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プロローグ
プロローグ 4
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「あれ、由奈さんまで僕の敵なの?」
身内にまで非難され、部長は参ったなぁとぼやきながらぽりぽりと頭を掻いた。
「あ、ほらみんな、あれがつり橋だよ。あれさえ渡れば、すぐ村に着くからね」
そんな部長を気にする様子もなく、由奈さんはおもむろに前方を指差す。
ミスオカ研メンバーのほぼ全員が、その指につられるように視線をフロントガラスの先へと向けた。
「え? あれですか?」
橋を見た瞬間、真っ先に声を出したのは桜だった。
あからさまにしかめっ面になりながら、唸るように言葉を続ける。
「あれ絶対落ちるでしょ? 大丈夫って言うからコンクリートとか鉄筋想像したのに、あれ木とロープだけじゃん」
「心配しなくても落ちないって。あれでかなり丈夫なんだから」
桜の心配などどこ吹く風で、由奈さんはあっけらかんとそう告げる。
確かに、桜の言うように橋は木造だった。
幅はそれほど狭くない。
車がすれ違えるほどの広さはないが、一台だけなら余裕をもって渡れるだろう。
見た目は古いが、しっかりした作りになっているように思う。
橋を支えるロープも、専用の特注品なのか頑丈そうな太いものが使われている。
全長は約八十メートル、といったところか。
その橋の上を、車が走る。
「うわ……、高ぁ……」
窓の外を窺いながら桜が横で呻く。
つられて俺も僅かに身を乗り出し、窓に顔を近づけてみた。
「二十メートルくらいはあるか。万が一落ちたら、一発で決まりだな」
「しれっとした顔で不吉なこと言わないでよ、馬鹿」
見たままの感想を言っただけなのに、馬鹿呼ばわりされてしまった。
「でも、由奈さんの言う通り丈夫なのは間違いないみたいだね。この人数を乗せた車が走っても、ビクともしないよ」
「でしょ? 普段から利用してるわたしが言うんだから当然」
部長の言葉に、由奈さんは満足気に笑ってみせる。
「だいたい、村に通じる唯一の道だから、すぐ壊れるような設計はさすがにしてないはずよ」
この橋が村を出入りする唯一の手段ならば、橋の補強工事等をする場合村人は必然的に閉じ込められてしまうということか。
そんな縁起でもないことを考えながら二人のやり取りを聞いていると、やがて橋の向こう側へ到着する。
それからしばらくはこれまでと似たような景色がしばらく続いた。
田舎だからと言ってしまえばそれまでだろうが、ここまで何もないとまともに人間が暮らしていける環境なのかと、少しばかり疑問に思えてきてしまう。
「ほら、あれが目的地の村だよ」
殺風景な光景を暫く眺めもの思いに耽っていると、暫くして由奈さんの快活な声が思考を現実に戻した。
車を停車させ、由奈さんが運転席を降りる。
つられるようにして、俺たちも後に続いた。
降りた場所は、まだ山道の途中だった。
ただ、この周辺は道路脇の木々が伐採されており、日当たりは良い。
そして、その伐採され切株だけになってしまった木々の向こう、開けた景色の先に小さな集落のようなものがあるのがはっきりと見ることができた。
田んぼの緑がいくつも連なり、風が吹く度に光を反射した水が所々で眩しく輝いている。
点在するように建てられている民家は、そのほとんどが古い外装をしており、近代的な建築物は見当たらない。
身内にまで非難され、部長は参ったなぁとぼやきながらぽりぽりと頭を掻いた。
「あ、ほらみんな、あれがつり橋だよ。あれさえ渡れば、すぐ村に着くからね」
そんな部長を気にする様子もなく、由奈さんはおもむろに前方を指差す。
ミスオカ研メンバーのほぼ全員が、その指につられるように視線をフロントガラスの先へと向けた。
「え? あれですか?」
橋を見た瞬間、真っ先に声を出したのは桜だった。
あからさまにしかめっ面になりながら、唸るように言葉を続ける。
「あれ絶対落ちるでしょ? 大丈夫って言うからコンクリートとか鉄筋想像したのに、あれ木とロープだけじゃん」
「心配しなくても落ちないって。あれでかなり丈夫なんだから」
桜の心配などどこ吹く風で、由奈さんはあっけらかんとそう告げる。
確かに、桜の言うように橋は木造だった。
幅はそれほど狭くない。
車がすれ違えるほどの広さはないが、一台だけなら余裕をもって渡れるだろう。
見た目は古いが、しっかりした作りになっているように思う。
橋を支えるロープも、専用の特注品なのか頑丈そうな太いものが使われている。
全長は約八十メートル、といったところか。
その橋の上を、車が走る。
「うわ……、高ぁ……」
窓の外を窺いながら桜が横で呻く。
つられて俺も僅かに身を乗り出し、窓に顔を近づけてみた。
「二十メートルくらいはあるか。万が一落ちたら、一発で決まりだな」
「しれっとした顔で不吉なこと言わないでよ、馬鹿」
見たままの感想を言っただけなのに、馬鹿呼ばわりされてしまった。
「でも、由奈さんの言う通り丈夫なのは間違いないみたいだね。この人数を乗せた車が走っても、ビクともしないよ」
「でしょ? 普段から利用してるわたしが言うんだから当然」
部長の言葉に、由奈さんは満足気に笑ってみせる。
「だいたい、村に通じる唯一の道だから、すぐ壊れるような設計はさすがにしてないはずよ」
この橋が村を出入りする唯一の手段ならば、橋の補強工事等をする場合村人は必然的に閉じ込められてしまうということか。
そんな縁起でもないことを考えながら二人のやり取りを聞いていると、やがて橋の向こう側へ到着する。
それからしばらくはこれまでと似たような景色がしばらく続いた。
田舎だからと言ってしまえばそれまでだろうが、ここまで何もないとまともに人間が暮らしていける環境なのかと、少しばかり疑問に思えてきてしまう。
「ほら、あれが目的地の村だよ」
殺風景な光景を暫く眺めもの思いに耽っていると、暫くして由奈さんの快活な声が思考を現実に戻した。
車を停車させ、由奈さんが運転席を降りる。
つられるようにして、俺たちも後に続いた。
降りた場所は、まだ山道の途中だった。
ただ、この周辺は道路脇の木々が伐採されており、日当たりは良い。
そして、その伐採され切株だけになってしまった木々の向こう、開けた景色の先に小さな集落のようなものがあるのがはっきりと見ることができた。
田んぼの緑がいくつも連なり、風が吹く度に光を反射した水が所々で眩しく輝いている。
点在するように建てられている民家は、そのほとんどが古い外装をしており、近代的な建築物は見当たらない。
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