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第二章 ウソつきケントの初めてのクエスト
2-2 ウソつき剣士 初クエスト
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「では、早速向かいましょう。丁度今の時間が良いです」
僕は早速東の洞窟に向かうことにした。実は【クエクエ】では、時間帯でモンスターの強さが変わるという細かい設定があり、レベル上げの際の参考にしていた。
モグリンは、丁度この時間が一番弱い。
「私が案内しますわ」
レイアが道案内してくれた。本当は知っているので不要なのだが、レイアと一緒の時間を過ごせると思い、場所を知らないふりをした。
つまり嘘をついた。
「こちらです」
東の洞窟の前についた。場所も入り口もゲームそっくりだ。
「では行きますので、ここで待っていてください」
「いえ、ついていきます。私の村を守るのは、私の役目です。それに、弱いながらも魔法が使えるのですよ」
「おお、それは頼もしい。ではお願いします」
クエクエでは魔法の設定がある。なんとなくだが、レベル2の魔法使いが使える程度の魔法が使えるということか?
僕は中に入り、どんどん奥に進んだ。
「ケントさん凄いですね。どうして道がわかるのですか?」
「まあ、僕は洞窟の中がなんとなくわかる能力があるんですよ」
「凄いですね。私は方向音痴だから、その能力欲しいですわ」
僕はある場所に向かって進む。しばらくすると、左右に道が分かれており、右奥に向かうと宝箱があった。
「え、こんなところに宝箱があったんですね。知りませんでした」
「僕も宝箱があってビックリしたよ」
ビックリしたというのは嘘だ。実は、この洞窟のマップもゲームと同じだ、だから迷わないのだ。一番最初のクエストということで、一番奥のモグリン以外敵は出ない。
そしてこの宝箱は、主人公が一番最初に手に入れる、剣と鎧と回復草と毒消し草が入っている。ゲームの中で、スタート直後のお金がない主人公のために用意されている宝だ。
僕は宝箱を開けた。
「あれ?剣と鎧とかが無い。代わりに見たこともない、虹色の宝石が付いたネックレスだけが。。。。」
おかしい。ゲームと違う。これってまずいぞ!
「ケントさん、どうなさいました?」
「いえ、何でもありません。ではモンスターのいる場所に向かいましょう」
僕はとりあえずネックレスを首にかけた。でも、問題は何も解決していないのでを頭を悩ませている。どうやってモグリン達を倒そうかと。
いくら弱い敵とはいえ、武器無しで戦うのは厳しい。武道家だったら問題ないが、そもそも、僕の職業はなんだ??リーネは勇者候補って言っていたけど、勇者は幾つかの職業を経験しないとなれない設定だ。
僕たちは道を戻り、宝箱の有った道ではない方向に向かった。その先には広い空間があり、中央にモグリンが5体いる。そして、その輪の中央には、大きなモグリンがいる。何か食べているようだ。
「モグリンがあそこにいます。真ん中の大きなモグリンは何でしょうか?あ、村の野菜を食べています。あの野菜、育てるの結構大変なんですよ!」
「なるほどね。真ん中の大きなモグリンはモグリンマスターだ。あいつを倒せば完了だ。では今から討伐しますので、下がっていてください」
【モグリンマスター】は、モグリンのボスバージョンだ。ボスを倒すとクエストは完了する。
「はい、後ろから魔法で援護しますね。あなたもタイミングで開始の号令をかけてください。でも、本当に大丈夫ですか?」
レイアは、武器や防具を持たない僕を見て、とてつもなく心配しているようだ。でも、もっと心配なのは僕自身だ。未だ案がない。
僕は頭をフル回転させた。確かこの洞窟は、モグリンマスターを倒した後に何かイベントがあったような・・・・そうだ、思いだした!
「レイア、使える攻撃魔法は何ですか?」
「ええ?わたしですか?ファイアボムですけど、何か作戦でもあるのですか?」
戦闘態勢に入っていたレイアは、拍子抜けした。【ファイアボム】は初期の攻撃魔法で、小さな爆発を一つ発生させる。与えるダメージは小さい。
モグリン1体程度は一発で倒せるが、5体同時に襲ってきたり、モグリンマスターが来たら倒すのは無理だ。でも・・・・
「ほら、ちょうどモグリンたちの上の天井に、ヒビが見える場所があるだろ?あそこにファイアボムを打つんだ」
「え?敵じゃなくて、天井ですか?そんなことしたらモグリンに気づかれますよ」
「大丈夫です。心配ありません」
「分かりました。では・・・・ファイアボム・・・・」
レイアは魔法を構築し、天井のヒビに向かってファイアボムを打った。モグリン達の頭上で爆発音が発生した。
モグリン達は驚いて頭上を見上げた。すると、天井が大きな音を立てて崩れ落ちてきた。モグリン達は全て落ちて来た天井の岩につぶされた。
「ふう、土葬も一緒に出来ましたね」
「す、すごいです。モグリンマスター含めて全部一気に倒してしまいました。なぜ崩れることがわかっていたのですか?」
「まあ、それが僕のスキルだからね。」
勿論、嘘だ。そんなスキルは無い。
僕はクエクエ2で、モンスターを倒した後に、天井が崩れるイベントがあることを覚えていた。つまり、この天井は崩れるように設定されていたのだ。
ゲームでは、もちろんモグリンマスターを倒した後にしか発生しないイベントだが、今のように、知っていると有利で利用できる事が分かった。
僕は、なんとなくだが、この世界で生きていくための(悪)知恵を手に入れた気がした。
僕は早速東の洞窟に向かうことにした。実は【クエクエ】では、時間帯でモンスターの強さが変わるという細かい設定があり、レベル上げの際の参考にしていた。
モグリンは、丁度この時間が一番弱い。
「私が案内しますわ」
レイアが道案内してくれた。本当は知っているので不要なのだが、レイアと一緒の時間を過ごせると思い、場所を知らないふりをした。
つまり嘘をついた。
「こちらです」
東の洞窟の前についた。場所も入り口もゲームそっくりだ。
「では行きますので、ここで待っていてください」
「いえ、ついていきます。私の村を守るのは、私の役目です。それに、弱いながらも魔法が使えるのですよ」
「おお、それは頼もしい。ではお願いします」
クエクエでは魔法の設定がある。なんとなくだが、レベル2の魔法使いが使える程度の魔法が使えるということか?
僕は中に入り、どんどん奥に進んだ。
「ケントさん凄いですね。どうして道がわかるのですか?」
「まあ、僕は洞窟の中がなんとなくわかる能力があるんですよ」
「凄いですね。私は方向音痴だから、その能力欲しいですわ」
僕はある場所に向かって進む。しばらくすると、左右に道が分かれており、右奥に向かうと宝箱があった。
「え、こんなところに宝箱があったんですね。知りませんでした」
「僕も宝箱があってビックリしたよ」
ビックリしたというのは嘘だ。実は、この洞窟のマップもゲームと同じだ、だから迷わないのだ。一番最初のクエストということで、一番奥のモグリン以外敵は出ない。
そしてこの宝箱は、主人公が一番最初に手に入れる、剣と鎧と回復草と毒消し草が入っている。ゲームの中で、スタート直後のお金がない主人公のために用意されている宝だ。
僕は宝箱を開けた。
「あれ?剣と鎧とかが無い。代わりに見たこともない、虹色の宝石が付いたネックレスだけが。。。。」
おかしい。ゲームと違う。これってまずいぞ!
「ケントさん、どうなさいました?」
「いえ、何でもありません。ではモンスターのいる場所に向かいましょう」
僕はとりあえずネックレスを首にかけた。でも、問題は何も解決していないのでを頭を悩ませている。どうやってモグリン達を倒そうかと。
いくら弱い敵とはいえ、武器無しで戦うのは厳しい。武道家だったら問題ないが、そもそも、僕の職業はなんだ??リーネは勇者候補って言っていたけど、勇者は幾つかの職業を経験しないとなれない設定だ。
僕たちは道を戻り、宝箱の有った道ではない方向に向かった。その先には広い空間があり、中央にモグリンが5体いる。そして、その輪の中央には、大きなモグリンがいる。何か食べているようだ。
「モグリンがあそこにいます。真ん中の大きなモグリンは何でしょうか?あ、村の野菜を食べています。あの野菜、育てるの結構大変なんですよ!」
「なるほどね。真ん中の大きなモグリンはモグリンマスターだ。あいつを倒せば完了だ。では今から討伐しますので、下がっていてください」
【モグリンマスター】は、モグリンのボスバージョンだ。ボスを倒すとクエストは完了する。
「はい、後ろから魔法で援護しますね。あなたもタイミングで開始の号令をかけてください。でも、本当に大丈夫ですか?」
レイアは、武器や防具を持たない僕を見て、とてつもなく心配しているようだ。でも、もっと心配なのは僕自身だ。未だ案がない。
僕は頭をフル回転させた。確かこの洞窟は、モグリンマスターを倒した後に何かイベントがあったような・・・・そうだ、思いだした!
「レイア、使える攻撃魔法は何ですか?」
「ええ?わたしですか?ファイアボムですけど、何か作戦でもあるのですか?」
戦闘態勢に入っていたレイアは、拍子抜けした。【ファイアボム】は初期の攻撃魔法で、小さな爆発を一つ発生させる。与えるダメージは小さい。
モグリン1体程度は一発で倒せるが、5体同時に襲ってきたり、モグリンマスターが来たら倒すのは無理だ。でも・・・・
「ほら、ちょうどモグリンたちの上の天井に、ヒビが見える場所があるだろ?あそこにファイアボムを打つんだ」
「え?敵じゃなくて、天井ですか?そんなことしたらモグリンに気づかれますよ」
「大丈夫です。心配ありません」
「分かりました。では・・・・ファイアボム・・・・」
レイアは魔法を構築し、天井のヒビに向かってファイアボムを打った。モグリン達の頭上で爆発音が発生した。
モグリン達は驚いて頭上を見上げた。すると、天井が大きな音を立てて崩れ落ちてきた。モグリン達は全て落ちて来た天井の岩につぶされた。
「ふう、土葬も一緒に出来ましたね」
「す、すごいです。モグリンマスター含めて全部一気に倒してしまいました。なぜ崩れることがわかっていたのですか?」
「まあ、それが僕のスキルだからね。」
勿論、嘘だ。そんなスキルは無い。
僕はクエクエ2で、モンスターを倒した後に、天井が崩れるイベントがあることを覚えていた。つまり、この天井は崩れるように設定されていたのだ。
ゲームでは、もちろんモグリンマスターを倒した後にしか発生しないイベントだが、今のように、知っていると有利で利用できる事が分かった。
僕は、なんとなくだが、この世界で生きていくための(悪)知恵を手に入れた気がした。
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