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第二章 戦場に舞う天使の涙
第十話 世界一周に行きたい 上
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案内に従い洞窟を奥に進むとダルマスカ王家の紋章が描かれた大きな石門が開けられその奥に鳳凰が鎮座していた。
鳳凰の下では整備士達が働いていた。
鳳凰に近付く度にガレックとトトリは抑えきれない笑みを浮かべていき目の前まで案内されるとガレックがルドルフに言う。
「中を調べてもいいか? ってか調べる!」
「ガッ君、まずは外から調べないと!」
「そうだな!」
ガレックとトトリは返事も聞かずには鳳凰へと走って行った。
「すぐに廃棄するから調べても構わないがせめて返事を聞いて欲しいな」
遠ざかる二人の背中をリッカは二つの理由で苦い表情で見ていた。
一つは単純に嫉妬で、もう一つは記憶はないが知識を持っているガレックと本人に自覚はないが世界トップレベルの天才トトリの二人が祖国の技術を完璧ではないがある程度手に入れそれが他国に渡ってしまうだろうと・・・
ルドルフは鳳凰の中からやって来た人物と少し話しガレックとトトリを除くみんなの下へ来て話す。
「荷物などは運んだが整備に少し時間が掛かりそうだ。出発は深夜、夜の闇に紛れていこうと思うのだが、どうだ?」
目で話を振られリッカは答える。
「そうね。少しでも被害を抑えたいからそれでいいでしょう。けど、十中八九天使が来るわよ」
「やはり来ると思うか」
「ええ。貴方も知ってるでしょ。クラフトには風の熾天使ラファエルがいるって」
ルドルフは苦い顔で頷いた。
クラフト王国は冒険王フェルディナンド・モリス・クラフトが建てた国である。
フェルディナンドは故郷の皆の反対を振り切り世界一周の旅を始めその途中で目的もなく旅をしていたラファエルと出会い加護を得た。その後一〇年以上の年月を懸け故郷に戻ったことでフェルディナンドは見事世界一周を果たした。
フェルディナンドが世界一周を果たしたことはすぐに広まり、その名声に惹かれ地域の有力者が集まりフェルディナンドの人柄に触れ天使の加護があると知ると地域の代表になって欲しいと懇願する。最初は断っていたフェルディナンドだが多くの者に頼まれ遂に地域の代表となる。
同じように地域の代表になって欲しいという者が多く集まりフェルディナンドはその者達を纏め天使の加護を持ってることから王に就任しクラフト王国を建国した。
そういう事がラファエルはクラフト王国に目を掛けている。
「ならどうする?」
みんながどうやって逃げ切るか話し合ってるとシャーリーが口を開いた。
「旦那が作った『きえーるスプレー』を使ったらどうれす?」
みんながシャーリーを見る中リッカが尋ねる。
「何それ、聞いたことないんだけど」
「旦那が風呂を覗くために作ったスプレーれす。でも人体には使えないと廃棄しやした」
「・・・ちなみに覗きはどうなったの?」
「透明人間になる薬を開発して成功しやした。旦那の隠れたヒット商品れす」
リッカは冷めた表情で言う。
「へぇぇぇ、他にその隠れたヒット商品ってあるの?」
「もちろんれす。すぐに破れる服『破かないでシリーズ』、絶対に傷付かない鞭など他にもいっぱいありやす」
リッカの表情は更に冷めていきシャーリー以外苦笑いをする。
暫くしていろいろ見て回ったガレックとトトリがやってきてガレックが自分を憐れむ目に気付いて不機嫌になって尋ねる。
「何だよ。お前等・・・イラッと来るんだけど・・・」
リッカがガレックに近付き肩に手を置くと電撃を放った。
「ギャァァァアア!」
不意打ちをくらい何がばれたと狼狽えるガレックにリッカが言う。
「そこに正座なさい!」
ガレックはすぐに正座し本日三度目の説教が始まる。
「シャーリーに聞いたわよ! エッチな物作っているって!」
私で試しなさいよ!
「しかもそれを売ってるですって! 貴方は経営停止のはずでしょ! 一体何処に卸したの!」
トトリはそっと逃げだそうとするが一人で怒られるのが嫌なガレックは正直に白状する。
「トトリの店です」
「トトリ!」
「ひゃい!」
「貴女も正座なさい!」
「ひゃい!」
トトリは急いでガレックの隣に座り涙目で正座する。
「何でガッ君の商品を入荷するの! 経営停止してるのは貴女も知ってるでしょ!」
っていうか、仲良すぎなのよ! むかつく!
「お金がないって困ってたから・・・」
「ガッ君のお金がなくなるはずないでしょ! この子がその気になれば一億や二億、軽く稼ぐわよ!」
商売は戦だって言う戦神よ! 祖国に戻れば世界一の金持ちよ! もう早く帰りたい!
「このまま出発まで正座なさい!」
「えっ、飯は?」
「ご飯抜き!」
ガレックとトトリは口を半開きで固まり連続食事抜きが決まった。
鳳凰の下では整備士達が働いていた。
鳳凰に近付く度にガレックとトトリは抑えきれない笑みを浮かべていき目の前まで案内されるとガレックがルドルフに言う。
「中を調べてもいいか? ってか調べる!」
「ガッ君、まずは外から調べないと!」
「そうだな!」
ガレックとトトリは返事も聞かずには鳳凰へと走って行った。
「すぐに廃棄するから調べても構わないがせめて返事を聞いて欲しいな」
遠ざかる二人の背中をリッカは二つの理由で苦い表情で見ていた。
一つは単純に嫉妬で、もう一つは記憶はないが知識を持っているガレックと本人に自覚はないが世界トップレベルの天才トトリの二人が祖国の技術を完璧ではないがある程度手に入れそれが他国に渡ってしまうだろうと・・・
ルドルフは鳳凰の中からやって来た人物と少し話しガレックとトトリを除くみんなの下へ来て話す。
「荷物などは運んだが整備に少し時間が掛かりそうだ。出発は深夜、夜の闇に紛れていこうと思うのだが、どうだ?」
目で話を振られリッカは答える。
「そうね。少しでも被害を抑えたいからそれでいいでしょう。けど、十中八九天使が来るわよ」
「やはり来ると思うか」
「ええ。貴方も知ってるでしょ。クラフトには風の熾天使ラファエルがいるって」
ルドルフは苦い顔で頷いた。
クラフト王国は冒険王フェルディナンド・モリス・クラフトが建てた国である。
フェルディナンドは故郷の皆の反対を振り切り世界一周の旅を始めその途中で目的もなく旅をしていたラファエルと出会い加護を得た。その後一〇年以上の年月を懸け故郷に戻ったことでフェルディナンドは見事世界一周を果たした。
フェルディナンドが世界一周を果たしたことはすぐに広まり、その名声に惹かれ地域の有力者が集まりフェルディナンドの人柄に触れ天使の加護があると知ると地域の代表になって欲しいと懇願する。最初は断っていたフェルディナンドだが多くの者に頼まれ遂に地域の代表となる。
同じように地域の代表になって欲しいという者が多く集まりフェルディナンドはその者達を纏め天使の加護を持ってることから王に就任しクラフト王国を建国した。
そういう事がラファエルはクラフト王国に目を掛けている。
「ならどうする?」
みんながどうやって逃げ切るか話し合ってるとシャーリーが口を開いた。
「旦那が作った『きえーるスプレー』を使ったらどうれす?」
みんながシャーリーを見る中リッカが尋ねる。
「何それ、聞いたことないんだけど」
「旦那が風呂を覗くために作ったスプレーれす。でも人体には使えないと廃棄しやした」
「・・・ちなみに覗きはどうなったの?」
「透明人間になる薬を開発して成功しやした。旦那の隠れたヒット商品れす」
リッカは冷めた表情で言う。
「へぇぇぇ、他にその隠れたヒット商品ってあるの?」
「もちろんれす。すぐに破れる服『破かないでシリーズ』、絶対に傷付かない鞭など他にもいっぱいありやす」
リッカの表情は更に冷めていきシャーリー以外苦笑いをする。
暫くしていろいろ見て回ったガレックとトトリがやってきてガレックが自分を憐れむ目に気付いて不機嫌になって尋ねる。
「何だよ。お前等・・・イラッと来るんだけど・・・」
リッカがガレックに近付き肩に手を置くと電撃を放った。
「ギャァァァアア!」
不意打ちをくらい何がばれたと狼狽えるガレックにリッカが言う。
「そこに正座なさい!」
ガレックはすぐに正座し本日三度目の説教が始まる。
「シャーリーに聞いたわよ! エッチな物作っているって!」
私で試しなさいよ!
「しかもそれを売ってるですって! 貴方は経営停止のはずでしょ! 一体何処に卸したの!」
トトリはそっと逃げだそうとするが一人で怒られるのが嫌なガレックは正直に白状する。
「トトリの店です」
「トトリ!」
「ひゃい!」
「貴女も正座なさい!」
「ひゃい!」
トトリは急いでガレックの隣に座り涙目で正座する。
「何でガッ君の商品を入荷するの! 経営停止してるのは貴女も知ってるでしょ!」
っていうか、仲良すぎなのよ! むかつく!
「お金がないって困ってたから・・・」
「ガッ君のお金がなくなるはずないでしょ! この子がその気になれば一億や二億、軽く稼ぐわよ!」
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