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第一章 主人公のウソつき人生
1-1 ウソつきケンジ
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僕は真っ暗な闇の中をただ歩いている。行先は不明だ。いや、正確に言えば、目的地というものが存在しない。
僕はさっき死んだ。そして何もないこの場所にいる。
肉体があるのか?意識だけなのか?それも分からない。行き場を無くして、ただたださ迷う魂のようなものだ。
でも、それでもいいや。このままでいいや。僕は自分にうんざりしていたし。このウソつきの人生に。
------------------------------------------------
「ケンジ!昨日遂にクエクエ3のラスボス倒したって?」
「ああそうさ、なかなか手強かったぞ。シンゴ。お前はまだなのか?」
「シンゴ、ケンジがラスボス倒したの嘘だって。動画サイトで見ただけだよ」
「またケンジ、しょ~もない冗談を。マジであきれるぜ。どう思う、アキラ?」
【クエクエ3】とは、ゲーム会社【フェニックス社】が2週間前に新発売した、RPGゲーム【クエスト&クエスト2】の続編【クエスト&クエスト3】だ。
主人公が仲間とクエストをこなして成長し、ラスボスである魔王を倒すという王道RPGだが、子供から大人までとても人気がある、国民的大ヒットゲームだ。
僕とシンゴとアキラは同じ学校、同じクラスの高校二年生で小学生時代からの友達である。つまり腐れ縁だ。3人ともゲームが好きで、クエクエ3を誰が一番最初にクリアするか勝負していた。
僕は自分が一番になりたくて、しょ~もない嘘をつく。
「ケンジくん、クエクエ3、もうクリアしたんだよね?」
「あ、レイナちゃん、それケンジ嘘だよ。動画サイトで見ただけの情報を言いふらしているだけだよ」
「え~、また嘘なの?みんなに言っちゃったよ!」
「レイナちゃん、こいつの嘘はいつものことだから、信じちゃだめだよ」
【清水レイナ】。彼女も小学生からずっと同じ学校だ。家が近いこともあり、仲が良い。いわゆる幼馴染だ。
「ケンジ君、そう言えば、来週修学旅行で行く、久瀬大島の研修計画は立てたの?」
「あ、忘れていた。先生に今日中って言われていたんだ!」
「そりゃだって、ケンジは別の計画に夢中だからな」
「え、別の計画って、ケンジ君何?」
「い、いや、何でもない。こっちの話だよ。余計なこと言うなよシンゴ!」
別の計画とは、幼馴染のレイナに告白することだ。ずっと好きだったんだが、言えなかった。いや、正確には一度あったのだが、そこでも嘘をついてしまった。
それは、高校受験で、志望校をレイナと同じ第一高校を選んだことをレイナに言ったときだ。
当時の僕の成績は、この高校に合格出来るほどの成績ではなかった。それでも決めた理由は、もちろんレイナと同じ学校に行きたかったからだ。
------------------------------------------------
「ケンジ君、第一高校の受験を決めた理由って、もしかして私と同じ学校に行きたかったから?」
「そうだよ。レイナと同じ学校に行くためさ。」
「本当?だったら私嬉しい。だって私ケンジ君のことが。。。」
「なんてね。ほら、シンゴもアキラも行くだろ?僕はあいつらに負けられないからな。レイナと同じ学校なのはたまたまさ。」
「そ、そうよね、みんな一緒が良いよね。うん、そうよね。じゃあ、先に帰るね!」
「お、おい、レイナ!」
「ホント、鈍い男!」
そうつぶやきながらレイナは走って帰った。
------------------------------------------------
多分あの時の、レイナの気持ちは僕に。。。。どうしてあのとき嘘をついたのだろう。あんな大事な場面で。
本当に自分が嫌になる。
僕は幼いときから嘘をついてきた。小学生の時は、学校に行かずにゲームしたいから、お腹が痛いと嘘をつく。
中学では親が危篤だと言って早退し、ゲーセンに行っていたところを見つかり怒られる。
ケンカで不良と戦って勝ったと言い、その不良に鉢合わせする(その時は事なきを得たが)なんて嘘をたくさんついてきた。
しまいには、付き合っているクラスの男女の男の方が浮気していたと冗談を言ったことで、結局その男女は別れてしまった。この嘘はかなりやばいので、今でも誰にも言っていない。
とにかく、そんな僕は、懲りることもなく今だに嘘をついている。
僕はさっき死んだ。そして何もないこの場所にいる。
肉体があるのか?意識だけなのか?それも分からない。行き場を無くして、ただたださ迷う魂のようなものだ。
でも、それでもいいや。このままでいいや。僕は自分にうんざりしていたし。このウソつきの人生に。
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「ケンジ!昨日遂にクエクエ3のラスボス倒したって?」
「ああそうさ、なかなか手強かったぞ。シンゴ。お前はまだなのか?」
「シンゴ、ケンジがラスボス倒したの嘘だって。動画サイトで見ただけだよ」
「またケンジ、しょ~もない冗談を。マジであきれるぜ。どう思う、アキラ?」
【クエクエ3】とは、ゲーム会社【フェニックス社】が2週間前に新発売した、RPGゲーム【クエスト&クエスト2】の続編【クエスト&クエスト3】だ。
主人公が仲間とクエストをこなして成長し、ラスボスである魔王を倒すという王道RPGだが、子供から大人までとても人気がある、国民的大ヒットゲームだ。
僕とシンゴとアキラは同じ学校、同じクラスの高校二年生で小学生時代からの友達である。つまり腐れ縁だ。3人ともゲームが好きで、クエクエ3を誰が一番最初にクリアするか勝負していた。
僕は自分が一番になりたくて、しょ~もない嘘をつく。
「ケンジくん、クエクエ3、もうクリアしたんだよね?」
「あ、レイナちゃん、それケンジ嘘だよ。動画サイトで見ただけの情報を言いふらしているだけだよ」
「え~、また嘘なの?みんなに言っちゃったよ!」
「レイナちゃん、こいつの嘘はいつものことだから、信じちゃだめだよ」
【清水レイナ】。彼女も小学生からずっと同じ学校だ。家が近いこともあり、仲が良い。いわゆる幼馴染だ。
「ケンジ君、そう言えば、来週修学旅行で行く、久瀬大島の研修計画は立てたの?」
「あ、忘れていた。先生に今日中って言われていたんだ!」
「そりゃだって、ケンジは別の計画に夢中だからな」
「え、別の計画って、ケンジ君何?」
「い、いや、何でもない。こっちの話だよ。余計なこと言うなよシンゴ!」
別の計画とは、幼馴染のレイナに告白することだ。ずっと好きだったんだが、言えなかった。いや、正確には一度あったのだが、そこでも嘘をついてしまった。
それは、高校受験で、志望校をレイナと同じ第一高校を選んだことをレイナに言ったときだ。
当時の僕の成績は、この高校に合格出来るほどの成績ではなかった。それでも決めた理由は、もちろんレイナと同じ学校に行きたかったからだ。
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「ケンジ君、第一高校の受験を決めた理由って、もしかして私と同じ学校に行きたかったから?」
「そうだよ。レイナと同じ学校に行くためさ。」
「本当?だったら私嬉しい。だって私ケンジ君のことが。。。」
「なんてね。ほら、シンゴもアキラも行くだろ?僕はあいつらに負けられないからな。レイナと同じ学校なのはたまたまさ。」
「そ、そうよね、みんな一緒が良いよね。うん、そうよね。じゃあ、先に帰るね!」
「お、おい、レイナ!」
「ホント、鈍い男!」
そうつぶやきながらレイナは走って帰った。
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多分あの時の、レイナの気持ちは僕に。。。。どうしてあのとき嘘をついたのだろう。あんな大事な場面で。
本当に自分が嫌になる。
僕は幼いときから嘘をついてきた。小学生の時は、学校に行かずにゲームしたいから、お腹が痛いと嘘をつく。
中学では親が危篤だと言って早退し、ゲーセンに行っていたところを見つかり怒られる。
ケンカで不良と戦って勝ったと言い、その不良に鉢合わせする(その時は事なきを得たが)なんて嘘をたくさんついてきた。
しまいには、付き合っているクラスの男女の男の方が浮気していたと冗談を言ったことで、結局その男女は別れてしまった。この嘘はかなりやばいので、今でも誰にも言っていない。
とにかく、そんな僕は、懲りることもなく今だに嘘をついている。
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