36 / 41
第四章 代表戦選抜試合
4-5 第3戦 その1 想定外の事態
しおりを挟む
三回戦は、シャーロットとクリスティーナとカレンが出る予定だ。決勝戦はカレンの代わりに僕が出る。メンバーの配置は想定通りに進みそうだ。
僕達は自分の試合にスムーズに出れるように、ひとつ前の試合の時点で闘技台の東側にスタンバイした。
「さて、次の相手は、向こうで待っている人たちね。」
「軽くひねってあげますわ。」
なんとも心強いお言葉だ。
「そういえば、向こうで待っている魔導士の格好をした女子、こっちをにらんでいますわね?エリック何かした?」
「え?何もするわけないじゃないか。知らない人だよ。」
なぜだろう?本当に何もしていないのに、僕は動揺している。
「あの方、私知っています。だって・・・」
そうカレンが話していると、僕たち誰もが想定していなかった事態が起こった。闘技場の上で試合をしている選手の一人が、相手武道家の攻撃を顔面にまともに受けた後、こちらに投げ飛ばされて来たのだ!
その選手は、カレンにぶつかった。
「あ、あの、大丈夫ですか?」
カレンはその選手の顔をみた。顔中が血だらけになっていた。
「あ、血。。。」
パタ。。。
カレンはそのまま倒れた。確かに、この見た目は僕でも引く。そして、血にまだ慣れていないカレンだと。。。
「カレン、しっかりしろ!」
全く動かない。気を失っている。
スタンバイしていた治療士が来た。血だらけの選手は回復魔法で大丈夫だ。でもカレンは気を失ってたままだ。
「試合終了。勝者は【衝撃の騎士団】だ!」
前の試合のベルが鳴った。先ほど飛んできた選手が最後の一人だったようだ。
「見て、さっき私たちをにらんでいた女子、こっちを見て、にやけてるわ。」
「どういうことですの?」
次は僕ら【キューティーナイト】の番だ。カレンが出る算段なのだが、この状態、かなり厳しい。
「次の試合に移ります。選手は闘技場に上がってください。」
相手選手が上がるのが分かった。あれ、先ほど、血まみれの選手をカレンに投げ飛ばした男の武道家と、女性魔法士と、先ほどにやけていた女子がいる。
「もしかして、カレンが血に弱いことを知って、ワザとやったのではないでしょうか?」
「そういえば、あの人私見たことがありますわ。たしか・・・マルチス正教会の幹部の娘【リンダ】ですわ。1年先輩ですね。教皇の娘のくせにとか言って、何かとカレンに突っかかってきていて、困っている話を聞いたことがありましたわ。」
「そうです、2年前の大地震で【眠れる聖女】って呼ばれたとき、あからさまに嫌味を言いふらしていました。まさにあの人です!」
そんなことがあったのか。たぶんカレンは悪いことはしていないはず。たぶん、相手選手の嫉妬だろう。
今だカレンはまだ意識がない。
「カレン、大丈夫?」
「凄い汗よ!」
治療士は彼女を診たのだが、外傷が無いので、気を失っているだけだと、元の場所に戻って行った。
「東側の選手、早くしなさい。闘技場に登らないと失格ですよ。」
「仕方がない、カレンの代わりに僕が出る。」
そう言って、急遽シャーロットとクリスティーナと僕の、決勝戦を想定したメンバーで対応することになった。つまり、この試合に勝ったとしても、決勝は僕は出れないのだ。
「ふん、そのまま棄権すればよかったのに。」
その女子は、明らかに僕らを敵視している。
「では、準決勝を行います。東がチーム名:キューティーナイト、西がチーム名:衝撃の騎士団です。」
「悩んでも仕方がない。勝たないと意味がないからな。」
自分に言い聞かせる。
「試合開始します!」
開始ののベルが鳴った。すると、
「うう、エリック・・・」
なんと、カレンが目を覚ました。
「カレン、大丈夫か?」
闘技場の上にいた試合の事など忘れて、僕はカレンの方に振り返り、カレンに声をかける。
「危ない!」
シャーロットとクリスティーナは、僕に飛びかかった。三人は闘技場に倒れた。すぐ上を魔法【エアーカッター】か通り過ぎる。
「なにボーっとしているの?試合中よ!」
「なんとか直撃は免れましたね。」
「す、済まない。。。」
僕らを敵視している魔法士は、試合にに集中していなかった僕に向かって魔法を仕掛けてきたのだ。そもそも、僕は魔法防御力がとてつもなく高いので、モロに受けても、大したダメージは受けないのだが、彼女たちは、そんなことお構い無しに、助けてくれたのだ。
「全部避けきれなかったようだわ。」
シャーロットは腕や足に数十か所の切り傷を受けていた。クリスティーナはローブが切れ裂かれて穴が開いている。
「二人とも、大丈夫か?」
「誰に対して言っているのですか?この位、蚊に刺された程度わよ!」
「ちょうど暑いと思っていたところです。」
彼女たちは強がりのセリフを言う。
「まあ、カレンが気になるのは分かるわ。ここは私たち二人に任せて、カレンの側に行って。」
「そうですわね。カレンの側に行ってあげてください。」
「でも、僕が抜けたら。。。」
「心配無用よ。これくらいで負けるようでは、王女の名が廃るわ!」
「ジル様を目指すなら、これくらいは出来ないと。」
「それに」
「カレンのをいじめる人は、友達の私たちが許せませんわ!」
彼女たちの決意が見えた。
「分かった。あとは頼むよ。」
僕は、闘技場から降りた。観客席からはブーイングが鳴り響く。僕はそんな周りの声は気にせずに、カレンのいる場所へ行った。
「カレン、大丈夫か?気分はどうだ?」
「う、エ、エリック・・・」
まだ、完全に意識を取り戻したわけではない。僕はカレンを看病し続けることにする。
「では、私たちはこっちを終わらせましょう。」
「そうですわね。私たちも早くカレンのところに行きたいですわ。」
彼女たちは、お互いを見て確認しあった。
「カレンの仇!」
僕達は自分の試合にスムーズに出れるように、ひとつ前の試合の時点で闘技台の東側にスタンバイした。
「さて、次の相手は、向こうで待っている人たちね。」
「軽くひねってあげますわ。」
なんとも心強いお言葉だ。
「そういえば、向こうで待っている魔導士の格好をした女子、こっちをにらんでいますわね?エリック何かした?」
「え?何もするわけないじゃないか。知らない人だよ。」
なぜだろう?本当に何もしていないのに、僕は動揺している。
「あの方、私知っています。だって・・・」
そうカレンが話していると、僕たち誰もが想定していなかった事態が起こった。闘技場の上で試合をしている選手の一人が、相手武道家の攻撃を顔面にまともに受けた後、こちらに投げ飛ばされて来たのだ!
その選手は、カレンにぶつかった。
「あ、あの、大丈夫ですか?」
カレンはその選手の顔をみた。顔中が血だらけになっていた。
「あ、血。。。」
パタ。。。
カレンはそのまま倒れた。確かに、この見た目は僕でも引く。そして、血にまだ慣れていないカレンだと。。。
「カレン、しっかりしろ!」
全く動かない。気を失っている。
スタンバイしていた治療士が来た。血だらけの選手は回復魔法で大丈夫だ。でもカレンは気を失ってたままだ。
「試合終了。勝者は【衝撃の騎士団】だ!」
前の試合のベルが鳴った。先ほど飛んできた選手が最後の一人だったようだ。
「見て、さっき私たちをにらんでいた女子、こっちを見て、にやけてるわ。」
「どういうことですの?」
次は僕ら【キューティーナイト】の番だ。カレンが出る算段なのだが、この状態、かなり厳しい。
「次の試合に移ります。選手は闘技場に上がってください。」
相手選手が上がるのが分かった。あれ、先ほど、血まみれの選手をカレンに投げ飛ばした男の武道家と、女性魔法士と、先ほどにやけていた女子がいる。
「もしかして、カレンが血に弱いことを知って、ワザとやったのではないでしょうか?」
「そういえば、あの人私見たことがありますわ。たしか・・・マルチス正教会の幹部の娘【リンダ】ですわ。1年先輩ですね。教皇の娘のくせにとか言って、何かとカレンに突っかかってきていて、困っている話を聞いたことがありましたわ。」
「そうです、2年前の大地震で【眠れる聖女】って呼ばれたとき、あからさまに嫌味を言いふらしていました。まさにあの人です!」
そんなことがあったのか。たぶんカレンは悪いことはしていないはず。たぶん、相手選手の嫉妬だろう。
今だカレンはまだ意識がない。
「カレン、大丈夫?」
「凄い汗よ!」
治療士は彼女を診たのだが、外傷が無いので、気を失っているだけだと、元の場所に戻って行った。
「東側の選手、早くしなさい。闘技場に登らないと失格ですよ。」
「仕方がない、カレンの代わりに僕が出る。」
そう言って、急遽シャーロットとクリスティーナと僕の、決勝戦を想定したメンバーで対応することになった。つまり、この試合に勝ったとしても、決勝は僕は出れないのだ。
「ふん、そのまま棄権すればよかったのに。」
その女子は、明らかに僕らを敵視している。
「では、準決勝を行います。東がチーム名:キューティーナイト、西がチーム名:衝撃の騎士団です。」
「悩んでも仕方がない。勝たないと意味がないからな。」
自分に言い聞かせる。
「試合開始します!」
開始ののベルが鳴った。すると、
「うう、エリック・・・」
なんと、カレンが目を覚ました。
「カレン、大丈夫か?」
闘技場の上にいた試合の事など忘れて、僕はカレンの方に振り返り、カレンに声をかける。
「危ない!」
シャーロットとクリスティーナは、僕に飛びかかった。三人は闘技場に倒れた。すぐ上を魔法【エアーカッター】か通り過ぎる。
「なにボーっとしているの?試合中よ!」
「なんとか直撃は免れましたね。」
「す、済まない。。。」
僕らを敵視している魔法士は、試合にに集中していなかった僕に向かって魔法を仕掛けてきたのだ。そもそも、僕は魔法防御力がとてつもなく高いので、モロに受けても、大したダメージは受けないのだが、彼女たちは、そんなことお構い無しに、助けてくれたのだ。
「全部避けきれなかったようだわ。」
シャーロットは腕や足に数十か所の切り傷を受けていた。クリスティーナはローブが切れ裂かれて穴が開いている。
「二人とも、大丈夫か?」
「誰に対して言っているのですか?この位、蚊に刺された程度わよ!」
「ちょうど暑いと思っていたところです。」
彼女たちは強がりのセリフを言う。
「まあ、カレンが気になるのは分かるわ。ここは私たち二人に任せて、カレンの側に行って。」
「そうですわね。カレンの側に行ってあげてください。」
「でも、僕が抜けたら。。。」
「心配無用よ。これくらいで負けるようでは、王女の名が廃るわ!」
「ジル様を目指すなら、これくらいは出来ないと。」
「それに」
「カレンのをいじめる人は、友達の私たちが許せませんわ!」
彼女たちの決意が見えた。
「分かった。あとは頼むよ。」
僕は、闘技場から降りた。観客席からはブーイングが鳴り響く。僕はそんな周りの声は気にせずに、カレンのいる場所へ行った。
「カレン、大丈夫か?気分はどうだ?」
「う、エ、エリック・・・」
まだ、完全に意識を取り戻したわけではない。僕はカレンを看病し続けることにする。
「では、私たちはこっちを終わらせましょう。」
「そうですわね。私たちも早くカレンのところに行きたいですわ。」
彼女たちは、お互いを見て確認しあった。
「カレンの仇!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】モブ令嬢のわたしが、なぜか公爵閣下に目をつけられています
きゅちゃん
ファンタジー
男爵家の三女エリーゼは、前世の記憶を持つ元社畜OL。社交界デビューの夜、壁際でひとりジュースを飲んでいたところを、王国随一の権力者・ヴァルナ公爵カイルにスカウトされる。魔法省の研究員として採用されたエリーゼは、三年間誰も気づかなかった計算の誤りを着任三日で発見。着々と存在感を示していく。一方、公爵の婚約候補と噂されるクロード侯爵令嬢セラフィーヌは、エリーゼを目障りに思い妨害を仕掛けてくるが...
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。
敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。
この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。
「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」
無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。
正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
なりゆきで妻になった割に大事にされている……と思ったら溺愛されてた
たぬきち25番
恋愛
男爵家の三女イリスに転生した七海は、貴族の夜会で相手を見つけることができずに女官になった。
女官として認められ、夜会を仕切る部署に配属された。
そして今回、既婚者しか入れない夜会の責任者を任せられた。
夜会当日、伯爵家のリカルドがどうしても公爵に会う必要があるので夜会会場に入れてほしいと懇願された。
だが、会場に入るためには結婚をしている必要があり……?
※本当に申し訳ないです、感想の返信できないかもしれません……
※他サイト様にも掲載始めました!
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる