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第七章 ウソつき勇者とマリア姫救出作戦
7-7 次の町へ
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次の日の早朝、二日酔いでかつよく眠れていないのだが、出発する事にした。既に荷馬車を用意してもらっていた。
「ミラン、わたし、昨日いつの間にか部屋で寝ていたのだけど、何かしら知らない?」
「お前、覚えていないのか。。。。近くの騎士を投げまくってたぞ」
「もうやめて、そんな冗談。適当に話を作って、おてんば娘って言いたいだけでしょ」
「いや、マジだって・・・・」
ミランとアンナの漫才を聞いていると、ジルが送りに来てくれた。
「ケント殿、相変わらずその剣、似合いますな」
僕は、リチャード王から勇者の剣を正式に譲渡してもらっていた。
「これからどちらへ?」
「東に向かいます。この剣の呪いの解く方法を探しながらですね」
僕は、勇者の剣の呪いを解く方法に覚えがあった。もちろん【クエクエ】の情報だ。
「ケント殿。本当に良かったのですか?レイアを連れていかなくても。あの子は探していた賢者ですぞ」
「いいんです。僕には、あの家族をまた離ればなれにすることは出来ません。10年の時間を取り戻すことが先です。賢者はまた探しますよ」
「そうですか・・・・分かりました。お気をつけて」
「はい、ジルさんもお気をつけて」
「また来た時のために、マンゴーと美女を用意しておいてくれ」
「ミラン、私がこの王都に入らせないわ!」
そう言って、馬を走らせようとしたとき、「待って!」と声が聞こえた。振り向くと、レイアとリチャード王がいた。
「ケントさん、私に挨拶無しで行ってしまう気なの?」
「あ、レ・・・マリア姫、これにはちょっと事情が・・・・」
「事情って何ですか?私より優先の事情って?」
「そ、それは・・・・」
「あなた達、魔王を倒しに行くのですよね?そして、賢者の力が必要なんですよね?」
「そ、そうですね」
「ならば、ちょうどここに賢者がいますよ。私が」
僕とミラン、アンナはとても驚いた。
「でも、あなたはいずれ王女になる方です。危険な旅へは連れていけば、大怪我したり、最悪死ぬかもしれません」
「だから、ケントさんが守ってくれるんでしょ?それに」
「そ、それにですか?」
「私の夫は、将来の国王よ。それなりの器の人が必要だわ。きっとその方はすでに王の器はあると確信しています。きっと私を命に代えても守ってくださるわ。そして私はその方の心を自分で掴むの。分かりました?」
「リチャード王、よろしいのでしょうか?」
「娘と約束したよ。娘を命に代えて守ってくれる、その王の器を持っている方を連れて戻ってくると。戻って来てから、10年を取り戻すと」
「わ、分かりました。この命に代えまして、お守りします。そして、王の器の方をいっしょに探します」
「マリア、ケント殿が命に代えて守ってくださるそうだ。よかったな。ただ、その王の器を持っている方は、だいぶ鈍そうだが大丈夫か?」
「はい、お父様。必ずその鈍い男性に振り向いて貰います」
鈍い男性、誰だろう、まるで知っているような会話だ。もしかして、すでに意中の人が?
「では、さらばです。もし新しいクエストが有りましたら、私にご指名を」
僕達は王都を離れた。そして、賢者を仲間に入れた。
賢者:一部例外はあるものの、あらゆる魔法を使いこなす、最強の魔導士。武器はロッド。もし、物理ダメージを受けても、魔力があるかぎりは自動で回復する【オートヒール】の特殊能力がある。
名前はマリア。姫だが、気さくな性格で、誰からも好かれるタイプ。因みに、お金の管理が徹底しているのは、賢者とは関係ない。
「そうそうケントさん、私は賢者で、名前はレイアよ」
「そ、そうなんですか?どっちがいいのかなって」
「もちろんです。この場合はレイアです。本当に【鈍い人】ですね」
馬車を走らせているミントは言った。
「レイアちゃん、こんなんじゃ、王探しは苦労しそうだな!」
「そうですね。私も頑張らないと」
「うう、まさかレイアさん、ミントの事が。。。。」
「はー、なんてこった、こっちにも鈍いやつがいたか。。。。」
僕達の、賢者を入れた新生パーティーで、波乱に満ちた旅が始まった。
「そう言えば、ケントさんのお生まれはどちらですか?勇者様を育てられたご両親にご挨拶したいのですが」
「え?ああ、実は記憶喪失で、分からないんですよ」
また嘘をついた。
---第七章 完---
「ミラン、わたし、昨日いつの間にか部屋で寝ていたのだけど、何かしら知らない?」
「お前、覚えていないのか。。。。近くの騎士を投げまくってたぞ」
「もうやめて、そんな冗談。適当に話を作って、おてんば娘って言いたいだけでしょ」
「いや、マジだって・・・・」
ミランとアンナの漫才を聞いていると、ジルが送りに来てくれた。
「ケント殿、相変わらずその剣、似合いますな」
僕は、リチャード王から勇者の剣を正式に譲渡してもらっていた。
「これからどちらへ?」
「東に向かいます。この剣の呪いの解く方法を探しながらですね」
僕は、勇者の剣の呪いを解く方法に覚えがあった。もちろん【クエクエ】の情報だ。
「ケント殿。本当に良かったのですか?レイアを連れていかなくても。あの子は探していた賢者ですぞ」
「いいんです。僕には、あの家族をまた離ればなれにすることは出来ません。10年の時間を取り戻すことが先です。賢者はまた探しますよ」
「そうですか・・・・分かりました。お気をつけて」
「はい、ジルさんもお気をつけて」
「また来た時のために、マンゴーと美女を用意しておいてくれ」
「ミラン、私がこの王都に入らせないわ!」
そう言って、馬を走らせようとしたとき、「待って!」と声が聞こえた。振り向くと、レイアとリチャード王がいた。
「ケントさん、私に挨拶無しで行ってしまう気なの?」
「あ、レ・・・マリア姫、これにはちょっと事情が・・・・」
「事情って何ですか?私より優先の事情って?」
「そ、それは・・・・」
「あなた達、魔王を倒しに行くのですよね?そして、賢者の力が必要なんですよね?」
「そ、そうですね」
「ならば、ちょうどここに賢者がいますよ。私が」
僕とミラン、アンナはとても驚いた。
「でも、あなたはいずれ王女になる方です。危険な旅へは連れていけば、大怪我したり、最悪死ぬかもしれません」
「だから、ケントさんが守ってくれるんでしょ?それに」
「そ、それにですか?」
「私の夫は、将来の国王よ。それなりの器の人が必要だわ。きっとその方はすでに王の器はあると確信しています。きっと私を命に代えても守ってくださるわ。そして私はその方の心を自分で掴むの。分かりました?」
「リチャード王、よろしいのでしょうか?」
「娘と約束したよ。娘を命に代えて守ってくれる、その王の器を持っている方を連れて戻ってくると。戻って来てから、10年を取り戻すと」
「わ、分かりました。この命に代えまして、お守りします。そして、王の器の方をいっしょに探します」
「マリア、ケント殿が命に代えて守ってくださるそうだ。よかったな。ただ、その王の器を持っている方は、だいぶ鈍そうだが大丈夫か?」
「はい、お父様。必ずその鈍い男性に振り向いて貰います」
鈍い男性、誰だろう、まるで知っているような会話だ。もしかして、すでに意中の人が?
「では、さらばです。もし新しいクエストが有りましたら、私にご指名を」
僕達は王都を離れた。そして、賢者を仲間に入れた。
賢者:一部例外はあるものの、あらゆる魔法を使いこなす、最強の魔導士。武器はロッド。もし、物理ダメージを受けても、魔力があるかぎりは自動で回復する【オートヒール】の特殊能力がある。
名前はマリア。姫だが、気さくな性格で、誰からも好かれるタイプ。因みに、お金の管理が徹底しているのは、賢者とは関係ない。
「そうそうケントさん、私は賢者で、名前はレイアよ」
「そ、そうなんですか?どっちがいいのかなって」
「もちろんです。この場合はレイアです。本当に【鈍い人】ですね」
馬車を走らせているミントは言った。
「レイアちゃん、こんなんじゃ、王探しは苦労しそうだな!」
「そうですね。私も頑張らないと」
「うう、まさかレイアさん、ミントの事が。。。。」
「はー、なんてこった、こっちにも鈍いやつがいたか。。。。」
僕達の、賢者を入れた新生パーティーで、波乱に満ちた旅が始まった。
「そう言えば、ケントさんのお生まれはどちらですか?勇者様を育てられたご両親にご挨拶したいのですが」
「え?ああ、実は記憶喪失で、分からないんですよ」
また嘘をついた。
---第七章 完---
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