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Ⅲ
集合中
しおりを挟むルーデル国がアデルの名誉失墜になんの関係があるのか、とか。
それにあの両親が一枚噛んでる、とか。
意味不明なことばかりだが、今熟考することではないのは確かだった。
しばらく気を落ち着かせるのに時間をかけ、ヒルダは落ちていた紙袋を拾おうと一歩目を踏み出し……そのまま崩れ落ちた。
「……!?」
思わず自分の足を見下ろしたところで、ぐわりと目眩がして地面に蹲った。
(……な、なに、これ……)
気分が悪い。頭がぐらぐらする。
(……あの胡散臭い人、まさか……)
毒を、盛ったのか。どうりで足に痛みをあまり感じないはずだ。
……とことんまでふざけたことをしてくれる。
まだみんな意識を失っているからいいものの、このままこうしていればアデルたちやヒルダの身も危うくなる。唇を強く噛み、裂かれた服の間から傷口に指を差し込んでぎりぎりと爪を立てた。まとわりつく血の感触や鉄錆びた味は不快だが、やっと痛い、と感じることができて、少しぐらつきもまともになった、気がする。深呼吸さえできるならいい。胸元をまさぐって取り出した笛に、思いきり息を吹き込んだ。
ピリリリリッと甲高い音が鳴り響き、木々に止まっていた鳥が驚いて羽ばたいていく。これもいい目印になりそうだ、と思いながら警笛を仕舞い、這って紙袋と警棒を回収し、よろよろと立ち上がった。
「アデルとウィンスターさん、大丈夫、かしら……」
その二人が進んだ道を、紙袋を装着したヒルダもゆっくりと辿りはじめた。
物置小屋から遠ざかり、アデルの手を引き外廊を走っていたウィンスターは、突然速度を緩めた。
「……ちょっと……もう、限界……」
「だ、大丈夫?」
「くっそ、あいつら……わざわざあんなところまで連れ込みやがって……人気あるところまで遠いだろうがちくしょう……」
柱に背をつけずりずりとへたり込むウィンスターの姿を、改めて明るいところで見たアデルは、はっとしてそばに膝をついた。左頬が赤黒く腫れ上がっており、唇も切れて血が滲んでいる。左腕も自由が利かないようで、体の横に投げ出されたままぴくりとも動きはしなかった。
ウィンスターはアデルの表情からその心情を察して、激痛を無視してなんとかかんとか笑みを浮かべた。
「……ひどいの見た目だけっすから、心配は無用で」
「でも!誰か呼んできます!」
「いやそれが一番駄目だから、まじで、ここ、いて。あんたまだ狙われてるかもしれないんすよ?おれの手が届くなら……なんとか庇えるから、こんな快適じゃないとこで悪いけど、動かないで」
「……いつまで……?」
「……さあ?でも、さっきの不審者か、警備兵は、来ると思います。おれはともかくあんたの不在は目立つから。……あんたの怪我は?」
「ない、です」
「ほんとか?」
「我慢できるくらいですから、本当に、大丈夫」
ふるふると首を振ったアデルは、ゆっくりと立ち上がった。二人ともそこでまだ手を繋いでいたことに気づき、ウィンスターの方から、まるで壊れ物を扱うように慎重に手を離した。なにをするのかと見守るウィンスターの前で、アデルは自由になった両手を腹の前で重ね……丁寧に、丁寧に頭を下げた。
今さら挨拶しようとしたからではない。ドレスの裾はつまんでいないのだからウィンスターにもわかったのだろう、はっと息を飲む音がした。
「ちょ、あんた、それは」
「……私の浅慮であなたに大怪我を負わせてしまい、申し訳ありません。そして、助けてくださり、本当にありがとうございます」
「頭!上げて!」
「以前にも助けていただいたにも関わらず、今日まであなたのお名前を存じなかった私をお許しください、フェルトリタ伯爵令息」
「……!」
「このご恩を、私は絶対に忘れません」
アデルが頭を持ち上げると、ウィンスターは複雑な表情で目を逸らしていた。不謹慎だが、アデルは新鮮な気持ちで瞳を瞬かせた。
これはどういうお気持ちなのかしら……?
ちょうどその時、空気を切り裂くように鋭い音が空に鳴り響いた。アデルはびくりと肩を震わせ、ウィンスターは柱から身を起こし、その方角を見やった。
「……な、なんだ今の。そろそろ離れた方がいいか」
「で、でも、動けますか?」
「無理やりにでも、動くさ……」
とりあえず警備詰所を目指すことを目標にすべきだろう、とアデルの手を借りて立ち上がったウィンスターは、耳に届いてきた慌てたような声と足音に顔をしかめた。
「こっちだ」
「くそ、奥まりすぎてる。あの子の笛だと思うから間に合ったんだろうが――」
「無駄口を叩くな!急げ!」
なんか聞き覚えある、とウィンスターは思った。ほぼ毎日、単独で寮と学園の外を出入りするので、顔見知りの警備兵くらいいるし、時々雑談したりもする。慌てるアデルの手を掴んで逃亡の用意だけはして、じっとその姿が見えるのを待ち……そう経たずに、ウィンスターは安堵のため息をついた。
「君たち!よかった、見つかった!」
「あなたはスートライト侯爵令嬢で間違いありませんか?お怪我は?」
「は、はい。私は大丈夫です。ですが……」
「……ひどい怪我だ。応援を呼んだ方がいいな。……って、待った坊っちゃん!立ったまま気絶しないでくれ!」
「坊っちゃん言うなって……あと、よろしく……頼んます……」
「あああ危ないって!ディランそっち支えろ!」
「お嬢さんが支えなくていいですからちょっと離れてましょうね!?」
傷に障らないようにか、背中と右腕に手が回されるのを感じたのを最後に、ウィンスターの意識はふっつりと途切れた。
☆☆☆
王立学園、その医務室を預かるチャールズ・リンゼイ男爵の本日の勤務時間は大忙しだった。大層顔色悪く訪れた第二学年首席の子爵令嬢――しかも仮病だった。演技力も素晴らしい――を皮切りとして、侯爵息女の侍女という女性が頭から血を流しつつ警備兵に抱えてこられ、とどめに、その主人と、とんでもない大怪我人の襲来だ。
手伝いのメイドにアデルの軽傷の手当てを丸投げして、チャールズは気絶している少年にかかりきりになった。まずは服をひんむくところからだが、肩に障る部分はナイフで切り裂いて露にする。脱臼しているかもしれない、という連れてきた警備兵の見立てはまさしくその通りだった。
露出した肌には殴打の痕もありありと残っており、チャールズは助手の従僕ともども露骨に嫌そうな顔をした。
「穏やかじゃないねえ……」
警備兵は二人を医務室の守りに残し、他はあちこちに駆け去っていた。ここにわざわざ警備を置く時点でも何かあったと察することができる。そして狙われているのは、ここにいる者のうちの誰かだろう。……全員かもしれないが。
のんびりと遠国の医学書を読みたかったのに、と嘆息しつつ、ウィンスターに処置を施していく手はとても的確だった。
「……あの、チャールズ・リンゼイさま。その方のお怪我は……」
ニーナは頭に包帯を巻いた姿でもちゃんと生きてたし、ファリーナとも無事な姿で再会できたアデルにとって、あと気がかりなのはウィンスターの容態だけだった。しかしその治療はウィンスターの寝台を囲むカーテンによって遮られ、アデルたちに窺い知ることはできなかった。
「ご心配には及びませんよ、ご令嬢方。確かに大きな怪我だが、命の危険はありません。きちんと治ります。それから私のことは単に『先生』とでもお呼びください」
チャールズはカーテン越しに穏やかに返答した。
「後で診断書を全員分書きますから、それまで、ごゆっくりおくつろぎください」
医者の説得力抜きに、不思議と安心感をもたらす声音だった。アデルたちの昂りは穏やかに鎮められていき、ほう、と吐息がこぼれた。
「……ありがとうございます、先生」
「これが私の仕事ですのでね。ルミナ、お茶と軽食を用意しておいて。私の分もね」
「かしこまりました。が、旦那さまにだけは、甘味は差し上げませんからね」
「そこをなんとか!」
「奥さまにご自分でお説きしてくださいませ」
「……黙っていればいいだけじゃないか」
チャールズがぶうぶう言っても、アデルの手のひらを消毒して傷薬を塗ったメイドは全く何も聞いていない風に続きの部屋に下がり、戻ってきたときには湯気の立つ茶器とサンドイッチ、日持ちする焼き菓子を持っていた。ニーナとエメルが慌てて手伝いに行くと、エメルはともかくニーナをぎろりと睨んだ。
「あなたはあちらでお座りになっていてくださいませ」
「こんなの軽傷です」
「それを決めるのはあなたではなく旦那さまでございます。ね、旦那さま?」
「ルミナに口で勝てる人は少ないから、従った方がいいよ」
「お茶に砂糖をちょっぴりお入れしようと思っていたのですが、必要なさそうですね」
「えっなんで!?」
「さて、どうしてでしょうか」
主従にしてはとても気心の知れたやり取りでますます和む聴衆だったが、ふと、なにかを思い出したように、ファリーナとエメルは視線を交わしあった。
それでもこの場で口にできることではない、と思い直したものの、アデルが聡く気づいていたので、改めてそっと首を振った。
「……また後で、お話しします」
「わかったわ」
話したいことも聞きたいことも、彼女たちには山ほどあった。
しかし、それでまさかバルメルク家という場所を提供されるとは、思いもよらぬことで。
しかもバルメルク公爵じきじきに医務室に訪れ、「学園を治める長である王兄殿下の命により、あなた方を全員保護させて頂く」というあっさりした宣言までされた。チャールズが身分差をガン無視して「まだ診断書できてないのに」と渋れば、「じゃあついてくるといい」とこれまたあっさり言い返してなぜか同行が決まった。代わりの人員まで用意している辺りも胡散臭さ満点である。
行動が早すぎて、これではいつから「準備」していたのかとファリーナが体を固くするのも当然だった。
(やっぱり、私も何かされるところだったみたい……)
危害が及ぶ前に医務室まで逃げることができたのは、運がよかったと見るべきだろう。アデルやニーナ、ウィンスターがこの有り様なのを考慮すれば、万が一のときはファリーナも到底無事ではいられなかったはずだ。
そもそも、なぜウィンスターまで関わっているのか、ファリーナにはよくわからなかった。ドルフの言う保護対象にウィンスターが含まれているのは、担架に乗せて早速運ばれている今の状況から明らかだ。……何がどういう状況なのだろうか、誰か説明してほしいと思いながら、医務室の他の面々とともに、バルメルク家の騎士に囲まれつつ学園を後にするのだった。
☆☆☆
アデルとウィンスターを追いかける最中、合流してきた警備兵から彼らが無事に保護された、と聞いたヒルダは、毒が引いて自由が戻ってきた体をこそこそ動かして警備詰所に戻り、借りていた警棒と警笛を返上した。
同時に、麻袋をビリビリに裂いてマント代わりにした上着を脱ぎ、紙袋もろとも焼却処分にした。
これで、貴族学生とその従者をこてんぱんにした人物の正体は迷宮入りになった。ドルフから後見を受けるヒルダだが、さすがに平民の身分で上の者に堂々と楯突く訳にはいかなかった。苦肉の策でこんな不審者に身を扮することになったのは遺憾である。ウィンスターやあの少年の顔を思い出せばなおさらだが、時間がなかったので仕方がない。
(……仕方がなかったんだけど、これはどうしようもないわ)
髪をつまんで匂いを嗅ぎ、うんざりした。街で買ってきた軽食の匂いがバッチリ移っている。具体的には脂とか青臭さとかそういうものだ。
あの変態もこの匂いを嗅いだ可能性にまで思い至ったのはその時だ。嫌がらせのような毒の効き方もそうだが、とことん苛つく人物だ。あの並外れた腕っぷしや若干狂気が混じっている言動は怖いものの、それはそれ。一応ヒルダだって妙齢の乙女なので。
狡猾だが幼いルフマンと違い、あの少年はヒルダとほぼ同じ歳だろうから遠慮はいらない。
絶対、今度見つけたら、ただじゃおかない。
(ひとまず、ドルフさまに報告しないといけないわね。その前に教授に謝罪をして……お腹空かせてるわよね……)
元々今日はウィンスターが教師に呼び出されたとかで身動きがとれないため、ヒルダが街への昼食買い出し役を請け負ったのだ。興味もあったし。
本来のどかな時間を過ごすはずの昼。買い出しから戻ってきて研究棟に向かおうとしたら、ニーナが学部棟の外壁に手をつきつつよろよろと歩いているのを見つけて、それが一変した。
ニーナから情報を受け取り警備詰所へ駆け込み、ニーナのことを任せてからアデルを大捜索。あそこに物置小屋があることを知っていたから間に合ったようなものだ。
でなければ――。
とっさに警棒で打ち払った剣の鈍い刃の色を思い出し、ばしっと両手で頬を叩いた。見なくてもわかる。自分は今、物凄くしてはいけない顔をしている。顔に手をくっつけたままむにむにと動かし、ゆっくりと息を吐く。蘇ったあの一瞬の絶望や凄絶な殺意まで抜け出て空気に溶けていくようで、ほっとした。
(食事を届けたら、申し訳ないけどお暇を頂いて寮に帰らせてもらって……あ、包帯、この詰所に置いてるかしら。それとも医務室?でもアデルたちがいるだろうし、うーん……)
ちょうどよく外から帰っていた警備兵と顔を合わせたので尋ねることにしたら、なぜか今からバルメルク家に向かうことになった。そこの医者に診てもらおうという。なんでだ。
「え、あの、手当てくらい自分でできます。道具さえ貸していただければ」
「いやいや、女の子なんだから大事にしなさい。さっきそこに騎士隊長殿もいたから声かけてくるよ!」
「……えっ?」
いつも商会からの帰りに穏やかに微笑んで「お疲れ様」と言ってくれる初老の警備兵は、日向の下では若者ばりに活発で、しかも足が軽かった。というか。
「どうして警備兵のおじさまがバルメルク家の騎士のことをご存知なのかしら……って、あ」
もしやと思いその背中を追いかけ、詰所の外で話している二人を見つめ、色々と納得した。ルフマンに容赦なく拳骨を落としていたあの騎士隊長が、どことなく丁寧に老年の警備兵に接している。
(ああ、なるほど……バルメルク家の騎士を引退したとかそういうこと。そうよね、学園に送り込まれたのがあたしだけのはずがないもの。医務室を勧めなかったあの口ぶりだとあたしの出自自体もご存知のようだし……だからもうバルメルク家はさっきのことを報されて、ユーゼフさんも学園にいらっしゃるのね。でも少し早すぎないかしら)
穿った目で観察していると、ユーゼフに気づかれてひらりと手を振られた。
「お嬢さん、怪我したって聞いたが、歩いていいのかい?」
「浅い傷です」
「その判断は医者にしてもらう。それでなんだが、我が主があんたをお呼びしているんだ。手当てもそこでさせてもらうよう伝えておく」
「それはありがたいことですが……その前に、デューク教授にお会いしてきてもいいですか?」
「ああ、そっちはグランセス王兄殿下がご説明なさっているとドルフさまがおっしゃっていた。あんたも早急に『保護』するようにとの仰せでね、悪いがこのまま向かってもらう」
「……あたしも?」
「おれからそれ以上に言えることはない」
ひとまずグランセスとドルフがグルなのはわかった。ヒルダが目を細めて見上げても、ユーゼフは飄々として受け止めた。
「大変用意がよろしいようですね」
「言い忘れてたが、ドルフさまは苦情も受け付けるそうだぞ。多分」
多分って。
鮮やかに主人に押しつけたユーゼフに、ヒルダも老警備兵も、呆れたような視線をくれたのだった。
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