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はっぴーえんど!!
しおりを挟む病院で、目が覚めた。
目の前に知らない人がいて、彼は自分を魔法警察の調査員であると言った。
「────────暴走したユニコーンの群れが街中で暴れまくってね。君も他の人達と一緒にはね飛ばされて病院送りになったんだ」
「……………………」
そう言われて、頭の痛みに手を当てる。
包帯がしっかりと丁寧に巻かれていることに気付いた。
「皆、君を含めてほぼ無傷だそうだ。運が良かったね」
「……………………わたし。あの時、死んだと思った。最近、というかずっと悪いことばかり起こったり。よく怪我とか病気になってたから……………………」
「それは、君の婚約者の仕業だ」
「────────えっ?」
「彼、婚約者だっけ? アイツは君から幸運を奪い続けていたんだ」
「……………………そんな、どうやって……………………」
「使用が禁止されている禁忌
の魔法を使っていたことが魔法警察の調査で判明してね。それは、身近にいる人物から幸運を奪い続けるものだったんだ。逮捕した際に、魔法を解除させた」
「……………………そう、そうだったの……………………。あの人……………………わたしを愛してなんか、いなかったのね……………………。……………………あんなに……………………あんなに……………………わたしに……………………優しく……………………してくれて……………………いたのに……………………」
「……………………それは……………………辛かったね……………………」
グスグスと鼻を啜り、泣き出した少女に調査員は控えめに声を掛ける。
優しく、少女が哀しみを全て絞り出すのを邪魔しないように。
「調査員、面会時間は終わりです」
「あぁ、分かった。今、行くよ」
調査員は、部屋を出る前に一瞬足を止める。
「今までは、苦難しかなかったかもしれない。だが、もう大丈夫だ。奪われた幸福は返ってくる。君の未来は安泰だ。安心するといい」
少女にニコリと微笑んでから、ドアを閉めた。
「……………………あの~、いいんですか? 例のことは言わなくて? 元婚約者の今後について……………………」
「……………………彼女が聞きたがらなかったんだ。騙していた犯罪者の末路なんて、知らなくていいんだよ」
少女から幸福を奪っていた禁忌の術は、一度解除されれば二度と使うことが出来ない。最大のデメリットは、使用者本人の幸福が霧散してしまうこと。
今後、どうあがいても幸福を掴むことが出来なくなる。
少女の未来は幸福に満ちているが、男の未来は不幸に満ちていた。
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