【完結】私にだけ当たりの強い騎士様と1メートル以上離れられなくなって絶望中

椿かもめ

文字の大きさ
37 / 49

37.すれ違い

しおりを挟む

 私はコルネリウスに告げた。

「来週末、バルテルが冒険者の任務から帰ってくる予定だと聞いてます。彼に……彼の告白の返事にちゃんと答えてすべてを終えたあとじゃないと、自分が納得できませんから」

 バルテルからの告白の返事は未だ保留中だ。
 あのときは動揺しているのもあったが、コルネリウスのことを男性として好きだと理解してなかったから、バルテルへの返事もあやふやなままにしてしまっていた。

 それではダメなのがわかっている。
 彼は今この地を離れているが、胸に抱いた感情をしっかり気持ちを伝えて、断らなければならないと思っていた。
 
 コルネリウスは私の言葉に不満な様子を見せていたが、「お前がそういうなら」と気持ちを慮ってくれた。

 彼は私の手を取り、唇を手の甲に落とす。
 私の実家からの帰り道のときのような行動に、心がほんのりと温かくなった。


・・・


 バルテルが帰ってきたのはコルネリウスの実家へ赴いた日から7日後のことだった。近隣集落に現れた魔物討伐の任務だったのだが、予想以上に魔物の数が多かったらしい。近場を捜索してみればその魔物の住処が見つかり、ついでということで住処を潰す任務も増えたとのことだった。もちろんギルドで受付をしていたときに耳にした話だ。

「話あるんだけど、時間取れないかな?」

「……ああ。今日の昼以降なら時間取れるぜ。今回の討伐についての報告したら、しばらく時間空くからな」

 その言葉でバルテルとは今日の夕方、私の仕事が終わったあとに会うこととなった。バルテルと話すとは言ってあるが、それがいつになるかまでコルネリウスには報告していない。バルテルとの話が終わった後に伝えればいいかと考えていた。


「おう、待たせたな」

 辺りが暗くなり、日は完全に落ちた時間帯。
 バルテルと待ち合わせたのは近場の食堂だった。
 ここは私も彼ももよく通っている冒険者御用達のお店で、なんと個室もあるのだ。

 真剣な話になるのを予想し、個室へと案内してもらう。

 私たちはいつも通り食事をした。
 昔から変わらずバルテルは人一倍良く食べる男で、私の3倍は料理を注文していた。それだけ食べる姿を見ていると、優秀な冒険者はどこか人とは異なる特殊な体質でなければやっていかないのかもしれないなと思った。

 食事はあまり喉を通らず、自分が緊張していることを自覚する。幼い頃から共に育った相手だからこそ、真面目な話を切り出すのに勇気が必要だった。きっとバルテルも同じ気持ちだったのだろう。

「バルテル」

 食後、私は遠慮がちに名前を呼ぶ。
 彼は「なんだ」と短く答えた。

 震える声に気づかれないよう切り出す。

「あの時の答え、今伝えるね」

 私の言葉にバルテルは密かに瞳の奥を揺らした。
 そんな彼の赤い目をまっすぐ捉えながらはっきりと思いを言葉にした。

「ごめんなさい」

 私はその場で頭を下げた。
 それだけで答えは分かっただろう。
 一瞬の間ののち、バルテルはまるでその答えが最初から分かっていたかのように言った。

「あの騎士だろ」

「……っ」

 今度は私が押し黙る番だった。
 見透かされるようなまっすぐな瞳に思わず息を呑む。
 バルテルはふっ、と微笑をこぼし、頬杖をついた。そしてわざとらしく大きくため息をつく。

「んなこと、あいつとステレの姿見た時からなんとなく分かってたっつーの」

「えっ、な、なんで」

「そんなんお前のこと何十年も見てきたからな。あの騎士野郎と一緒にいる時のステレは俺が昔から見てきたステレ
違うって漠然とおもっただけだ。ようは勘ってやつだな。まあ、あの時はステレ自身も自分の気持ちを理解してねぇだろうなって思ってたが」

 バルテルが吐露した考えにムキになって言い返そうとするも、上手く言葉が出てこなかった。
 それほど自分はわかりやすかったのだろうか、と羞恥心で頬が赤くなっていくのを感じた。

「んで、今あの男とはどうなってんだ。あんとき師匠たちの前でプロポーズされてただろ? 俺もあれには驚いたが……」

 まるで何事もなかったかのようにからっとした表情をしているバルテル。私が気負わないように気を遣ってくれているのだろうと、思いやりの心に胸が温かくなる。

 振ったばかりの男にこんな話をするのは申し訳ないと遠慮しようとする私の気持ちを先回りしてくれている。そのことがありがたかった。
 気持ちに甘えて己の気持ちや事情を話そうとしている自分はまだまた妹分を抜け出せていないのかもしれない。

 それでも今はこの優しさに甘えてみようと言葉にする。

「うん、受けることにした。私、コルネリウス様と結婚する」

「そうか。おめでとう……って言いたいところだが、相手があの騎士だからな。くそっ、あいつじゃなきゃもっと素直に喜べたんだが」

 ちくしょう、と拳で机を叩く。
 表情は苦悶を訴えるような面持ちに思わず笑ってしまいそうになった。そりの合わない二人だからこそ、その相手への反応が面白い。

 くすくすと笑った後、少しだけためらった。
 今の状況を誰かに伝えてもいいのか分からなかったからだ。けれど誰にも吐き出すことなく数日の間燻り続けた感情を、いい加減誰かに聞いてもらいたかった。

「私はコルネリウス様のことが好きになった。……でも、コルネリウス様は私のこと好きじゃないの。これは契約結婚……みたいなもので──」

「……? 何を言ってるんだ? 契約結婚?」

「うん。本人からそう言われたわけじゃないんだけど……」

 バルテルは瞬きの間考え込む。
 そしてその後「なに言ってるのかわっかんねぇ」と私の意見をより聞こうと前のめりに問い詰める。

「だからね。結婚してくれって言われたけど、ただそれだけっていうか──」

「つまり好きだとか愛してるだとかも言われてねぇし、この結婚が契約結婚的なやつなら、その説明もされてねぇってことか?」

「うん、そういうこと」

 それを聞いた瞬間、バルテルは大きな声で「ばっかじゃねえの!!」と先ほどより一層強く机に拳を叩きつけた。
 ばん、と強い音とともに机に置かれているグラスがぐらりと揺れる。間一髪倒れることはながったが、ガラスの中のエールはギリギリ溢れそうになるまで波立っていた。

 私もびくりと肩を揺らし、鳩が豆鉄砲を食ったようにバルテルを見つめる。固まった私を置いて彼は続けた。

「あの男! 意気地なしなのか? それともただ単にアホなのか? あんな野郎にステレを取られたなんて……くそっ」

「ちょ、ちょっとバルテル! 落ち着いて! あんまり騒いでると店の人来ちゃうよ」

 苛立ったように歯を剥くバルテルは「そんなの知るか」とそっぽを向く。
 そしてどうやら本当に店の人が来てしまったようで、突如個室の扉がガラリと開けられた。当然ノックされてからだと思い込んでいた私は驚きで扉の方に頭を向ける。

「ステレっ!」

 けれどそこにいたのは食堂の店員ではなく──今ちょうど話題に上がっていたコルネリウスその人だった。

 なぜこんなところに、と疑問をぶつけるより先にコルネリウスは私の方へと駆け寄る。のだが──それよりも一歩早く動いたのはバルテルだった。

「意気地なしの男にステレはやれねぇ」

 コルネリウスと私の間に立ち塞がったバルテルは突然訳がわからないことを言い出した。怪訝な表情を浮かべるコルネリウスをよそに、いきなり私の腕を掴んだかと思えば自分の胸に抱き寄せた。

「てめぇの女の気持ちもわかってねぇくせに、一丁前に怒ってんのか?」

 バルテルはコルネリウスを挑発するよう吐き出す。
 コルネリウスはといえば、私とバルテルを相互に視界に入れた後、鋭い瞳で赤髪の男を睨みつけた。
 私はというとこの状況に置いてけぼりを食らっており、我を忘れたように二人のやりとりに気を取られていた。

「ステレを離せ」

「無理だ。さっき言ったろ? お前にステレは渡せないって」

「……っ! おい、お前もなぜこんな奴に抱かれて黙ったるんだ? 俺の婚約者だということを忘れたのか?」

 矛先が変わり、コルネリウスに問われた言葉でようやくふっ、と正気に戻り「そんなことないです」と否定の言葉を口にした。

 けれど返答に答えたのにも関わらずコルネリウスの不機嫌さは変わらず、眉間に深い皺を残したまま鼻を鳴らして吐き捨てる。

「……っ、前も言ったがお前はやはり好色な女なのか? 俺に何も告げずこんな個室で男と二人きりとは。それに勝手に男の胸に勝手に抱かれて平然としている──っ、下品な女だ!」

 鋭い言葉が胸を抉った。
 彼が血に頭が昇ったせいでつい口にしてしまったと分かっている。彼がバルテルと私の仲を疑っているのはすぐに理解した。
 
 けれど連日の出来事で自身を無くし過ぎたせいか、コルネリウスの追求がやけに辛く思えてくる。今すぐにでもここから立ち去りたいと思ってしまった。

 彼の責めるような瞳が痛くて仕方がなかった。
 何もできない自分は一体彼に取って何の価値があるのだろうと、全く関係ないことまで考えてしまう。
 
 私はバッグからいくつか金を取り出して机に置いた。
 勢いだけの行動だった。その場にいた2人の様子を見る余裕もなかった。

 そして涙を飲みこみ、その場から逃げるように立ち去った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

物置部屋に追いやられた伯爵令嬢ですが、公爵様に見初められて人生逆転しました〜妹の引き立て役だったのに、今では社交界の花と呼ばれています〜

丸顔ちゃん。
恋愛
伯爵家の令嬢セレナは、実母の死後、継母と義妹に虐げられて育った。 与えられた部屋は使用人以下の物置、食事は残飯、服はボロ。 専属侍女も与えられず、家の運営や帳簿管理まで押し付けられ、 失敗すれば鞭打ち――それが彼女の日常だった。 そんなある日、世間体のためだけに同行させられた夜会で、 セレナは公爵家の跡取りレオンと出会う。 「あなたの瞳は、こんな場所に閉じ込めていいものではない」 彼はセレナの知性と静かな強さに一瞬で心を奪われ、 彼女の境遇を知ると激怒し、家族の前で堂々と求婚する。 嫁ぎ先の公爵家で、セレナは初めて“人として扱われ”、 広い部屋、美味しい食事、優しい侍女たちに囲まれ、 独学で身につけた知識を活かして家の運営でも大活躍。 栄養と愛情を取り戻したセレナは、 誰もが振り返るほどの美しさを開花させ、 社交界で注目される存在となる。 一方、セレナを失った伯爵家は、 彼女の能力なしでは立ち行かず、 ゆっくりと没落していくのだった――。 虐げられた令嬢が、公爵の愛と自分の才能で幸せを掴む逆転物語。

「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します

スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」 眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。 隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。 エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。 しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。 彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。 「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」 裏切りへのカウントダウンが今、始まる。 スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!

初恋をこじらせた騎士軍師は、愛妻を偏愛する ~有能な頭脳が愛妻には働きません!~

如月あこ
恋愛
 宮廷使用人のメリアは男好きのする体型のせいで、日頃から貴族男性に絡まれることが多く、自分の身体を嫌っていた。  ある夜、悪辣で有名な貴族の男に王城の庭園へ追い込まれて、絶体絶命のピンチに陥る。  懸命に守ってきた純潔がついに散らされてしまう! と、恐怖に駆られるメリアを助けたのは『騎士軍師』という特別な階級を与えられている、策士として有名な男ゲオルグだった。  メリアはゲオルグの提案で、大切な人たちを守るために、彼と契約結婚をすることになるが――。    騎士軍師(40歳)×宮廷使用人(22歳)  ひたすら不器用で素直な二人の、両片想いむずむずストーリー。 ※ヒロインは、むちっとした体型(太っているわけではないが、本人は太っていると思い込んでいる)

見た目は子供、頭脳は大人。 公爵令嬢セリカ

しおしお
恋愛
四歳で婚約破棄された“天才幼女”―― 今や、彼女を妻にしたいと王子が三人。 そして隣国の国王まで参戦!? 史上最大の婿取り争奪戦が始まる。 リュミエール王国の公爵令嬢セリカ・ディオールは、幼い頃に王家から婚約破棄された。 理由はただひとつ。 > 「幼すぎて才能がない」 ――だが、それは歴史に残る大失策となる。 成長したセリカは、領地を空前の繁栄へ導いた“天才”として王国中から称賛される存在に。 灌漑改革、交易路の再建、魔物被害の根絶…… 彼女の功績は、王族すら遠く及ばないほど。 その名声を聞きつけ、王家はざわついた。 「セリカに婿を取らせる」 父であるディオール公爵がそう発表した瞬間―― なんと、三人の王子が同時に立候補。 ・冷静沈着な第一王子アコード ・誠実温和な第二王子セドリック ・策略家で負けず嫌いの第三王子シビック 王宮は“セリカ争奪戦”の様相を呈し、 王子たちは互いの足を引っ張り合う始末。 しかし、混乱は国内だけでは終わらなかった。 セリカの名声は国境を越え、 ついには隣国の―― 国王まで本人と結婚したいと求婚してくる。 「天才で可愛くて領地ごと嫁げる?  そんな逸材、逃す手はない!」 国家の威信を賭けた婿争奪戦は、ついに“国VS国”の大騒動へ。 当の本人であるセリカはというと―― 「わたし、お嫁に行くより……お昼寝のほうが好きなんですの」 王家が焦り、隣国がざわめき、世界が動く。 しかしセリカだけはマイペースにスイーツを作り、お昼寝し、領地を救い続ける。 これは―― 婚約破棄された天才令嬢が、 王国どころか国家間の争奪戦を巻き起こしながら 自由奔放に世界を変えてしまう物語。

次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました

Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。 そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。 お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。 挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに… 意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。 よろしくお願いしますm(__)m

「妹の方が可愛い」と不倫夫に捨てられた私。どうぞ借金まみれの実家ごと引き取って。私が肩代わりしていた負債、すべてお二人に引き継いでおきました

唯崎りいち
恋愛
「お前より妹の方が可愛い」 不倫した夫は私を追い出し、略奪した妹と笑った。 どうぞ、その「可愛い妹」と地獄までお幸せに。 私が肩代わりしていた実家と店の多額の借金、すべてお二人に引き継いでおきましたから。 「財布」を失った元夫と、逃げ場を失った妹。 身の丈に合わない贅沢を望んだ寄生虫たちの、惨めな末路を特等席で眺めさせていただきます。

完結【強引な略奪婚】冷徹な次期帝は、婚姻間近の姫を夜ごと甘く溶かす

小木楓
恋愛
完結しました✨ タグ&あらすじ変更しました。 略奪された大納言家の香子を待っていたのは、冷徹な次期帝による「狂愛」という名の支配でした。 「泣け、香子。お前をこれほど乱せるのは、世界で私だけだ」 「お前はまだ誰のものでもないな? ならば、私のものだ」 大納言家の姫・香子には、心通わせる穏やかな婚約者がいた。 しかし、そのささやかな幸福は、冷徹と噂される次期帝・彰仁(あきひと)に見初められたことで一変する。 強引な勅命により略奪され、後宮という名の檻に閉じ込められた香子。 夜ごとの契りで身体を繋がれ、元婚約者への想いすら「不義」として塗り潰されていく。 恐怖に震える香子だったが、閉ざされた寝所で待っていたのは、想像を絶するほど重く、激しい寵愛で……? 「痛くはしない。……お前が私のことしか考えられなくなるまで、何度でも教え込もう」 逃げ場のない愛に心が絡め取られていく中、彰仁は香子を守るため、「ある残酷な嘘」を用いて彼女を試す。 それは、愛するがゆえに彼女を嫉妬と絶望で壊し、「帝なしでは息もできない」状態へ作り変えるための、狂気じみた遊戯だった。 「一生、私の腕の中で溺れていろ」 守るために壊し、愛するために縛る。 冷酷な仮面の下に隠された、 一途で異常な執着を知った時、香子の心もまた甘い猛毒に溶かされていく――。 ★最後は極上のハッピーエンドです。 ※AI画像を使用しています。

【完結】愛を知らない伯爵令嬢は執着激重王太子の愛を一身に受ける。

扇 レンナ
恋愛
スパダリ系執着王太子×愛を知らない純情令嬢――婚約破棄から始まる、極上の恋 伯爵令嬢テレジアは小さな頃から両親に《次期公爵閣下の婚約者》という価値しか見出してもらえなかった。 それでもその利用価値に縋っていたテレジアだが、努力も虚しく婚約破棄を突きつけられる。 途方に暮れるテレジアを助けたのは、留学中だったはずの王太子ラインヴァルト。彼は何故かテレジアに「好きだ」と告げて、熱烈に愛してくれる。 その真意が、テレジアにはわからなくて……。 *hotランキング 最高68位ありがとうございます♡ ▼掲載先→ベリーズカフェ、エブリスタ、アルファポリス

処理中です...