紅月の神話 EP4 黒い悪魔

与那覇瑛都

文字の大きさ
22 / 66
第二章 戦場に舞う天使の涙

第二話 成年指定ゲームってピンキリが凄い

しおりを挟む
 誰にでも秘密がある。
 その秘密は立場が上がれば上がるほど重く根深い物となる。それが他者から見てどんなくだらない事でも。
 シンフォニア王国南方軍司令官ガイウス・アルビヌス大将にも秘密があった。
 その秘密は側近にはバレて止めるよう諌められたがいっこうに止める気配はなく側近達は諌めるのを諦め他の者にはバレないよう必死に隠している。ちなみにガイウスはバレてしまったのなら仕方ないと開き直り秘密はエスカレートしている。
 今日も今日とて厳ついスキンヘッドをした大柄な男ガイウス・アルビヌスは自身のノートパソコンを前にニヤニヤと笑みを浮かべている。
『もう! 兄さんのエッチ!』
『俺は無実だ!』
 ガイウスは最近発売された成年指定ゲーム『俺の妹は許嫁』をプレイしていた。
 そう、ガイウスは重度のオタクである。
 これから話しが面白くなるって所でドアがノックされる。ガイウスは仕方なくゲームをいったん止めて返事をする。
「入っていいぞ」
「失礼します!」
 側近の部下が一人で部屋に入ってくる。
「何があった?」
「敵の隠れ家を制圧させた部隊から我が国の錬金術師二名とお連れの者三名を保護したと連絡を受けました。話しを聞いてみた所ガレック殿とトトリ殿ではないかと思い報告に来ました」
「ああ。そう言えばこっち方面に逃げたって聞いたな。あの男が大人しくしてるって事は俺と交渉がしたいんだろう」
 現在が王家からガレックを生きて出来るだけ無傷で捕らえよと全軍に命令が出されている。
「このまま捕まえますか?」
「いや、司令官クラスには別命が出されている」
「お聞きしても?」
「ああ、側近や幹部にはバレても問題ない。泳がせろとの命令だ」
「どういう事です?」
「さあな。時期を見て指令も取り下げるらしい。ただ、やつはこの事を知らない」
 そう言ってガイウスは満面の笑みを浮かべ側近の男はまたかと顔を歪める。
「早速ガレックに会いに行くぞ。案内しろ」
「はいはい。分かりました」
 ガイウスは部下に案内されガレックの下へと向かった。

 時は少し遡り、リッカはガレックを追い掛ける前にガレックの家に来ていた。
 彼女は家の中を一通り見回り最後にキッチンの床下収納を開ける。入ってる物を取り出すと床下収納の床を外した。すると取ってのない隠し金庫が現れ持っている鍵をさして回し鍵穴の傍にある小さな水晶に魔力を込めると鍵が開きリッカは扉をスライドさせて開けた。中には一振りの太刀があった。
 大神切夜光、あれほど肌身離さず持っとけって言ったのに持って行くの忘れてる。
 リッカは太刀を手に取り床下から引き出す。太刀はリッカより三センチだけ低い一六五センチもの大太刀であった。
 リッカは大太刀を傍に置くと金庫を閉め床下収納を元の状態に戻し大太刀を持ってアトリエへと向かう。アトリエに着くと大太刀を大太刀専用のハードケースにしまった。
 取り合えずダルマスカに向かって後でガイウスにでも電話して情報を得ましょう。
 こうしてリッカはダルマスカ王国へと向かった。

 ガイウスはガレック達を軟禁している部屋に部下を連れて来た。
「久し振りだな。ガレック、トトリ、それとシャーリーも」
「ああ」「ええ」「久し振りれす」
「後ろの二人は初めましてだな。シンフォニア王国南方軍司令ガイウス・アルビヌスだ」
「俺の奴隷だ。金髪がマリア、銀髪がアリスだ」
 自己紹介する前にガレックが紹介したので姉妹は初めましてと頭だけ下げた。
「奴隷って、相変わらずだなぁ」
 そう言ってガイウスはトトリを見る。トトリは嘆息吐き肩を落とす。
「それより話し聞いたぞ。王家から逃げてるんだってな。大方シェリア様に手を出そうとしたんじゃねぇか?」
「よく分かってるじぇねぇか。まぁ失敗したけどな」
「おいおいマジかよ」
 普通見付けしだい処刑だろ。何で生きてるんだ。まぁ関係ないからいっか。
 ガイウスの忠誠心は国に捧げているのであって王家には捧げていない。だから王宮内の権力争いには中立を掲げている。
「俺はお前の捕縛命令を受けている。助命願いを書くからこのまま大人しく捕まれ」
 助命? ああ、捕縛の理由を知らんのか。
「いや。捕まる気はない。そこでだ。逃がしてくれ」
「いくらなんでもそれは無理だぞ」
「勿論タダでとは言わん。俺のカードデッキをやる」
「何?」
「リンネのデッキだ。勿論レアカードも全て纏めてお前にやる。これでどうだ」
 ガレックの言う『リンネ』とは、元は成年指定ゲームだったが爆発的なヒットを飛ばし全年齢となりアニメ化し実写映画化までする大ヒット作品である。
「いいのか? お前のデッキには確か・・・」
「ああ。僅か十枚しかでていない幻のレアカードもある」
 コレクターが喉から手が出るほど欲しがりオークションに出された時、百二十万もの値が付けられた。
「いいんだな」
 ガレックは頷く。
「分かった。ただし逃すのは一度限りだ。海は我が軍が抑えたから脱出は無理だ。西のクラフトから脱出しろ」
 そう言ってガイウスは没収したガレックとトトリのカードホルダーを返す。ガレックとトトリは受け取り受け取りながらガレックが言う。
「もう海を抑えたのか」
「当たり前だ。王都を落とすより先に海軍基地を狙ったからな」
「海からクラフト軍、陸からシンフォニア軍の挟撃か」
「さすがに気付いたか」
「まあな。これでダルマスカの逃げ道はバルセ・ルナ方面のみ」
「当然軍は散開している」
「まぁ、俺には関係ねぇ。さっさとクラフトに向かうさ」
 そう言ってガレックは一枚カードを抜き収めていたリンネのカードデッキを開放する。
 ガイウスは笑みを浮かべて受け取りガレックに言う。
「外まで部下を付ける。勝手に動かれたら困るからな」
 断る理由がないのでガレックは了承する。
 ガイウスの部下が一歩前に出てガレック達に言う。
「それでは出口まで案内します。ですがその前に、ガレック殿が持っていた木箱の下へ案内します」
「ああ頼んだ。それじゃあな。ガイウス」
「じゃあね。小父さん」
「じゃあれす」
 今日会ったばかりの姉妹はお辞儀だけする。
「ああ。ウチから車は出せんが、お前達を捕まえていた奴らの車がある。そっちは勝手に使っていいぞ。ウチのじゃねぇから」
 こうしてガレック達はガイウスの部下に連れられ部屋を出て行った。

 木箱の下に着くとガレックがガイウスの部下に尋ねる。
「近くに更衣室はあるか?」
「ありますが、どうしてですか?」
 ガレックは木箱を指差して言う。
「あの箱に入ってるメイド服は俺やトトリ、シャーリーと同じ素材を使って出来ている。普通の服より遥かに丈夫で着心地もいい。戦場を突っ切っていくんだ。普通の服じゃ危ない。ここなら安全に着替えられるだろ」
 ガイウスの部下は頷き「こちらです」っと案内する。ガレックは木箱を持つと女性陣達と付いて行った。
 姉妹の着替えも終わりガレックはカードデッキを解放し空になったカードに木箱を収納してしまい。再びガイウスの部下に案内され車の前に来た。
「こちらが彼らが持っていた車です」
 車は意外にも今年販売されたシンフォニア産の新車、何処でも走れるのが売りの自動車だった。
 車の事がよく分からない姉妹と興味がないシャーリーは驚かなかったが価値が分かるガレックとトトリは軽く驚く。
「おいおい、これ本当に彼奴等の車なのか?」
「国内でも五百万は軽く越える高級車よ。大丈夫なの?」
「調べた所盗難車らしいのですが、この車、紅い翼の社用車です」
「えっ! ウチの!?」
「はい。どうやら紅い翼ペローネ支社の車らしく、ペローネ基地周辺の魔物の討伐をしている時に襲撃され奪われたそうです」
 ペローネとはシンフォニア南部にある都市でペローネ侯爵が治めている。クラフト王国とダルマスカ王国の三国が交わる国境の地である。
「そんな事があったんだ」
「ウチの車なら報告するだけでいいな。ヘマしたのはペローネのやつだし、社長令嬢が乗るんだ。文句は言えまい」
 トトリが小さく溜息を吐いて言う。
「あんまり私の名前を使って欲しくないけど、歩くよりはマシね。ガソリン入ってる?」
「少しですが入ってます」
「悪いが満タンに入れてくれ」
「いいですよ」
「言ってみて何だが、いいのか?」
「いいですよ。ガソリンくらいで貴方方に恩を売れるなら大丈夫ですよ」
 これを聞いてガレックとトトリはさすがガイウスの部下だと思った。
 それからガソリンを満タンに入れてもらいガレック達はクラフト王国へ向かった。

 その頃ガイウスの携帯に電話が掛かってきた。表示された相手の名前を見てガイウスは嫌そうな顔をする。しかし無視するわけにもいかないから仕方なくガイウスは電話に出る。
「はい。アルビヌスだ」
『久し振りねガイウス。リッカよ』
「ええ。どうかしましたか?」
『貴方にも情報が来てるでしょ。ガレック達が行方不明になったわ』
「彼らとはつい先程会いましたよ」
『近くにいるなら止めて』
「もうすでにクラフトに向かいました」
『遅かったか。でも目的地は分かったわ。やっぱりクラフトに行くつもりなのね』
「追い掛けるんですか?」
『ええ。それじゃあね』
 そう言ってリッカは電話を切った。
 ガイウスはリッカについて少し考える。
 リッカ。リッカ・ベルカントか。一体何者なんだ? 初めて会ってからかれこれ一〇年以上、いっこうに年を取る気配がない。かといって魔神でも魔人でもない。人を雇って調べても速攻でバレるし犯罪者でもないから詳しく調べる事は出来ない。ったく、ザックスも厄介な奴を雇いやがって。分かってるのは何処からかまだ赤ん坊だったガレックを拾い育てた事と異常なまでのガレックへの執着。あれは子供に向けるものじゃないだろ。いくら血が繋がらないとはいえ親のくせしてなに考えているんだ。まぁ、人それぞれだから何も言わないが・・・
 これ以上考えても意味がないのでガイウスは仕事をし始めた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』 見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装… 俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。 突然の事で戸惑うクラスメート達… だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。 「またか…」 王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。 そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。 そして俺はというと…? 『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』 「それよりも不知火君は何を得たんだ?」 イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。 俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。 その場にいた者達は、俺の加護を見ると… 「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。 『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』 王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。 まぁ、その方が気楽で良い。 そして正義は、リーダーとして皆に言った。 「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」 正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。 「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」 「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」 「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」 「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」 「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」 「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」 「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」 俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。 「その…鎧と剣は?」 「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」 「今迄って…今回が2回目では無いのか?」 「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」 俺はうんざりしながら答えた。 そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。 いずれの世界も救って来た。 そして今度の世界は…? 6月22日 HOTランキングで6位になりました! 6月23日 HOTランキングで4位になりました! 昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°. 6月24日 HOTランキングで2位になりました! 皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

キャンピングカーで、異世界キャンプ旅

風来坊
ファンタジー
東京の夜を走り続けるタクシードライバー、清水翔。 ハンドル捌きと道の知識には自信があり、理不尽な客にも笑顔で対応できる――不器用ながらも芯の強い男だ。 そんな翔が、偶然立ち寄った銀座の宝くじ売り場で一人の女性・松田忍と出会う。 彼女との再会をきっかけに、人生は思いもよらぬ方向へ動き出した。 宝くじの大当たり、そして「夢を追う旅」という衝動。 二人は豪華にバスコンをカスタムしたキャンピングカー「ブレイザー」を相棒に、日本一周を計画する。 ――だが、最初のキャンプの日。 雷の直撃が二人を異世界へと連れ去った。 二つの月が照らす森で、翔は持ち前の度胸と行動力を武器に、忍を守りながら立ち向かう。 魔力で進化したブレイザー、忍の「鑑定スキル」、そして翔の判断力と腕力。 全てを駆使して、この未知の世界を切り開いていく。 焚き火の炎の向こうに広がるのは、戦いと冒険、そして新しい絆。 タクシードライバーから異世界の冒険者へ――翔と忍のキャンピングカー旅が、今始まる。

エレンディア王国記

火燈スズ
ファンタジー
不慮の事故で命を落とした小学校教師・大河は、 「選ばれた魂」として、奇妙な小部屋で目を覚ます。 導かれるように辿り着いたのは、 魔法と貴族が支配する、どこか現実とは異なる世界。 王家の十八男として生まれ、誰からも期待されず辺境送り―― だが、彼は諦めない。かつての教え子たちに向けて語った言葉を胸に。 「なんとかなるさ。生きてればな」 手にしたのは、心を視る目と、なかなか花開かぬ“器”。 教師として、王子として、そして何者かとして。 これは、“教える者”が世界を変えていく物語。

世の中は意外と魔術で何とかなる

ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。 神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。 『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』 平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

処理中です...