半分ファンタスティック?学校生活

なななのな

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第8話 体育祭本番

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ああ、体育祭…

忘れてたわ。
なんで体育祭の期間にテスト入れるかなぁ。

親は…来ないって言ってたぁ!
やったぜ!あのダンスを見られなくて済む。

「ついに体育祭だね!阪井!」
「おお、さ…奈緒。あのダンスをみんなの前で踊るとなると気が重いよ。」
「まあ、学校の4分の1が同じこと一斉にするんだからそこまで緊張するもんでもないよ。」
「まあ、踊ること自体恥ずかしいんだけどね。」
「何言っちゃってんの、言っとくけど私はあなたのこと男として見てないから。」
「ああ、見なくていいよ。」
「男としてのプライドは?」
「ない。生まれつきこんな女子の姿してたらそんなもん無くなる。」
「好きな人の前でも?」
「いや…それはある。」
「やっぱり、ほのちゃんだよね?」
「だまらっしゃい。」
「朝からラブラブだねぇ。」
「小原!」
「望愛ちゃん!」
「今日も撮影任せといて!」
「やめてってできないだろ。」
「いや、2人とも黄団でしょ?私緑団だから出番離れてるし、先生に『先輩の衣装の写真撮るために~』って言ってデジカメの許可もらった。」
「今どこにあんの?」
「砂かぶるとまずいから巾着に入れて荷物置きにある。」
「へぇ。」(ニヤリ)



~二人三脚、三人四脚~

今スタートして、トラックの内側で待機中。
基本男女混合という謎のルールで綱引き、棒倒し(女子は騎馬戦)、棒引き以外は力の差が出ないように男女混じってる。

『緑団、紐、ほら、あの、駅伝で渡すやつ、あ、たすき!たすきを落としてしまった。頑張ってください。青団速いー。赤団と黄団も頑張ってください。』

アナウンス!びっくりだよなんだこれ。たすきぐらい覚えとけよ。それにこの棒読み感。小学校の運動会かよ。

あ、赤団藤山と山本ペアじゃん。自分達で決めただろあれ絶対。

『おっと赤団転んでしまったー。頑張ってください。』

おい、アナウンス代われよ。ってああ!
転んで山本の上に藤山が!なんか押し倒した感じで地面で壁ドンみたいな格好に!

死ねぇ!

ドン!ドン!
仮想のバズーカで打ちまくる。
まったくなんだあのアニメ特有ハプニング。

お、次俺たちの番だ。

「次だね。」
「おお、新田、いたのか。」
「そりゃいるだろってか足結んだろ。」
「藤山の転び方が衝撃的すぎて忘れてた。」
「ああ、あれね。痛そうだったねー特に下に巻き込まれた山本。」
「そだねー」

あーはい、そういうの疎い系のひとでしたか。あれ山本下敷きになってないよ。藤山完全に手つけてたから。

「足オッケー?」
「「うん!」」
「頑張るよ!」
「受け取ってからせーのって言うからね。」
「うん。」

「来た来た!」
「よし受け取…」

どっしーん

後ろの人がたすき渡した後横に抜けようとしたのに出来ずに衝突。

「ああ、緑団が!」

しまった。一番ビリだった緑団に抜かされちゃった。

「ほら立って!行くよ、せーの!」
「「1、2、1、2」」

「おらおらおらぁぁ」

戸街!早いよ!

『おおー、黄団速い、何という速さだー』

アナウンスー、もうちょっと盛り上がってもいいんじゃ…

『黄団が緑団、赤団を抜いたー』

おお、夢中で気づかなかったけどそういえば追い抜いた気が。

『青団最後のたすきをつなげたーと思ったら黄団もー、黄団速いー』

やった!青団まで追いついた!

そのまま横に抜けて出番終了。ああ、次の黄団も速い!

いけ、いけ、やったぁ追い抜いたぁ!

いやぁ、最初転んだからどうなるかと思ったらまさか1位とは。

みんなに聞いてみると、なんか今日初めてペアの人と会ったとか、ぶっつけ本番ばっかりだったらしい。だから足遅くてもあんだけ練習してればおいぬけたのか。

「念願の一位だね。もう勝てる気しないけど」

新田か。股割けなくてよかったなって言うのは心にしまっといて

「そだね。」

ちらっと途中経過の点数を見る。
ちなみに今は昼ごはんの少し前。

赤団…540点
青団…630点
緑団…550点
黄団…420点

なんだこの点差?もう追いつける気がしねぇ。

「黄団が一位とるの俺たちだけかもね。」
「そんな不吉なこと言わないでくれ。」



次ダンスじゃん。もう来ちゃったかぁ。
ダンスの順番は黄団→赤団→青団→緑団。小原は緑団だから『ダンス撮ってやる』って言えたんだ。
でもそれは出来ないなぁ。順番とかじゃなくて。


緑団の友達と話しながらさりげなく緑団の荷物置きのそばまで行って、友達と別れたあとなめらかに例の巾着を指に引っ掛け自分のとこまで持っていく。
よっしゃ!団T(団の色のTシャツ)着てるから行きにくかったけどなんとか盗れた。

そして…物がないと流石にバレるから電池だけget!またもや同じような方法で緑団の荷物置きに巾着を戻す。
完了!
でも、あいつデジカメでビデオ撮ろうとしてたのかな?写真だけ?まあ、いっか。どっちにしろ撮られないわけだし。(少し撮って欲しい気持ちもあったけど…)

「阪井!そろそろ出番だから来て!」
「奈緒か。分かった!」

タッタッタッタ…


その後ろ姿を見送っているものがいた…

奈緒の誤解写真撮影会会長(今結成)こと小原望愛!
はーっはっは!私を見くびるなよ奈緒ちゃん!奈緒の勇姿を収めるため、私は存在している!
そのデジカメは囮だよ、まんまと引っかかったな。すでに朝の会話『デジカメどこにあるの?-荷物置き場』の時点で既に勝負は決まっていた!

さてさて、では朝一番に取っておいた特等席に行きますか。三脚に、ビデオカメラ!デジカメで動画は撮らないよ。でも、奈緒ちゃんがご丁寧に電池だけ抜いて戻してくれたから、予備電池いれて写真はこっちで撮るか。


一方その頃…同じようなバカがいた。

可愛い女の子撮影会会長(今結成)こと東雲沙羅!
はーっはっは!私を見くびるなよ奈緒ちゃん!奈緒の穂果とのラブラブ写真を撮るため(他の人とのはNG)、穂果の可愛さを写すため、私は存在している!でかい三脚しかなくて部屋から出るときめっちゃ不自然だったけど望愛ちゃんの影に紛れて持ってこれた!奈緒ちゃんは坂井って人とペアらしいからいいとして、穂果がいる赤団撮りに行かなきゃ。

さてさて、では朝一番に取っておいた特等席に…

「望愛ちゃん!?」
「沙羅!」
「どうしてここに…」
「私は奈緒ちゃんの勇姿を撮るために。沙羅は?」
「私は穂果を撮るために。」
「え?奈緒ちゃんの勇姿撮らないの?」
「穂果とじゃないから撮らない。」
「何ふてくされてんの。奈緒ちゃんが穂果意外とくっつくのが嫌なのか。」
「別にそういうわけじゃ…」
「なんで穂果なら許せるの?」
「なんでって…奈緒が好きって言ってるから。それに穂果の事だって好きだし。」
「ふ~ん。なんとなく分かっちゃった。」
「何が…」
「まあ、いいや。わたしが取っといたスペースあげるから、頑張って撮ってね~。」
「あ…ばいばい。」

ふむふむ、なるほど。沙羅はやっぱり…ふふ、面白くなって来た。




◯◯◯



ああ、やっと終わった。まったく、小原準備良すぎだろ。踊るところの目の前最前列とかめっちゃいい席で撮ってやがった。今度は何円で売りつけるつもりだ?

ん?沙羅?なんか凄い暗いんだけど。

「沙羅?大丈夫?」
「うわぁぁ、奈緒ちゃん!」
「お?どした、そんなに驚いて。」
「いや、ちょっと考え事してたから…」
「悩み事?なんか顔暗いよ。」

「…D組の奈緒ちゃんと踊って楽しかった?」

ん?この感じ…なんとなく分かったような…でもこんな事考えるの自分勝手かな?
とりあえず普通に返すか。

「楽しかったよ!異例な踊りだったけど、放課後も練習して、やり遂げた感じがいいね!」
「そうじゃなくて…奈緒ちゃんと踊れて、楽しかった?」

いや、これ確定じゃね?
少し苛立ちが見えるし。それにこの前「奈緒の事大好き!」って言っちゃってたし。
どうやって分かってない風に答えよう?

「奈緒とは仲いいし、ペアになれて良かったとは思ってるけど別に他の人でも変わらんよ。」
「……でもっ、凄い楽しそうだった。私たちに見せてる顔じゃなかった!」

いやぁ、こりゃ普通に否定しないと終わらないな。

「それは…違うと思う。俺が一番心を開いて、いろんな表情を見せてるのは沙羅たちだ。それにあいつD組の誰か忘れたけど付き合ってるぞ?結構彼氏にアタックしてるらしい。(今日友達から情報入手)」
「それでも!っ…(阪井)奈緒ちゃんはどうなの?」
「俺はいつだって秋山だ!」
「!!」

しまったぁ、沙羅が少し俺に気があるのを知っておきながら…

「……へぇ、そうなの。」

スタスタ~

早歩きでどっか行っちゃった。
ああ、完全に分かってしまった。カラオケからなんとなくは分かってたけどこれ以上は自分に嘘がつけない。どうしよう、これからどう接しよう…
困ったもんだ。
(嬉しいんだけどね)

とりあえず慰めないと。…ん?なんで慰めるんだ?そもそもなんで沙羅あんな青春の悩み事をしてるの?何かあった?

……俺が行ってもダメか、そっとしておこう。他の205のやつらにもちょっとだけ事情を伝えておこう。


「阪井ー!」

はるか遠くに小原が。

「はいはーい!」
「沙羅見なかったぁ?」
「あっちの方歩いてったよー!」
「わかったぁ!ありがとー!」

小原関連だったのか。でも、嫉妬って怖えぇ。いつも明るくて朗らかな方な沙羅があんなヒステリックになるなんて。こうやってカップルって別れるんだ。知らなかった。

何かできること、ないかなぁ。







「つまり、女子奈緒に妬いてるって事ね。」
「いや、そうじゃなくて…」
「いい加減認めな!この前だって『奈緒の事大好き!』って言ってたじゃん。」
「な、なんでそれを…」
「あ~いやいや、そんな事はどうでも良くてですね。その時、奈緒ちゃんなんて言ってた!?好きなタイプは!?」
「優しくて、明るくて、一生懸命で、ネチネチしない人。」
「今の沙羅は、怒りっぽくて、暗くて、消極的で、ネチネチしてる。しかもヒステリック。」
「…」
「この前の沙羅ちゃんは奈緒から見てほとんど理想の女子だったけど、今は真逆だよ。そんなんだったら奈緒に嫌われちゃうよ。」
「えっ…」
「いいんだよそのままで。沙羅結構奈緒ちゃんのストライクゾーンに入ってるんだから。」
「うん。」
「それに嫉妬する相手。なーんで奈緒ちゃんなの。奈緒は奈緒ちゃんの事なんとも思ってないよ?ふふっややこし。」
「え、そうなの?」
「そりゃそうだよ。一緒にダンス踊っただけでしょ。それより今は奈緒が溺愛してるほのちゃんに嫉妬しなきゃ。」
「…(唖然)」
「行け!沙羅!打倒ほのか!」
「…ふふっ、そうだね。もう全部望愛ちゃんが正しいよ。」
「そんな事無いけど今回はそうかな。」
「ははっ。あーもうなんかバカらしくなってきた。」
「そうだよ。ウジウジしてないで直接言っちゃえ!」
「それはちょっと無理かな~。でもこれからどんどんアタックするからね!」
「うん!そのいきだよ!」
「あ、奈緒ちゃん!」
「沙羅!だ、大丈夫…?」
「うん!もう平気!ハイターッチ!」
「?…ハイターッチ…」

パチーン!

「私グイグイ行くから覚悟しといてね!」
「?…うん。まあ元気ならよかった。」

はあ、説得できてよかった。でも打倒ほのかは言い過ぎたかな。ややこしくなりそう。



〇〇次の土日

「沙羅、この土日でデート誘ったりしないの?」
「望愛ちゃん。あーもうなんかいいかな。」
「ええ!」
「奈緒ちゃんが穂果が好きならそれでいいよ。私は応援にまわる!」
「な…あんなに張り切ってたのに…」
「何回かアタックしようとして、なんか違うなぁって思って、そんなに乗り気にもなれなかったし、また再燃したらアタックするよ。」
「…(絶句)」


こいつ…あんだけ凹んでおいて…
もう知らない!(ぷんすか)
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