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王都を包む夜風は、どこか甘く、祝福の香りがした。
アトリエ『アトリエ・メルア』の成功は、もはや一過性の流行では終わらなかった。
王立劇場の衣装デザイン、さらには隣国の王女様からの直々の依頼。
私の毎日を彩るスケッチブックは、かつてないほどの輝きに満ちたデザインで埋め尽くされている。
「……ふぅ。これで、新作のラインナップは全部揃ったわね」
私は作業机のランプを消し、大きく伸びをした。
隣では、ミルネが大量のヘアアクセサリーの最終チェックを終えて、ソファに深々と体を沈めている。
「お疲れ様、メルア。……あんた、本当に凄いわ。数ヶ月前まで、田舎の街でバカタレ相手に泣いてたなんて、誰も信じないわよ」
「ふふ、そうね。自分でも、遠い昔のことみたいに感じるわ」
私は窓の外、ガス灯が点々と灯る王都の夜景を見つめた。
あの時、すべてを捨てて飛び出した私を待っていたのは、絶望ではなく、この眩いばかりの光だった。
「……ねえ、ミルネ。私、最近思うの。私の『強運』って、きっとこの場所へたどり着くためにあったんだなって」
「そうね。……でも、その運を形にしたのは、あんたの努力よ。……さあ、そろそろ行きなさい。お迎えが来てるわよ」
ミルネがニヤニヤしながら、入り口を指差した。
そこには、約束の時間ぴったりに現れたクレンさんが、静かに頭を下げて立っていた。
「メルア様、ヴェルツ様がお待ちです。……今夜は特別な準備を、と命じられております」
「特別な準備? ……クレンさん、またヴェルツさん、何か派手なこと考えてるのかしら」
「それは、行ってのお楽しみでございます」
クレンさんの言葉に促され、私は用意されていた漆黒の馬車に乗り込んだ。
馬車は王都の喧騒を抜け、以前連れて行ってもらったあの秘密の邸宅へと向かった。
たどり着いた庭園は、無数の星石が放つ淡い光に包まれ、まるで夢の中のような幻想的な光景が広がっていた。
噴水の水音さえも、今夜は心地よい音楽のように聞こえる。
「……いらっしゃい、メルア」
庭園の中央。
月光を背に受けて立つヴェルツさんの姿は、どんなモデルよりも気高く、そして美しかった。
彼は私が近づくと、その大きな手で私の手を優しく包み込んだ。
「ヴェルツさん、こんばんは。……今夜は、なんだか空気が違いますね。また新しいプロジェクトのお話ですか?」
私が首を傾げると、ヴェルツさんは一瞬だけ困ったように苦笑し、それから私の瞳を真っ直ぐに射抜いた。
「……いいや、メルア。今夜は仕事の話をに来たのではない」
「……え?」
「私は、君を最高のビジネスパートナーだと思っている。それは今も変わらない。……だが、私の心は、それだけではもう満足できなくなってしまったんだ」
ヴェルツさんは一歩、私との距離を詰めた。
彼の心地よい香りが鼻をくすぐり、私の鼓動がドクンと大きく跳ねる。
「君の明るさに救われ、君の才能に惚れ込んだ。……だが、何よりも、私は君という女性を、誰にも渡したくないと思うようになった。……契約でも、仕事の繋がりでもない。……君の人生のすべてを、私に預けてはくれないだろうか」
ヴェルツさんは、その場に静かに跪いた。
そして、漆黒の小箱を開ける。
中には、どの夜景よりも、どのドレスの刺繍よりも眩しく輝く、最高級の金剛石の指輪が収められていた。
「メルア。……私と、結婚してほしい。……君を、世界で一番幸せな女性にすると誓おう」
「…………っ!」
私は、言葉を失った。
心臓が口から飛び出しそうなくらい激しく脈打っている。
今まで、自分の「幸運」を信じて疑わなかった。
けれど、これほどの幸運が私の人生に用意されているなんて、想像もしていなかった。
「……ヴェルツさん。私は……バツイチですし、妹には裏切られ、散々な過去を持っています。……それでも、本当に私でいいんですか?」
私の震える声に、ヴェルツさんは立ち上がり、私の頬を包み込むように撫でた。
「……バツイチ? そんなものは、君がより美しく羽ばたくための、ただの助走に過ぎない。……君の過去さえも、私は愛している。それがあったから、君は今の輝きを手に入れたのだから」
彼の言葉が、私の心の奥底に沈んでいた最後のわだかまりを、温かく溶かしていく。
「……はい。……はい! 喜んで!」
私は、自分でも驚くほど大きな声で答えた。
涙が溢れ出し、視界が滲む。
けれど、その滲んだ世界は、どんな時よりもハッピーな色に染まっていた。
ヴェルツさんは私の指に、光り輝く指輪を通した。
そして、私を強く、壊れ物を扱うように優しく抱きしめた。
「……ありがとう、メルア。……ようやく、君を私のものにできた」
「……ふふ。ヴェルツさん、私、やっぱり世界一ツイてるわ。……あんなバカタレと別れて、あなたに出会えたんですもの」
私は彼の胸の中で、幸せを噛み締めるように目を閉じた。
かつて感じていた愛とは、全く違う。
信頼と、尊敬と、そして震えるほどの情熱。
これが、本当の「愛」なのだと、私は初めて知った。
しばらくして、私が顔を上げると、ヴェルツさんがいたずらっぽく笑った。
「さて、メルア。……結婚式の日取りだが、早い方がいいだろう? 王都じゅうを巻き込んで、最高の祭典にしよう」
「ええ、もちろん! ……あ、そうだわ! ヴェルツさん!」
「なんだい?」
「私のウェディングドレス! 世界で一番綺麗なドレス、私が自分でデザインします! 最高にキラキラで、見た人みんながハッピーになっちゃうようなやつ!」
「ははは! さすがは私の愛するデザイナーだ。……楽しみにしてるよ」
私たちは夜の庭園で、未来への希望を語り合った。
過去の苦しみも、裏切りの痛みも、すべてはこの瞬間のためのスパイスだったのだと思える。
私は今、最高のパートナーと、最高の夢を手にしている。
バカタレたちの物語は、もう完全に終わった。
ここから始まるのは、王都の空をどこまでも高く飛んでいく、私たちの真実の物語だ。
「……見てなさいよ、バカタレさんたち。……私、あなたたちが見ることさえできないような、最高の幸せを掴んでみせるんだから!」
私は心の中でそう宣言し、ヴェルツさんの腕の中で、満月の光を全身に浴びた。
幸運の女神は、今、人生で最高の笑顔を咲かせていた。
アトリエ『アトリエ・メルア』の成功は、もはや一過性の流行では終わらなかった。
王立劇場の衣装デザイン、さらには隣国の王女様からの直々の依頼。
私の毎日を彩るスケッチブックは、かつてないほどの輝きに満ちたデザインで埋め尽くされている。
「……ふぅ。これで、新作のラインナップは全部揃ったわね」
私は作業机のランプを消し、大きく伸びをした。
隣では、ミルネが大量のヘアアクセサリーの最終チェックを終えて、ソファに深々と体を沈めている。
「お疲れ様、メルア。……あんた、本当に凄いわ。数ヶ月前まで、田舎の街でバカタレ相手に泣いてたなんて、誰も信じないわよ」
「ふふ、そうね。自分でも、遠い昔のことみたいに感じるわ」
私は窓の外、ガス灯が点々と灯る王都の夜景を見つめた。
あの時、すべてを捨てて飛び出した私を待っていたのは、絶望ではなく、この眩いばかりの光だった。
「……ねえ、ミルネ。私、最近思うの。私の『強運』って、きっとこの場所へたどり着くためにあったんだなって」
「そうね。……でも、その運を形にしたのは、あんたの努力よ。……さあ、そろそろ行きなさい。お迎えが来てるわよ」
ミルネがニヤニヤしながら、入り口を指差した。
そこには、約束の時間ぴったりに現れたクレンさんが、静かに頭を下げて立っていた。
「メルア様、ヴェルツ様がお待ちです。……今夜は特別な準備を、と命じられております」
「特別な準備? ……クレンさん、またヴェルツさん、何か派手なこと考えてるのかしら」
「それは、行ってのお楽しみでございます」
クレンさんの言葉に促され、私は用意されていた漆黒の馬車に乗り込んだ。
馬車は王都の喧騒を抜け、以前連れて行ってもらったあの秘密の邸宅へと向かった。
たどり着いた庭園は、無数の星石が放つ淡い光に包まれ、まるで夢の中のような幻想的な光景が広がっていた。
噴水の水音さえも、今夜は心地よい音楽のように聞こえる。
「……いらっしゃい、メルア」
庭園の中央。
月光を背に受けて立つヴェルツさんの姿は、どんなモデルよりも気高く、そして美しかった。
彼は私が近づくと、その大きな手で私の手を優しく包み込んだ。
「ヴェルツさん、こんばんは。……今夜は、なんだか空気が違いますね。また新しいプロジェクトのお話ですか?」
私が首を傾げると、ヴェルツさんは一瞬だけ困ったように苦笑し、それから私の瞳を真っ直ぐに射抜いた。
「……いいや、メルア。今夜は仕事の話をに来たのではない」
「……え?」
「私は、君を最高のビジネスパートナーだと思っている。それは今も変わらない。……だが、私の心は、それだけではもう満足できなくなってしまったんだ」
ヴェルツさんは一歩、私との距離を詰めた。
彼の心地よい香りが鼻をくすぐり、私の鼓動がドクンと大きく跳ねる。
「君の明るさに救われ、君の才能に惚れ込んだ。……だが、何よりも、私は君という女性を、誰にも渡したくないと思うようになった。……契約でも、仕事の繋がりでもない。……君の人生のすべてを、私に預けてはくれないだろうか」
ヴェルツさんは、その場に静かに跪いた。
そして、漆黒の小箱を開ける。
中には、どの夜景よりも、どのドレスの刺繍よりも眩しく輝く、最高級の金剛石の指輪が収められていた。
「メルア。……私と、結婚してほしい。……君を、世界で一番幸せな女性にすると誓おう」
「…………っ!」
私は、言葉を失った。
心臓が口から飛び出しそうなくらい激しく脈打っている。
今まで、自分の「幸運」を信じて疑わなかった。
けれど、これほどの幸運が私の人生に用意されているなんて、想像もしていなかった。
「……ヴェルツさん。私は……バツイチですし、妹には裏切られ、散々な過去を持っています。……それでも、本当に私でいいんですか?」
私の震える声に、ヴェルツさんは立ち上がり、私の頬を包み込むように撫でた。
「……バツイチ? そんなものは、君がより美しく羽ばたくための、ただの助走に過ぎない。……君の過去さえも、私は愛している。それがあったから、君は今の輝きを手に入れたのだから」
彼の言葉が、私の心の奥底に沈んでいた最後のわだかまりを、温かく溶かしていく。
「……はい。……はい! 喜んで!」
私は、自分でも驚くほど大きな声で答えた。
涙が溢れ出し、視界が滲む。
けれど、その滲んだ世界は、どんな時よりもハッピーな色に染まっていた。
ヴェルツさんは私の指に、光り輝く指輪を通した。
そして、私を強く、壊れ物を扱うように優しく抱きしめた。
「……ありがとう、メルア。……ようやく、君を私のものにできた」
「……ふふ。ヴェルツさん、私、やっぱり世界一ツイてるわ。……あんなバカタレと別れて、あなたに出会えたんですもの」
私は彼の胸の中で、幸せを噛み締めるように目を閉じた。
かつて感じていた愛とは、全く違う。
信頼と、尊敬と、そして震えるほどの情熱。
これが、本当の「愛」なのだと、私は初めて知った。
しばらくして、私が顔を上げると、ヴェルツさんがいたずらっぽく笑った。
「さて、メルア。……結婚式の日取りだが、早い方がいいだろう? 王都じゅうを巻き込んで、最高の祭典にしよう」
「ええ、もちろん! ……あ、そうだわ! ヴェルツさん!」
「なんだい?」
「私のウェディングドレス! 世界で一番綺麗なドレス、私が自分でデザインします! 最高にキラキラで、見た人みんながハッピーになっちゃうようなやつ!」
「ははは! さすがは私の愛するデザイナーだ。……楽しみにしてるよ」
私たちは夜の庭園で、未来への希望を語り合った。
過去の苦しみも、裏切りの痛みも、すべてはこの瞬間のためのスパイスだったのだと思える。
私は今、最高のパートナーと、最高の夢を手にしている。
バカタレたちの物語は、もう完全に終わった。
ここから始まるのは、王都の空をどこまでも高く飛んでいく、私たちの真実の物語だ。
「……見てなさいよ、バカタレさんたち。……私、あなたたちが見ることさえできないような、最高の幸せを掴んでみせるんだから!」
私は心の中でそう宣言し、ヴェルツさんの腕の中で、満月の光を全身に浴びた。
幸運の女神は、今、人生で最高の笑顔を咲かせていた。
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