最強守護士【ガーディアン】の英雄伝説

かしわで

文字の大きさ
16 / 41
第二章 王国騎士団入団試験と3人の女子

2-10 試験2日目 その5 確認1

しおりを挟む
彼女らの話の後、テントが設置できる場所までの移動の間、魔獣と何度か遭遇したが状況は変わらない。僕がスキルで徹底的に弱くした状態でとどめを刺す作業をひたすら続けた。

そして4時間後、やっとテントが設置できる場所に到着した。もちろん、荷物は僕が全部持っていた。
「やっと到着しましたわね。」
「今日はずいぶんと魔獣を倒したわ。私たちは結構強いよね。」
「けが人が出なくてよかったです。」

なにを言っている!僕の苦労も知らずに・・・

2時間前の2回目の休憩場所で正午位だったため、そこで昼食は済ませていた。支給されたのは乾パンだった。彼女らは堅いとか文句言いながら食していたが。

僕は、日が落ちた後にテントを立てるのは大変なので、設置作業を進めた。僕はカジカから王都にいく際に何度かテント立てを手伝ったので、ぶっちゃけ独りで出来る。でも、彼女たちが手伝う気があるのかなと思い、一緒にやろうと聞いてみると

「今度やるから、今日は勉強のために見学しま~す。」

なんてクリスティーナは可愛く言ってみせた。次なんて無いのに。

僕はテントを立てた後、どうだ凄いだろ!と思って彼女らを見たのだが、どこから出したのか、ティーセットで優雅に紅茶を飲んでいた。ちくしょ~。

テントを立てて、まだ就寝までは時間があったので、彼女たちに提案した。

「僕たちは、今日だけかもしれないけど仲間だ。よって、この試験を勝ち残るためにも、少しでも戦力の向上を図ろうと思う。」

彼女たちは顔を見合わせた。

「なに?私たちに何か教えてくれるの?」
「まあ、そういうこと。そのためにも、君たちがなぜこんな感じなのかを改めて確かめたい。」
「こんな感じってどういうことですか?」
「言わなくてもわかるよね?」

彼女たちは再び顔を見合わせて、不思議そうにしていた。本当に分かっていなのか?

「まあ、強くなれるのであれば私はOKよ。あなた私たちと同じ年齢なのに、昨日、今日と見ていると、結構頼りになりそうだしね。」
「ちなみに、僕は12歳だけど。」
「え~?2も年下なの?なんて偉そうな・・・」

彼女たちはドン引きしているようだ。

「ごほん、ではまずシャーロットから始めようか。ではまず、僕に対して、そのレイピアで攻撃してほしい。」
「何言ってるの?刺さったら痛いわよ。」
「大丈夫。すべてかわす、もしくは受け止めるから。」
「大した自信ね。そこまで言うなら覚悟しなさい。まあ、けがしてもカレンがいるから大丈夫だけどね。」

カレンは血が苦手なので、無理なのではと思いながらも、僕とシャーロットは広い場所に移動した。そして、彼女は剣を持ち軽く構えた。なかなかサマになっている。
もっと練習すればかなり強くなれるはず。

「では、まずはお手並み拝見ですわ。えい!」

そう言って、僕に剣で何度か攻撃した。僕は全てサッとかわす。

「えい!当たらないわね。エリック結構やるわね。」

彼女の剣筋はとてもいい。

「なかなかやるわね。では、私の本気を見せてあげますわ。感謝しなさい!」

シャーロットは見た目本気モードの構えを見せた。これだけ見ると強そうだ。

「では行きますわよ!えい!」

最初の1~2回の剣は、とても良い剣筋だったので、僕は結構本気でかわした。しかし、その後の剣はほとんど当たらない。というか、剣のポイントが外れているのだ。先ほどの石カタツムリと同じだ。

「シャーロット、ちょっとストップ。君は剣の練習の時、何か言われていることはない?」
「そうですわね、基本は出来ていると言われますわ。」
「でも、本番は全然ダメなんだよね。」

お茶を飲んでいるクリスティーナが話に割り込む。

「それは本当か?」
「そうね、なぜか対戦練習とかで本気モードでやろうとすると、なかなか勝てないですの。悔しいけれど。」

うーむ、本番に弱いタイプか?いや、それとも目が悪いのか?

「シャーロット、君は目が悪いとか言われたことはあるかい?」
「いいえ、私は王宮でも目がいいねって褒められるわ。来客が来ても、遠くから誰が来たかすぐわかりますので。」
「そうね、シャーロットは本当に目がいいわ。昨日も遠くの店をすぐ見つけてたしね。」
「他に本気モードとそうじゃない時で気が付くことはない?」
「う~ん、何かあるかしら?しいて言えば、本気モードだと、何となく気持ち悪いというか、目が回るというか。」
「え?目が回るの?」
「そんな大したことじゃないですわよ。しいて言えばそう感じているかなって思っただけですわ。」

これ以上の情報は無さそうだ。

「OK。分かったよ。休憩しようか。」
「え?もう終わり?私の力はこんなものじゃないですわよ?」
「まあ、焦らない。焦らない。」

シャーロットはクリスティーナとカレンのいる場所に向かった。到着すると、クリスティーナに「お疲れ様」と言って紅茶を継いで貰い、優雅に飲んでいる。その気品のある姿を見ると王女というのは本当らしい。

しかし謎だ、分からない。しょうがないので後でパトリシアに聞いてみよう。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】モブ令嬢のわたしが、なぜか公爵閣下に目をつけられています

きゅちゃん
ファンタジー
男爵家の三女エリーゼは、前世の記憶を持つ元社畜OL。社交界デビューの夜、壁際でひとりジュースを飲んでいたところを、王国随一の権力者・ヴァルナ公爵カイルにスカウトされる。魔法省の研究員として採用されたエリーゼは、三年間誰も気づかなかった計算の誤りを着任三日で発見。着々と存在感を示していく。一方、公爵の婚約候補と噂されるクロード侯爵令嬢セラフィーヌは、エリーゼを目障りに思い妨害を仕掛けてくるが...

英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~

ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。 彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。 敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。 この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。 「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」 無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。 正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

なりゆきで妻になった割に大事にされている……と思ったら溺愛されてた

たぬきち25番
恋愛
男爵家の三女イリスに転生した七海は、貴族の夜会で相手を見つけることができずに女官になった。 女官として認められ、夜会を仕切る部署に配属された。 そして今回、既婚者しか入れない夜会の責任者を任せられた。 夜会当日、伯爵家のリカルドがどうしても公爵に会う必要があるので夜会会場に入れてほしいと懇願された。 だが、会場に入るためには結婚をしている必要があり……? ※本当に申し訳ないです、感想の返信できないかもしれません…… ※他サイト様にも掲載始めました!

虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました

たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

処理中です...