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好きなもの
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私は、制服でエッチがしてみたかった。セーラー服、看護婦、婦警、などなど。制服だと言われるもの、なんでもいい。コスプレって呼ばれるものに、性的に興奮する人だった。
通常の格好じゃなかったら、どんな服でもいい。それが、制服だったら、すごく興奮するだけ。
元彼には、「高校の時の制服着て、エッチしてみたりしない?」って、聞いたことで、終わった。
彼の高校は学ランだったのだ。これを着た彼とエッチをしたいと思ってしまい、それを告げることが、別れに繋がった。
彼とは、エッチの前にお風呂に入って、お互いがバスタオルを巻いただけの格好になって、それからスタートっていうことが多かった。そうでなくても、最終的には裸になっていた。
私は、服を着たまま・・・・・・そんな状態でやってみたいという願望が常にあったけれど、元彼は、それを「変態的」で「無理」だと言った。
そんな性癖を持つ私が、セーラー服姿で、明るいリビングのソファに足を広げて座らされて、スーツ姿の男性に写真を撮られているのだ。興奮しない方がおかしい。
レイプ願望があるわけじゃない。相手が兄だという、ひどいことをされないと分かったいる相手だからこそ、不安よりも興奮が先だって、もっと見て欲しいとさえ思った。
「うわ、ぐっしょり濡れて・・・透けて見えるぞ?」
「ん、んん・・・」
恥ずかしい。なのに、気持ちが良くて、体をよじるだけでイッテしまいそうだ。どうにかして欲しくて、自分で触って終わらせてしまいたい。
だけど、兄の目の前でいきなり自慰行為を始めるわけにはいかない。カシャカシャとシャッター音が鳴り響いていたが、私は兄に、もう帰ると伝えようと兄を見た。
本当に本当に本当に意図してそこに視線をやったわけではない。
だけど、気がつくと、視線は吸い寄せられて、動かなくなっていた。
さらには、視線だけではなく・・・・・・、
「ちょ、馬鹿!」
「大きくなってる・・・・・・」
ソファから滑り降りて、がっつり握ってしまっていた。
スーツの股間部分が膨らんでいることに気がついたのだ。まさか、と思って。思わずというか、本能のままにというか、確認してしまった。
「当たり前だろ、アホタレが!」
頭をはたかれた。だけど、痛いとかそういうものより、兄が、この状況に反応していたことに驚いていた。てっきり、変態な妹の趣味に少々付き合ってやろうとか、そういうボランティア精神かと思っていた。
「こんなエロい状況で反応しないわけないだろ!」
エロい・・・これは、部屋で妹が制服のコスプレをしていることを指しているのだろうか。おもしろいとか、おかしな、という表現ではなく?
もう一度触ろうと手を伸ばしたのを叩き落とされた。
「俺だって、触ったのは一回だけだ!それ以上は、やられると思えよ!」
心なしか赤くなった顔で、兄が胸を張っていた。
やられるって・・・・・・。
「できるの!?」
思わず叫べば、無言でまた頭をはたかれた。
「この格好で!?この格好をした私に、最後までできる!?」
はたかれたことを気にもせずに兄にのしかかっていく私を押しとどめながら、兄は驚いた顔をしていた。
「最後までって、なんでそんなことを・・・」
「この格好した私に、挿入してしゃせ・・・・・・」
さっきよりも強くはたかれた。
「お前は俺を不能だとでも思ってんのか!」
てことは、できるということだ。
そう判断した私は、兄を押し倒していた。
「………あれ、新菜さん?逆じゃないかな~?」
「良平さん?えっちしましょ?」
性対象にしてしまえば、兄だなんて呼べない。兄改め、良平にのしかかっていくと、慌てたように良平が私の肩をがっしり掴んできた。
「やっぱり嫌なの?」
「なんでそこで泣くんだ!ちょっと待て!」
泣いてなんかないやい!がっかりしすぎて目からいろいろ出てきそうになっただけで。
兄は、「本当に、待て」そう言って、上半身を起こして二人でソファに座った。
私はいたたまれずに俯いていると、横で良平の・・・兄と呼んだ方がいいだろうか・・・から、大きなため息が聞こえた。
ちらりと見上げると、ネクタイを緩めているところだった。
「・・・・・・」
「・・・・・・待て。襲おうとするな」
こんなに発情している横でネクタイ緩める方が悪いんじゃない!ひどいよ!据え膳だよ!
「キャラが変わってるだろ。なんでいきなり本番までしようってなるんだ」
そんなこと言ったって、自分だって、兄を襲おうと思うことになるとは考えていなかった。
私は、きっと自分が望むセックスは一生できないと思っていた。
「こんな格好をしている女を抱ける人なんていないと思ってたから」
それどころか、普通のセックスも、感じられるかどうか、分からなかったから、怖かった。
元彼が「本当に感じているのか」と言っていた言葉は、胸に痛かった。本当に気持ちが良かった。好きだったし、触られたり抱き合うのは、好きだったのだ。だけど、世で聞く『イク』という感覚を得たことがない。
私は人並みというか・・・こんな趣味を持っていることからも分かるように(?)多分、性欲は強い方だと思う。自分の手だったらイケる。だけど、元彼の手では、イケない。もちろん、中で快感を感じるなんてこともあったことがない。
なのに、さっき、少し触られただけなのに、多分、私はイキそうになった。
もっとしたい。そう思ったって、仕方がないじゃないか。
通常の格好じゃなかったら、どんな服でもいい。それが、制服だったら、すごく興奮するだけ。
元彼には、「高校の時の制服着て、エッチしてみたりしない?」って、聞いたことで、終わった。
彼の高校は学ランだったのだ。これを着た彼とエッチをしたいと思ってしまい、それを告げることが、別れに繋がった。
彼とは、エッチの前にお風呂に入って、お互いがバスタオルを巻いただけの格好になって、それからスタートっていうことが多かった。そうでなくても、最終的には裸になっていた。
私は、服を着たまま・・・・・・そんな状態でやってみたいという願望が常にあったけれど、元彼は、それを「変態的」で「無理」だと言った。
そんな性癖を持つ私が、セーラー服姿で、明るいリビングのソファに足を広げて座らされて、スーツ姿の男性に写真を撮られているのだ。興奮しない方がおかしい。
レイプ願望があるわけじゃない。相手が兄だという、ひどいことをされないと分かったいる相手だからこそ、不安よりも興奮が先だって、もっと見て欲しいとさえ思った。
「うわ、ぐっしょり濡れて・・・透けて見えるぞ?」
「ん、んん・・・」
恥ずかしい。なのに、気持ちが良くて、体をよじるだけでイッテしまいそうだ。どうにかして欲しくて、自分で触って終わらせてしまいたい。
だけど、兄の目の前でいきなり自慰行為を始めるわけにはいかない。カシャカシャとシャッター音が鳴り響いていたが、私は兄に、もう帰ると伝えようと兄を見た。
本当に本当に本当に意図してそこに視線をやったわけではない。
だけど、気がつくと、視線は吸い寄せられて、動かなくなっていた。
さらには、視線だけではなく・・・・・・、
「ちょ、馬鹿!」
「大きくなってる・・・・・・」
ソファから滑り降りて、がっつり握ってしまっていた。
スーツの股間部分が膨らんでいることに気がついたのだ。まさか、と思って。思わずというか、本能のままにというか、確認してしまった。
「当たり前だろ、アホタレが!」
頭をはたかれた。だけど、痛いとかそういうものより、兄が、この状況に反応していたことに驚いていた。てっきり、変態な妹の趣味に少々付き合ってやろうとか、そういうボランティア精神かと思っていた。
「こんなエロい状況で反応しないわけないだろ!」
エロい・・・これは、部屋で妹が制服のコスプレをしていることを指しているのだろうか。おもしろいとか、おかしな、という表現ではなく?
もう一度触ろうと手を伸ばしたのを叩き落とされた。
「俺だって、触ったのは一回だけだ!それ以上は、やられると思えよ!」
心なしか赤くなった顔で、兄が胸を張っていた。
やられるって・・・・・・。
「できるの!?」
思わず叫べば、無言でまた頭をはたかれた。
「この格好で!?この格好をした私に、最後までできる!?」
はたかれたことを気にもせずに兄にのしかかっていく私を押しとどめながら、兄は驚いた顔をしていた。
「最後までって、なんでそんなことを・・・」
「この格好した私に、挿入してしゃせ・・・・・・」
さっきよりも強くはたかれた。
「お前は俺を不能だとでも思ってんのか!」
てことは、できるということだ。
そう判断した私は、兄を押し倒していた。
「………あれ、新菜さん?逆じゃないかな~?」
「良平さん?えっちしましょ?」
性対象にしてしまえば、兄だなんて呼べない。兄改め、良平にのしかかっていくと、慌てたように良平が私の肩をがっしり掴んできた。
「やっぱり嫌なの?」
「なんでそこで泣くんだ!ちょっと待て!」
泣いてなんかないやい!がっかりしすぎて目からいろいろ出てきそうになっただけで。
兄は、「本当に、待て」そう言って、上半身を起こして二人でソファに座った。
私はいたたまれずに俯いていると、横で良平の・・・兄と呼んだ方がいいだろうか・・・から、大きなため息が聞こえた。
ちらりと見上げると、ネクタイを緩めているところだった。
「・・・・・・」
「・・・・・・待て。襲おうとするな」
こんなに発情している横でネクタイ緩める方が悪いんじゃない!ひどいよ!据え膳だよ!
「キャラが変わってるだろ。なんでいきなり本番までしようってなるんだ」
そんなこと言ったって、自分だって、兄を襲おうと思うことになるとは考えていなかった。
私は、きっと自分が望むセックスは一生できないと思っていた。
「こんな格好をしている女を抱ける人なんていないと思ってたから」
それどころか、普通のセックスも、感じられるかどうか、分からなかったから、怖かった。
元彼が「本当に感じているのか」と言っていた言葉は、胸に痛かった。本当に気持ちが良かった。好きだったし、触られたり抱き合うのは、好きだったのだ。だけど、世で聞く『イク』という感覚を得たことがない。
私は人並みというか・・・こんな趣味を持っていることからも分かるように(?)多分、性欲は強い方だと思う。自分の手だったらイケる。だけど、元彼の手では、イケない。もちろん、中で快感を感じるなんてこともあったことがない。
なのに、さっき、少し触られただけなのに、多分、私はイキそうになった。
もっとしたい。そう思ったって、仕方がないじゃないか。
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