紅月の神話 EP4 黒い悪魔

与那覇瑛都

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第一章 黒い悪魔の逃亡

プロローグ

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 民間軍事会社紅い翼の掲示板前に黒いフード付きマントを身に纏う黒髪に紅い眼をした絶世の美貌を持つ青年がいた。
 青年は依頼書を一通り見ると掲示板から依頼書を取り受付へと向かう。
 一番空いてる受付の下に向かうと青年は眉をひそめて受付の男に言う。
「何でお前がここにいるんだネトラレ?」
 ネトラレと言われた男は顔を赤くして怒る。
「ネトラレ言うな! 俺の名前はケビンだ!」
「ケビン・ネイトゥ・ラッレィだろ。ケビンは他にもいるしネイトゥもラッレィも言いにくい。ネトラレでいいだろ」
「いいわけあるかぁ! お前のせいでいらん噂が立って大変なんだぞこっちは!」
「うっせぇな。分かったよ。名前で呼んでやる。っで、何でお前がここにいるんだ?」
「見て分からないか」ケビンはギプスを巻いた腕を軽く上げる。「この腕じゃまともに仕事できないからな。お願いして受付の仕事を貰ったんだ。依頼受けるんだろ。さっさと寄こせ」
 そう言われて青年は依頼書を渡した。依頼書の内容を見たケビンは顔をしかめて言う。
「お前なぁ、この依頼本気で受けるのか?」
「当たり前だ。これが一番楽で金になる」
「しかしな。お前にこれをやらすと俺が社長に怒られるかもしれないんだよ」
「大丈夫だろ。たとえ怒られても、壺を割ったのに比べたらマシだ」
 ケビンの顔が固まった。
「確かありゃぁ四〇〇年くらい前の物で、だいたい六〇〇〇万エストだったかな」
 エストとはシンフォニア王国の通貨で一〇〇エストあれば安いパンが一個買える。
「六〇〇〇万!」
「有名な芸術家の作品だ。目録にも載っている。何より先代の王から貰ったって自慢していたからな」
「本物確定じゃねぇか………分かったよ。受理してやる」
「じゃ、よろしく」
 そう言って青年は出て行った。
 青年が受けた依頼は奴隷商人ニコラスの護衛だった。

 王都から少し離れたマルクス街道にニコラスの商団はいた。
 商団の奴隷達は機工魔術により作られた主の指輪を持つ者の罰として爆発と電気を流す奴隷の首輪を付けられ男のグループと女と子供のグループに分けられていた。
 男のグループは外で手錠に足枷を付けられ足枷は逃亡防止のため鎖で繋いで一ヶ所に纏め、女と子供のグループは二台ある動物運搬車のうち幌シートに覆われていない外から丸見えの運搬車の檻に入れられていた。
 商団に近づいた青年はすぐに安そうな自動車の近くで受付をしている男と傭兵達を見付けその場へ向かった。
 受付をしている男は近づいてくる青年に気付き尋ねる。
「お前も護衛か?」
「ああ。紅い翼のガレックだ」
 紅い翼と聞き男は驚いて態度を改めて言う。
「それは心強い。もうすぐ出発しますので暫くお待ち下さい」
 男はそう言うと自動車の下へと向かった。
 ガレックは一度周りを見渡して小さく溜息を吐いた。
 悪どい商売をする奴隷商人は敵が多いから私兵を持つ、私兵の数が奴隷商の強さの証し金を持ってる証明であるが、この商人には三人しかいなかった。
 受付をしていた男が自動車の下に着き後部座席を開けると頭の薄い男が降り傭兵達に言う。
「私が雇い主のニコラスだ。これから十分後に我々はロードレブへと向かう。それまでに警備の打ち合わせをしてくれ。それでは傭兵達、道中の警護を頼む」
 そう言ってニコラスは再び自動車に乗った。
 傭兵達が集まり自己紹介と警備の打ち合わせをする中、ガレックだけが一人フラフラと歩き出す。
「おい! 兄ちゃん。何処行くんだ」
 一番強そうな男が呼び止めるが無視して歩く。それに男は怒って肩を強く掴んだ。
 ガレックは振り返り、右手で男の顔面を掴んで足を払い地面に叩きつけ、払った右足で顔を思いっきり踏みつぶした。
「男が俺に触れんな」
 周囲が唖然とし静寂が訪れた。そして傭兵の一人が呟いた。
「黒い悪魔……」
 彼の一言でヒソヒソと会話が広る。
 ここ数年、シンフォニアに黒い悪魔の噂があった。
 黒い悪魔は、黒髪に血のような紅い眼をした恐ろしい美貌をもつ青年である。
 黒い悪魔は、とても強かで目的のためなら手段を選ばない。
 黒い悪魔は、錬金術を使う国内最強の魔法戦士である。
 黒い悪魔は、可愛い女の子しか助けない。
 黒い悪魔は、…………
 ガレックは彼らを一瞬睨む、彼らは恐怖から口を閉ざすとガレックは歩き出した。そして幌シートに覆われた運搬車に近づき中を見ようとするが見張りをしている商人の私兵が怯えながらも職務を全うするため止める。
「すいません。中を見るのは止めて下さい」
「いいじゃねぇか。少しくらい」
「いや。本当に勘弁して下さい」
「ちっ。わかったよ」
 そう言って護送車から離れ、暫くして移動が始まった。

 男の奴隷達は足を鎖で繋げられてるから歩みは遅く、商人の部下が「さっさと歩け!」と地面に鞭を打ち、立ち止まると体に鞭を打つ。子供が鞭の音で泣くと女が必死にあやす。
 昼の半ば木々に覆われた道を通ると、木々の隙間に潜んでいた男達が横から襲い掛かってきた。
「家族を帰して貰うぞ!」
 突然の伏兵に傭兵達が慌てる中、ガレックは黒いマントに隠れていた後ろの両腰から二丁の大型自動魔導拳銃ルクス&ノクスを抜いた。
 一般の銃と違い魔導銃は弾が無くても内蔵された魔法式に自身の魔力を込め弾を作る事が出来、弾を持ってる場合魔力を込める事で攻撃力を強化する事が出来る。
 ガレックに撃たれ男達の半分が叫びながら倒れた。
 ガレックを危険と男達は判断し、排除するため集団で襲い掛かる。
 捨て身の覚悟で接近する敵に対応するため、ガレックは右手に持つ銃ルクスを仕舞い、右腰に下げてあるカードホルダーを軽く叩いた、するとカードが少し出て来てガレックはそれを抜き取りカードに魔力を込める。カードは一振りの大剣レオンハルトとなり、ガレックは左手の銃ノクスを急いで仕舞い接近した男達を大剣で薙ぎ払った。
 近づく敵を剣で薙ぎ払い遠くの敵を銃で撃ち抜く、双銃と大剣を巧に使いガレックはほぼ一人で奴隷解放に来た敵を撃退した。
 最後の希望を絶たれた奴隷達の眼から光は消えた。
 敵を撃退したことでニコラスは車から降り大喜びでガレックの下に来た。
「よくやった。さすが紅い翼の傭兵だ」
「他の護衛者より俺の方が働いた。金は弾んでもらうぞ」
「いいだろう。ただ、次から殺さずに捕まえてくれないか」
「捕まえて奴隷にするか。いいだろう」
 ニコラスはイヤらしい笑みを浮かべた。
「おお! 話が早い。それではお願いします」
 そう言ってニコラスは車に戻り、また移動が始まった。

 夜になりガレックは再び一番前の護送車に来た。
 見張りの私兵は替わっていた。
「中が見たい」
「すいませんダメです」
「別に犯らせろってわけじゃない。幌シートで覆うって事はよほどの商品だろ。少しくらい見せてもいいじゃねぇか」
 私兵は少し考えて言った。
「お頭には内緒ですよ。バレたらクビになっちまうんで」
 ガレックは頷いて中を覗いた。
 中には首輪を付け口と手足に枷を掛けられた、金髪碧眼と銀髪緋眼の同じ顔をした二人の少女が横たわっていた。
「口枷までしてるのか」
「魔法使いなんで詠唱されたらヤバイですから」
 この男は無詠唱を知らんのか。まあ、使い手は少ないからな。
「この二人は双子で、なんと、あの賢者イヴの末裔らしいっすよ」
 その昔、賢者イヴは歌で邪龍を鎮めたという伝説を持つ。
「マジか?」
「さぁ。本当かどうかは分からないっすけど、本人達はそう言ってました」
「ふぅん。いくらだ?」
「残念。この二人は売ってないんすよ」
「専属の奴隷にするのか?」
「いえ。もう買い手がいるんす」
「ふむ」
 目的地はロードレブだったな、なら買い手はあいつか。
「ロードレブ公爵か」
「はい」
 あのゲスの所か。可哀想に。
 外からの話し声に気付いた少女達は強い目で睨む、ガレックはその視線に気付いた。
 ほう。面白い。良い目だ。こういう良い女は俺みたいな良い男の下にいるべきだ。よし、決めた。金はどうとでもなるし、ゲスに渡すのはむかつく。何より俺以外の野郎の女になるのがむかつく。
 ガレックは二人に尋ねた。
『おい。奴隷姉妹』
 少女達は頭に直接響いた声に驚いて顔を合わせる。
『たかが念話にイチイチ驚くな。使った事無いのか?』
 金髪の少女が答えた。
『いえ。ただ家族以外の人と念話したのが初めてだったから』
『そうか』
 銀髪の少女が尋ねる。
『それより何の用?』
 ガレックはニヤリと悪魔の笑みを浮かべた。
『今すぐ俺様の奴隷になるか、ここで死ぬか選べ』
 姉妹は絶句する。
『さあ、どうする?』
『い、いきなり奴隷ってどういう事よ!?』
『それに、死ぬってどういう事ですか!?』
『うん。このままだとお前等はゲスな公爵の下に連れて行かれて人格を破壊されて殺されるだろう。良い女がゲス公爵に壊されるのは嫌だ』
『それなら助けてよ!』
『タダ働きは嫌だ。良い女が壊されるのはもっと嫌だ。お前等が気に入ったから欲しい。嫌なら一思いに殺してやる。さあ、どうする?』
 姉妹は苦悩して涙目で見つめ合い暫くして金髪の少女がガレックに念じる。
『奴隷に、なります』
『お姉ちゃん!?』
『私達は賢者の末裔、血を絶やすわけにはいかないの。でもその代わり、妹には手を出さないで下さい。奴隷には私がなります』
『お姉ちゃん……』
 ガレックは考える時間を与えず、すぐに尋ねた。
『ふむ。それで良いのか妹?』
 銀髪の少女は必死に考える。
 このままだと私は助かるけどお姉ちゃんが、お姉ちゃん一人だと助けてやったんだとか言って私の分まで酷い事するかもしれない。
『うぅぅ。私も奴隷になる!』
『アリスちゃん!?』
 ガレックはククク……と笑う。
「美しき姉妹愛だな。安心しろ俺は女には優しい」
 それを聞いた私兵は変な独り言だと怪訝な顔をし、ガレックと向き合った瞬間、鳩尾を殴られ顎を掌底で突き上げられ意識を失った。
 そしてガレックはしゃがみ込んで私兵の服を漁ると檻の鍵を奪いついでに財布を抜き取り中身を確認した。
「だいたい一五〇〇〇エストかしょぼいな」
 ガレックはお金を全部抜き取ると私兵の財布を捨て自身の財布に入れて立ち上がり、カードホルダーから一枚カードを抜き取りモンスターを引き寄せる黒い香水出し適当に撒きカードに戻しホルダーにしまった。そして奪った鍵を使い檻の中に入り丁寧に檻を閉めたあと姉妹の口枷と首輪を外した。姉妹は睨みながらも「ありがとう」と礼を言った。
「まずは自己紹介でもするか。俺様の名前はガレックだ。ご主人様もしくはガレック様と呼べ」
 ガレックがそう言うと金髪の少女が答えた。
「分かりました。私の名前はマリア・イヴ・スカーレット。この子は妹のアリスです」
 アリスと呼ばれた少女は我慢出来ずに言った。
「あぁ。もう! いい加減。こっちも外してよ」
 姉妹の手足には、まだ枷が掛けられていた。
「ああ。それはダメだ」
「なんでよ?」
「そりゃあ、今から頑張る俺へのご褒美タイムだからな」
 そう言ってガレックはマリアの唇を奪った。
「なっ!? あんた何やっ、ムグッ!?」
 アリスの唇も奪った。
 唇を離し笑みを浮かべながら姉妹に言う。
「結界を張ったからお前等の声は聞こえねえし、誰も中に入って来れやしねえ」
「こ、こういう事は愛し合う二人がやる事です」
「なぁに。すぐに俺様に惚れる」
「エェン! 初めてなのにぃ!」
「こ、この鬼畜ぅ!」
 数時間後、満足したガレックは気を失った二人の枷を外し起こさないように優しく頭を撫でた。
 じゃぁな・・・
 ガレックは立ち上がり慎重に外の様子を見た。外には巨大なエンシェント・ドラゴンが暴れていた。
 予想外だな。つぅか、何でこんな大物がいるの?
 王都近辺は弱いモンスターしかいないと思って香水を撒いたガレックだったが来たのは強敵だった。
 まあ、集団より単体の方が楽だな。早く終わるし。
 ガレックは運搬車を降り燃えさかる大地に立った。
「こんな所にいたか」
 攻撃の余波を受けたのだろう、傷だらけのニコラスが寄ってきた。
「他の傭兵は逃げ出しやがった! 奴隷もほとんど奴にやられた! 報酬は倍払う、奴を殺せ!」
「・・・・・・俺に命令すんな」
 そう言ってガレックは右の銃を抜き、依頼人を撃ち殺した。
 ドラゴンが銃声に気付きガレックを見付け向かって来る。
 ガレックは一瞬だけ後ろを見て、すぐにドラゴンと向き合った。
 ここで戦うのは拙いな。
 ガレックは、もう一丁の銃を抜き左右でドラゴンを数発撃ち自分に注意を向け走り出した。ドラゴンが怒りながら追い掛ける。
「こっちだ。デカブツ!」
 距離が空いたから見逃そうとしたドラゴンに、ガレックは足を止め挑発して銃を撃ち込んだ。
「おっらぁ! さっさと来い!」
「人間の分際で調子に乗るなぁ!」
 知能が高いドラゴンは人間の言葉を理解し話す事が出来る。
「やっとしゃべったか。デカブツ!」
 ガレックは再び走り出し、暫く走ると足を止め銃を仕舞った。ガレックの雰囲気が変わった事に気付きドラゴンも足を止める。
 お互い睨み合って動かない。
 何だこの威圧感は? こいつ本当に人間か?
 ガレックはドラゴンの後方にある運搬車から二人の少女が出て来るのを見た。
 これくらい離れてたら大丈夫だろ。ドラゴンにはこれだ。
 ガレックがカードを抜くとドラゴンが突進してきた。カードを対物魔導狙撃銃、ドラゴン・ストライカーにしてガレックは二発撃った。
 一発はドラゴンなどの上位種が無意識に張る高密度魔法障壁を破壊し、もう一発がドラゴンを貫通し絶命させた。
「やっぱ俺って最強」
 遠くから見ていたマリアが呟き、アリスが後に続いた。
「すごい」
「何者なの? あいつ」
 二人はガレックの下に向かい、辿り着くとアリスが言った。
「無傷でドラゴンを倒すなんて、本当に人間?」
「失礼だねぇ。それよりお前等、よほど俺様の奴隷になりたいんだな」
 二人は顔をキョトンとした。
「だってそうだろ。逃げずに俺様の下に来たんだから」
「「あっ、あぁぁぁぁぁっ!」」
 二人はようやく逃げるチャンスだったと気付いた。
 ガレックは右手に魔力を込め、二人の左腕を軽く叩いて言った。
「「えっ?」」
「これでお前等は俺の奴隷だ」
 二人の左腕に歪な紅い十字が刻まれた。
「それが奴隷の印だ。これから俺様のために働け。まずはドラゴンの解体だ。俺が捌くから小分けしろ。ククク………これで金欠がどうにかなったな」
 奴隷の印を刻まれた者は主に絶対服従する。
 こうして二人は逃げる機会を失い完全にガレックの奴隷になった。
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