200万年後 軽トラで未来にやってきた勇者たち

半道海豚

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第6章

06-147 信濃川河口の戦い


 前門の虎、後門の狼。
 日本海を渡って、ギガスが攻めてくる。
 東シナ海を挟んで、リンガエン湾の原潜部隊が核の威嚇を始める。
「3発目の核を落とされたいのか」
 彼らはこう威嚇してきた。
 後門の狼は、カナダ東部沖に移動していたロシアの弾道ミサイル原潜が黙らせてくれた。
「サン・フェルナンドは、我々の射程内にある」

 ならば、前門の虎をどう防ぐか。

 市ヶ谷台は、すでに新座園子に対する興味を失っていたし、ギガスには関心がなかった。少なくとも関東には、オークはいない。
 リンガエン湾勢力には、核対核で対抗できる。
 そして、北関東の各グループは、ギガスよりも高知市移住のほうが重大事だった。
 香野木恵一郎は、各グループを訪れて、ギガスへの対処を説いて回ったが、反応は芳しくなかった。

 相馬原における何度目かの会議は、重苦しい雰囲気で始まった。
 花山真弓が核心を突く。
「香野木さん、ここには赤ちゃんがいる。
 なるべく早い船で、移動しましょう。
 赤ちゃんとお母さん、それと子供たちだけでも……」
 夏見智子が不安な目をする。
「みんなは、リンガエンの核は怖くないの?」
 畠野史子3曹が不敵に笑う。
「リンガエンの海賊は、いずれ始末しないといけないだろうけど、こちらの準備が整っていないだけ」
 井澤貞之も畠野に同意見。
「リンガエンに港湾施設が少し残っていたとしても、修理用のドッグはないし、そう遠くない時期に動けなくなるよ。
 実際、半分は繋留されたままらしい。
 高知市には、造船設備が無傷で残っている。
 生き残りの中に、造船の専門家もいるそうだ。
 リンガエンにはヒト殺しの専門家はいるらしいが、俺たちのほうが強い。
 この世界には、ヒト殺しが生きていけるスペースはない」
 香野木は井澤の言に賛成だった。世界がこうなった以上、知識として、首の締め方よりもネジの締め方のほうが役に立つ。
 ラダ・ムーは焦燥を感じていた。
「ギガスは必ず来る」
 来栖早希がラダ・ムーの手を握る。
「それは、ここの誰もがわかっている……から……」

 翌日、香野木恵一郎、奥宮要介陸士長、ラダ・ムー、井澤貞之の4人は、センチュリオン改に乗って新潟があった場所を目指す。

「もう、いいじゃないか」
 香野木は何度もそう言われた。
 別種の生き物であるオークの所業よりも、北関東のヒトは同種である新座グループの行為のほうが許せなかった。
 しかし、新座グループは、関東に置き去りにされることが決定している。関東と南東北の地下物資は組織的にサルベージされ、何も残っていない。
 2度目の冬で、新座グループは凍死と餓死によって構成員を大幅に減じていた。市ヶ谷台は700人を切ったと推定している。飯能グループは500人程度しかいないと分析している。
 食料と燃料を失ったならば、大消滅後の世界ではヒトはヒトとして生きてはいけない。新座グループは今後、樺太・北海道経由で大陸から本州に南下したヒグマやオオカミ、オオヤマネコ、ピューマと張り合って生きていくことになる。
 野生化したトラやライオンの存在も確認されているし、これらの動物の生態も変化している。
 トラはライオンのように小群を作るようになった。オオカミは寒冷化の影響だろうか、大型化している。ライオンは、たてがみのないオスの成獣が確認されている。
 新座グループは、数年でヒトらしさを失い真性の“獣”になる。

 日本列島のヒトは、ギガスからは実害を受けていない。そして、ギガスはいない。だから、ギガスの脅威を感じていない。
 ギガスの本隊は中東から動いておらず、ヨーロッパとアジアに部隊を派遣している。
 ヨーロッパのヒトは屈しておらず、中央アジアでは激戦が続いている。
 ギガスは、南アジア、東南アジアには進出していない。

 オークは、上海の西にある太湖の沿岸に集結を続けている。円錐形の巨大な物体は大気圏突入用のカプセルだったようだが、当初は自力移動できないとヒトは判断していた。
 だが、降着してから半年ほどすると、老婆の散歩程度の速度で移動するようになった。1日に100キロ程度だが、10日で1000キロ、100日で1万キロに達する。
 300日ほどで、地球各地に降り立った250基ほどのカプセルが上海付近に集結した。
 オークの円錐形カプセルは、水面・海面を避けて移動し、特にアフリカや中東に降りたオークはギガスと激しく戦った。
 上海に集結したオークの意図はわかっていない。

 センチュリオン改は、かつて新潟空港があった場所にいた。
 阿賀野川と信濃川に挟まれた狭い地域だ。
 ここにギガスが現れるという確信があるわけではない。
 ギガスはオークとは異なり海を渡るが、基本的には水を嫌う。日本海を渡るとしても、一番近い陸を目指す。とするならば、佐渡島を経由すると思われる。
 佐渡の対岸が新潟で、佐渡の平野部からだと、信濃川河口付近が一番近い。
 ギガスの浮航船は地上から数メートルしか上昇できない。行動は地形の影響を受け、10メートルの高低差があれば、必ず迂回する。
 このことは、ラダ・ムーの証言にもあるし、ヨーロッパや中央アジアからの情報とも一致する。
 相馬原は、佐渡経由で新潟に上陸すると確信していた。

 確信はしていても、新潟の海岸線は長い。ピンポイントで、ここだ、とは特定できない。捜索レーダー、索敵レーダーが必要だが、その装備は欠いていた。

 センチュリオン改は、ただ、待った。海上を目視監視し、4人で待った。交代要員はいない。他のメンバーは高知市への“引越”で、忙しいのだ。

 相馬原以外の榛名山麓グループから、155ミリ自走榴弾砲M109が援軍にやって来た。
「相馬原の戯れ言に付き合ってやる」
 下仁田グループからは、M41軽戦車が参加してくれた。
「ギガスとか言う化け物が本当に現れたら、たいへんだから……」
 4日後には市ヶ谷台が87式自走高射機関砲を送り込んできた。
 87式自走高射機関砲の参加によって、捜索レーダーを得ることができた。
 ただ、到着した87式自走高射機関砲のクルーは、露骨に迷惑顔だった。
「あんたらがヘンなことを言うから、市ヶ谷台の偉いさんたちが惑わされる。
 その化け物が現れなかったら、ただじゃすまさないぞ」
 脅し文句に下仁田グループが「じゃやり合うか」と啖呵を切り、相当に険悪な雰囲気となる。
 オークと直接対峙した北関東の人々と、そうではない市ヶ谷台周辺とでは、異種に対する認識が違っていた。
 それと、北関東ではオークとギガスを明確に異なる生物だと認識していたが、市ヶ谷台周辺では混同していた。
 オークとギガスを同一の生物、または変種か亜種程度の差と認識している。
 87式自走高射機関砲の車長は、何度も「化け物は追い払った」と言った。
 北関東の人々は、ギガス襲来の前に高知市への移住を強く希望していたが、市ヶ谷台周辺では冬になる前には、と悠長だった。
 実際、移動準備を終えた北関東のヒトは、かつて竹芝桟橋あった場所に造られた仮設の埠頭から続々と自前の小型輸送船に乗り込んでいた。
 下仁田グループは、台湾から手に入れたM41軽戦車を除いて、竹芝臨時埠頭に向かったそうだ。
 東京湾により近い、飯能や東松山のグループも移動を開始している。榛名山麓グループは、輸送車の確保に手間取っていて、数日前にようやく第1陣が出発した。
 川越までは、自然にできた道しかない。川越からは、未舗装だがヒトが意図して造った道がある。

 新潟までやって来た装甲車輌は、4輌だけだったが、三国峠には北関東各地から12輌の戦車や自走砲が集結している。

 87式自走高射機関砲がやって来てから7日目の朝、彼らは「東京に帰る」と言い出した。我々にはどうすることもできないので、誰もが無言だった。
 しかし、87式自走高射機関砲は、なぜか留まった。市ヶ谷台が帰還を許可しなかったのだ。

 12時少し前、87式自走高射機関砲は低空に多数の飛行物体を見つける。
 87式自走高射機関砲の車長は、それを他の3車に知らせず、単独で後退する。
 87式自走高射機関砲が突如単独で動いた。
 他3車のクルーは車外に出ていたが、この異常性を察知して、急遽、乗り込む。
 通常、戦車の主砲は大仰角をとれない。対空射撃は得意ではないが、ギガスの浮行船は地上から数メートル、最大でも5メートル以上は上昇しないとの情報がある。2メートル以上浮く場合は、ごく短時間の瞬発的な機動だ。
 ラダ・ムーは、この情報を肯定している。
 また、オークの武器もそうだが、射程が短い。有効射程は250メートルほどしかない。距離と威力の関係は、距離が2倍になれば威力は4分の1になる。4倍になれば8分の1だ。
 ヨーロッパと中央アジアのどちらからも、接近戦を避けて、アウトレンジの攻撃が有効との情報を得ている。
 87式自走高射機関砲に続いて、3車は機動しやすい開けた内陸に移動する。

 黒い点が急速に近付いてくる。黒い点はやがて、平べったい円錐形に見えてくる。黒く見えたのは、太陽光を反射しているからだ。
 機体は銀色だ。
 オークとギガスの戦闘を目撃したヨーロッパの部隊によると、オーク、ギガスの機体とも銀色で、ある種の装甲、光や熱を反射する効果があるらしい。
 鏡面装甲のようなものと推測している。
 一方、ヒトの武器は打撃が中心。ミサイルや対戦車榴弾であっても、一定の衝突エネルギーがある。その上で、高熱のガスを噴射したり、爆発による破片や爆風によって破壊する。
 徹甲弾は、運動エネルギーの塊だ。
 ヨーロッパでは、形式的には古い弾種である破甲榴弾を新規製造し、多用している。徹甲弾のように装甲を貫徹し、貫徹した装甲内部で爆発するタイプだ。
 これがオークとギガスの乗り物に対して破壊効果がある。
 だが、関東では余裕がなくてそんな砲弾は造っていない。

 彼我の距離3000メートルで、自走155ミリ榴弾砲M109が発射を始める。
 曲射弾道による真上からの攻撃を試す。
 目標までの距離は、民生用のレーザー距離計では2000メートル以下の計測しかできず、87式自走高射機関砲からは有効な情報を得られていない。
 ラダ・ムーが微笑む。
「私の知っているギガスと同じだ。
 乗り物は大きいが速度が遅い!」
 確かに、なかなか接近してこない。
 それに、以前目撃した機体ほど大きくない。幅は推定3.5メートル。この横幅に相当する機体はヨーロッパと中央アジアから情報がある。全長は7メートルほどで、ヒトが運用する主力戦車と同程度のサイズだ。
 熱や光兵器に対する防御力を有するが、運動エネルギー系の攻撃には脆い。
 つまり、レーザー系や熱エネルギー系の攻撃兵器にはめっぽう強いが、ぶん殴られるのは苦手なのだ。
 つまり、火薬の発明以来、ヒトが途絶えることなく開発し続けてきた燃焼ガスの爆発的膨張を利用して、質量の重い物体を遠方に投射する武器が有効なのだ。
 LaWS対空レーザーシステムといった何らかのフォトン(光子)を利用した兵器の実用化・普及前で幸運だった。
 対ギガスや対オーク戦に使えそうな未来兵器は、電磁加速砲(レールガン)くらいしかない。
 原始的な火薬を利用した鉛弾発射装置=銃砲が、一番効果的なのだ。2種の動物は、究極の打撃兵器を知らないし、ヒトと出会ってその恐ろしさを初めて知った。
 香野木は、各車に無線で警告を発する。
「ギガスの小型浮行船だ。
 武器は光の矢。基本的にはオークの武器と同じだが、威力が異なる。有効射程は250メートル、耐熱処理をしていない鋼板は簡単に切断する」

 装填手を務めるラダ・ムーは、ホモ・サピエンスを遙かに凌駕する卓越する視力で、ギガスの浮行船後方に飛翔する何かを捕らえていた。
 87式自走高射機関砲が初めて反応する。
「浮行船の後方上空に飛翔体多数!
 大きい。
 正面の幅は10メートルを超える!
 空中で形状が変化している模様!」

 北アメリカのイエローストーンにおけるスパープルーム(溶けたマントルが地表に噴出する現象)以後、世界各地の火山が次々と大噴火した現象を、日本では“大災厄”と呼んでいた。
 日本列島では、阿蘇、姶良カルデラ、鬼界カルデラが破局噴火した。富士山と浅間山は噴煙は上げたが大規模な噴火はしなかった。
 兵庫県以西はほぼ壊滅。日本国政府は天竜川以西を放棄し、中国、四国、関西、北陸、中部のヒトを東日本に避難させた。
 それから5年後、生き残りが“大消滅”と呼ぶ不思議な現象が起きた。
 大災厄は自然の驚異だったが、大消滅はオークとギガスという2種の生物による戦いのとばっちりだった。
 万物の霊長であり、地球における食物連鎖の頂点に君臨するヒトは、2回の大消滅により絶滅寸前まで追い込まれる。
 ヒトは、オークとギガスとの戦闘に巻き込まれていく。
 現状、ヒトは劣勢ではない。何もかも失ったが、ヨーロッパ平原と中央アジア草原では戦いが続いている。
 そして、東の果て、日本列島でも、1億2000万人以上が3万人程度まで減りはしたが、ヒトは敗北していない。

 2輌の戦車、1輌の自走榴弾砲、1輌の自走対空砲のクルーは、全員が震えていた。
 砲塔から首だけ出している香野木とラダ・ムーは、我が目を疑った。
「ドラゴンだ……」
 香野木の言葉にラダ・ムーは反応できなかった。見たことのない禍々しい生き物が、羽ばたき空中で静止している。
 ドラゴンと表現したが、中国系の龍ではない。後肢は太く力強い。前肢は翼になっている。翼は単なる皮膜ではなく、骨格のようなものがある。中生代の翼竜よりは、コウモリの翼に近い。首は長く太い。強靱な筋肉を持っていることがわかる。
 頭部は縦長だが、ワニに似ている。そして、ワニのように太く長い尾を持つ。
 全体的なイメージは、イングランド系のワイバーンに近い。
 その生き物の背にヒトに似た何かが乗っている。
「背にギガスが跨がっている」
 ラダ・ムーの言葉に、香野木は衝撃をはね除け我に返った。
「あれを見たことは?」
「ない!」
 ラダ・ムーの端的な答えを受けて、香野木は砲塔内に首を入れハッチを閉める。
 ラダ・ムーもほぼ同時に同じ行動をする。
 こんな生き物の情報は、ヨーロッパからも、中央アジアからもない。
 香野木は動揺していたし、ラダ・ムーは当惑している。

 ギガスの浮航船は、地上から1メートルで制止している。10隻ほどだが、数隻が横腹を見せている。
 最も小型の7メートル級だ。
 浮航船に対してさえ、多勢に無勢だが、加えてドラゴンが20体。最大個体は翼幅15メートル、最小個体は翼幅7メートル。10メートル級が約15体。
 彼我の距離は1000メートルを切っている。
 自走155ミリ榴弾砲M109が直射による砲撃を開始。M41軽戦車も76.2ミリの長砲身戦車砲を発射。
 ラダ・ムーは、105ミリ砲弾を薬室に装填する。
 浮航船は緩慢な退避行動をとるが、砲弾は初弾から命中する。
 だが、その間にドラゴンに囲まれた。ドラゴンは距離600メートルまで接近すると、口腔から何かを吐き出した。
 それが、車体や砲塔に命中すると、内部の鋼を剥離させた。明らかに、硬質の物体を高速で撃ち出したのだ。
 連続して発射できないようだが、それでも1分間に10発撃ってくる。
 各車は機動で避けるが、ドラゴンは大口径高初速砲を搭載したヘリコプターのような兵器で、対戦車攻撃ヘリよりも厄介だ。

 相馬原は、対オークおよび対ギガス用に改造兵器を造っていたが、市ヶ谷台も既存兵器に改造を施していた。
 87式自走高射機関砲には、砲塔横にスティンガー対空ミサイルが増備されていた。90口径35ミリ対空機関砲KDAの射程外からの攻撃に対処するためだ。

「87AWがスティンガーを撃ったぞ」
 香野木が叫ぶ。
「命中だ!」
 ラダ・ムーの絶叫と同時に、2体のドラゴンが落ちる。
 だが、これで対空ミサイルは弾切れ。
 M41の車長は接近してくるドラゴンに対して、砲塔から上半身を出して、12.7ミリM2重機関銃の発射を始める。
 またもや、予想外の攻撃を受ける。
 ドラゴンは、総排泄口から火炎放射したのだ。ドラゴンは口腔から硬芯徹甲弾相当の物質を発射し、尻の穴から火炎を噴射する。
 M41の砲塔上に炎が見える。車長の上半身が燃えている。
 M41が急速後進していく。
 87式自走高射機関砲が機関砲を発射しながら、後退を始める。装甲の薄い87式自走高射機関砲や自走105ミリ榴弾砲M109では、ドラゴンの徹甲弾に貫通されかねない。
 香野木は、意外な展開に焦りを感じていた。ラダ・ムーは混乱している。
 砲手の奥宮要介陸士長が「後退しましょう!」と提案する。

 後退以外の選択肢はないが、空を飛ぶ生き物から逃げ切れるわけがない。
 ドラゴンはその大きさゆえか、敏捷ではない。だが、高度を下げながらの滑空時の速度は、確実に時速80キロ前後は出ている。
 香野木はどうやって逃げるかだけを考え始める。
「奥宮さん!
 戦車砲でドラゴンは落とせない!
 ギガスの浮航船を狙うんだ。連中は不用心にヨタヨタと浮いている!」
 ラダ・ムーが対戦車榴弾を装填し、奥宮陸士長が真正面にいる距離1200メートルの浮航船に照準する。
 砲身が後座する。
「命中だ!」
 ラダ・ムーは、2万5000年前に彼らが成し得なかったギガスの浮航船撃墜に高揚感を感じている。
 香野木には高揚感などない。どうやって逃げるか、それだけだ。
 5機目を落とされて、浮航船が後退していく。
 87式自走高射機関砲は35ミリ機関砲弾を複数のドラゴンに命中させているが、簡単には落ちない。翼の皮膜に穴を開けたくらいでは、効果が薄い。

 4輌の装甲車輌は、互いに連携しながら、ドラゴンの追撃を振り切ろうと内陸に向かう。

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