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第7話 初 定期テスト本番
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次の日(水曜)
………高熱。39度5分。
あの嵐のせいだ。昨日からくしゃみも出てたし。
頭がぼーっとする…
「奈緒、今日どうするの?」
ベッドの下から亜夜の声が。
重い頭を少しだけあげて答える。
「とりあえず保健室行ってくる…今日は学校出れないと思うから先生に言っといて。」
「分かった、頑張ってね。」
うう…
この学校は風邪とか学校休むような状態で部屋にいたら他の人に感染するって事で保健室に行くことになってる。先生がずっといるから抜け出して勉強とか無理だろうなぁ。
単語帳だけ隠し持ってくか。
………またまた次の日。
テスト当日。
まさか、そんな事ないだろ。もうテストかよ。
しかも高熱は保ったまま。休も…
『いい学校入って浮かれてるみたいだけど、そこらの中学生だって勉強してんだからね?私がいないからって赤点なんて取ったら寮から連れ戻してやる!』
入学当初の情景がフラッシュバックしてくる。うう…絶対休めねぇ。
「なお大丈夫?顔色凄いよ。」
「だ、大丈夫…行けるさこんぐらい…。」
「いやいや無理しないで保健室行きなよ。」
「いや、だめだ。後日試験だと実質0点になるから親に殺される。」
「そんなこと言っても…」
「家に連れ戻されちゃう。テストだけやったらすぐ寝るから。」
「……知らないよ。」
「ありがと。」
優しいなぁ
うう、頑張らなきゃ。
◯◯1時限目…理科
これはラッキーだ。この50分で少しでも体調が良くなれば良い。
理科はねぇ、特に物理。
覚えること少ない上に計算も数学と比べたら分かりやすくて超得意教科。
生物も社会に比べたら全然覚える量少ないし。ただ覚えるだけじゃなくて働きがこうなって、こうなって、って関連していくから覚えやすい。
名前もカタカナのやつ多いし。現代人にとって漢字より頭に入る。
よし、だいたい解けたし、元気も出てきたし、頭も回るようになってきたから絶好調だぞ!
◯◯2時限目…幾何
ん~微妙~
幾何は数学を2つに分けた時の言い方の1つで、図形とか確率とか、数Aに当たるもの。で、ただの計算とかグラフとか、数1に当たるものが代数。
はΣ(゚д゚lll)
こんなの知らねぇ。
なんだこの定理。は?くっそぉ俺が休んでる時にやったのか!?
この大問って言うかこの辺3つぐらいの大問ほとんどこの定理のやつやんけ!
死んだ…人生終わった…
いや、他のところ全部取れば70は行く。十分高得点じゃないか!
前期中間。最初の方自己紹介ばっかだったからほとんどテスト範囲ないだろ?行けるさ!
……
は?むっず!大問10と11難しすぎだろ!?
これが我が校のテストか…
◯◯3時限目…英語
まだやり始めて2ヶ月ほど。
こんだけしかやってないのになんだこのレベル!?風の噂によると既に2年の分まで終わってるとかなんとか。
は?
じゃあせめて単語…
「大学で建築学を学ぶ」
『study ____________ at college 』
は?下線部、なが!こんな単語しらねぇよ!専門用語だろこれ。
しかもなんだよチャンクって。まとまりで表せ?
「人種差別」
『______ ______________ 』
……は?
英語終了。人生終了。
カンカンカンカーン。試合終了のゴングだ。
次の日
…のテストはもう言わなくていいね。ほとんどの時間突っ伏してたからほぼ空欄。昨日よりひどい。
テスト後
終わった…殺される…
その前に本当に熱で死にそう。40度あったよ?これインフルだなぁ季節外れな。
早く寝なきゃ。
フラフラしながら廊下を歩いてると、角から人影が!
やばい、避けなきゃ!…足が動かない。
無理やり動かす。あ、絡まって転ぶ!
時すでにお寿司。
俺が前のめりに転びかけてる時に、全力疾走で、手すりにつかまって急カーブした大柄の人に突き飛ばされ、廊下の消化器に頭を強打。
バランスが取れてない時に突き飛ばされたこともあってめっちゃ飛んだ。
風邪も相まって意識もうろう。
動けねぇ。
『大丈…すか?』
なんか聞こえる…
『部屋…どこ…』
部屋がどこか…ってこと?
「Bのにぃ…ぉ…」
…っ、はっきり言えなかった。
なんか運ばれてる…ゆさゆさして気持ち悪い。
◯◯◯大柄の人視点
やばい!誰かにぶつかっちゃった!
いそいで急ブレーキ。
振り返ると…え!?女の子が倒れてる!
いそいで部屋に連れて行かなきゃ!
「大丈夫ですか?」
「…」
大丈夫じゃなさそう。
「部屋はどこですか?」
「Bのにぃ…ぉ…」
B棟21ろぉく?216?おっけー。あ、メガネ。この子のかな?
くっそ、急いでるのに…
お姫様抱っこしてダッシュでBの215に向かう。
女子たちの視線が痛い。俺は助けてやってるだけだぞ。そんな目で見るな。
あれ?近くで見ると制服が男子用だ。まあいっか。
はあ、やっとついた。
トントン
「すみませ~ん。」
トントン
「すみませ~ん!」
…誰もいないのかな。まあテスト今日でおしまいだから部活行ってんのかな。
ガチャ
「失礼しまーす。」
恐る恐る部屋のドアを開ける。よかった。誰もいない。これで誤解でもされたら嫌だし、もしこの子が重症だった時顔覚えられてたらまずいからな。
とりあえずすぐ布団に寝かせて帰ろう。どこの布団だか分からないから手前のとこでいっか。
「ん、う~ん。」
おっとぉ、起きるなよ、起きるなよ…
そっと寝かせて布団をかける。
う…かわいい。
こうして見ると、髪もさらっさらだし肌も白い。結構いい感じの顔だし、さっきの声もいい。
やばいやばい、1年のことかわいいなんて考えてるって友達にバレたらただのロリコンだと思われる。さっさと帰ろう…じゃなかった、職員室に行くんだった。ああ!時間やべぇ!
タッタッタッタッ…
◯◯◯奈緒視点
目を開ける。すぐ目の前に壁。頭までかぶってる掛け布団。ああ、ベッドだ。具合もいい。治ったのかな…
部屋の電気も付いてないし、もう夜か。
あの人に運んでもらってずっと寝てたのか…
って俺のベッドじゃねぇ!
天井とか壁とかなんか少し模様とか違う気がするし、部屋からもう違うじゃん!
部屋の様子を見るために壁側から寝返りをうつ。
わっ!
危ねぇ声出すかと思った…
ってそれどころじゃねぇ!なぜに秋山!?
普通寝返りうったら目の前に好きな人の顔ってそんなことあるか?夢かこれは!?
まあ、夢じゃないだろうな。
…現実!?
ふおぉぁぉぉぁぁぁぁ!やばいやばいやばいやばい。秋山と寝てる!
「おい!興奮してないでさっさと状況把握しろ!」
えっ!誰?
ああ、天使奈緒か。人形サイズで天使の格好した俺がプカプカ浮いてる。
「早く!」
あ、はい。
えーっと、
秋山がいるからここは216号室の秋山のベッド。きっと部屋番号をあの人が聞き間違えたんだろう。205と216ならギリギリありえる…と思う。
じゃあ、なんで一緒に寝てる?
想像してみよう…
もんもんもんもん
(回想シーン導入音、あの雲っぽい心の中を映すあれが出てくる音)
小原「あれ?阪井じゃん。なんでここで寝てるんだ?」
沙羅「あ、望愛。奈緒はここんところ熱出してるからきっと寝ぼけてそっち入ったか、誰かが運んできたんだよきっと。」
小原「へぇ、そうなの。運ぶのも面倒だしここで寝かしておこうかな。」
沙羅「ありがとう。」
……夜
秋山「はあ、今日も疲れた。寝よ~う。あれ?…奈緒?」
小原「ああ、奈緒は熱で倒れて運ばれて間違えてこっちに寝かされたみたい。熱はさっき測ったけどなかったからきっと大丈夫。」
秋山「へぇ。まあいいや、寝よう。」
………ありうる!十分ありえすぎて…!
秋山の天然っぷりはやばいからな。俺が男子であろうが気にせず寝るなんて事普通にやりそうだ。
まあ……このまま朝まで寝るか。明日土曜だし。
はあ、かわいい。秋山と寝れる日がこんなに早くくるとは。かわいい、かわいいよぉぉ!
べしん!
「さっさと寝ろ!」
百恵のハリセン!
くっそ~、天使奈緒の悪魔~、ひとでなし~
「人じゃねえし。」(天使です)
だまっとけ。
◯◯◯沙羅視点
「おやすみー」
「「おやすみー」」
はあ、やっとテスト終わったぁぁ。
明日はだらだらするかなぁ。
そういえば奈緒、嵐に会ったって言っても熱高すぎない?普通の風邪だったら38ぐらいなのに40って。
「みなさんお久しぶりー」
「わっだれ?って誰もいない。声だけ?」
「そうそう、君だけに声を送ってるんだよ~。」
「じゃあ私も心で話せばいいの?」
「うん。それじゃあその疑問にお答えしましょう。」
「まってまって、誰?」
「?この前も話したじゃん。」
「え?」
「え?」
「「……」」
「穂花ちゃんだよね?」
「沙羅だよ。」
「サラダ?」
「沙羅!」
「………間違えたぁぁぁ!」
「うわっ急に大声出さないでよ。」
「僕の存在を知る人を一人増やしてしまったぁぁ。また怒られるぅ。」
「で、あなたは誰?」
「…都合によって言えないけど、疑問には答えるよ。この前奈緒が穂花ちゃんを助けたの覚えてるでしょ?」
「うん。」
「あの時、僕は勝手にこの世界である力を使って奈緒の事をテストしてたんだよ。」
「へぇ。」
「しかも、奈緒に少し力を使わせたから、僕は当然罰せられて、奈緒は決まりだから仕方ないって少しだけ罰が与えられたの。それが熱。わざとテストに被せた。」
「なかなかひどいね。」
「じゃ、僕と話したことは穂果以外に話さないでね。もちろん奈緒にも。よろしく!」
「え、ちょっと…」
「…」
一方的に話して帰ってった。
へぇ、この前の奈緒覚醒は今の奴が使わせた力だったのか。
でも、力って?テストしたってどういう事?
ああ…眠気が…
◯◯◯奈緒視点
「ふわぁ、おはよう。」
「あ、奈緒起きた。」
「わっ秋山!」
しまったぁぁ、すっかり忘れてた。
「ふっふっふ、バッチリ撮ったぜ。」
「小原ぁ、何やってんだぁ。」
「え、消した方がいい?消すよ?」
「あ、いや、それは…」
「なに?欲しいの?」
「あ、そ、い、いや、別に。」
「じゃあ消すね。私いらないし。」
「え、やめて。」
「もうめんどくさいなぁ、欲しいならそう言いなよ。」
「……欲しい。」
秋山「え、なんで欲しいの?」
奈緒「えーっと…」
小原「わあこれよく見るとヤったあとみたい~」
奈緒「おい!」
秋山「なにをやるの?」
奈緒「わぁぁぁぁ\\\\\なんでもないよぉ。」
全く小原はなんてこと言ってくれるんだ。秋山に変態って思われたらどうするんだ。
あとでお仕置きだな。
(いま、『うわ、こいつ変態だ。小原にまで手出した』って思ったやつ、お前が変態だぁぁぁ!)
その後
成績は最底辺(理科は学年1位)
母にボコされました。なんとか風邪のことで家に連れてかれるのは免れた。
あ、写真はもちろん買い取ったよ
(あのやろう、何が500円だ。高いんだよ。)
………高熱。39度5分。
あの嵐のせいだ。昨日からくしゃみも出てたし。
頭がぼーっとする…
「奈緒、今日どうするの?」
ベッドの下から亜夜の声が。
重い頭を少しだけあげて答える。
「とりあえず保健室行ってくる…今日は学校出れないと思うから先生に言っといて。」
「分かった、頑張ってね。」
うう…
この学校は風邪とか学校休むような状態で部屋にいたら他の人に感染するって事で保健室に行くことになってる。先生がずっといるから抜け出して勉強とか無理だろうなぁ。
単語帳だけ隠し持ってくか。
………またまた次の日。
テスト当日。
まさか、そんな事ないだろ。もうテストかよ。
しかも高熱は保ったまま。休も…
『いい学校入って浮かれてるみたいだけど、そこらの中学生だって勉強してんだからね?私がいないからって赤点なんて取ったら寮から連れ戻してやる!』
入学当初の情景がフラッシュバックしてくる。うう…絶対休めねぇ。
「なお大丈夫?顔色凄いよ。」
「だ、大丈夫…行けるさこんぐらい…。」
「いやいや無理しないで保健室行きなよ。」
「いや、だめだ。後日試験だと実質0点になるから親に殺される。」
「そんなこと言っても…」
「家に連れ戻されちゃう。テストだけやったらすぐ寝るから。」
「……知らないよ。」
「ありがと。」
優しいなぁ
うう、頑張らなきゃ。
◯◯1時限目…理科
これはラッキーだ。この50分で少しでも体調が良くなれば良い。
理科はねぇ、特に物理。
覚えること少ない上に計算も数学と比べたら分かりやすくて超得意教科。
生物も社会に比べたら全然覚える量少ないし。ただ覚えるだけじゃなくて働きがこうなって、こうなって、って関連していくから覚えやすい。
名前もカタカナのやつ多いし。現代人にとって漢字より頭に入る。
よし、だいたい解けたし、元気も出てきたし、頭も回るようになってきたから絶好調だぞ!
◯◯2時限目…幾何
ん~微妙~
幾何は数学を2つに分けた時の言い方の1つで、図形とか確率とか、数Aに当たるもの。で、ただの計算とかグラフとか、数1に当たるものが代数。
はΣ(゚д゚lll)
こんなの知らねぇ。
なんだこの定理。は?くっそぉ俺が休んでる時にやったのか!?
この大問って言うかこの辺3つぐらいの大問ほとんどこの定理のやつやんけ!
死んだ…人生終わった…
いや、他のところ全部取れば70は行く。十分高得点じゃないか!
前期中間。最初の方自己紹介ばっかだったからほとんどテスト範囲ないだろ?行けるさ!
……
は?むっず!大問10と11難しすぎだろ!?
これが我が校のテストか…
◯◯3時限目…英語
まだやり始めて2ヶ月ほど。
こんだけしかやってないのになんだこのレベル!?風の噂によると既に2年の分まで終わってるとかなんとか。
は?
じゃあせめて単語…
「大学で建築学を学ぶ」
『study ____________ at college 』
は?下線部、なが!こんな単語しらねぇよ!専門用語だろこれ。
しかもなんだよチャンクって。まとまりで表せ?
「人種差別」
『______ ______________ 』
……は?
英語終了。人生終了。
カンカンカンカーン。試合終了のゴングだ。
次の日
…のテストはもう言わなくていいね。ほとんどの時間突っ伏してたからほぼ空欄。昨日よりひどい。
テスト後
終わった…殺される…
その前に本当に熱で死にそう。40度あったよ?これインフルだなぁ季節外れな。
早く寝なきゃ。
フラフラしながら廊下を歩いてると、角から人影が!
やばい、避けなきゃ!…足が動かない。
無理やり動かす。あ、絡まって転ぶ!
時すでにお寿司。
俺が前のめりに転びかけてる時に、全力疾走で、手すりにつかまって急カーブした大柄の人に突き飛ばされ、廊下の消化器に頭を強打。
バランスが取れてない時に突き飛ばされたこともあってめっちゃ飛んだ。
風邪も相まって意識もうろう。
動けねぇ。
『大丈…すか?』
なんか聞こえる…
『部屋…どこ…』
部屋がどこか…ってこと?
「Bのにぃ…ぉ…」
…っ、はっきり言えなかった。
なんか運ばれてる…ゆさゆさして気持ち悪い。
◯◯◯大柄の人視点
やばい!誰かにぶつかっちゃった!
いそいで急ブレーキ。
振り返ると…え!?女の子が倒れてる!
いそいで部屋に連れて行かなきゃ!
「大丈夫ですか?」
「…」
大丈夫じゃなさそう。
「部屋はどこですか?」
「Bのにぃ…ぉ…」
B棟21ろぉく?216?おっけー。あ、メガネ。この子のかな?
くっそ、急いでるのに…
お姫様抱っこしてダッシュでBの215に向かう。
女子たちの視線が痛い。俺は助けてやってるだけだぞ。そんな目で見るな。
あれ?近くで見ると制服が男子用だ。まあいっか。
はあ、やっとついた。
トントン
「すみませ~ん。」
トントン
「すみませ~ん!」
…誰もいないのかな。まあテスト今日でおしまいだから部活行ってんのかな。
ガチャ
「失礼しまーす。」
恐る恐る部屋のドアを開ける。よかった。誰もいない。これで誤解でもされたら嫌だし、もしこの子が重症だった時顔覚えられてたらまずいからな。
とりあえずすぐ布団に寝かせて帰ろう。どこの布団だか分からないから手前のとこでいっか。
「ん、う~ん。」
おっとぉ、起きるなよ、起きるなよ…
そっと寝かせて布団をかける。
う…かわいい。
こうして見ると、髪もさらっさらだし肌も白い。結構いい感じの顔だし、さっきの声もいい。
やばいやばい、1年のことかわいいなんて考えてるって友達にバレたらただのロリコンだと思われる。さっさと帰ろう…じゃなかった、職員室に行くんだった。ああ!時間やべぇ!
タッタッタッタッ…
◯◯◯奈緒視点
目を開ける。すぐ目の前に壁。頭までかぶってる掛け布団。ああ、ベッドだ。具合もいい。治ったのかな…
部屋の電気も付いてないし、もう夜か。
あの人に運んでもらってずっと寝てたのか…
って俺のベッドじゃねぇ!
天井とか壁とかなんか少し模様とか違う気がするし、部屋からもう違うじゃん!
部屋の様子を見るために壁側から寝返りをうつ。
わっ!
危ねぇ声出すかと思った…
ってそれどころじゃねぇ!なぜに秋山!?
普通寝返りうったら目の前に好きな人の顔ってそんなことあるか?夢かこれは!?
まあ、夢じゃないだろうな。
…現実!?
ふおぉぁぉぉぁぁぁぁ!やばいやばいやばいやばい。秋山と寝てる!
「おい!興奮してないでさっさと状況把握しろ!」
えっ!誰?
ああ、天使奈緒か。人形サイズで天使の格好した俺がプカプカ浮いてる。
「早く!」
あ、はい。
えーっと、
秋山がいるからここは216号室の秋山のベッド。きっと部屋番号をあの人が聞き間違えたんだろう。205と216ならギリギリありえる…と思う。
じゃあ、なんで一緒に寝てる?
想像してみよう…
もんもんもんもん
(回想シーン導入音、あの雲っぽい心の中を映すあれが出てくる音)
小原「あれ?阪井じゃん。なんでここで寝てるんだ?」
沙羅「あ、望愛。奈緒はここんところ熱出してるからきっと寝ぼけてそっち入ったか、誰かが運んできたんだよきっと。」
小原「へぇ、そうなの。運ぶのも面倒だしここで寝かしておこうかな。」
沙羅「ありがとう。」
……夜
秋山「はあ、今日も疲れた。寝よ~う。あれ?…奈緒?」
小原「ああ、奈緒は熱で倒れて運ばれて間違えてこっちに寝かされたみたい。熱はさっき測ったけどなかったからきっと大丈夫。」
秋山「へぇ。まあいいや、寝よう。」
………ありうる!十分ありえすぎて…!
秋山の天然っぷりはやばいからな。俺が男子であろうが気にせず寝るなんて事普通にやりそうだ。
まあ……このまま朝まで寝るか。明日土曜だし。
はあ、かわいい。秋山と寝れる日がこんなに早くくるとは。かわいい、かわいいよぉぉ!
べしん!
「さっさと寝ろ!」
百恵のハリセン!
くっそ~、天使奈緒の悪魔~、ひとでなし~
「人じゃねえし。」(天使です)
だまっとけ。
◯◯◯沙羅視点
「おやすみー」
「「おやすみー」」
はあ、やっとテスト終わったぁぁ。
明日はだらだらするかなぁ。
そういえば奈緒、嵐に会ったって言っても熱高すぎない?普通の風邪だったら38ぐらいなのに40って。
「みなさんお久しぶりー」
「わっだれ?って誰もいない。声だけ?」
「そうそう、君だけに声を送ってるんだよ~。」
「じゃあ私も心で話せばいいの?」
「うん。それじゃあその疑問にお答えしましょう。」
「まってまって、誰?」
「?この前も話したじゃん。」
「え?」
「え?」
「「……」」
「穂花ちゃんだよね?」
「沙羅だよ。」
「サラダ?」
「沙羅!」
「………間違えたぁぁぁ!」
「うわっ急に大声出さないでよ。」
「僕の存在を知る人を一人増やしてしまったぁぁ。また怒られるぅ。」
「で、あなたは誰?」
「…都合によって言えないけど、疑問には答えるよ。この前奈緒が穂花ちゃんを助けたの覚えてるでしょ?」
「うん。」
「あの時、僕は勝手にこの世界である力を使って奈緒の事をテストしてたんだよ。」
「へぇ。」
「しかも、奈緒に少し力を使わせたから、僕は当然罰せられて、奈緒は決まりだから仕方ないって少しだけ罰が与えられたの。それが熱。わざとテストに被せた。」
「なかなかひどいね。」
「じゃ、僕と話したことは穂果以外に話さないでね。もちろん奈緒にも。よろしく!」
「え、ちょっと…」
「…」
一方的に話して帰ってった。
へぇ、この前の奈緒覚醒は今の奴が使わせた力だったのか。
でも、力って?テストしたってどういう事?
ああ…眠気が…
◯◯◯奈緒視点
「ふわぁ、おはよう。」
「あ、奈緒起きた。」
「わっ秋山!」
しまったぁぁ、すっかり忘れてた。
「ふっふっふ、バッチリ撮ったぜ。」
「小原ぁ、何やってんだぁ。」
「え、消した方がいい?消すよ?」
「あ、いや、それは…」
「なに?欲しいの?」
「あ、そ、い、いや、別に。」
「じゃあ消すね。私いらないし。」
「え、やめて。」
「もうめんどくさいなぁ、欲しいならそう言いなよ。」
「……欲しい。」
秋山「え、なんで欲しいの?」
奈緒「えーっと…」
小原「わあこれよく見るとヤったあとみたい~」
奈緒「おい!」
秋山「なにをやるの?」
奈緒「わぁぁぁぁ\\\\\なんでもないよぉ。」
全く小原はなんてこと言ってくれるんだ。秋山に変態って思われたらどうするんだ。
あとでお仕置きだな。
(いま、『うわ、こいつ変態だ。小原にまで手出した』って思ったやつ、お前が変態だぁぁぁ!)
その後
成績は最底辺(理科は学年1位)
母にボコされました。なんとか風邪のことで家に連れてかれるのは免れた。
あ、写真はもちろん買い取ったよ
(あのやろう、何が500円だ。高いんだよ。)
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