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第2話 ドキドキ初夜
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「これからよろしくお願いします。」
俺は早速土下座で頼む。
「私は別にいいよ。」
「私は……、まあ、しかたないか。阪井くん女子のことよく分かってそうだし。」
「百恵ちゃんは?」
「う~ん。何もしないなら…。」
「するかよ!!」
「うわぁ、阪井くんいやらしい~」
「なんでだよ!!」
「ねぇ、それよりメガネ外して見てよ。」
「わぁ、それすごい気になってたぁ。今も少し女子っぽいけど、どうなるの?」
「う…、分かった。」
青い細縁メガネを外し、髪をほどく。
ふぁさ
「お、おお…!すごい…。」
「いっそのことそれで生活すれば良いじゃん。」
『いや、見えない。』
「え、何その声!すごく女子!って感じがする。」
『見た目と声が合わないと気持ち悪いから特訓しておいたんだ。』
「へぇ!すごいね。あ、そうそう、コンタクトは?」
「怖い。」
「分かる~、私もコンタクトにしたいけど無理。なんか破れちゃって医者に取ってもらったとか友達から聞いたから。」
「本当はこの姿でいたいんだけどなぁ。オカマとか思われたくないし。」
「まあ、そうだね。」
「あと、名前教えて。その三人で自己紹介し終わったみたいだけど。」
「いいよ。じゃあ、阪井くんから。」
俺「お、俺から?まあ、いいか。1年C組 阪井奈緒(さかいなお)です。はい。音ゲーと旅が好きです。地元中(受験しなかったらいくはずだった場所中学校)は~~中です。よろしく。」
皆「「よろしく~」」
沙羅「同じく1年C組 東雲鈴沙羅(しののめさら)でーす。えっとー、お出かけが好きで、ギター部に入ろうと思ってる。」
亜夜「ギター部なんてあるんだ?」
沙羅「エレキギターじゃないけどね。」
俺「へーすげぇ。」
亜夜「次は私かな?私は1年A 組で西岡亜夜(にしおかあや)です。ピアノやってて、吹部希望。」
俺「あ、俺もピアノやってるよ。」
皆「「まじで!?」」
亜夜「あとは、結構ゲーム好きだったり。」
俺「音ゲーとか好きだったりする?」
亜夜「音ゲーは…あんまり?」
俺「ちぇ。」
百恵「えっと、私は1年B組中村百恵(なかむらもえ)です。結構私性格悪いんで気をつけてください。趣味は…テレビ見ること!私もギター部入ろうとしてる。」
沙羅「おおー!一緒じゃん!やった!」
俺「あ、視聴覚室にいたの中村さんだったのかぁ!」
百恵「あぁ、いたねぇ。変態かと思ってめっちゃ睨んじゃった。」
俺「やっぱりそう思ってたか。」
そんな感じで話してたら、事件が起きた。
俺も話に参加しながら今日明日使うものダンボールを手元を見ずに開けてるときだった。
「なんでギター部なんてあるんだろうねー。」
「なんか全国1位らしいよ。」
「え!?すご!」
ん?なんか手に触った事ない感触の布が…?
「あれ?……なお……それどうしたの…?」
「え?」
手元を見てそこにあったのはぁぁぁ!
なぜか女子のブラだった。
「は?え?えぇぇぇ!?」
「やっぱり奈緒は変態だったのかぁ!」
「え、いやいや違うからぁぁ!」
ガチャ
「すみませーん。」
だれか入ってきた
と思ったら俺と俺の手元を2度見して…
バタン!
「ちょ、ま、…」
『変態!なんで私のブラ男子が持ってんのよぉ!』
ドアの向こうから叫び声が…
『さっさと返して!』
「勘違いだから!」
『いいから!!!』
今言っても通じないだろうからブラをダンボールに戻してメモ帳に「勘違いです。ごめんなさい。」とだけ書いて一緒に入れて、ドアの前に出そうとしたらひったくられた。
「変態!」
「ちょおい待ち、百恵!俺知らないから!」
「ったく今さっき(1話)から…」
「いや誤解だから!それよりも俺の荷物がねぇ。」
「さっきの子がここに来てたんだから取り間違えじゃない?」
「あっそうかも。」
ドアの前を見たら…あったわ。
「あったよ。」
「よかったね。名前なんて書いてある?」
「阪井奈緒」
「え?同姓同名なのぉ?」
「違う。さかいの漢字がつちへんか、こざとへんか。」
「なにそれややこしぃ。」
なんで俺ばっかりこんなことが起こるんだよ!
もう、そのあとも面倒くさいって言ったらありゃしない。
B棟出入りすれば男子から「え、なんでお前B棟行ってんの?変態じゃん。」
B棟で部屋に出入りすれば「え、なんで男子が…(ドン引き)」
そして誤解を生むたびに説明する。
しかもみんなすぐに受け入れない。
うう~
◯◯◯
話を戻そう。
「とりあえずベッドの位置決めようよ。」
この寮の部屋には、あの2段ベッドの下の段が机で上の段が布団になってるやつが4つある。
え
こんな風に配置されてる。
「私の部屋は左にベッドがあったから左側がいい。」
「へぇ、百恵自分の部屋持ってたんだぁ。」
「え、沙羅は持ってないの?」
「うん。勉強はリビングでしてた。だから寮って聞いてめっちゃ嬉しかったわ。」
「俺も無かった~。机はあったけどただのテーブルだし、机の周りはほかの兄弟のものばっかりで全然整理つかなくて、普通の勉強机に憧れてた。」
「亜夜は?」
「私は百恵みたいに自室にベッドと机あったよ。あと、ゲームとテレビもあった。」
「うわ!めっちゃ羨ましい!でも、ここで実現できる!」
「こっちに持ってくる分のテレビあんの?」
「俺の父さんが単身赴任してて家具が一通りある。家のゲームも兄弟はもう遊ばない年だから、テレビ、ゲーム機、冷蔵庫、棚、レコーダーは持ってこれる。」
「すごいじゃん!やったね。」
「はぁ~、こっちに来たらテレビ生活できないと思ってたから安心した~。」
「すごいテレビっ子。」
「で、俺は角がいいからドア側にしたい。」
「あ、私は百恵と同じく左にベッドあったから左がいい。」
「私は寝るとこ壁なかったからどこでもいいや。」
「じゃあ百恵が左上、私が左下、沙羅が右下、阪井くんが右上ね。」
「くん付けなくていいよ。」
「なおちゃ~ん。」
「いや、下呼びやめてぇ。」
◯◯◯
「おふろ入ろう。」
「そうしよっか。確か7時~10時だった気がするから、そろそろ開くんだよね。」
「なおちゃんも一緒に来る?」
「行かねぇよ!」
「結構大きいお風呂らしいから楽しみ~」
「温泉じゃないけどね。」
とりあえずお風呂の前まで一緒に行って男湯の女湯で分かれた。
おお~沙羅の言ってた通りでかいな。
タオルを巻いて、さあ入ろう。
おお、曇っちゃった。メガネ外さなきゃ。
俺の視力は0.2弱はあるから、お風呂ぐらいメガネなくても入れるんだ。
結構空いてるな。みんなまだ支度終わってないのか?俺とあと1人しかいないじゃないか。
体と~頭を~洗って~♪
「あの…ここ男湯だよ?(ぐふふ)」
ん?
後ろを振り返ってみる。
え!きもっ!!
そこには見知らぬきもいおじさん(高校生だろうな)がいた。
顔真っ赤にしてあそこ立たせながらこっちをチラチラ見てくる。
俺は小さい頃から女子の清純を奪うような(スカートめくりなど)悪ふざけしてるような男子を心の底から呪い殺したいと思うぐらい嫌いだった。
だから、自然と一部の男子を除いた普通の男子までもそこまで好かなくなって、髪を伸ばしたりしているのだが。
男子の視点から見て呪い殺したい
女子の視点から見たら……
死ねない呪いかけて…
この手で炙って焼いて切り刻みたい!
細胞ひとつひとつまで死滅させたい!
振り返ってからコンマ3秒、僕の手に握っていたシャワーヘッドは宙を舞っていた。
座ったままシャワーのホースを掴み遠心力で奴の頭にヘッドを直撃させる。
俺はそのまま逃げるようにお風呂を上がった。
◯◯◯
ふう…
いまだに鳥肌がするよ。
思い出したくない~けど気紛らわす道具もない~
うう…ぶん殴りたい…!
部屋のベッドとベッドの間で1人もがき苦しんでるとドアが開いた。
「たっだい…」(たっだいまー)
ドン!
俺は頭を打った。
「あ、大丈夫!?奈緒。」
「うう…いってぇよ、沙羅。勢いつけ過ぎ。」
痛かったが、顔を上げたら痛みも怒りも吹っ飛んだ。
ほえぇぇぇ~
パジャマ着てて、上気したほっぺ、湯気が出る髪、もちもち肌。
そのお風呂上がりの女子感がすごくたまらなかった。
うう…可愛い…
「どうしたの、奈緒?顔赤くしちゃって。ぶつけたの頭でしょ?」
「いや…ちょっと痛くて。」
「私たちのパジャマ姿に興奮してるんじゃない~?」
「おい、亜夜!そんなことないから!それより聞いてよ、男湯にキモい奴がいてぶん殴ってでて来ちゃった。」
「「キモい奴?」」
「うん。」
俺も早く話したかったので早速あの一件を話す。
「うえ…きもい!鳥肌がするよ。」
「私もぶん殴りたい!」
「わかるか?沙羅!」
「うん!女子を愛す者として!」
「え…そうなの?」
「うん!だって可愛いじゃん。男子なんかより断然。」
「まあ俺もその意見には賛成だけど…」
「で?その死体はどうしたの?」
「そのまんま。」
「まじか。騒ぎになってないかな?」
「大丈夫でしょ。血出てないし、きっと気絶してないし。それよりお風呂にゆっくり入りたかった。」
◯◯◯
夜のお話し中
なんか今さっきの話からだんだん恋バナになって来て、今はみんな布団を体に巻いて丸く座ってお泊まりモード。
俺はみんなのリクエストでメガネ外して参加。
でもなぁ…パジャマの俺がメガネ外すと…悪い癖が出ちゃうんだよなぁ。
大丈夫かな?
「沙羅は好きな人いないの~?」
「だから私は女子専門だから。強いて言えば穂果かな?」
「え!!(あ、やべ)」
「なに?奈緒ちゃん穂果好きなの?」
「いや、全然。」
「え、嘘だぁ。じゃあなんでそんなに驚いたの?」
「う、えーと、オリエンテーションキャンプが今年から無くなるって事を今思い出して。」
「なに?オリエンテーションキャンプって。」
「部屋の人達4人で1つのテント使って、2泊3日するキャンプ。」
「え、なにそれ楽しそう。なんで無くなったん?」
「テントがボロくなって来て、買うお金がない。
あと、キャンプ中の食事全部自分たちで食材買って料理して…ってするんだけど、その計画が間に合わないとか、子供だけは心配とか、いろいろあったみたい。」
「へぇ~、やりたかったね。」
「そうだね。」
ふう…なんとか切り抜けた。
そんなこんなしてるうちに12時。今日は早起きだったし色々あって眠い…
「うう~、眠い~。ここでごろ寝したい~」
「俺も~」
「もうしてるじゃん。」
「沙羅~奈緒~、しっかりしてぇ。」
「朝までこうしてたい~」
「布団もふもふ~」
俺は無意識のうちに自分が被ってた布団を沙羅に被せた時、自分も力が抜けて沙羅の上に被さってしまって…
ぎゅっ!
抱きついてしまった。
俺の悪い癖は……抱きつき癖なのだ。
なんか
眠い→寝ぼけちゃう
夜中→深夜テンション
メガネ外してる→ぼやけてるから人との壁がなくなっちゃう
パジャマ→着心地いい
この条件が揃うと抱きつき癖がでるみたいで…
「きゃっ!」
「おお~やるね~、奈緒ちゃん。」
亜夜にからかわれたが、俺の暴走は止まらない。
「う~、もふもふ~。」
「もふもふ~。」
「おい、沙羅ちゃんまでなんでもふもふ言ってるの?」
「もふもふだから。」
「∑(゚Д゚)」
「最初の『きゃっ!』はなんだったの?」
「びっくりしただけ」
「えーーー。」
そのまま俺は沙羅に抱きついたまま寝てしまった。
「えーっと、どうする?この2人。」
「そのままにしとこっか。明日の支度も終わってるだろうし。」
「そうだね。」
「おやすみ。」
「おやすみ。」
◯◯◯
翌朝
「……きて……起きて!」
「うわぁ!」
「ああ、やっと起きた。」
「う……ん、なんの騒ぎ?」
「あ、沙羅も起きた?全くなんで抱き合ったまま寝るんだよ。」
「あ…あの後そのまま寝てたの!?」
「……」
あ、沙羅が少し顔赤くしてる。珍しい。
「あ、あの…ごめんね(照れ)どうも眠くなると抱きつき癖がでちゃうみたいで。」
「ああ…いいよ。全然。」
「いいムード~。そのまま付き合っちゃえば?」
「「ちょっと無理かな」」
「2人して無理なんかい。」
「なんで無理なの?」
「俺はまあ…沙羅は可愛いから全然付き合いたいぐらいなんだけど、まあ色々あって。」
「今度その色々を拷問で聞き出してやる。」
「やめて(本気)」
「沙羅は?なんで?」
「ほぼ女の子だから人生で付き合う人としたら奈緒しかいないけど、なんか、まぁ…」
「これも拷問だな。」
「うん。」
「いやぁぁぁ。」
「私には抱きつかないでよ。」
「それは無いから安心して。それより百恵お前セリフ久しぶりに出たな。」
「?、それよりなんで『それは無い』の?安心だけど。」
「なんとなく。」
「え、私は?」
「亜夜…は…あるかも。」
「あんのかい!」
また暴発しそうで怖いわ。(フラグ)
俺は早速土下座で頼む。
「私は別にいいよ。」
「私は……、まあ、しかたないか。阪井くん女子のことよく分かってそうだし。」
「百恵ちゃんは?」
「う~ん。何もしないなら…。」
「するかよ!!」
「うわぁ、阪井くんいやらしい~」
「なんでだよ!!」
「ねぇ、それよりメガネ外して見てよ。」
「わぁ、それすごい気になってたぁ。今も少し女子っぽいけど、どうなるの?」
「う…、分かった。」
青い細縁メガネを外し、髪をほどく。
ふぁさ
「お、おお…!すごい…。」
「いっそのことそれで生活すれば良いじゃん。」
『いや、見えない。』
「え、何その声!すごく女子!って感じがする。」
『見た目と声が合わないと気持ち悪いから特訓しておいたんだ。』
「へぇ!すごいね。あ、そうそう、コンタクトは?」
「怖い。」
「分かる~、私もコンタクトにしたいけど無理。なんか破れちゃって医者に取ってもらったとか友達から聞いたから。」
「本当はこの姿でいたいんだけどなぁ。オカマとか思われたくないし。」
「まあ、そうだね。」
「あと、名前教えて。その三人で自己紹介し終わったみたいだけど。」
「いいよ。じゃあ、阪井くんから。」
俺「お、俺から?まあ、いいか。1年C組 阪井奈緒(さかいなお)です。はい。音ゲーと旅が好きです。地元中(受験しなかったらいくはずだった場所中学校)は~~中です。よろしく。」
皆「「よろしく~」」
沙羅「同じく1年C組 東雲鈴沙羅(しののめさら)でーす。えっとー、お出かけが好きで、ギター部に入ろうと思ってる。」
亜夜「ギター部なんてあるんだ?」
沙羅「エレキギターじゃないけどね。」
俺「へーすげぇ。」
亜夜「次は私かな?私は1年A 組で西岡亜夜(にしおかあや)です。ピアノやってて、吹部希望。」
俺「あ、俺もピアノやってるよ。」
皆「「まじで!?」」
亜夜「あとは、結構ゲーム好きだったり。」
俺「音ゲーとか好きだったりする?」
亜夜「音ゲーは…あんまり?」
俺「ちぇ。」
百恵「えっと、私は1年B組中村百恵(なかむらもえ)です。結構私性格悪いんで気をつけてください。趣味は…テレビ見ること!私もギター部入ろうとしてる。」
沙羅「おおー!一緒じゃん!やった!」
俺「あ、視聴覚室にいたの中村さんだったのかぁ!」
百恵「あぁ、いたねぇ。変態かと思ってめっちゃ睨んじゃった。」
俺「やっぱりそう思ってたか。」
そんな感じで話してたら、事件が起きた。
俺も話に参加しながら今日明日使うものダンボールを手元を見ずに開けてるときだった。
「なんでギター部なんてあるんだろうねー。」
「なんか全国1位らしいよ。」
「え!?すご!」
ん?なんか手に触った事ない感触の布が…?
「あれ?……なお……それどうしたの…?」
「え?」
手元を見てそこにあったのはぁぁぁ!
なぜか女子のブラだった。
「は?え?えぇぇぇ!?」
「やっぱり奈緒は変態だったのかぁ!」
「え、いやいや違うからぁぁ!」
ガチャ
「すみませーん。」
だれか入ってきた
と思ったら俺と俺の手元を2度見して…
バタン!
「ちょ、ま、…」
『変態!なんで私のブラ男子が持ってんのよぉ!』
ドアの向こうから叫び声が…
『さっさと返して!』
「勘違いだから!」
『いいから!!!』
今言っても通じないだろうからブラをダンボールに戻してメモ帳に「勘違いです。ごめんなさい。」とだけ書いて一緒に入れて、ドアの前に出そうとしたらひったくられた。
「変態!」
「ちょおい待ち、百恵!俺知らないから!」
「ったく今さっき(1話)から…」
「いや誤解だから!それよりも俺の荷物がねぇ。」
「さっきの子がここに来てたんだから取り間違えじゃない?」
「あっそうかも。」
ドアの前を見たら…あったわ。
「あったよ。」
「よかったね。名前なんて書いてある?」
「阪井奈緒」
「え?同姓同名なのぉ?」
「違う。さかいの漢字がつちへんか、こざとへんか。」
「なにそれややこしぃ。」
なんで俺ばっかりこんなことが起こるんだよ!
もう、そのあとも面倒くさいって言ったらありゃしない。
B棟出入りすれば男子から「え、なんでお前B棟行ってんの?変態じゃん。」
B棟で部屋に出入りすれば「え、なんで男子が…(ドン引き)」
そして誤解を生むたびに説明する。
しかもみんなすぐに受け入れない。
うう~
◯◯◯
話を戻そう。
「とりあえずベッドの位置決めようよ。」
この寮の部屋には、あの2段ベッドの下の段が机で上の段が布団になってるやつが4つある。
え
こんな風に配置されてる。
「私の部屋は左にベッドがあったから左側がいい。」
「へぇ、百恵自分の部屋持ってたんだぁ。」
「え、沙羅は持ってないの?」
「うん。勉強はリビングでしてた。だから寮って聞いてめっちゃ嬉しかったわ。」
「俺も無かった~。机はあったけどただのテーブルだし、机の周りはほかの兄弟のものばっかりで全然整理つかなくて、普通の勉強机に憧れてた。」
「亜夜は?」
「私は百恵みたいに自室にベッドと机あったよ。あと、ゲームとテレビもあった。」
「うわ!めっちゃ羨ましい!でも、ここで実現できる!」
「こっちに持ってくる分のテレビあんの?」
「俺の父さんが単身赴任してて家具が一通りある。家のゲームも兄弟はもう遊ばない年だから、テレビ、ゲーム機、冷蔵庫、棚、レコーダーは持ってこれる。」
「すごいじゃん!やったね。」
「はぁ~、こっちに来たらテレビ生活できないと思ってたから安心した~。」
「すごいテレビっ子。」
「で、俺は角がいいからドア側にしたい。」
「あ、私は百恵と同じく左にベッドあったから左がいい。」
「私は寝るとこ壁なかったからどこでもいいや。」
「じゃあ百恵が左上、私が左下、沙羅が右下、阪井くんが右上ね。」
「くん付けなくていいよ。」
「なおちゃ~ん。」
「いや、下呼びやめてぇ。」
◯◯◯
「おふろ入ろう。」
「そうしよっか。確か7時~10時だった気がするから、そろそろ開くんだよね。」
「なおちゃんも一緒に来る?」
「行かねぇよ!」
「結構大きいお風呂らしいから楽しみ~」
「温泉じゃないけどね。」
とりあえずお風呂の前まで一緒に行って男湯の女湯で分かれた。
おお~沙羅の言ってた通りでかいな。
タオルを巻いて、さあ入ろう。
おお、曇っちゃった。メガネ外さなきゃ。
俺の視力は0.2弱はあるから、お風呂ぐらいメガネなくても入れるんだ。
結構空いてるな。みんなまだ支度終わってないのか?俺とあと1人しかいないじゃないか。
体と~頭を~洗って~♪
「あの…ここ男湯だよ?(ぐふふ)」
ん?
後ろを振り返ってみる。
え!きもっ!!
そこには見知らぬきもいおじさん(高校生だろうな)がいた。
顔真っ赤にしてあそこ立たせながらこっちをチラチラ見てくる。
俺は小さい頃から女子の清純を奪うような(スカートめくりなど)悪ふざけしてるような男子を心の底から呪い殺したいと思うぐらい嫌いだった。
だから、自然と一部の男子を除いた普通の男子までもそこまで好かなくなって、髪を伸ばしたりしているのだが。
男子の視点から見て呪い殺したい
女子の視点から見たら……
死ねない呪いかけて…
この手で炙って焼いて切り刻みたい!
細胞ひとつひとつまで死滅させたい!
振り返ってからコンマ3秒、僕の手に握っていたシャワーヘッドは宙を舞っていた。
座ったままシャワーのホースを掴み遠心力で奴の頭にヘッドを直撃させる。
俺はそのまま逃げるようにお風呂を上がった。
◯◯◯
ふう…
いまだに鳥肌がするよ。
思い出したくない~けど気紛らわす道具もない~
うう…ぶん殴りたい…!
部屋のベッドとベッドの間で1人もがき苦しんでるとドアが開いた。
「たっだい…」(たっだいまー)
ドン!
俺は頭を打った。
「あ、大丈夫!?奈緒。」
「うう…いってぇよ、沙羅。勢いつけ過ぎ。」
痛かったが、顔を上げたら痛みも怒りも吹っ飛んだ。
ほえぇぇぇ~
パジャマ着てて、上気したほっぺ、湯気が出る髪、もちもち肌。
そのお風呂上がりの女子感がすごくたまらなかった。
うう…可愛い…
「どうしたの、奈緒?顔赤くしちゃって。ぶつけたの頭でしょ?」
「いや…ちょっと痛くて。」
「私たちのパジャマ姿に興奮してるんじゃない~?」
「おい、亜夜!そんなことないから!それより聞いてよ、男湯にキモい奴がいてぶん殴ってでて来ちゃった。」
「「キモい奴?」」
「うん。」
俺も早く話したかったので早速あの一件を話す。
「うえ…きもい!鳥肌がするよ。」
「私もぶん殴りたい!」
「わかるか?沙羅!」
「うん!女子を愛す者として!」
「え…そうなの?」
「うん!だって可愛いじゃん。男子なんかより断然。」
「まあ俺もその意見には賛成だけど…」
「で?その死体はどうしたの?」
「そのまんま。」
「まじか。騒ぎになってないかな?」
「大丈夫でしょ。血出てないし、きっと気絶してないし。それよりお風呂にゆっくり入りたかった。」
◯◯◯
夜のお話し中
なんか今さっきの話からだんだん恋バナになって来て、今はみんな布団を体に巻いて丸く座ってお泊まりモード。
俺はみんなのリクエストでメガネ外して参加。
でもなぁ…パジャマの俺がメガネ外すと…悪い癖が出ちゃうんだよなぁ。
大丈夫かな?
「沙羅は好きな人いないの~?」
「だから私は女子専門だから。強いて言えば穂果かな?」
「え!!(あ、やべ)」
「なに?奈緒ちゃん穂果好きなの?」
「いや、全然。」
「え、嘘だぁ。じゃあなんでそんなに驚いたの?」
「う、えーと、オリエンテーションキャンプが今年から無くなるって事を今思い出して。」
「なに?オリエンテーションキャンプって。」
「部屋の人達4人で1つのテント使って、2泊3日するキャンプ。」
「え、なにそれ楽しそう。なんで無くなったん?」
「テントがボロくなって来て、買うお金がない。
あと、キャンプ中の食事全部自分たちで食材買って料理して…ってするんだけど、その計画が間に合わないとか、子供だけは心配とか、いろいろあったみたい。」
「へぇ~、やりたかったね。」
「そうだね。」
ふう…なんとか切り抜けた。
そんなこんなしてるうちに12時。今日は早起きだったし色々あって眠い…
「うう~、眠い~。ここでごろ寝したい~」
「俺も~」
「もうしてるじゃん。」
「沙羅~奈緒~、しっかりしてぇ。」
「朝までこうしてたい~」
「布団もふもふ~」
俺は無意識のうちに自分が被ってた布団を沙羅に被せた時、自分も力が抜けて沙羅の上に被さってしまって…
ぎゅっ!
抱きついてしまった。
俺の悪い癖は……抱きつき癖なのだ。
なんか
眠い→寝ぼけちゃう
夜中→深夜テンション
メガネ外してる→ぼやけてるから人との壁がなくなっちゃう
パジャマ→着心地いい
この条件が揃うと抱きつき癖がでるみたいで…
「きゃっ!」
「おお~やるね~、奈緒ちゃん。」
亜夜にからかわれたが、俺の暴走は止まらない。
「う~、もふもふ~。」
「もふもふ~。」
「おい、沙羅ちゃんまでなんでもふもふ言ってるの?」
「もふもふだから。」
「∑(゚Д゚)」
「最初の『きゃっ!』はなんだったの?」
「びっくりしただけ」
「えーーー。」
そのまま俺は沙羅に抱きついたまま寝てしまった。
「えーっと、どうする?この2人。」
「そのままにしとこっか。明日の支度も終わってるだろうし。」
「そうだね。」
「おやすみ。」
「おやすみ。」
◯◯◯
翌朝
「……きて……起きて!」
「うわぁ!」
「ああ、やっと起きた。」
「う……ん、なんの騒ぎ?」
「あ、沙羅も起きた?全くなんで抱き合ったまま寝るんだよ。」
「あ…あの後そのまま寝てたの!?」
「……」
あ、沙羅が少し顔赤くしてる。珍しい。
「あ、あの…ごめんね(照れ)どうも眠くなると抱きつき癖がでちゃうみたいで。」
「ああ…いいよ。全然。」
「いいムード~。そのまま付き合っちゃえば?」
「「ちょっと無理かな」」
「2人して無理なんかい。」
「なんで無理なの?」
「俺はまあ…沙羅は可愛いから全然付き合いたいぐらいなんだけど、まあ色々あって。」
「今度その色々を拷問で聞き出してやる。」
「やめて(本気)」
「沙羅は?なんで?」
「ほぼ女の子だから人生で付き合う人としたら奈緒しかいないけど、なんか、まぁ…」
「これも拷問だな。」
「うん。」
「いやぁぁぁ。」
「私には抱きつかないでよ。」
「それは無いから安心して。それより百恵お前セリフ久しぶりに出たな。」
「?、それよりなんで『それは無い』の?安心だけど。」
「なんとなく。」
「え、私は?」
「亜夜…は…あるかも。」
「あんのかい!」
また暴発しそうで怖いわ。(フラグ)
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真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
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