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13.二度目の※
しおりを挟む「……おいっ、やめっ……っ!」
私が何をするのか察したコルネリウスは、抵抗を示さんと声を上げる。だが、自身の先端が生暖かい感触が覆ったのと同時に息を呑み、喉をひくつかせているようだった。
苦い。まずい。
私の感想はそれだった。
けれどどうしてだか不快ではないのは、私の与える刺激にいちいち反応するコルネリウスが可愛いと思えたからだった。どうすれば気持ち良くなれるのかわからず、とりあえず先端に舌を沿わせ、ぺろりと舐めた。
「……くっ」
彼の腰が揺れ、縋り付くように私の頭が掴まれる。少しだけ息苦しさを感じたものの、そのまま口淫を続行することに決めた。
舌で先端の穴をぐりりと刺激しながら、手で竿を擦り続ける。口から垂れていく唾液と彼の先走りのおかげで擦り上げた手のひらはスムーズに動かすことができた。
口から漏れ出る水音と竿を擦る摩擦音は重なり合い、暗い路地裏に小さく響く。
もしここを誰かが通りかかれば、と考えるだけで心臓が弾けそうなほど緊張する。だが同時に、それが興奮のスパイスになっていることを今の私は自覚していなかった。とにかく夢中で彼の発情を治めようと必死に腕と舌を動かす。
彼の陰茎がびくりと震えた瞬間。頭上から言葉が降り注ぐ。
「……っ、すま、ない……っっ!」
そう言われたと思えば、途端コルネリウスは私の後頭部を両手で掴み、ぐっと欲望を押し込んできた。喉の奥まで届くほど突き刺されたそれに生理的な涙があふれる。
「……っぐっ」
喉奥からは潰れた声が出てしまい、うまく呼吸ができなかった。思わず涙目で頭上を見上げれば、理性をなくした瞳をしたコルネリウスが穴が開くほど見つめているようだった。彼の頬は赤く染まり、息はさらに荒く、切ないほどの眼差しで私を凝視する。
どくり、と心臓が脈打った。
コルネリウスはそのまま目を細めながら、滾った欲望を私の口から引き抜いたかと思えば、また突き刺す。それが何度も繰り返された。彼が私の口腔内を利用して、快楽を貪っていることは必然だった。
喉奥を刺激されて吐き気が込み上げてくる。
だが、彼から逃げようとは思わなかった。
はやく終われ、そう願い続けてひたすら耐えた。
コルネリウスの服の裾をぎゅっと握りしめる。同時に口内の屹立が途端ぐっと膨れ上がった。じわりと苦味が広がっていく。彼の腰がびくっと震え、見下ろされていた瞳はぎゅっと閉じた瞼によって遮られていた。
数秒が経ち、熱い欲望が引き抜かれる。舌の上に乗った白濁は飲み込むことが難しく、反射的にゴホゴホと咳き込み、吐き出してしまった。
「……っ、大丈夫か! すまなかった、途中完全に理性を失ってしまった」
「ごほっ……っ、私は大丈夫です。それよりも体調は?」
「……っ、くそっ、まだギリギリ理性を保ている程度だ……一回出したからか今は少し治っているが……」
コルネリウスは胸を押さえながら荒い息をついた。
発情という名の呪いはそう簡単に治ってくれないようだった。
私はいまだに苦悶の表情を見せ続けるコルネリウスの手を引いた。
「……やっぱりどこか宿に入りましょう」
「すま、ない……っ」
汗を滲ませる彼を引き連れ、宿屋と思わしき建物へと入った。世間では連れ込み宿と呼ばれる場所で。そういう場所は入るのは初めての経験であったが、それよりもいまはコルネリウスの方が一大事と分かっていたため、ただ胸にある使命感のみで行動していた。
コルネリウスはコートに付属しているフードを被り、こうべを垂れるように背を丸めながら私の後に続いた。繋いだ手はいまだ沸騰した湯のように熱く、息絶え絶えに荒い呼吸を繰り返している。借りた部屋に入り、私はコルネリウスへと視線を向けた。
「これでもう人の目を気にするは──……んんむ!」
コルネリウスは私が言い終わる前に、まるで獣のように飛びかかり唇を塞いだ。口元の柔らかい感触は何度も交わしても慣れることなく、触れるたびに胸を高鳴らせてしまう。
ギリギリのなか堪えてきたコルネリウスはというと、理性のたがが外れたかのように夢中になって唇を貪っていた。わざと私の唇を甘噛みしたり、舌先でなぞりあげたり。その度に私は腰から崩れ落ちそうなほど下腹部に甘い疼きを感じてしまう。体の奥から迫り上がる淫らな熱は私をずるずると溶かしていった。
気がつけばコルネリウスは私の胸元を弄り、ブラウスのボタンを器用に外していた。熱く角張った指先で乳房を撫で上げ、先端を掠めたかと思えばぴんと弾く。その度に走る電流のような悦楽に自然と声を上げてしまった。
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