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ブスと呼ぶ男
「どうしようかな。あの人、談話室で待ってるって言ってたけど、行かなきゃ酷い目に遭わされちゃうかな……」
自然と口から言葉が漏れる。はっきり言うと、談話室には行きたくない。
命令されるのは嫌だと思うが、それ以上に今顔を合わせることに気まずさを感じているのだ。
授業前はきちんと話をしていなかったし、周りには人が多くいた。
決して二人きりではなかった。
だが、今談話室へ行けば二人きりになる可能性もある。
それだけは正直言って避けたかった。
行かなくても……いい、かな?
片付け、しなくちゃいけないし……!
ココはそう決めて、教室の片付けを始めた。
魔法学の教室には『文字板』と呼ばれる大きな板が正面に立て掛けてあり、講師が重要だと言ったことが自動的に書かれていく。
それを生徒たちは自らの魔道書やノートに書き込んでいくのだ。
文字板の文字は、魔力を帯びたもので拭かなければ落ちない。
目前の片付けはそれだった。魔法学の教室は、意味のわからない雑多な物で元々散らばってはいるのだが。
それを全て綺麗にする必要はないないだろう。
「タオル、持ってこなきゃ」
ココは教室の隅にある道具入れの中からタオルを見つけ、文字板の前にやって来る。
瞳を閉じて、手に持つタオルに魔力を込めてから文字板を拭きだす。
文字板はココの背丈よりかなり高い位置まであるため小さななはしごに登り、「きれいになれ」と思いながら丁寧に拭いた。
半分ほど終わって、小休憩をするため一旦はしごを降りていると。
ガラガラッ。
「……っ!?」
いきなり教室のドアが開き、誰が入って来たのが分かった。
いきなりの事でココは驚き、足を滑らせる。
「きゃっ」
ココは自分が落ちると思い、ぎゅっと目を瞑った。
反射神経の鈍いココは受身は取ることが出来ず、着の身着のまま倒れていく。
そして、落ちたには落ちた。
だがしかし。
誰かの上に落ちたのだ。
正確にはのしかかった、と言う方が正しいのだが。
ココは頰を相手の胸元におしつけ、ついでに自身の胸もおしつけ、体に跨ってしまっている。
その自分が自分より大きく、固い胸元の感触から、押し倒してしまった人物は男性だと分かった。
その途端、ココの頰は真っ赤に染まり、突然のことに反応出来なくなっていた。
動くことが出来ずフリーズしていると。
「……おいブス。さっさとどけよ」
その声の主は今、一番会いたくない人物だ。そう分かった途端、余計に固まってしまう。
ココは真っ赤な顔を、今度は真っ青にして目を見開いていた。
「だから、どけっつってんだろ!!」
声の主──エドモンドは、苛立った声色でココの両肩を押した。
彼女の体は軽く突き飛ばされ、床に尻餅をつく。
お尻にじんじんとした痛みが走り、思わず「いったぁ」と口にする。
それにしても、なんて不幸なのだろうか。
今一番会いたくなくて、一番怒らせたくない人になんてことをしてしまったのだろうか。
ココは両目をキョロキョロと挙動不審に動かし、何か言おうとしては口ごもるという行動を繰り返した。
「クソブス。お前、俺に対していい度胸してんな」
「あ……えっ、と」
「ブスな上に、バカでアホでその上、ドジとか。マジでありえねぇわ」
「そ、の」
「お前、もう一度学校入り直したほうがいいんじゃね? マジでなんにも出来なさすぎて可哀想なやつだな」
エドモンドはとにかく怒っているらしい。
目を三角にして釣り上げ、ココに出来るだけの罵詈雑言を並び立てている。
それにしてもやはりバリエーションが少ない気もするが。
何故か頰を少しだけ上気させており、それが子供っぽく見せていた。
「あ、の。ごめん……ね」
ココはいまだ昨日のことが頭にちらつき、緊張しい声でたどたどしく謝った。
だが。
「…………は? そんな簡単に、俺が許すと思うのかブス」
エドモンドはいきなりココを教室の机の上にに座らせ、彼女のローブを脱がし放り投げる。
そして顔をニヤリとさせながら、被虐的に笑った。
ココはありったけの力を込めて抵抗する。
すると、エドモンドは楽しそうに言った。
「『秘密』、バラすか?」
「ダメっ!!」
「それなら大人しくしてろよ」
エドモンドはココのシャツの前のボタンを外し、ブラジャーを下にずらした。
するとココの白くて丸い乳房が飛び出してきた。
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