いが、最近では友人のように言い合いをしている姿をよく見る。
(喧嘩するほど仲が良い…って思う事にしよう。)
「セラに用事があってな。」
「君もか…。」
シバは眉間の皺をさらに深くして、溜息をついた。
今日は友人である騎士棟事務員オリアが、そして珍しく王の側近であるウォルも用事ついでにと俺の様子を見に来た。
それがシバの耳に入りムスッとしていたのが、さらに先ほど届いた依頼書の中に、第2王子エヴァンから『セラ・マニエラを貸して欲しい』という内容が書かれていたのだ。
(いつも1人ずつって感じだったのに、今日は重なっちゃった…。)
「セラに会いに来る者が多くて…気に食わん。」
「仕方ないですよ。俺、仕事が増えましたし。」
俺は今、文官になる為に日々勉強中である。
それはふと文官長であるダライン様がシバに「秘書を付けたらどうか。」と提案しているのを盗み聞いたからだった。
手伝いの俺では、文官棟で2番目に偉いシバの秘書にはなれない。忙しい彼の手助けを出来るようになれば、シバももっと楽出来るはずだ。そう思い、「文官になりたい!」と告げると、それはそれは嬉しそうな顔で頷かれた。そして俺が文官になるというならば「側でサポートして欲しい」と頼まれた。
『セラと一時も離れたくないからな。』
『えっと……俺もです。』
俺はただ純粋にシバの役に立ちたいと思っただけだったが、結局、秘書になってずっと一緒に居られることを考えると顔がにやけてくる。シバの言葉に照れつつも、同じ気持ちであると返事をした。
そして来たる試験に向け、今はシバの指導の元、仕事に勉強にと大忙しの毎日だ。試験では幅広い分野の仕事のスキルが求められるため、財政班以外の様々な仕事を順番に請け負い、それにより騎士棟や城の人達と関わる機会が増えた。
見た目が幼いせいか好意的に接してくれる人が多く、俺の元には毎日のように誰かが訪ねてくる。
(そのせいでシバの機嫌が…。)
今もムスッとした顔で座っているシバだが、アックスはそんな様子の彼にお構いなしに俺に近づいた。
「大浴場利用に関する変更内容だが…これで合っているか?」
「…えっと、今から確認しますね。」
俺が執務室の大きなテーブルに書類を乗せて、どれどれ…と目を通そうとすると、シバが低い声でアックスの名前を呼んだ。
「トロント殿、その件に関しての最終確認は私の仕事だ。ここまで来たのなら直接渡せ。」
「いや、セラが文官になりたいって聞いてな。できるだけ任せてるんだ。」
「…セラのことは私が決める。明日の朝取りに来い。……あと、近すぎだ。」
「これくらいで嫉妬しないでくれ。」
アックスはシバの様子を楽しんでいたようだが、スッと俺から離れると笑顔で「セラ、また明日な。」と言って手を振った。
「あ、はい。また明日。」
「明日は直接執務室へ来い。」
シバは不機嫌なままそう言うと、扉がバタンと閉まってからまた溜息をついた。
「今日はたまたま皆、俺に用があっただけですよ。」
フォローを入れつつシバの様子を見ると、まだ拗ねた顔のままだ。
「セラは他の者の前で無防備すぎる。」
「そんなこと…。だって友人ですし。」
「…分かっている。……来てくれ。」
シバは自分の発言に呆れたのか、気持ちを切り替えた様子で俺を手招きした。
ダライン様も騎士棟へ出向いており帰ってくる気配はない。時計の針は17時を指し、就業時間にこの部屋をノックする者はいないだろう。
俺は少し考えた後シバの方へ向かい、机の側に立った。
「こっちだ。」
「わッ、」
手を引かれてそのまま膝の上に向かい合う形で乗せられる。
「あ、あの…ここは執務室ですっ」
「セラは、抱きしめるのは良いと言った。」
「そ、そうなんですが、膝に乗るのは…」
「セラは注文が多い。」
口を突き出して文句を言うシバの表情が可愛く、何でも許してしまいそうになる。
(本当、いろんな表情を見せてくれるようになったな…。)
最初に出会った頃は、常に無表情で怖いとすら感じた。しかし今俺を抱えて見上げてくる彼の表情は、何を伝えたいのか一目で分かる程に分かりやすい。
(『キスしたい』って顔に書いてある…。)
「私がどうしたら機嫌が直るか分かっているだろう。」
「で、でも、職場では抱き合う以上はしない約束です。」
「私は今日、君と一度も触れ合っていない。」
「朝、一緒に起きたでしょう…。」
「……あれは数に入らない。」
このまま見つめ合って話をしていると絆されてしまいそうで、シバを見ないように顔を背ける。そして、ぎゅっと目を瞑っていると諦めた声で名前を呼ばれた。
「セラ、冗談だ。こっちを向いてくれ。」
「…本当ですか?」
「ああ。抱き合っているだけでいい。」
基本的に優しいシバだ。俺が駄目と言ったことを無理やりするような人間ではないことは分かっている。
(良かった、諦めてくれた。)
安心して顔を彼に向けると…
「セラ」と名前を呼ばれて唇に柔らかい物が触れる。
「えッ、シバ?」
「油断したな。」
ははっと笑って、抵抗できないように俺を抱きしめるシバ。
いたずらが成功した子どものように無邪気に笑顔を見せる彼に、俺もなんだか笑えてくる。
「あの…今日はいいですけど、次したら怒ります。」
「『今日』はいいのか。」
(あ、言葉を間違えたかも…。)
シバは意地悪く笑うと、自分の言葉に後悔している俺の顎を優しく指で支える。
「こうやって、私に甘いセラも好きだ。」
時も場所も関係なく、毎日愛の言葉を欠かさない恋人の台詞にはいつ慣れるのだろうか。ドキドキと高鳴る胸を押さえつつ目の前の黒がかった青い瞳を見つめると、顔がゆっくり近づいてくる。
(職場での過度なスキンシップは今後許さないけど、今は拗ねてるシバをどうにかしないと。)
この行為を正当化しようと、自分に言い訳をしていることに気付き、思わず笑いが零れる。
「俺もシバが大好きです。」
俺は諦めた顔でそう言うと、シバの甘いキスを受け入れた。
END
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ご感想ありがとうございます。
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