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上弦の章 帝国内乱
遺骸ヲ冒涜セシ大罪ノ棺 1
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俺からは全て見えないが、解き放たれた棺から無数の手が蠢いている。
「見せてあげるよ、アタシの能力を…………」
手の内の一本を乱暴に後ろ手で引っ張り出す。
それは、
「なっ!?」
「よく知ってるよね…………この子を」
幼い女の子…………。
ただし、液体を搾り取られたかのようにしわがれた死体だった。
「あの時の、リトラル村の…………女の子」
「なら…………良かったよ」
その死体を地に叩きつける。
「今から君の敵になるんだからねぇ!!」
そう叫ぶと手を前に組み、祈りを捧げる。
「『魂を糸に、骨肉を傀儡として発動せよ! 肉骸ノ操術!!』」
すると、かつて俺を起こしてくれた少女の亡骸は、
「ァ…………アア……………………」
不気味な光を纏いながら立ち上がった。
「チッ……………………」
なんて悪趣味な力だ。
「どう? 君はこの子を傷つけられる外道かな…………?」
「外道なのはお前だ…………。死者を使い捨ての駒として使役するだけのクズがッ!」
「君も人のこと言えないはずだよ」
パンドラは俺の鎌を指差す。
「君は人の血を利用する能力を持ってる。アタシとなんの違いがあるの? 結局アタシたちの能力は、尊い犠牲の上に成り立ってるんだよ。女神ダリアの御心のままにね…………」
「……………………」
「都合が悪くなるとだんまりする、そう言うの虫酸が走るよ…………!」
「ァ…………ァァァ…………ァァァッッッ!!」
パンドラが歯ぎしりをすると、少女が叫びながらこちらに走り出す。
「ォ……ニィチ………………ヤン…………」
かつての残滓か。
俺は迫り来る少女を、
「眠れ……………………」
迷わず切断した。
首を飛ばされた死体が倒れ伏す。
「…………」
ただ、術を解くことまでは出来なかった。
首が無い死体が立ち上がる。
「何処まで人の尊厳を踏みにじるつもりだパンドラ! 土に還してやれよッ!!」
「アハッ…………キャハハハッ!! 自分のことは棚にあげて同族を侮蔑する。傑作だよアベル君!! カインと君は別物だってよく胸に刻まれたよっ!」
「…………」
死体が止まることなく俺を追いかける。
「なら、動けなくすれば…………」
この子の動きは操られているとはいえ、動作そのものは生きていた頃そのもの。
パンドラのように近接戦の玄人でもない。
なら、やることは一つ。
大罪ノ棺、能力の全容が見えないなら俺が見いだすしかない!
手始めに振り返り際に右膝を、重心が崩れた所に右肩を斬る。
「…………」
ジタバタと暴れている所に鎌をかけ、残りの左手足をバッサリと斬った。
「…………」
四肢が無くなった為、さすがに動けなくなったようだ。
切断されたそれぞれの部位は、まだビクビクと動いていたが。
「やることが残忍きわまりないね、ア・ベ・ル君♪」
ニタァッと顔を歪めるパンドラ。
俺の倒し方を見て歓喜したようだった。
怒りが一転、狂喜に変わる。
「じゃあ、これはどうかな♪」
腕を前に組むパンドラ。
棺が妖しく輝き甲高い悲鳴を上げると、自ら這い出てくる何かが姿を現す。
「『魂を糸に、骨肉を傀儡に、名を呪いとして発動する! 肉骸ノ操術! 来たれ、棺の傀儡よ…………ヴィルヘルム・ノスタルジア』!!!」
それは、浮遊していた。
ボサボサの金髪。しわがれた肉体。目の消えた顔面。
それこそまさに、
「ノスタル…………ジア…………だと?」
「ここを治めていた前の領主さまだよ♪」
もしや、この人は………… 、
「カレンの……………………父親?」
「見せてあげるよ、アタシの能力を…………」
手の内の一本を乱暴に後ろ手で引っ張り出す。
それは、
「なっ!?」
「よく知ってるよね…………この子を」
幼い女の子…………。
ただし、液体を搾り取られたかのようにしわがれた死体だった。
「あの時の、リトラル村の…………女の子」
「なら…………良かったよ」
その死体を地に叩きつける。
「今から君の敵になるんだからねぇ!!」
そう叫ぶと手を前に組み、祈りを捧げる。
「『魂を糸に、骨肉を傀儡として発動せよ! 肉骸ノ操術!!』」
すると、かつて俺を起こしてくれた少女の亡骸は、
「ァ…………アア……………………」
不気味な光を纏いながら立ち上がった。
「チッ……………………」
なんて悪趣味な力だ。
「どう? 君はこの子を傷つけられる外道かな…………?」
「外道なのはお前だ…………。死者を使い捨ての駒として使役するだけのクズがッ!」
「君も人のこと言えないはずだよ」
パンドラは俺の鎌を指差す。
「君は人の血を利用する能力を持ってる。アタシとなんの違いがあるの? 結局アタシたちの能力は、尊い犠牲の上に成り立ってるんだよ。女神ダリアの御心のままにね…………」
「……………………」
「都合が悪くなるとだんまりする、そう言うの虫酸が走るよ…………!」
「ァ…………ァァァ…………ァァァッッッ!!」
パンドラが歯ぎしりをすると、少女が叫びながらこちらに走り出す。
「ォ……ニィチ………………ヤン…………」
かつての残滓か。
俺は迫り来る少女を、
「眠れ……………………」
迷わず切断した。
首を飛ばされた死体が倒れ伏す。
「…………」
ただ、術を解くことまでは出来なかった。
首が無い死体が立ち上がる。
「何処まで人の尊厳を踏みにじるつもりだパンドラ! 土に還してやれよッ!!」
「アハッ…………キャハハハッ!! 自分のことは棚にあげて同族を侮蔑する。傑作だよアベル君!! カインと君は別物だってよく胸に刻まれたよっ!」
「…………」
死体が止まることなく俺を追いかける。
「なら、動けなくすれば…………」
この子の動きは操られているとはいえ、動作そのものは生きていた頃そのもの。
パンドラのように近接戦の玄人でもない。
なら、やることは一つ。
大罪ノ棺、能力の全容が見えないなら俺が見いだすしかない!
手始めに振り返り際に右膝を、重心が崩れた所に右肩を斬る。
「…………」
ジタバタと暴れている所に鎌をかけ、残りの左手足をバッサリと斬った。
「…………」
四肢が無くなった為、さすがに動けなくなったようだ。
切断されたそれぞれの部位は、まだビクビクと動いていたが。
「やることが残忍きわまりないね、ア・ベ・ル君♪」
ニタァッと顔を歪めるパンドラ。
俺の倒し方を見て歓喜したようだった。
怒りが一転、狂喜に変わる。
「じゃあ、これはどうかな♪」
腕を前に組むパンドラ。
棺が妖しく輝き甲高い悲鳴を上げると、自ら這い出てくる何かが姿を現す。
「『魂を糸に、骨肉を傀儡に、名を呪いとして発動する! 肉骸ノ操術! 来たれ、棺の傀儡よ…………ヴィルヘルム・ノスタルジア』!!!」
それは、浮遊していた。
ボサボサの金髪。しわがれた肉体。目の消えた顔面。
それこそまさに、
「ノスタル…………ジア…………だと?」
「ここを治めていた前の領主さまだよ♪」
もしや、この人は………… 、
「カレンの……………………父親?」
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