200万年後 軽トラで未来にやってきた勇者たち

半道海豚

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第5章

第137話 ヨランダ

 装甲バンと装甲トラックは、道とは呼べない轍があるだけのルートを進む。
 車体は時々、大きく揺れる。
 助手席のカルロッタがライモンの心配をする。
「ライモン、大丈夫かな。
 ドラゴンの一撃を背中に食らった……。不思議だけど、皮膚が裂けなかった……」
 運転席の半田千早は、車間を開けて前を走る装甲トラックの荷台を見詰めている。そこに、ライモンが横たわる。
「先祖伝来の防刃チョッキを着ていたんだって……」
「何それ?」
「ケプラー繊維製のすごくいいものだったよ」
「布なの?」
「うん。金属製と違って、軽くて、嵩張らず、長時間着けていられる。
 私の父さんが似たものを持っている」
「先祖伝来、なの?」
「曾お爺さんが、この世界に持ってきたものだって……」
「ご先祖様が精霊となって、ライモンを守っていたんだよ。きっと……。
 布きれ1枚で、ドラゴンの鉤爪が防げるはずはないからね」
 半田千早は、カルロッタが“精霊”を持ち出したことに驚いていた。徹底した現実主義のカルロッタと精霊信仰が、結びつかなかったから……。

 キュッラは、強い恐怖から解放されて気が緩んだためか、荷室のベンチに横になり寝てしまった。
 クレールが背後から話しかける。
「ねぇ、ヨランダなんだけど、少しヘンじゃない?」
 カルロッタが興味なさそうに返事をする。「ヘンって?」
 クレールは慎重に表現を選んだ。
「バルカネルビとトンブクトゥでは、いろいろなことが違うのかもしれない……けど……。
 湖水地域の良家の子女は、働くことはないんだ。ウチのような小商いの商家でも、娘を働かせたりはしない。
 ウチの場合、兄が救世主に殺されてしまったし、弟はまだ幼いから、私がしっかりしなくっちゃ、と思っている。
 だから、みんなと一緒に旅に出たんだ。
 ヨランダの家は、ウチなんかよりも大きな商家でしょ。なのに、どうして働いているのかな?
 働かされているんじゃないかな?
 無理矢理」
 カルロッタが困惑する。
「西ユーラシアでは、誰もが働く。男も女も関係ない。
 チハヤも私も商人の娘だけど、こうやって働いている。
 裕福なフルギア商人の娘は働かないらしいけど、それは豪商だけだと思う。ごく一握りだよ。
 ヨランダは、無理矢理働かされているって感じじゃないけどなぁ」
 半田千早はカルロッタとは違った。
「なぜかわからないけど、ヨランダは妙に一生懸命だよ」
 カルロッタは釈然としない。
「チハヤも私も、クレールだって一生懸命だよ」
 クレールが反論する。
「その一生懸命とは違うんだよ。
 もし、商談に失敗しても、次は頑張ろうって思うでしょ。
 でも、ヨランダは違うんだ。
 次がない……」
 カルロッタは、クレールの話を聞き、心当たりがあった。
「崖っぷちの商談ってあるよね。
 これに失敗したらヤバいって……。
 確かに、ヨランダには崖っぷちの商談じゃなく、崖から落ちかけている必死さがあるよね。
 しがみつこうって……。
 全然余裕がないような……」
 半田千早が2人に協力を頼む。
「ヨランダがどういう状況なのか、気にしようよ。
 もし、辛いことがあるなら助けよう」

 装甲バンと装甲トラックが、バルカネルビの商館正門をくぐったのは、日付が変わってからだった。
 通常、路面状況の把握が困難な夜間は走行しない。それが、クルマを守ることになり、クルマを守れば乗員は危険から遠ざかる。
 しかし、ライモンの痛みは治まらず、むしろ悪化していた。背中の腫れはひどくなる一方で、明らかに炎症を起こしている。
 触診では骨折はないが、レントゲンを撮ってみなければ確定はできない。
 だから、危険な夜道を走った。

 商館にはライモンの負傷が無線で知らされており、医療班が待機していた。
 ヨランダはライモンを追って、診療所の処置室まで入ろうとしたが、ミルシェに引き戻され、食堂に連れてこられた。
 アンティがライモンの防刃ベストを広げて見ている。
「こいつがなかったら、お陀仏だったかもしれないな」
 その一言で、ヨランダが蹲り、両手で顔を覆い、泣き出す。
 ヨランダを泣かせたと、アンティが責められる。大勢がゲラゲラと声を出して笑い、ライモンを心配している様子がない。
 片倉幸子がヨランダを椅子に座らせる。
「痛いってことは、生きてる証拠。
 心配はいらない。
 それよりも、ライモンの防刃ベストを大切に預かりなさい。
 あれを狙っている悪人がここにたくさんいるから……」
 また、皆が大笑いする。
 誰もが、ライモンを心配して、寝ずに到着を待っていたのだ。

 医療班の若い看護師が食堂に入ってきた。
「先生からの伝言です。
 生命の危険はないそうです」
 ホッとした声で食堂がざわつく。
 アンティが「奢りだ!」と焼酎を何本もテーブルに出し、誰もが勝手に飲み始める。

 半田千早は、アンティがバルカネルビにやって来た理由がわからなかった。彼は「酒を売りに」と言ったが、それを信じるほど幼くない。
 醸造班のトップであるアンティ・マザーリはノイリン北地区において、半田隼人、相馬悠人に比肩する“策士”だ。
 醸造班は、農業班や燃料班と同根。アンティは、斉木五郎の意を受けて動いている可能性がある。3班を合計すれば、ノイリン北地区労働人口の約半数を率いていることになる。
 つまり、政治的に無視できない一大勢力なのだ。
 斉木五郎やアンティが、半田隼人や相馬悠人と対立しているわけではないが、意見には微妙な違いがある。
 アンティの来訪は現状把握なのかもしれないが、それ以上である可能性は否定できない。

 半田千早は、背筋に不快なざわつきを感じていた。

 ヨランダはわずかな着替え以外、何も持ってはいなかった。ライモンの看護を続けながら、自分の身の危うさを感じていた。

 すぐに持ち金がつきてしまう。

 彼女の窮状に手を差し伸べたのは、リトリン家の娘で後継者のクレールだった。

 リトリン家は仲介を主とする穀物商だが、手持ちの船を動員して、マルカラとバルカネルビ間の定期船を運航し、物資と人員の輸送を始める。
 当然、バルカネルビ飛行場への燃料輸送の需要に合致し、この仕事の単独契約をノイリンと結ぶことに成功する。
 そして、運航船の燃料供給をノイリンに確約させた。燃料の欠乏が顕在化しつつあった湖水地域において、リトリン家は燃料の安定供給の確保に成功する。
 これは、同業他家に対して、圧倒的に有利だった。
 ノイリンとの燃料輸送契約は、クレールにとって初めての大型商談であり、商談成功はリトリン家におけるクレールの立場を明確にした。
 当主である父親は、クレールを正式な後継者に指名するが、他の商家は「女を当主にするのか」と嘲笑した。
 クレールには意地があり、彼女の両親は彼女の商才を評価していた。
 クレールは半田千早やカルロッタとの会話で、西のヒトは燃料を船で運びたいと考えていることを知った。
 だから、リトリン家が所有するわずかな隻数で、ドラム缶入り燃料の輸送を始め、運行が順調になると、短い日数のうちに次々と燃料不足で繋留されたままの船を買い取り、輸送に投入する。
 これによって、マルカラとバルカネルビ間の輸送は、劇的に効率化される。

 クレールには、リトリン家内に信頼できる“同士”がいない。一族のほとんどは次男の成長を待つべきと主張し、使用人のほとんどは死んだ兄に忠誠を誓っていた。
 彼女の支持者は、両親だけだった。

 クレールはヨランダに自分の事情を話し、
「私と一緒に商売をしない」と持ちかける。
 ヨランダにも事情があることを察していたが、それはどうでもよかった。
 商館の庭園のベンチに座り、ヨランダはクレールの話に耳を傾ける。
「クレール、私は父のために働いている。父は、トンブクトゥで燃料の独占供給を画策しているの。
 私は、西のヒトから情報を得るために送り込まれたの」
 クレールは意地悪な質問をする。
「トンブクトゥでのことだけど……。
 あなたの馬車の御者、監視役でしょ。そうだとわかったから、置いてきたんだけど。
 それと、重大な任務なのに、拳銃さえも与えられていない。情報収集のための資金もなく、後方支援もない。
 あなたは軽んじられている……」
 ヨランダは、そんなことは承知している。父は彼女に「情報集めの金は、その汚れた身体でまかなえ」と。
 彼女はどれほど粗末に扱われ、望まないことをさせられても、どうしても受け入れられないことがあった。
「父は、遠縁の商家から商売の資金を借りているの。その借入金を返さないと……。
 返さなければ、私たち3姉妹のうち誰かがお嫁に行くの。
 車椅子の老人のところに……」
「ヨランダ、お嫁に行くのはあなたよ。最初からそうなんでしょ?」
「そうだけど……。お金を返せば、お嫁に行かなくてもいいの」
「違うよ。
 きっと!
 利子の他に、ヨランダがお嫁に行くことが条件なんだよ。
 本当は、わかっているんでしょ」
 ヨランダが顔を両手で覆い泣き出す。
「わたし……、いらない子なの……」
 クレールは、ぶつけるべき相手のいない怒りを感じていた。
「お嫁になんか、行くことないよ!
 私と一緒に、バルカネルビで商いをしようよ。お父さんに一泡吹かせちゃえば!」
「そんなこと……、できないよ」
「チハヤやカルロッタのことどう思う?
 あの2人、親のいうことなんて無視してるよ!
 あなたのお父さんなんて、敵じゃないよ。私たちが戦わなくてはならないのは、西のヒトたち。
 チハヤやカルロッタだよ。
 あの2人に対抗できる商人は、この一帯で私とあなただけ。
 西のヒトには食料がない。
 私たちには燃料がない。
 西のヒトたちは燃料を持っている。
 私たちは食料を持っている。
 しっかりと向き合えば、チハヤやカルロッタと対等に商売ができる」
 ヨランダには、秘匿している情報があった。
「トンブクトゥに、川を遡り源流に達したヒトがいる……。
 そのヒトから直接聞いたのだけど、トンブクトゥから10日遡ると源流に至るの。何十年も前の経験らしい。
 夜は航行しないで、昼だけで……。
 そのうち、大きな船で遡れるのは、6日の行程まで。
 そこから西に8日歩くと、ヒトの住む大きな街に着く……。
 それが、クマンという国だと思う」
 クレールは、ヨランダを見詰めた。
「それ、重要なことだよ。
 西のヒトたちは、燃料の輸送に困っている。西からたくさんは運べないんだ。
 10樽運ぶのに5樽の燃料がいる。
 西のヒトは燃料を運んできて、食料を西に運ぶ。
 川を遡り、マルカラまで航路を開いたけど、次はバマコまで。
 バマコの先は……。
 ヨランダ、一緒にやろうよ」
 クレールの提案は、ヨランダには不可能に思える。
「私たち、女だよ。
 女には誰も従わないよ。
 ここは、チハヤやカルロッタの土地じゃない。
 私たちの土地。
 忌々しい、私たちの土地」
 クレールには、見習うべき“見本”がいた。
「この土地にだって、女なのに堂々と生きている商人がいる。
 こんど紹介する。
 ヨランダ、会ったらビックリするよ!」

 クマンでは、湖水地域までの新しい交易路を模索していた。
 大西洋沿岸部から内陸までのルートは、1000年間にわたって存在しなかった。
 しかし、手がかりはあった。
 クマンに戻っていたグスタフのディラリは、元首パウラと彼女の私邸で会っていた。
「パウラ、湖水地域は混乱している。燃料の供給が断たれ、このままでは立ちゆかなくなってしまう。
 マルカラの燃料だけでは、一帯を支えられない。私たちの油田から燃料を運ばないと、救世主に侵略されてしまう。
 救世主は戦わなくていいんだ。
 燃料を断てば、湖水地域は自主的に降伏する」
 元首パウラにも事情がある。
「手長族との戦いは簡単には決着が付かないの。なのに、救世主!
 救世主を退ければ、次はヒトを飼育し食べる創造主……。
 救世主を退けても、私たちは近いうちに創造主と戦うことになる。
 南には手長族、西には創造主、北にはマルクスの国。
 クマンは周囲を敵に囲まれている」
 ディラリにも言い分がある。
「同盟は絶対に必要。
 北からやって来るヒトとは同盟があるけれど、それだけでは不十分。
 湖水地域のヒトは、私たちよりも世界が狭い。このままでは救世主に屈服し、私たちの敵になってしまう。
 それを阻止するには、燃料を送り届けるしかない」
 ディラリは改まった。
「元首閣下、ご指示を」
 元首パウラも言葉と態度を改める。
「我が同士、グスタフのディラリよ、バマコ以西のニジェール川の状況を調べよ。
 古〈いにしえ〉の書物によれば、クマン領土西端に南から北に流れる川がある、そうだ。
 この川がニジェール川ではないか?
 この川の西岸に小さな村ファラナがある。旧王都から400キロで、クマンの東端。
 ファラナまでは、我々の祖先が造った道がある。
 この道を使えば大量の輸送が可能になる。川に達すれば……」
「船での輸送ですね!」
「そう、ガンビア川河口の油田から旧王都までは船で、そこから陸路で輸送し、ニジェール川に達したら、そこからは川船で……。
 陸路は……、私は行ったことはないのだけど……、ファラナは王家の避暑地だったと聞いた。
 王都からファラナまで、軌道があるそうだ」
「軌道ですか?」
「鉄道馬車なら振れが少ない。快適に移動できるから、王家の乗り物として、敷設したのだろう」
 ディラリは、元首パウラの許可を求める。
「元首閣下、まず、ファラナに行ってみます。
 ご許可ください」

 アンティは、片倉幸子と頻繁に打ち合わせをしていた。
「カタクラ、そういう設備は元の世界にはあったのか?」
「パイプラインはあったよ。短いもの、長いもの。ロシアと東欧諸国を結ぶドルジバパイプラインは、総延長4000キロに達したはず。
 1000キロを超えるパイプラインは、いくつもあった」
「この世界でも造れるか?」
「工事はできる。
 でもね、鋼管は簡単には作れない。
 鋼管に圧力をかけないと、石油は送れない。海岸から内陸に向かって、高低差があるからね。川の流れとは逆向きに流すんだ。大きな圧力がいる。
 それに耐えられる鋼管は、これからの開発じゃぁ、急務の用は無理かな」
「次善の策は?」
「鉄道……。
 2本の鋼鉄の棒に鉄輪を乗せて走る輸送システム。
 レールと車輪の摩擦は少ないから、効率よく運べる。
 現状では、鉄道が現実的」
「ガンビア川河口からバマコまでの1500キロに鉄道を敷設できるか?」
「アンティ、何年もかかるよ
 湖水地域は、いま、この瞬間、燃料が必要なんでしょ」
「カタクラ、あなたの立場は理解している。
 だが、曲げて、俺のチームに入ってくれないか?」
「いいよ。
 建設班はヒトが育っている。私がいなくても、プロジェクトは進んでいくからね……」
「感謝する」
「あ、大事なこと。
 ニジェール川に達したら、そこからは河川輸送を考えているんでしょ。
 ならば、ニジェール川上流を調べたほうがいい。バマコより、もっと海岸に近い地点に基地を設営できるかもしれない」
 アンティが少し思案する。
「ニジェール川上流を探る調査隊を編制しよう」

 アンティと片倉幸子は、ニジェール川源流域調査のための人選を開始した。
 トンブクトゥ調査のメンバーのうち、装甲トラックの4人を勧誘することにした。
 まずは、居場所がはっきりしているアントラムのライモンに声をかける。

 アンティが診療所のベッドに俯せで寝る、ライモンを尋ねる。
 背は低いが、肉感的な若い女性が看病している。彼女がトンブクトゥの商人の娘、ヨランダであることはすぐに察せられた。
「ライモンか?」
 ライモンは、ぎこちなく起き上がり、ベッドに座る。
「あんた、ノイリンのアンティだな。
 いろいろと噂は聞いている」
 アンティが苦笑いする。
「噂?
 まぁ、いい。
 ニジェール川上流を調査する。メンバーに加わってくれ」
「アンティ、俺には助かる提案だ。
 実は、アントラムからの支援が途絶えた」
 アンティは不可解をそのまま顔に出した。
「なぜ?」
「理由か?
 彼女だ」
 ライモンは、ヨランダを見た。
「どういうことだ?」
 アンティの問いに、ライモンは苦笑いする。
「ノイリンの規定にもあると思うんだが、現地女性との過度な接触を禁ずる、ってやつだ。
 アントラムの誰かが、俺のことをチクったんだ」
 ヨランダが慌てる。
「どういうこと?」
 ライモンは答えない。
 アンティがほくそ笑む。
「それは、グッドジョブ、だ。
 そいつに感謝しよう。
 お嬢ちゃんも、一緒に来るか?」
 ライモンが声を出して笑う。
「アンティ、あんたは噂通りのヒトだな。
 厄介者が大好きとか?
 俺はいいが、ヨランダは訓練しなきゃダメだ。大商人の令嬢にしては根性があるが、それだけでは身を守れない。
 早速、訓練だ。
 当然、オルカを誘うんだろう?」
 アンティは訝しむ。
「オルカ?」
「あぁ、チハヤの仲間だ。
 ニジェール川上流の支流を遡った村に住んでいたとか。
 バマコよりも西のことを知っているはずだ」
 アンティは少し躊躇う。まだ、半田千早には知られたくない。彼女が知れば、父親にも、母親にも筒抜けになる。あの、厄介な夫婦に知られる前に、ある程度の道筋を付けたいと考えていた。
「チハヤの仲間か。
 チハヤと切り離せるか?」
「チハヤは、仲間はずれか?」
「そう言うわけじゃないんだ。
 彼女の親父とお袋さんが……」
「ノイリン王と戦女神か?」
「父親と母親には話すな、って言えばいいんじゃないのか?
 相当なきかん坊だぞ。あの子は。
 親に黙ってとんでもないことを平気でするタイプだ」
「きかん坊か……。
 おてんば、じゃなくて?」
「おてんば……、じゃないだろう」
 アンティが微笑むと、ライモンが微笑み返す。ヨランダは困惑していた。

 ヨランダはその日のうちに、リトリン家の館を訪ねる。アンティとライモンの計画をクレールに知らせるためだ。
 リトリン家の館は、ヨランダの館よりもはるかに小さい。
 彼女の帰宅まで、2時間待つ。できるだけきれいな服を選んだが、ひどい格好だった。
 しかし、クレールの母親は優しく、茶と菓子でもてなし、クレールが戻るまで話し相手にもなった。ヨランダは、自分の実母との違いに愕然とした。
「クレールが帰ってきたみたいね」
 母親の言葉の直後に、クレールが居間に入室した。
「ヨランダ、どうしたの?
 急用?」
 ヨランダは、この時点まで躊躇っていた。ライモンを裏切るように感じていたからだ。
「ライモンの病室に、ノイリンのアンティというヒトが来たの。
 川の上流を調査する計画にライモンを誘っていた」
 クレールが少し慌てるが、すぐに落ち着く。
「西のヒトは船を持っていない。小型の高速艇が4あるだけ。長距離航行も無理。
 ならば、私が船を用意する。
 そして、その計画に参加する。
 ヨランダと一緒に」
 母親が呆れる。
「2人とも女性らしくね。
 無理とは思うけど……。
 チハヤ様も一緒なの?」
 ヨランダが母親を見る。
「それが、チハヤには知られたくないみたい……。
 チハヤとオルカが切り離せるかを相談していた」
「ならば、チハヤを引き込もう。
 オルカとカルロッタも、まずこっちの味方にする。
 これから、チハヤに会いに行こう」
 母親が窘める。
「機を見るに敏、は時と場所を選びなさい」
 クレールとヨランダは、母親に頷いた。

 半田千早、カルロッタ、オルカは、商館の食堂にいた。
 大勢がいるが、ティッシュモックのアキラ、カンガブルのアリスタルボ、シェプニノのフレードもいる。
 しかも、半田千早たちと同じテーブルに。
 クレールにいち早く気付いたアリスタルボが手招きする。
 クレールとヨランダがテーブルにつく。
 半田千早が悪戯っぽく笑う。
「ヨランダ、ライモンのところにもアンティは来た?」
 ヨランダは無言で頷く。
 半田千早が意気込む。
「アンティを吊し上げなきゃ。
 私に内緒の作戦なんて許せない!」
 半田千早は、悪戯小僧のように瞳を輝かせる。

 アンティは食堂に入ると同時に足が止まる。ニジェール川源流方面の調査に誘った3人が、半田千早と話し込んでいたからだ。
 この場から逃げることも考えたが、それは無理なことだった。
 8人が座るテーブルに近付く。
 半田千早がストレートに言葉を発する。
「私も行く!」
 許可を求めてはおらず、明らかに意思表明だった。
 アンティにも意地がある。
「わかった。
 だが、命令に従え。
 最初の命令は、このことはおまえのお父ちゃんとお母ちゃんには黙っていろ」
「しばらくは……」
 半田千早が同意する。

 アンティの計画は、翌日には商館と飛行場で、知らないヒトは誰もいない状態だった。ヒトだけではない、精霊族や鬼神族も知っている。
 もちろん、商館長や飛行場長にも知られ、ミューズからは予算の申請の有無を訪ねられた。
 同時に情報が集まり出す。
 オルカからは「川の上流には、好戦的な未開の種族がいて、侵入者を攻撃する」という伝聞が伝えられる。
 似た言い伝えはクマンにもあり、無視はできないとの結論に達する。
 船はクレールが出すと申し入れがあったが、これに飛行場が「燃料輸送以外のために1隻でも引き抜かせない」と猛反発。
 カルロッタが提案する。
「ココワのエリシュカさんに相談してみよう」
 エリシュカは、バマコからの燃料輸送をクレールと争って負けていた。クレールは輸送料の金〈きん〉での支払いを了承したが、エリシュカは燃料での現物支払いを要求したからだ。
 エリシュカとの交渉は、半田千早とカルロッタに任される。

 湖水地域の燃料事情は、日を追って悪化していった。

 3日後、一時的に商館の放棄が決定する。燃料を狙っての襲撃を警戒したからだ。
 全員で飛行場に移動する。
 クマンは不慣れだが、西ユーラシアでは逃げ出すことに離れている。武器・弾薬、食料、水、燃料をクルマに積み込んで、数時間で移動を終える。

 バルカネルビの全指揮権が、一時的に飛行場長に集約された。
 バルカネルビ飛行場の放棄とマルカラやバマコへの後退も検討したが、現時点での放棄は時期尚早との判断だった。

 須崎金吾はノイリンには戻らず、飛行場に残っていた。
 飛行場長、商館長、筆頭書記ミューズ、須崎金吾、アンティの5人での長い長い立ち話が終わったのは、夕暮れ間近だった。
 太陽の下端が西の水平線に接する直前、滑走路上に多くが集められる。
 飛行場長からの説明が始まる。
「状況は、ここにいる全員が知っているとおりだ。
 飛行場は備蓄している燃料のうち、可能であろう最大量を放出する。
 バルカネルビと周辺村落への販売は、リトリン家に委ねる。
 リトリン家には、クフラックのカルロッタとオルカが向かう。
 もっと船がいる。
 マルカラとバマコから、もっと多くの燃料を運ぶ必要がある。
 アンティとチハヤは、警備艇でココワに向かい、再度、エリシュカと交渉する。
 輸送の対価は金貨で支払う。
 リトリン家とエリシュカのグループには、燃料を可能な限り販売する。
 それを、どのように扱うか、それは我々との相談になる。この地域の人々の苦境を改善できる結果となるよう、注視する。
 トンブクトゥとは、細いパイプしかない。誰と交渉すべきか不明だ。チハヤの報告では行政府がある。
 現時点で、トンブクトゥの行政府との公式な接触はない。チハヤとカルロッタが事情聴取されただけだ。
 また、現在の我々ではバルカネルビとココワを支えられない。それだけの燃料を、海岸から輸送できない。燃料の不足は、相当期間続くと考えられる。
 できることはやるが、できないことはできない。
 それと、アンティがバマコより上流の調査を計画している。
 輸送船の使用は認められない。1滴でも多く、燃料が必要だからだ。
 だが、警備艇の使用を許可した。警備艇ではドラム缶4本しか運べない。速度が出る分、大飯食いだ。輸送には使えない。
 チハヤが戻り次第、アンティとカタクラは調査隊を編制し、警備艇2で上流に向かう。
 ニジェール川の源流は海岸から420キロ付近にあると推定される。
 海岸から500キロなら、現在の陸送1500キロの3分の1だ。
 現在よりも効率よく燃料が運べるようになるかもしれない」

 ディラリは元首パウラの密命を受け、旧王都から内陸500キロのファラナを目指した。
 バルカネルビが気になるが、身は1つしかない。バルカネルビには、現地で臨時の指揮官を指名することとした。

 セロは王都を徹底的に破壊したが、建造物の基礎となる部分はそのまま使う算段だった。上物は壊すが、基礎はそのままだ。
 旧王都からファラナに向かう軌道は、無傷だった。セロは、建物の基礎と同じように、道はそのまま使う。軌道を理解できなかったのか、幸運にも破壊を免れていた。
 しかし、軌道を走る馬車はすべて破壊されるか、持ち去られていた。
 輪軸(鉄の車輪と車軸)が数個残るのみで、かつての華やかさは消えていた。
 王家と王族の専用の乗り物で、まれに一般に遊覧で解放された鉄道馬車だったが、駅舎は残骸さえなく、客車を牽くウマのための厩舎もない。
 軌道以外は、周囲には何も残っていない。
 ディラリは旧王都の出身ではないが、風の音がやけに大きい、雑草の生えた高台に立って、無情を感じていた。
 副官が声をかける。
「ディラリ様……」
 ディラリは何を言うべきか考える。
「軌道が残っていた。
 幸運だ!」
 副官の顔が明るくなり、兵たちの動きにメリハリが出る。セロによる徹底した破壊、破壊と言うよりは撤去に、誰もが消沈していた。
 しかし、軌道は残っていた。
 軌道は石畳に埋め込まれていて、これが500キロも続く。
 2人の老人がディラリに報告する。
「狂いはない。
 軌間距離1435ミリで間違いない」
 喜びが大きいディラリは、かねてからの疑問を口にした。
「ご老人、1435とは中途半端な数字だが……」
 痩せた老人が答える。
「昔の決まり事らしい。
 標準軌というそうじゃ。わしの師匠からそう聞いた」
 体格のいい老人が頷く。
 ディラリは、背後を見る。
「では、例のものを陸に揚げよ」
 副官がクマン式の敬礼をする。

 船長が丘を登り、ディラリのもとに来る。
「ディラリ、船は隠した。
 空の上からでも見つかりはしない」
 ディラリが頷く。
 クマンが救世主から奪った、ピックアップトラックが斜面に造られた道を登って来る。
 ピックアップトラックは、レールの上にタイヤを載せる。駅にはホームがなく、乗降のためにレールの頂部と石畳の高さが同じになっている。
「ゴム輪を外し、鉄輪に変えよ!」
 ディラリの命令で車体がジャッキアップされ、4輪が鉄道車輌の鉄輪に交換される。
 3トン積みのボンネットトラックが、鉄道貨車を牽引してくる。
 鉄輪を痛めないよう道に木板を敷き、時間をかけて、軽貨車2輌を丘まで上げた。各貨車には小舟が積まれている。
 体格のいい老人が説明する。
「この丘は平均海面から50メートルの高さにある。
 ファラナは550メートル。ファラナまでの距離は500キロ。つまり、1キロ進むごとに1メートル高くなるんだ。
 ファラナまでは上りだけ。下りはない。トンネルと橋はない。川を渡ることもない」
 ディラリが2人の老人を見る。
「我らとともにファラナに行っていただけるか?」
 痩せた老人が答える。
「昔は7日から10日はかかる旅だったが、この機械の馬車ならもう少し速かろう。
 ばぁさんには10日と言って出てきた」
 この計画にディラリは、自信があるわけではなかった。
「予定では10時間でファラナにつく予定だ」
 2人の老人が顔を見合わせ笑う。
「それはなかろう……て」

 ディラリを隊長とするファラナ調査隊は、救世主から鹵獲したピックアップトラック改造の鉄道牽引車に乗り、内陸を目指した。
 ディラリはこの世界で世代を重ねたヒトであり、彼女自身はまったく知らなかったが、彼女の隊が用意した軌陸両用車は、200万年前の自動車改造鉄道作業車と大きな違いはなかった。

 ディラリ隊は当初の時速は30キロ、続いて40キロ、50キロと速度を上げ、60キロでも連続走行できた。
 鉄路を点検しながらの走行で、無人のファラナに到着したのは2日後だった。

 ヨランダは、驚いていた。
 2号艇の幌がけの荷室に座っていた半田千早の顔色が、見る見る悪くなっていったのだ。
 彼女だけではない。カルロッタは、無様に寝転んでいる。
 2人は船酔いをした。
 ヨランダは、船酔いという現象を知らなかった。湖水地帯では、船での移動は当たり前。船と水路は主要交通手段だ。
 エリシュカがオロオロしている。しかし、船のクルー2人は笑っている。
「チハヤもただのヒトってことだ」
 クールなミルシェは、体調不良でも格好いい。
 オルカは元気で、操船をする艇長の横にいた。

 エリシュカに対する半田千早の説得は、功を奏し、彼女は取り引きに同意した。
 エリシュカはココワの燃料不足を憂慮し、バマコとバルカネルビ間の燃料輸送の対価を、燃料での現物支払いを要求していたが、バルカネルビの商館は応じなかった。
 しかし、今回は「適正な価格で、売却可能な量の燃料は別途販売する」との言質を得て、輸送に応じた。
 これで、バルカネルビはクレールが当主代行のリトリン家、ココワはエリシュカが代表の商人グループが、西のヒトからの燃料供給の窓口となった。
 トンブクトゥは、まだ決まっていない。ヨランダは焦っていたし、エリシュカと出会って、少し考えが変わる。
 エリシュカの使命感、ヒトの大きさは、彼女の父親を圧倒している。
 同じ商人でも、これほど違うものなのか、と彼女は愕然としていた。
 半田千早やカルロッタは、違う土地のヒトだから、で心の落としどころがあった。
 クレールはつい最近まで、ただの商家の令嬢だった。それほどの迫力はない。だが、リトリン家当主代行として、商いを取り仕切っている。
 ヨランダは、焦りを感じていた。このままでは、会ったこともない老人に嫁がなくてはならない。

 エリシュカは初見のヨランダに話しかけた。
「ヨランダ殿は西のヒトか?」
 ヨランダは臆したが、エンジン音に負けない声を出す。
「いいえ、トンブクトゥの商家の娘……」
「ほう。
 この地域で、女だてらに商いをするとは珍しい。
 どこの家だ」
 湖水地域では、家業は家単位で行われる。家と店は同義だ。使用人は家を名乗らない。
「ソレチト家……」
 エリシュカは、ソレチト家の噂を知っていた。当主よりも当主の妻に悪い噂がある。
「当代当主は、トンブクトゥの元老院議員シラーニ殿だな。
 先代の商いを守るよき商人とか。
 政治にも熱心と聞く」
 ヨランダは「先代の商いを守る」の意味を理解している。先代を超える商人ではない、という評価だ。さらに「政治にも熱心」とは、商売が疎かと言われたも同じ。
 だが、父を庇う気持ちが湧かない。
 エリシュカがとんでもない挑発をする。
「ヨランダ殿。
 私が開業資金を出す。
 新たな家を興されたらどうか?」
 クレールが慌てる。
「エリシュカさん、それはダメ。
 私がヨランダと組むんだから!」
 寝っ転がっているカルロッタも参戦。
「私も少しなら出すぞ」
 半田千早は、気持ち悪くて泣き出しそうだった。
「ワダジモ……」
 アントラムのライモンが微笑む。
「ヨランダ、よかったな。
 新しい家を興すなら、俺を雇ってくれ。
 いまは素浪人だから、気楽だ」
 エリシュカが提案する。
「当家にトンブクトゥ出身の番頭がいる。
 引退したがっているんだが、ヨランダ殿の力になるかもしれない。
 話をしてみよう。
 で、新しい家の名は?」
 ヨランダは即答した。
「タフーリ家……。
 幼いときから、考えていたの……」

 ヨランダは、この時はまだ戯れ言と考えていた。旅の徒然の話題の1つだと……。

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